Claude

米政府がFable 5とMythos 5を輸出規制。リリース3日で全ユーザーのアクセス停止へ

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米政府がFable 5とMythos 5を輸出規制。リリース3日で全ユーザーのアクセス停止へ

6月9日に一般公開されたばかりのClaude Fable 5が、わずか3日で使えなくなった。 6月12日、ハワード・ラトニック(Howard Lutnick)商務長官がAnthropicのCEOダリオ・アモデイ(Dario Amodei)氏宛てに書簡を送り、Fable 5とMythos 5を輸出規制の対象に指定した。米国外への提供はもちろん、米国内の外国籍の人物への提供も禁止される。Anthropicの外国籍社員すら対象だ。外国籍のユーザーだけを選別する手段がない以上、Anthropicは全ユーザーのアクセスを止めるしかなかった。他のClaudeモデルには影響しないとしている。 波乱のリリースから72時間 Fable 5とMythos 5は同一の基盤モデルだ。違いはセーフガードの有無だけで、Fable 5にはサイバーセキュリティ、生物・化学、AI蒸留(高性能モデルの出力を使って別のAIを訓練する手法)に関するリクエストを検知する分類器が搭載されている。該当するリクエストを検知すると、応答をClaude Opus 4.8に自動的に切り替える仕組みだった。Mythos 5はこの制限

Metaが社内AIトークン使い放題を撤回。コスト抑制へ転換

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Metaが社内AIトークン使い放題を撤回。コスト抑制へ転換

4月には社内リーダーボード「Claudeonomics」で従業員同士がAIトークン消費量を競い合い、30日間で60兆トークンを燃やしていた。それからわずか2カ月。Metaは6月9日付の社内メモで、従業員のトークン使用量に上限を設け、社内AIツールMetaCodeへの移行を促す方針を打ち出した。 「使い放題」から「制限」へ、2カ月で180度転換 報じられた社内メモの内容は端的だった。2026年の社内AI関連支出の予測が数十億ドル規模に達したことを受け、個人やチーム単位でのトークン使用量の可視化、予算の設定、使いすぎへの自動通知を導入する。2027年にはさらに踏み込んだ管理体制に移行するという。 ほんの数カ月前まで、Metaは真逆のことを言っていた。CTOのアンドリュー・ボズワース(Andrew Bosworth)氏は2月の技術カンファレンスで、トップエンジニアが自身の給与に相当する額をトークンに費やし、生産性が5〜10倍に跳ね上がったと語っている。「簡単に元が取れる。上限なしでやれ」。 その号令を真に受けた結果がClaudeonomicsだった。8万5000人以上の従業員が参加

AIモデル、選んで使う時代。価格戦争の本当の勝者

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AIモデル、選んで使う時代。価格戦争の本当の勝者

OpenAIとAnthropicの値下げ合戦が取り沙汰されている。だが企業はとっくに動いていた。フロンティアモデルは「必要なときだけ呼ぶ高級品」へと変わりつつある。 企業はもう忠誠を誓っていない 先日の記事でOpenAIがトークン単価の大幅引き下げを検討していると伝えた。Anthropicとの価格戦争が始まろうとしている、と。だが続報が映す現実は、予想とは少し違っていた。 戦いはもう始まっている。しかも戦場を動かしているのは、OpenAIでもAnthropicでもない。企業の現場だ。 大企業やスタートアップの間で、複数のAIモデルを動的に切り替えて使うツールが急速に広がっている。中国のDeepSeekやAlibabaのモデルを含む安価なオープンソースAIを日常業務に回し、OpenAIのChatGPTやAnthropicのClaudeは複雑なタスクにだけ使う。この「モデルミックス」戦略で、AIコストを最大95%削減した企業もあるという。 バグ検出スタートアップDetailの創業者ダン・ロビンソン(Dan Robinson)氏は、ワークロードの90%をClaudeとGoogle

AIの「記憶」が間違いを正さなくなる日。メモリ機能が精度を蝕む構造

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AIの「記憶」が間違いを正さなくなる日。メモリ機能が精度を蝕む構造

