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Google AI Plus、月額725円に4割値下げ――AI価格戦争が日本にも来た

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Google AI Plus、月額725円に4割値下げ――AI価格戦争が日本にも来た

Googleが個人向けAIサブスクリプション「Google AI Plus」を月額1200円から725円に引き下げ、ストレージも倍増させた。新興国で先行していた値下げ競争が、日米の一般消費者市場にも波及した。 値下げの中身 Googleは6月8日(現地時間)、Google AI Plusの月額料金を7.99ドルから4.99ドルへ引き下げた。日本での月額は1200円から725円に、年間プランも1万2000円から7250円になる。同時に、Gmail・Googleドライブ・Googleフォト共通のクラウドストレージが200GBから400GBへ倍増した。 既存ユーザーには次回の更新時から新料金が自動適用され、ストレージの増量も数日かけて順次反映される。AI機能に変更はない。Geminiアプリでの使用量上限2倍、動画生成モデルOmni Flash、NotebookLMの拡張機能、GmailのAI校正といった特典はそのまま残る。 ただし混乱を招く変更も同時に入った。Google Oneプレミアム(2TB)プランが「Google AI Plus」に名称変更されたのだ。こちらは月額1450円

AIエージェントは人間より賢くて、人間より騙されやすい

AI

AIエージェントは人間より賢くて、人間より騙されやすい

セキュリティ企業バロニス(Varonis)の脅威研究チームが、AIエージェントフレームワークOpenClawで構築したメールエージェントにフィッシング攻撃を仕掛けた。技術的な罠には強く、古典的なソーシャルエンジニアリングには脆い。4つのテストが浮かび上がらせたのは、そんな不穏な非対称性だった。 脆弱性ではなく「信頼」の問題 OpenClawのセキュリティ問題といえば、今年に入ってからだけでもリモートコード実行(CVE-2026-25253)、スキルマーケットプレイスへのマルウェア混入、認証なしで公開されたインスタンスの大量露出と、技術的な脆弱性の報告が相次いできた。だが今回バロニスが突いたのは、それとは性質の異なる弱点だ。 コードにバグがあるのではない。エージェントが「信頼すべきでない相手を信頼する」。 研究を率いたのはバロニスのイタイ・ヤシャール(Itay Yashar)氏。OpenClaw上にPinchyと名付けたメールエージェントを構築し、Gmailの受信トレイ、ブラウザ操作、Google Workspace APIを接続した。社内のAWSクレデンシャル、データベース接

Signalが英国のデバイス一斉スキャン計画に「監視インフラだ」と反論

プライバシー

Signalが英国のデバイス一斉スキャン計画に「監視インフラだ」と反論

英国政府がスマートフォンのOSに裸体スキャニングを組み込むよう主要テック企業へ3か月の期限付き通告を出した。暗号化通信アプリSignalはこれを「子どもの安全ではなく監視インフラの構築だ」と批判する声明を6月8日に公表した。 AppleとGoogleへの3か月通告 キア・スターマー(Keir Starmer)首相は今月8日、ロンドン・テック・ウィークに登壇し、AppleとGoogleに対して3か月以内の対応を求めた。子どもが端末上で裸の画像を撮影・送受信・閲覧できないようにしろ、従わなければ立法措置に踏み切り、罰則だけでなく企業経営者への刑事責任も問う、というものだ。 英国内務省(Home Office)が想定する技術的な方法は、OSに裸体検知アルゴリズムを直接組み込むというものだ。端末のカメラ、メッセージアプリ、フォトライブラリ、ブラウザを対象に、デフォルトで露骨な画像をブロックする。成人が制限を解除するには、生体認証や公的身分証明による年齢確認が必要になる。既存・新規を問わず英国内の全スマートフォン・タブレットが対象となる。 英政府はAppleが既に実装している「Comm

