AMD

AMDのAI開発機「Ryzen AI Halo」が予約開始。DGX Sparkより約11万円安い

PC

AMDのAI開発機「Ryzen AI Halo」が予約開始。DGX Sparkより約11万円安い

AMDが初の自社製AIミニPCをようやく市場に投入した。Ryzen AI Haloは3,999ドル(約64万円)。NVIDIAのDGX Sparkと真正面からぶつかるカテゴリの製品で、価格は約700ドル(約11万2,000円)安い。Micro Centerで6月8日から予約受付が始まっている。 半年遅れの「公式版」 CES 2026で発表されたRyzen AI Haloが、ようやく予約可能になった。搭載するSoCはRyzen AI MAX+ 395。Zen 5の16コア/32スレッドCPU、RDNA 3.5ベース40CU構成のRadeon 8060S iGPU、50 TOPSのXDNA 2 NPUを1チップに統合したStrix Haloだ。メモリは128GBのLPDDR5X-8000をオンボード搭載し、ストレージは2TBのPCIe Gen4 x4 SSD。TDPは最大120W。 筐体は150×150×43.2mmで、重量は約1kg強。

Steam Machine、レビュー機が出荷か。発売は6月末の可能性

ゲーム

Steam Machine、レビュー機が出荷か。発売は6月末の可能性

Valveが「今夏出荷」と公言したSteam Machineに、具体的な動きが出てきた。Valve非公式の情報追跡アカウントが、レビュアーへの実機提供が始まったと投稿。予約開始と価格発表は6月22日から30日の間、レビュー解禁は6月23日以降になるとしている。 レビュー機が動いた Steam Hardware Updatesという、Valve非公式ながらハードウェア動向を追跡しているアカウントが6月13日に投稿した内容はこうだ。レビュアーがSteam MachineとSteam Frameの実機を受け取り始めている。キットにはSteam Machine本体、Steam Controller、マウンティングブラケット2個が含まれ、フェイスプレート用の箱も別途確認されたという。ただし、フェイスプレートが標準付属なのかオプション扱いなのかは不明だとも付け加えている。 1. Announcement for Hardware reservations and prices expected between Jun 22 - Jun 30 2. Reviewers are activel

PCゲームの「あの待ち時間」が消える。まずRadeonから

ゲーミングPC

PCゲームの「あの待ち時間」が消える。まずRadeonから

ゲームを買って、インストールして、さあ遊ぼう。そう思った瞬間に現れる「シェーダーをコンパイルしています」の進捗バー。PCゲーマーなら誰でも知っているあの待ち時間が、Radeonユーザーから先に消え始めた。 PCだけが抱えていた待ち時間 問題の根は、PCというプラットフォームの多様性そのものにある。コンソールならハードウェアが固定されているから、開発者がシェーダーを事前にコンパイルして出荷できる。PCではGPUもドライバも千差万別で、同じことができない。結果として、ゲームの初回起動時にユーザーのマシン上でシェーダーを一からコンパイルする必要が生じる。 数万本のシェーダーをCPUが処理する間、プレイヤーは画面を眺めて待つ。ゲーム側の実装によっては、コンパイルが追いつかない場面でカクつきが発生する。シェーダースタッターと呼ばれる現象だ。Unreal Engineが導入したPSOプリキャッシュなど部分的な緩和策はあるが、根本解決には至っていなかった。 MicrosoftのAdvanced Shader Delivery(ASD)は、このボトルネックを仕組みごと取り除く。ゲームのダウン

EXPO ULL、600シリーズにも展開開始。今のメモリでは使えない

メモリ

EXPO ULL、600シリーズにも展開開始。今のメモリでは使えない

AMDがComputex 2026で発表した「EXPO ULL」(Ultra Low Latency)が、マザーボード各社のBIOS更新を通じて、旧世代の600シリーズにまで広がり始めた。サブタイミングの自動最適化でゲーミング性能を底上げする技術だが、恩恵を受けるには対応メモリの購入が必須。DDR5が高騰を続けるこの状況で、AM5ユーザーにとってどこまで現実的な選択肢になるのか。 やっていることは単純。やれなかった理由がある EXPO ULLの仕組み自体はシンプルだ。 メモリのオーバークロックプロファイルであるEXPO(Intelで言うXMP)は、これまでCL・tRCD・tRP・tRASという4つのプライマリタイミングしか規定できなかった。問題は、性能に大きく効くセカンダリ・ターシャリタイミングだ。BIOSはJEDECの緩いデフォルト値をそのまま当てるため、詰めたければユーザーが手動でやるしかなかった。 G.Skillが明かしたところによると、EXPO ULLはこの制限を取り払う。メモリベンダーが工場でセカンダリタイミングまで詰め、その設定値をSPDに書き込む。ユーザーはBI