あなたの好みや癖を覚え、使うほど賢くなる。AIアシスタントの記憶機能は、いまやどの製品でも最大のセールスポイントだ。だが、その「賢さ」には代償がある。使い手を知れば知るほど、AIは正しさよりも心地よさを選ぶようになる。企業向けAIプラットフォームを開発するWriter社が6月10日に公開した2本の論文が、その構造を数字で突きつけた。 25倍に膨らむ「追従」 AIの世界でsycophancy(追従性)と呼ばれる問題がある。ユーザーが間違っていても同調し、事実より相手の気分を優先する振る舞いだ。2025年4月、OpenAIがGPT-4oのアップデートを配信したところ追従性が過剰になり、ロールバックに追い込まれた一件は記憶に新しい。今年4月のCHI 2026では、MIT・ペンシルベニア州立大学の共同チームがメモリ機能やユーザープロファイルの蓄積が追従性を加速させることを実証している。 Writer社の研究は、この問題をさらに深い層まで掘り下げた。 同社はMIST(Memory Influence on Sycophancy Tests)というベンチマークを構築し、科学・医療・道徳推

IPO直前のOpenAIが値下げを検討。Anthropicとの価格戦争が始まろうとしている

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IPO直前のOpenAIが値下げを検討。Anthropicとの価格戦争が始まろうとしている

OpenAIがAPIのトークン価格を大幅に引き下げる検討に入った。事情に詳しい関係者の話として報じられた。Anthropicも同様の値下げに踏み切るとの見通しが背景にあり、両社が同時にIPO準備を進めるなかで、本格的な価格戦争の号砲になりかねない。 値下げの構図 OpenAIがいま検討しているのは、AIサービスの課金単位であるトークンの単価を大幅に引き下げることだ。Anthropicに流れた顧客を取り戻す狙いがあるとされるが、関係者によれば議論はなお流動的で、最終決定には至っていない。 背景にあるのはAnthropicの急成長だ。ARR(年間経常収益)は2025年末の約90億ドル(約1兆4000億円)から、2026年5月には約470億ドル(約7兆5000億円)へと跳ね上がった。牽引役はClaude Code。ソフトウェアエンジニアの間で爆発的に広がり、年間100万ドル以上を支出するエンタープライズ顧客は1000社を超えた。5月28日に完了したSeries Hでの企業価値評価は9650億ドル(約154兆円)。OpenAIの8520億ドル(約136兆円)を初めて上回り、未上場AI企

Claude Desktopが毎回1.8GBのメモリを奪う。チャットだけでも

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Claude Desktopが毎回1.8GBのメモリを奪う。チャットだけでも

Claude Desktopが、起動するたびにHyper-V仮想マシンを立ち上げている。消費メモリは約1.8GB。チャットしか使わなくても、バックグラウンドでVMが常駐する。2月に報告されたこのバグは4カ月近く放置されたまま、6月11日にHacker Newsのトップへ浮上し、議論が一気に広がった。 「安全のためのVM」が、同意なく常駐する Claude Desktopには「Cowork」と呼ばれるエージェント機能がある。ユーザーのPC上でファイル操作やコード実行を行う機能で、コードがホストOSに直接触れないよう、サンドボックス化された仮想マシンの中で動く。設計思想は理にかなっている。 問題は、このVMがCoworkを使うかどうかに関係なく、Claude Desktopを起動した瞬間に立ち上がることだ。 2月27日にGitHubのClaude Codeリポジトリに投稿されたバグレポート(Issue #29045)が、技術的な詳細を丁寧に記録している。報告者はWindows 11 Pro搭載のノートPC(16GB RAM)で調査を行い、次の事実を突き止めた。 Claude D

Google AI Plus、月額725円に4割値下げ――AI価格戦争が日本にも来た

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Google AI Plus、月額725円に4割値下げ――AI価格戦争が日本にも来た

Googleが個人向けAIサブスクリプション「Google AI Plus」を月額1200円から725円に引き下げ、ストレージも倍増させた。新興国で先行していた値下げ競争が、日米の一般消費者市場にも波及した。 値下げの中身 Googleは6月8日(現地時間)、Google AI Plusの月額料金を7.99ドルから4.99ドルへ引き下げた。日本での月額は1200円から725円に、年間プランも1万2000円から7250円になる。同時に、Gmail・Googleドライブ・Googleフォト共通のクラウドストレージが200GBから400GBへ倍増した。 既存ユーザーには次回の更新時から新料金が自動適用され、ストレージの増量も数日かけて順次反映される。AI機能に変更はない。Geminiアプリでの使用量上限2倍、動画生成モデルOmni Flash、NotebookLMの拡張機能、GmailのAI校正といった特典はそのまま残る。 ただし混乱を招く変更も同時に入った。Google Oneプレミアム(2TB)プランが「Google AI Plus」に名称変更されたのだ。こちらは月額1450円