Chromeに今年5件目の実悪用ゼロデイ、V8に脆弱性

セキュリティ

Chromeに今年5件目の実悪用ゼロデイ、V8に脆弱性

Googleは6月9日、Chrome向けの緊急アップデートを公開した。JavaScriptエンジン「V8」に存在するゼロデイ脆弱性(CVE-2026-11645)が実際の攻撃に使われていることが確認されたためで、2026年に入ってから実悪用が確認されたChromeのゼロデイとして5件目になる。 攻撃で悪用されていた脆弱性の中身 今回修正されたCVE-2026-11645は、ChromeのJavaScriptエンジンV8における範囲外読み書き(out-of-bounds read and write)の脆弱性だ。細工されたHTMLページにアクセスするだけで、攻撃者がブラウザのサンドボックス内で任意のコードを実行できる可能性がある。 悪用に成功すると、メモリバッファの境界を越えてデータが読み書きされ(ヒープ破壊)、本来アクセスできないはずの情報が漏れたり、ブラウザがクラッシュしたりする。さらにASLRをはじめとした保護機構を回避する踏み台にもなるため、深刻度の評価は「High(高)」とされた。 この脆弱性は4月27日に匿名の外部研究者がGoogleに報告しており、バグバウンティと

英国、16歳未満の「有害」SNS禁止へ――テック企業に3ヶ月の猶予

テクノロジー

英国、16歳未満の「有害」SNS禁止へ――テック企業に3ヶ月の猶予

スマートフォンを子どもに渡すとき、親は何を心配しているか。いじめ、性的画像、終わらないスクロール。英国のスターマー(Keir Starmer)首相が6月8日、ロンドン・テック・ウィークの演説で切り込んだのは、その不安の一つひとつだった。 テック企業への最後通告 スターマー氏が打ち出したのは二つの柱だ。 ひとつは、16歳未満にとって「有害」とされるSNSプラットフォームへのアクセス禁止。YouTube Kidsなど一部の「安全な」サービスは除外される見通しで、今後10日以内に正式発表されると報じられている。 もうひとつが、より即効性のある要求だった。AppleやGoogleといったデバイスメーカーに対し、子どもの端末で性的画像の撮影・送受信・閲覧をブロックする機能を導入するよう求め、3ヶ月の猶予を設定した。従わなければ立法で強制する、という最後通告だ。 対象は販売済みの端末も含む。iOSやAndroidといったOSレベルでの対応を想定しており、年齢確認を経た成人の端末には影響しない。 英国 未成年SNS規制の経緯 2025年 12月オ

AppleがAIの失敗を認めた極秘会議の全貌

Apple

AppleがAIの失敗を認めた極秘会議の全貌

WWDC 2026を翌日に控えた6月7日、Bloombergのマーク・ガーマン(Mark Gurman)氏がApple社内の内幕を報じた。ここ数年の混乱が、一本の線で結ばれる。2025年初頭、Appleの上級幹部がほぼ全員集まる会議が開かれていた。自社のAI戦略が危機的状況にあると認めるための場だった。 「このままでは負ける」 会議を招集したのは、当時COOだったジェフ・ウィリアムズ(Jeff Williams)氏。クレイグ・フェデリギ(Craig Federighi)氏のソフトウェアエンジニアリング部門近くの会議室に、上級副社長、CFO、クック氏の直属の部下たちが集まった。ティム・クック(Tim Cook)氏本人はこの場にいなかった。 議題は明確だった。Apple Intelligenceへの市場の反応は芳しくなく、Siriの抜本的刷新は延期寸前、競合は加速している。このまま何もしなければ取り返しがつかなくなる。幹部たちはその危機感を共有したという。 ここで声を上げたのが、マイク・ロックウェル(Mike Rockwell)氏だ。Vision Proの開発を率いた人物であり、

GoogleがSpaceXから11万基のGPUを借りる異例の契約

AI

GoogleがSpaceXから11万基のGPUを借りる異例の契約

自社で世界最大のAI計算資源を持つGoogleが、なぜ他社のデータセンターに月額約1472億円を払うのか。その背景には、想定を超えたエージェントAI需要の爆発がある。 月額9億2000万ドル、約3年 SpaceXは6月5日、Googleとクラウドサービス契約を締結したことをSECへの届出で明らかにした。契約に基づき、GoogleはSpaceXに対して2026年10月から2029年6月まで月額9億2000万ドル(約1472億円)を支払い、約11万基のNVIDIA GPU、CPU、メモリなどの計算資源を利用する。9月までは割引料金で段階的にキャパシティが拡大される。 フルレートで計算すると、契約総額は約303億ドル(約4兆8500億円)に達する。 5月にAnthropicと締結した契約(月額12億5000万ドル、2029年5月まで)に続く2件目の大型案件だ。SpaceXのS-1によると、Anthropicの契約はColossus 1とColossus 2にまたがり約32万5000基のGPUを対象としている。2社合わせた年間契約額は約260億ドル(約4兆1600億円)。xAIが構築

