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ChatGPTのシェアが初めて50%を割った

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ChatGPTのシェアが初めて50%を割った

月間11億人が使うアプリでも、過半数は維持できなかった。Sensor Towerが発表した最新レポートで、AIアシスタント市場の勢力図が塗り替わりつつある実態が明らかになった。 46.4%という数字の意味 Sensor Towerが現地時間6月16日に公開した「State of AI 2026」レポートによると、ChatGPTの市場シェアが、5月末時点で46.4%に低下した。ここで使われている指標はTrueAudience(モバイルアプリとWebの実ユーザーを統合した数値)で、1月時点では50%を超えていた。ChatGPTがこの指標で過半数を失ったのは、2022年11月のサービス開始以来これが初めてになる。 削り取った側の顔ぶれは明確だ。GoogleのGeminiが27.7%、AnthropicのClaudeが10.3%。上位3サービスだけで84%を占め、Grok、Perplexity、DeepSeek、Meta AIはいずれも5%未満にとどまる。 AIアシスタント市場シェア(2026年5月末) サービス月間ユーザーシェアChatGPT11億人超46.4%Gemi

「コンテンツは王だ」と書いた男の会社が、王を潰しにかかっている

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「コンテンツは王だ」と書いた男の会社が、王を潰しにかかっている

1996年1月、ビル・ゲイツ(Bill Gates)氏はMicrosoftの公式サイトに短いエッセイを掲載した。タイトルは「Content is King」。冒頭の一文はこうだ。「インターネットで本当に金を生むのはコンテンツだと私は考えている。放送がそうであったように」。30年前、まだテキスト中心で回線も遅かったウェブの未来を、ゲイツ氏は正確に言い当てた。 その予言は現実になった。ブログ、ニュースサイト、動画配信、ポッドキャスト。コンテンツが検索エンジンを通じて読者に届き、広告収入でつくり手に還元される。このサイクルを土台に数十億ドル規模の産業が育ち、インターネット経済の基盤になった。 いま、そのサイクルが壊れ始めている。壊しているのは、ゲイツ氏が共同創業した会社を含む巨大テック企業群だ。 30年越しの裏切り Googleが検索結果の最上部にAI Overviewを導入したのは2024年5月。検索ページの一等地にAIが生成した要約を置き、ユーザーが元記事をクリックしなくても「答え」を得られるようにした。 影響は数字に出た。Chartbeatが2026年3月に公表したデータに

Android 17正式版が配信開始。Geminiはまだ来ない

Android

Android 17正式版が配信開始。Geminiはまだ来ない

GoogleがAndroid 17の安定版をPixelシリーズ向けに配信開始した。6月のPixel DropとスマートウォッチのWear OS 7も同時に提供が始まっている。最大の注目を集めたGemini Intelligenceは「今夏中に一部端末から」であり、今回のアップデートには含まれていない。 4回のベータを経て、Pixel 6以降に配信 Googleは現地時間6月16日、Android 17の安定版をPixel 6以降の全サポート対象機種に配信開始した。Android 16の正式公開(2025年6月10日)から約1年。昨年に続き、従来の秋リリースではなく夏の配信となった。 対象はPixel 6/6 Pro/6aからPixel 10a、Pixel Tablet、初代Pixel Foldまで。2月のBeta 1から4回のベータテストを経た正式版で、ソースコードはAndroid Open Source Project(AOSP)にも公開される。Samsung、Xiaomi、OnePlusなど他社端末への展開は2026年後半になる見通しだ。 アップデートの容量は約3GB。設

AIがGitHubを圧倒し、MicrosoftはAWSに頼った

AI

AIがGitHubを圧倒し、MicrosoftはAWSに頼った

AIコーディングツールの爆発的な普及でGitHubのインフラが限界に達し、MicrosoftがクラウドのライバルであるAWSから計算資源を調達したと報じられた。2027年までに自社のAzureへ全面移行する計画だったが、AI需要の伸びがその計画を追い越している。 年間10億が週2億7500万に変わった GitHubのコミット数は、2025年は通年で10億件だった。当時はそれだけでマイルストーンだった。 2026年4月、GitHubのCOOカイル・デイグル(Kyle Daigle)氏が公表した数字は次元が違った。週2億7500万件。年間換算で約140億件。前年比14倍。「成長が線形のままなら今年140億になる。ネタバレ:ならない」と同氏は付け加えている。 この爆発を引き起こしたのは開発者ではない。CursorやClaude CodeといったAIコーディングツール、そしてコードの生成・テスト・デプロイを自律的に行うAIエージェントだ。エージェントが開いたプルリクエストは2025年9月の約400万件から2026年3月には1700万件以上に達したと報じられている。GitHub Act