Anthropicが「Mythos級」AIを一般公開。Claude Fable 5の設計思想

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Anthropicが「Mythos級」AIを一般公開。Claude Fable 5の設計思想

Anthropicが6月9日にリリースしたClaude Fable 5は、4月のProject Glasswing発表以来、限られたサイバーセキュリティ企業や重要インフラ事業者にのみ提供されてきたMythosクラスの能力を、安全装置とセットで初めて一般向けに開放したモデルだ。 「このレベルのAIをどこまで世に出せるか」という問いへのAnthropicなりの現時点の答えが、この設計に込められている。 同じモデル、違う安全装置 Claude Fable 5と同時にリリースされたClaude Mythos 5は、技術的には同一モデルだ。ラテン語のfabula(語られるもの)とギリシャ語のmythosはほぼ同義であり、名前の違いが設計の違いをそのまま示している。 Fable 5は安全装置を搭載した一般公開版、Mythos 5はその一部を解除したProject Glasswingパートナー限定版。使い分けの理由は明快で、Mythosクラスのサイバーセキュリティ能力は「悪意ある攻撃者が使えば深刻な被害につながりうる」とAnthropicは公式に認めている。 具体的な対処として、Fabl

OpenAIもIPO機密申請、Anthropicに続き上場競争に参入

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OpenAIもIPO機密申請、Anthropicに続き上場競争に参入

ChatGPTを運営するOpenAIが、米証券取引委員会(SEC)に新規株式公開(IPO)に向けたS-1登録書類の機密草案を提出した。同社は6月8日(米国時間)にこれを公式発表。1週間前にAnthropicが先行申請しており、AI大手2社が相次いで公開市場へ名乗りを上げた。 「リークされると思ったので公表する」 OpenAIの発表は簡潔だった。 「機密S-1を提出した。リークされると思ったので公表する。タイミングはまだ決めていない。民間企業のままの方がやりやすいことがあり、時間がかかるかもしれない。ただ、より早く上場する方が最善と判断した場合に備え、選択肢を持つことにした」 株式数も売り出し価格も未定。上場時期も「場合によってはまだ先」と含みを持たせる内容で、通常のIPO発表とは一線を画すトーンだった。幹事証券にはゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーを起用し、今秋の上場を視野に入れているとされる。 OpenAIの直近評価額は8,520億ドル(約136兆円)。3月に完了した1,220億ドル(約19兆5,000億円)の資金調達ラウンドで付いた評価額だ。 Anthro

rsyncのAIコーディング騒動が映すもの――30年のインフラを支える「一人」の限界

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rsyncのAIコーディング騒動が映すもの――30年のインフラを支える「一人」の限界

1996年から世界中のサーバーで動き続けてきたファイル同期ツールrsync。そのアップデートが一部のバックアップを壊し、原因を探ったユーザーがコミット履歴に見つけたのは「tridge and claude」という共著者名だった。バグ修正の議論は瞬く間に「AIコード是非論」へと変質し、オープンソースコミュニティを巻き込む炎上へ発展した。だが、この騒動の底にあるのはAIの問題だけではない。 セキュリティ修正が引き起こした連鎖 rsync 3.4.3は5月20日、6件のCVEを修正するセキュリティリリースとして公開された。6件中3件は非デフォルトのデーモン設定、1件はプロキシ設定時のみ到達可能だが、残る2件は通常のpull操作や認証済みデーモン接続でも到達できる。放置できる性質のものではなかった。 ところがリリース直後、インクリメンタルバックアップが正常に動作しなくなったという報告が相次いだ。とあるユーザーは、フルバックアップ以外のすべてが失敗するようになったと訴えている。技術的には、CVE-2026-29518およびCVE-2026-43619のシンボリックリンク競合対策として導入

Anthropicが「AIは自分で自分を作り始めている」と認めた理由

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Anthropicが「AIは自分で自分を作り始めている」と認めた理由