Steam調査にRDNA 4がようやく登場。数字の裏にある15か月の空白

GPU

Steam調査にRDNA 4がようやく登場。数字の裏にある15か月の空白

2025年3月に発売されたRadeon RX 9070 XTが、ようやくSteamハードウェア調査のGPUランキングに姿を現した。25位にシェア約1.3%で初登場し、すぐ上にはGeForce RTX 5080の約1.5%。数字だけ見れば僅差だが、問題はそこではない。なぜ発売から15か月もかかったのか。 数字の全体像 Valveが公開した2026年5月分の調査で、RDNA 4世代が一斉にランキング入りした。RX 9070 XTに加え、2025年6月発売のRX 9060 XTが39位(約0.72%)、RX 9070は90位(0.18%)。これまで名前のなかったカードが、同じ月に3枚まとめて出現した。 GPU全体のトップは相変わらずGeForce RTX 3060で4.02%。2位と3位にはRTX 4060のノートPC版(3.99%)とデスクトップ版(3.74%)が入り、NVIDIAの上位独占に変化はない。NVIDIAのGPUシェアは全体の72.42%、AMDは19.13%

AMDのRMA拒否、撤回。声を上げなければ泣き寝入りだった

ハードウェア

AMDのRMA拒否、撤回。声を上げなければ泣き寝入りだった

Ryzen 9 7950X3Dの基板が膨らみ、保証交換を求めたユーザーが門前払いを受けた。マザーボードメーカーは「うちに非はない」と言い、AMDは「物理的損傷だから対象外」と突き放す。11万円のCPUが突然壊れたのに、どちらも引き受けない。その膠着を動かしたのは、海外の有名テックチャンネルのたった一言だった。 何が起きたのか 台湾のユーザーが2023年5月、GIGABYTE X670E AORUS MasterにRyzen 9 7950X3Dを載せてPCを組んだ。手動オーバークロックはしておらず、メモリのEXPOプロファイルを有効にしただけの標準的な構成だった。 2026年4月28日、アイドル状態で突然「パン」と大きな音がし、システムが落ちた。以降、二度と起動しない。 マザーボードはGIGABYTEの検査でBIOSの破損が見つかったものの、再書き込み後に別のRyzen 9 7950X3Dで64時間以上のストレステストを通過している。ソケットピンに軽微な曲がりがあったが修正済みで、短絡もなし。GIGABYTEの結論は明快だった。マザーボードに障害はない。 問題はCPUの裏面だ

AMDの自動更新ツール脆弱性、修正に124日。報奨金はゼロ

セキュリティ

AMDの自動更新ツール脆弱性、修正に124日。報奨金はゼロ

2月に報じたAMDの自動更新ツールの脆弱性が、ようやく修正された。ただし「修正された」の裏側に、4か月間の沈黙と報奨金の拒否、そして修正そのものの品質への疑問が残る。 「スコープ外」から一転、修正へ 2026年1月27日、ニュージーランドのセキュリティ研究者ポール(MrBruh)が、AMDの自動更新ツールに脆弱性を発見した。ドライバーのダウンロードにHTTPが使われており、中間者攻撃でリモートコード実行が可能だった。ダウンロードされたファイルの署名検証も行われていなかった。 2月6日にAMDのバグバウンティプログラムに報告したところ、即日「中間者攻撃はスコープ外」として却下された。ポールがブログで脆弱性を公開し、Hacker Newsで注目を集めると、翌日にはAMD PSIRT(製品セキュリティ対応チーム)から「内部で再検討する」と連絡が入った。ネット上の反響がなければ、修正されなかったかもしれない。 報奨金は出さないが、口は閉じてほしい AMD側はポールに対し、CVEの発行と研究者としてのクレジットを約束した。だが報奨金の支払いは拒否した。「オプションのツールであり、中