Chromebook発売15周年。教室の王が外に出られない理由

Chromebook

Chromebook発売15周年。教室の王が外に出られない理由

2011年6月15日、Samsungから最初のChromebookが出荷された(Acerは翌月に続いた)。あれから15年。Googleが描いた「すべての人にシンプルなコンピューティングを」という理念は、世界中の教室を制圧するという予想外の形で実現した。そしてちょうど1か月前、Google自身がその後継を別の名前で発表した。15年の軌跡を振り返れば、問いは一つに集約される。なぜChromebookは教室の外に出られなかったのか。 ネットブックの正統後継、しかし遅すぎた進化 Chromebookが生まれた2011年は、ネットブックが「安いけど遅い」という評判を背負って沈みかけていた時期だ。Googleの回答はシンプルだった。すべてをクラウドに預ければ、非力なハードウェアでも10秒で起動し、時間が経っても遅くならない。実際、設計思想そのものは正しい。 問題は、正しい設計思想を正しい順序で実装しなかったことにある。 Google Playストアへの対応は2016年。Linuxアプリのサポートは2018年。Steamベータは2022年(しかも99タイトル限定のまま2026年1月1日に打

AIヌード化ツールが子どもを飲み込む。法も学校も追いつかない現実

AI

AIヌード化ツールが子どもを飲み込む。法も学校も追いつかない現実

スマートフォンに入っている写真が1枚あれば、誰でも被害者になりうる。AIによる「ヌード化(nudify)」ツールが急速に広まり、子どもたちの間で新しいいじめの道具になっている。法整備は動き始めたが、被害の速度には追いついていない。 写真1枚で、すべてが変わる 2015年頃、ディープフェイク技術で人の服を脱がせるには数百枚から数千枚の写真が必要だった。標的になるのはもっぱら有名人だった。 それが今、たった1枚で足りる。 AIを搭載した「ヌード化」アプリは、ごく普通の写真から服を消した画像を数秒で生成する。音声なら10秒分の録音でクローンが作れる。カリフォルニア大学バークレー校のデジタルフォレンジクス教授、ハニー・ファリド(Hany Farid)氏の言葉を借りれば、かつてテイラー・スウィフトやスカーレット・ヨハンソンに限られていた脅威が、インターネット上に自分の写真が1枚でもある全ての人に広がった。若者にとって、それは事実上「全員」だと同氏は指摘する。 2026年1月、Tech Transparency Projectの調査でAppleのApp Storeに47本、Google

スタンフォード卒業式でピチャイ氏に集団退席。12億ドルの契約が残した影

テクノロジー

スタンフォード卒業式でピチャイ氏に集団退席。12億ドルの契約が残した影

スタンフォード大学の卒業式で、約200人の卒業生がGoogle CEOのスピーチ開始直後に席を立った。標的はAIではなく、イスラエル政府との12億ドルのクラウド契約だった。 200人の背中 現地時間6月14日、スタンフォード大学の第135回卒業式。Google CEOサンダー・ピチャイ(Sundar Pichai)氏がスピーチを始めた直後、約200人の卒業生が席を立った。 パレスチナ旗を振り、「Free, free, Palestine」「Shame on you」と声を上げながらスタジアムの外へ歩いていった。ガウンの上からクーフィーヤ(パレスチナの伝統的なスカーフ)を羽織った卒業生もいた。 ピチャイ氏は抗議に直接反応しなかった。同氏は1995年にこの大学で材料工学の修士号を取得した卒業生でもある。チェンナイからシリコンバレーへ至った自身の半生を穏やかに語り始めた。「初めて雪に触れたときの柔らかさを今でも覚えている」。スピーチの言葉は温かく、個人的で、およそ政治から遠い場所にあった。 その温かさが、200人を引き留めることはなかった。 プロジェクト・ニンバスという契約