Anthropicが自社の内部データを公開した。マージされるコードの80%超がClaude製、エンジニア1人あたりのコード生産量は2024年比で8倍。数字だけ見れば生産性の話に見えるが、この報告書が本当に言いたいのは別のことだ。「再帰的自己改善」(recursive self-improvement、AIが自分の後継を自律的に設計・開発する段階)が、多くの機関が備えるより早く訪れうる、という警告である。 「AIが自分を作る」とはどういう意味か Anthropicのシンクタンク「Anthropic Institute」が6月4日に公開した報告書のタイトルは「When AI builds itself」。マリーナ・ファヴァロ(Marina Favaro)氏と共同創設者のジャック・クラーク(Jack Clark)氏の共著で、公開ベンチマークと社内の未公開データを組み合わせた分析になっている。Anthropicは再帰的自己改善に「まだ到達していない」と明言したうえで、その方向に向かう兆候が社内データに現れていることを示した。 報告書は、Anthropicの開発現場がこの5年でどう変わっ

テッド・チャンが突きつけた「AIに意識はない」

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テッド・チャンが突きつけた「AIに意識はない」

映画「メッセージ」原作者が、AnthropicのClaude「憲法」を正面から批判した。LLMの会話は「巧妙に偽装された文の連続」にすぎず、AIに意識を認める議論は根本から誤っているという主張だ。 SF作家が出した、明確な答え テッド・チャン(Ted Chiang)氏は、SF短編の名手として知られるアメリカの作家だ。映画「メッセージ」の原作「あなたの人生の物語」のほか、New Yorkerへの寄稿でも知られ、2023年にはChatGPTを「ウェブのぼやけたJPEG」と表現して大きな反響を呼んだ。 そのチャン氏が6月3日、The Atlanticに「No, Artificial Intelligence Is Not Conscious」と題したエッセイを発表した。標的は明確だ。Anthropicが2026年1月に公開した84ページの文書、いわゆるClaudeの「憲法」である。 「憲法」とは何か Claudeの「憲法」は、Anthropicの哲学者アマンダ・アスケル(

Microsoftが初の推論AIモデルを発表

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Microsoftが初の推論AIモデルを発表

Build 2026で自社開発のMAI-Thinking-1が公開された。OpenAIへの依存から脱却を進めるMicrosoftにとって、これは転換点になりうる一手だ。 「蒸留ゼロ」が意味するもの MicrosoftがBuild 2026で発表したMAI-Thinking-1は、同社初の推論モデルだ。推論モデルとは、回答を出す前に段階的に思考プロセスを踏むタイプのAIで、OpenAIやGoogle、Anthropicがすでに実用化している領域になる。Microsoft AI CEOのムスタファ・スレイマン(Mustafa Suleyman)氏が率いるMAI Superintelligenceチームが開発した。 注目すべきは技術仕様より先に、このモデルの成り立ちにある。サードパーティモデルからの 蒸留を一切行わず、クリーンなライセンス済みデータのみでゼロから訓練したとMicrosoftは明言している。蒸留とは、既存の高性能モデルの出力を教師データとして新しいモデルを効率的に訓練する手法で、AI業界では広く使われている。これを使わなかったということは、開発コストと時間を大幅に増やし

GitHub Copilot従量課金、初日から炎上

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GitHub Copilot従量課金、初日から炎上

月額料金は据え置き。だが「同じ金額で得られるもの」が根本から変わった。GitHub Copilotが6月1日に従量課金へ移行した初日、開発者たちが報告したのは「数時間で1か月分のクレジットが消えた」という現実だった。 「たった1回のリクエストで6ドル消えた」 GitHub Copilotの課金体系が2026年6月1日、全プランで一斉に切り替わった。従来のプレミアムリクエスト制(回数ベースの定額制)から、トークン消費量に応じた「GitHub AIクレジット」制への移行だ。 表面上の月額は変わらない。Proは月額10ドル(約1,600円)、Pro+は39ドル(約6,200円)、Businessは1ユーザー19ドル(約3,000円)、Enterpriseは39ドル(約6,200円)。1クレジット=0.01ドル換算で、月額がそのまま「基本クレジット」になる。Pro+なら3,900クレジットだ。 ただし実際にはGitHubが5月に追加した「フレックス枠」がある。基本クレジットの上に変動型の追加枠が乗り、Pro+の場合は基本3,900+