セキュリティ
ブラジルの緊急警報が乗っ取られた。次の本物を誰が信じるのか
真夜中にスマートフォンが叫んだ。サイレントモードでも関係ない。画面に割り込んできたのは「Defesa Civil」の文字と、「misantropi4」の一語。ポルトガル語で「人類への嫌悪」を意味する。洪水でも地滑りでもない。 深夜の強制鳴動 現地時間2026年6月19日午後11時40分ごろ、ブラジル南部パラナ州クリチバの住民の携帯電話が一斉に鳴り始めた。W杯ブラジル対ハイチ戦の直後だった。 表示されたのは「Alerta Extremo」(最高レベルの緊急警報)。洪水やサイクロンなど命に関わる事態にだけ使われるカテゴリで、端末の設定を無視して強制的に音を鳴らし、画面上のあらゆるアプリを押しのける。その警報の本文が「misantropi4」だった。ポルトガル語「ミザントロピア」(人類への嫌悪)の末尾のaを数字の4に変えた、ネットスラング的な表記だ。 数分後にはサンパウロとリオデジャネイロでも同じ警報が鳴り、さらにブラジリア連邦区やバイーア州、アクレ州などへ広がった。最終的に8州と連邦区で少なくとも10件の不正アラートが送信されている。ベロオリゾンテでは「エイリアン襲来。われわれは