Amazonが初公表した水消費量と「芝生比較」の危うさ

データセンター

Amazonが初公表した水消費量と「芝生比較」の危うさ

Amazonがデータセンターの水消費量を初めて公表した。年間25億ガロン。そして「米国人が芝生に撒く水の0.075%にすぎない」と付け加えた。数字としては正しい。だが、正しい数字が正直な比較とは限らない。 初めて明かされた「25億ガロン」 AWSは2026年6月11日、データセンターの水消費データを初めて公開した。2025年の全世界での水使用量は25億ガロン(約95億リットル)。競合のGoogle、Meta、Microsoftが2020年以降すでに公表してきたデータに、最大手がようやく追いついた格好だ。 Amazon側が強調するのは効率の良さだ。1kWhあたりの水使用量は0.12リットルで、業界平均0.84リットルの7分の1以下。2021年比で52%改善したという。他社との比較では、Metaが0.19リットル(2024年)、Microsoftが0.27リットル(2025年)、Googleが1.15リットル(2024年)。いずれもAmazonのデータに基づく数字であり、測定条件の違いに留意が必要だが、相対的に少ない水で多くの計算をこなしている、というのがAmazonの主張だ。

量子コンピュータが暗号を破る日。その時計は確実に早まっている

量子コンピュータ

量子コンピュータが暗号を破る日。その時計は確実に早まっている

量子コンピュータが「いつか来る未来の技術」だった時代は終わりつつある。商用化の兆しと暗号解読の脅威が同時に加速している。問題は「来るかどうか」ではなく「いつ来るか」に移り、その「いつ」が、ここ1年で大きく前倒しされた。 「2030年までに商業利用」。楽観と冷笑のあいだで 大手テクノロジー企業、スタートアップ、各国政府が、2030年までに商業的に有用な量子コンピュータの実現に賭けている。医薬品、金融、暗号通貨に大きな影響があるとみられる一方、懐疑論者は誇大広告だと警告する。 数字は楽観を裏づけている。マッキンゼーが2026年4月に公開した第5回「Quantum Technology Monitor」によると、量子コンピューティングの導入に取り組む企業は世界で300社を超えた。量子コンピューティング企業の売上高は2025年に10億ドル(約1600億円)に達し、2028年には44億ドル(約7000億円)まで伸びると予測されている。2035年までに最大2兆7000億ドル(約430兆円)の経済価値を生むとの試算もある。スタートアップへの民間投資は2025年に126億ドル(約2兆円)を記録

Googleが自社AI悪用の犯罪ネットワークを提訴。その中身が深刻だ

セキュリティ

Googleが自社AI悪用の犯罪ネットワークを提訴。その中身が深刻だ

スマートフォンに届く「荷物を預かっています」「料金が未払いです」という見覚えのないSMS。日本でも日常化したこの手口の裏側に、AIで武装した巨大な犯罪インフラが存在する。Googleがその実態を訴状という形で明らかにした。 自社のAIが犯罪の道具になっている Googleは2026年6月12日、中国に拠点を置くとみられるサイバー犯罪ネットワーク「Outsider Enterprise」を、ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所に提訴した。 訴状の核心は、この犯罪グループがGoogleのAIチャットボットGeminiを使い、フィッシングサイトのコードを生成していたという事実だ。Geminiに偽の「ギフト引き換えページ」のHTMLコードを書かせ、それを犯罪プラットフォームに取り込む。その過程を撮影したチュートリアル動画まで組織内で共有されていたと、Googleは訴状の中で主張している。 Geminiの悪用を理由にGoogleが法的措置を取るのは、今回が初めてだ。 週1万4000円で誰でも詐欺師になれる仕組み Outsider Enterpriseが提供していたのは、「フィッシン

IPO直前のOpenAIが値下げを検討。Anthropicとの価格戦争が始まろうとしている

AI

IPO直前のOpenAIが値下げを検討。Anthropicとの価格戦争が始まろうとしている

OpenAIがAPIのトークン価格を大幅に引き下げる検討に入った。事情に詳しい関係者の話として報じられた。Anthropicも同様の値下げに踏み切るとの見通しが背景にあり、両社が同時にIPO準備を進めるなかで、本格的な価格戦争の号砲になりかねない。 値下げの構図 OpenAIがいま検討しているのは、AIサービスの課金単位であるトークンの単価を大幅に引き下げることだ。Anthropicに流れた顧客を取り戻す狙いがあるとされるが、関係者によれば議論はなお流動的で、最終決定には至っていない。 背景にあるのはAnthropicの急成長だ。ARR(年間経常収益)は2025年末の約90億ドル(約1兆4000億円)から、2026年5月には約470億ドル(約7兆5000億円)へと跳ね上がった。牽引役はClaude Code。ソフトウェアエンジニアの間で爆発的に広がり、年間100万ドル以上を支出するエンタープライズ顧客は1000社を超えた。5月28日に完了したSeries Hでの企業価値評価は9650億ドル(約154兆円)。OpenAIの8520億ドル(約136兆円)を初めて上回り、未上場AI企

