セキュリティ
AMD Ryzen、メモリ暗号化が黙って消えていた
あなたのRyzenで動いていたメモリ暗号化機能が、ファームウェア更新で無効化されていた。AMDは告知しておらず、BIOSの設定画面には今もスイッチが残っている。切り替えても、何も起きない。 動いていたものが、消えた TSME(Transparent Secure Memory Encryption)は、RAM上のデータをまるごと暗号化するハードウェア機能だ。起動時にAMD Secure Processorが暗号鍵を生成し、メモリへの書き込みをすべてAESで暗号化する。OSの関与は不要で、BIOSで有効にするだけでいい。この保護が効いている限り、コールドブート攻撃(メモリモジュールを冷却し、電源断後も残留するデータを読み取る物理攻撃)やDRAMモジュールの抜き取りで得られるのは、意味のない暗号文だけになる。 AMDは2017年頃にこの機能を導入し、当初はRyzen PROやEPYCといった業務・サーバー向けCPUを対象としていた。だが実際には、一般消費者向けのRyzenでもTSMEは動作した。BIOSにオプションがあり、有効にすれば暗号化が走る。AMDのエンジニア自身が2020年