正体不明のAMD GPU「GFX1156」がドライバに出現。RDNA 3.5は終わらない

Linux

正体不明のAMD GPU「GFX1156」がドライバに出現。RDNA 3.5は終わらない

オープンソースのグラフィックスドライバに、AMDの未発表GPUを示すコードが静かにマージされた。GFX1156。RDNA 3.5系列のAPU向け内蔵GPUとみられるが、どの製品に搭載されるのかは誰にもわからない。わかっているのは、AMDがまだこのアーキテクチャを手放すつもりがないということだけだ。 ドライバコードが語る「次」 LinuxのオープンソースグラフィックスライブラリMesaの開発版(26.2)に、AMD GPUの新しい識別子「GFX1156」のサポートが6月11日付でマージされた。AMDのエンジニアが提出したマージリクエスト(!41969)はRadeonSI(OpenGL)とRADV(Vulkan)の両ドライバに初期対応を追加するもので、サミュエル・ピトワゼ(Samuel Pitoiset)氏とピエール=エリック・プルー=プレイエ(Pierre-Eric Pelloux-Prayer)氏のレビューを経てmainブランチに取り込まれた。 並行して、Linuxカーネル側でも動きがある。今月中旬に始まるLinux 7.2のマージウィンドウに向けて、DRM-Nextにはすでに

AmazonのCPU売上トップ15をAMDが独占。Intelゼロの異常事態

CPU

AmazonのCPU売上トップ15をAMDが独占。Intelゼロの異常事態

AMDのマーケティング担当シニアディレクター、サシャ・マリンコヴィッチ(Saša Marinković)氏が6月11日、Amazon USのCPU売上ベストセラーランキングでトップ15すべてをAMD製品が占めたスクリーンショットを投稿した。Intelの名前は1つもない。 「15 out of 15」の中身 首位はRyzen 7 9800X3D。3D V-Cache搭載のゲーミングCPUとして、発売以来トップの座を譲っていない。日本での実売価格は6万円前後、Amazon USでは約449ドル。2位にはRyzen 5 5500が食い込んでいる。2022年発売、6コア12スレッド、米国で80〜85ドル前後という旧世代の廉価モデルだ。 この2製品が並んでいること自体が、今のCPU市場の歪みを端的に物語っている。 Ryzen 5000シリーズはDDR4とAM4ソケットで動く。マザーボードは1万円以下から揃い、メモリも比較的安い。一方、Ryzen 9000シリーズやIntelのArrow Lake世代はDDR5専用だ。そしてDDR5メモリの価格は、AI向けHBM製造にウェハが振り向けられ

AIを売る側が「AIにはできないことがある」と言った。その重さ

AI

AIを売る側が「AIにはできないことがある」と言った。その重さ

2026年5月28日、MITの卒業式でAMD会長兼CEOのリサ・スー(Lisa Su)氏が壇上に立った。AI半導体の需要急増で四半期売上高は103億ドル(約1兆6500億円)。その経営者が卒業生に語ったのは、AIの可能性だけではなかった。 卒業式で「AI」と言えばブーイングが飛ぶ季節に 今年の米国の卒業式シーズンは異様だった。 セントラルフロリダ大学では不動産企業幹部がAIを「次の産業革命」と称した瞬間に会場からブーイングが噴出した。中部テネシー州立大学ではレコード会社CEOが「AIが制作を書き換えている」と語り、学生の怒号に対して「受け入れろ」と言い放った。アリゾナ大学では元Google CEOのエリック・シュミット(Eric Schmidt)氏がAIに触れるたびに繰り返しブーイングを浴びた。 就職市場の冷え込みとAIによる業務自動化への不安が重なるなか、卒業式でAIを礼賛するスピーカーへの拒絶反応は全米に広がっていた。スー氏がAIの話題に入った際にも、MITの公式録音では会場に同様の反応があったと報じられている。 スー氏が踏み込んだ一線 ただし、スー氏のスピーチはそ

