NVIDIAドライバー596.02、リリース翌日の緊急修正
NVIDIAがまたホットフィクスを出した。今月だけで2回目。R595系ドライバーの迷走は、まだ終わっていない。
NVIDIAがまたホットフィクスを出した。今月だけで2回目。R595系ドライバーの迷走は、まだ終わっていない。
NVIDIAが595.97の翌日にホットフィクスを配信した理由
NVIDIAは3月26日(日本時間)、GeForce Hotfix Driver 596.02を公開した。前日にリリースされたばかりのGame Ready Driver 595.97 WHQLをベースとし、修正内容はたった1件。『アークナイツ:エンドフィールド』のゲームプレイ中に発生するスタッターの解消だ。
翌日に修正が必要になるドライバーとは、いったい何だったのか。595.97自体は、R595系ドライバーで発生していたHalo Infiniteのテクスチャ破損、HITMAN World of AssassinationでのSmooth Motion安定性、DLSSフレーム生成とInstant Replay併用時のクラッシュを修正する「掃除」リリースだった。新しいゲーム最適化は含まれていない。問題を直すためだけのドライバーが、別の問題を抱えたまま出荷されたことになる。
NVIDIA GeForce Hotfix Driver v596.02 is now available. This update resolves the following:
— NVIDIA Customer Care (@nvidiacc) March 25, 2026
✅[Arknights: Endfield] Stutter may be observed in during gameplay
Click below to learn more:https://t.co/QL70wwqUew pic.twitter.com/70d7rZJOd6
NVIDIAはホットフィクスドライバーについて、「QAサイクルを短縮したオプションのベータリリース」と説明している。通常のドライバーページではなく、カスタマーケアのサポートサイトからのみ配布される。正規リリースとは異なる位置づけだ。
R595系ドライバーの迷走、1か月の記録
問題の根は深い。R595系ドライバーは、2月下旬のリリース以来、修正と不具合の連鎖が止まらない。
2月26日(現地時間)に公開された595.59は、ファンが回転しなくなる致命的なバグが発覚し、公開当日に撤回された。GPUのファンが止まるということは、高負荷時にGPUが物理的に壊れる可能性があるということだ。NVIDIAは591.86へのロールバックを案内した。
3月2日(現地時間)の595.71がファン問題を修正したが、今度はGPU電圧が約0.95Vに制限され、ブーストクロックが上がらなくなった。3月4日(現地時間)のホットフィクス595.76でようやく電圧制限が解除され、Resident Evil RequiemのパストレーシングやStar Citizenのクラッシュも修正された。
3月10日(現地時間)の595.79でようやくCrimson DesertとDeath Stranding 2への通常のゲーム対応に辿り着いた。だが平穏は2週間ともたない。3月24日(現地時間)の595.97でHalo Infiniteの修正、そして翌日の596.02。1か月で6回のリリース、うち3回がホットフィクスだ。
直す→壊す→直す→別のところが壊れる。このサイクルが途切れていない。
ユーザーの声が映す不信感
NVIDIA Customer Careの投稿に寄せられた反応は、率直だ。
「またか。知ってるぞ、あと2回はアップデートが来る。100%何か壊してるから」
あるユーザーは「ドライバーの翌日にホットフィクスが来るのが当たり前になったのか」と問い、別のユーザーは「これだけホットフィクスが多いなら、もうNVIDIA Appから配信しろ」と苦言を呈した。「まともなドライバーチームに戻せ。AIにやらせるな」という声すらある。
注目すべきは、596.02が修正した『アークナイツ:エンドフィールド』のスタッターが、ユーザーにとって最優先の不満ではなかったことだ。Crimson Desertの影フリッカー、nvlddmkmクラッシュ、マルチモニター環境でのDSC不具合など、未解決の報告が山積みのままだ。
たった1本のゲームのスタッターのためにホットフィクスを出す一方で、より広範な問題が放置されているように見える。この構図が、ユーザーの不信感を増幅させている。
ホットフィクスの功罪、そしてNVIDIAの品質管理
NVIDIAのホットフィクス体制そのものは悪い仕組みではない。緊急性の高い問題に迅速に対応し、次のWHQLリリースを待たずに修正を届ける。ゲーマーにとってはありがたいセーフティネットだ。
だが、セーフティネットが毎回必要になるなら、それはネットの性能ではなく、綱渡りの頻度が問題だ。R595系の1か月は、NVIDIAの品質管理プロセスに構造的な課題があることを示唆している。
対象となった『アークナイツ:エンドフィールド』は、1月22日の世界同時リリース以降、NVIDIAドライバーとの相性問題が繰り返し報告されてきた。開発元のHypergryph自身も、NVIDIA Appの自動最適化がぼやけた映像やスタッターを引き起こす問題について公式アナウンスを出している。今回の596.02で問題が完全に解消されたかどうかは、まだわからない。
596.02は、『アークナイツ:エンドフィールド』をプレイしていないユーザーには関係のないアップデートだ。NVIDIAも「影響を受けていないならWHQLドライバーのままでよい」と案内している。だが、このドライバーが語っているのは個別のゲーム修正の話ではない。
R595系はRTX 50シリーズの登場とともに始まった新しいブランチだ。新しいハードウェアには新しいドライバーが必要で、初期に問題が多いのはある程度避けられない。問題は、その「ある程度」が修正の修正を繰り返す現状に見合うかどうかだ。
ファンが止まるバグ。電圧制限。撤回。修正の修正。これは「初期の調整」で片付けられる範囲なのか、それとも品質管理の仕組みそのものを問い直すべきタイミングなのか。
答えを出すのはNVIDIAだが、ユーザーの忍耐には期限がある。
参照元
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