YouTubeが7年ぶりにDM機能を復活。ただし日本は対象外

YouTube

YouTubeが7年ぶりにDM機能を復活。ただし日本は対象外

YouTubeがアプリ内メッセージング機能の提供範囲を拡大した。2019年に廃止されたDM機能が招待制で復活し、米国・英国・ブラジル・シンガポールの4か国が新たに加わった。ただし、日本は現時点で対象に含まれていない。 「最もリクエストが多かった機能」の再挑戦 YouTubeは2026年6月10日、アプリ内で動画を共有しながらチャットできるメッセージング機能を米国など4か国に拡大すると発表した。 YouTubeにDM機能が搭載されるのは、実はこれが初めてではない。2017年にモバイルアプリ向けのメッセージ機能をリリースしたが、利用率が伸びず、2019年9月に廃止された。当時の説明は「パブリックな会話の改善に注力する」という簡素なもので、一部の若年ユーザーからは不満の声が上がったものの、大半の利用者にとっては「そんな機能あったのか」という程度の存在だった。 ところが廃止後、ユーザーからの復活要望は続いた。YouTube自身が「最もリクエストの多かった機能」と認めるほどで、2025年11月にアイルランドとポーランドで小規模なテストとして復活。2026年3月にはヨーロッパ31か国へ拡

GoogleのAI検索が「嘘」の責任を負う。ドイツの判決が突きつけた現実

AI

GoogleのAI検索が「嘘」の責任を負う。ドイツの判決が突きつけた現実

Googleの検索結果に表示されるAI生成の要約「AIによる概要」(AI Overviews)が、実在する企業を詐欺や悪質な商慣行と虚偽の結びつきで中傷した。しかもその内容は、AI自身がリンク先のどのソースにも書かれていない「独自の主張」を作り出したものだった。ミュンヘン地方裁判所はGoogleに仮処分命令を下した。AIの出力はGoogleの自社コンテンツであり、検索エンジンの免責は適用されない、と。 「AIの言葉はGoogleの言葉だ」 5月28日、ミュンヘン地方裁判所は、Google検索の「AIによる概要」を通じてミュンヘンの出版社2社に関する虚偽の主張を拡散することを禁じる仮処分命令を出した(事件番号26 O 869/26)。 事の発端はこうだ。特定の検索クエリに対してGoogleの「AIによる概要」が、この2社を詐欺、サブスクリプション詐欺、不正な商慣行と結びつける内容を表示した。裁判所の認定によれば、AIは実際には無関係な別の悪質企業の情報を原告の出版社と混同し、リンク先のどのソースにも存在しない結びつきを自ら作り出していた。 出版社側はGoogleに警告書を送った

「1語ずつ書く」を外した実験モデル、DiffusionGemma。速さの意味と代償

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「1語ずつ書く」を外した実験モデル、DiffusionGemma。速さの意味と代償

AIが文章を生む方法が、根本から変わるかもしれない。Google DeepMindが6月10日に公開したDiffusionGemmaは、画像生成AIと同じ「拡散」の仕組みをテキスト生成に持ち込んだ実験的なオープンモデルだ。従来の言語モデルが1トークンずつ左から右へ順番に文章を出力するのに対し、DiffusionGemmaは256トークンの文章ブロックをまるごと同時に生成する。NVIDIA H100上で毎秒1000トークン超、GeForce RTX 5090上でも毎秒700トークン超。自己回帰型の最大4倍にあたる速度だ。 ただし代償ははっきりしている。DiffusionGemmaの出力品質は同サイズの自己回帰型モデルGemma 4を下回る。品質最優先の用途にはGemma 4を推奨すると公式ブログに明記されている。あくまで研究段階の実験モデルであり、「拡散でテキストを生む」という新しいパラダイムの可能性と課題を開発者とともに探るための公開だ。 画像生成の発想で文章を書く 拡散モデルの発想は、AIの世界では珍しくない。Stable DiffusionやMidjourneyが画像を生む