AMDが自社ベンチマークでNVIDIA Veraに反撃。数字の裏を読む

AI

AMDが自社ベンチマークでNVIDIA Veraに反撃。数字の裏を読む

2週間前、NVIDIAがPhoronixに限定公開したVera CPUのベンチマークが業界を揺らした。88コアのArm CPUが、Intel Xeon 6980PやAMD EPYCといったx86勢を複数のテストで上回ったからだ。NVIDIAのCFOコレット・クレス(Colette Kress)氏は決算説明会で「今年のCPU売上は約200億ドルに達する見通し」と語り、「世界最大のCPUサプライヤーになる」と宣言した。 AMDが黙っているわけがない。 100kWラックという土俵 AMDが6月10日に公式ブログで公開したのは、ラック単位の総合スループット比較だ。条件は100kWの電力枠。この枠内に何台のサーバーを詰め込み、どれだけの処理を捌けるかを競わせた。 テストには4構成が並んだ。AMD側は現行のEPYC 9965(コードネームTurin、Zen 5cアーキテクチャ、192コア)と次世代のEPYC Venice(Zen 6、256コア)。対するのはIntel Xeon 6980P(Granite Rapids-AP、128コア)とNVIDIA Vera(カスタムOlympusコ

AIが20年前のGPUドライバーを延命させている

Linux

AIが20年前のGPUドライバーを延命させている

2007年に登場したRadeon HD 2000シリーズ。その世代から2010年のHD 6000シリーズまでをカバーする古いLinuxグラフィックスドライバーが、GitHub Copilotの力を借りてメンテナンスされていることが明らかになった。AMDがとっくに手を引いた旧世代の資産を、今なお少数の有志が守り続けている。 59件のコミットが語るもの 先日、Mesa 26.2にR600ドライバー向けの59件のコミットが一度にマージされた。シェーダーコンパイラのコードを整理するリファクタリングが中心で、それ以外のコード整備も含んでいる。 作業を担ったのはゲルト・ウォルニー(Gert Wollny)氏。R600gドライバーに関わる数少ない開発者の一人で、マージリクエストにはこう記されていた。 「このシリーズは、sfnシェーダーコンパイラのコードをより読みやすくするためのリファクタリングです。リファクタリングはCopilot(自動モード)の助けを借りて行われました」 コードは動く。しかし読みにくく、維持しにくい状態にある。それを整理するために、開発者がAIと組んだ。 なぜ今もこ

Flatpak 1.18でAMD ROCm対応が前進、GPUアクセス制御が改善

Linux

Flatpak 1.18でAMD ROCm対応が前進、GPUアクセス制御が改善

LinuxのAMD GPU環境で長く課題とされてきた「サンドボックス内アプリからROCmが使えない」問題が、Flatpak 1.18で解消された。GPUコンピューティングのためにサンドボックスを事実上無効化する必要が、ようやくなくなった。 サンドボックスとGPUの長年の摩擦 FlatpakはLinux向けのアプリ配布・サンドボックス基盤だ。アプリを隔離環境で動かすことでシステムへの影響を抑えるが、その隔離がAMDのGPUコンピューティング環境であるROCmの利用と相性が悪かった。 ROCmはAMD GPUでAI処理や科学計算を行うためのオープンソースソフトウェアスタックだ。NVIDIAのCUDAに相当するが、スタック全体がオープンソースという点が異なる。ROCmがGPUにアクセスする際には、カーネルが提供する/dev/kfd(AMDKFDカーネルコンピュートドライバーが公開するデバイス)へのアクセスが必要になる。 問題はここにある。Flatpakのサンドボックスは、このデバイスへの個別アクセスを許可する仕組みを持っていなかった。そのため、ROCmを使うFlatpakアプリは-

Ryzen 9 7950X3DのRMAをAMDが拒否、基板膨張を「物理損傷」と判断

AMD

Ryzen 9 7950X3DのRMAをAMDが拒否、基板膨張を「物理損傷」と判断

アイドル中に突然停止したRyzen 9 7950X3Dを巡り、GIGABYTE側が「マザーボードに問題なし」と公式報告を出したにもかかわらず、AMDが写真のみを根拠に保証申請を却下した事例が報告されている。2023年に明らかになったRyzen 7000X3D系の電圧問題から3年。「誰のせいか」という問いが、今も答えを持たないまま浮かんでいる。 GIGABYTEは「正常」、AMDは「物理損傷」 2023年5月に組まれたシステムが2026年4月28日、アイドル状態のまま「ポン」という音とともに突然停止した。報告者のシステム構成は、Ryzen 9 7950X3DとGIGABYTE X670E AORUS MASTER、Kingston Fury Beast DDR5-6000(32GB×2)、GIGABYTE RTX 4090 AORUS MASTERだ。CPUのオーバークロックはなし、BIOS設定の変更もなし。メモリはEXPO(AMD公式のDDR5オーバークロックプロファイル)で動作していた。 [7950X3D Failure] CPU substrate swelling af