IT担当者を装い法律事務所に「出勤」、データを盗む犯罪集団の手口

セキュリティ

IT担当者を装い法律事務所に「出勤」、データを盗む犯罪集団の手口

サイバー攻撃に「物理侵入」が加わった。恐喝グループSilent Ransom Groupが、偽のIT担当者を標的のオフィスに直接送り込み、USBドライブでデータを抜き取っているとして、GoogleとFBIが相次いで警告を発している。標的は米国の法律事務所だ。 ファイアウォールの外側から歩いてくる攻撃者 ランサムウェアと聞けば、フィッシングメールに引っかかり、画面がロックされ、暗号資産での支払いを要求される光景を思い浮かべる人が多いだろう。 Silent Ransom Group(以下SRG)はそのどちらも使わない。暗号化しない。マルウェアも仕掛けない。盗んだデータをちらつかせて金を要求する。それだけだ。 そして2026年に入り、その手口に新たな一手が加わった。ニセのIT担当者がオフィスに「出勤」してくる。 6月5日、Googleのサイバーセキュリティチームである MandiantとGoogle Threat Intelligence Group(GTIG)が共同レポートを公開し、SRGが2026年1月から5月にかけて米国の法律事務所を中心に数十の組織を標的にしていたことを明

SNS各社は「教室の中」まで狙っていた(訴訟文書が示す手口)

SNS

SNS各社は「教室の中」まで狙っていた(訴訟文書が示す手口)

授業中にSnapchatの通知が鳴る。10代の「アンバサダー」がInstagramの販促グッズを友人に配る。YouTubeのアルゴリズムが、一次方程式の学習動画の次にコメディ動画を推薦する。これらは偶然ではなかった。 1,400学区の訴訟が開いた箱 米国で1,400を超える学区がMeta、Snap、ByteDance(TikTok)、Google(YouTube)の4社を相手に起こしている集団訴訟で、裁判所に提出された内部文書の内容が6月4日に報じられた。訴訟そのものは既報のとおりだが、今回新たに明らかになったのは、各社がどこまで具体的に「学校という場」を攻略しようとしていたか、だ。 文書によると、Snapchatは授業時間中に高校生のスマートフォンへ通知を送る機能を持っていた。通知の内容は、バックパックの中身や教室の様子を共有するよう促すものだった。ある内部戦略文書はこの行為を「机の下(under the desk)」での利用と表現していたという。Snapの社員がダークパターン(操作的なデザイン)に該当するリスクを指摘して通知のオプトアウト機能を提案したが、その提案は実行され

AI検索の回答を操るため、企業がRedditを組織的に汚染している

AI

AI検索の回答を操るため、企業がRedditを組織的に汚染している

ChatGPTやGoogleのAI検索が返す回答は、どこから来ているのか。ペプチド業界を舞台に、Redditの投稿を意図的に操作してAIの参照データを汚染する企業の実態が報じられた。 「人の声」が商品だった場所 Redditのバイオハッキングコミュニティr/biohackersは、サプリメントや実験的な薬理学を議論する場として長年機能してきた。5月下旬、そのモデレーターチームがペプチドとホルモン補充療法(HRT)に関する新規投稿を禁止し、週1回のまとめスレッドに制限すると発表した。話題そのものが問題なのではない。ペプチド企業がAIチャットボットの回答を操作するために、コミュニティを 組織的にスパム していたことが原因だと報じられている。 モデレーターは取材に対し、こう語っている。「AI検索エンジンがRedditから回答を引き出すようになった結果、企業が私たちをAEOに利用している」。 AEOとはAnswer Engine Optimization(回答エンジン最適化)の略で、SEOのAI版にあたる。SEOが検索エンジンの順位を上げることを目的としていたのに対し、AEOはCha

Appleがテキサス州の年齢確認義務に従い、本日からApp Storeの運用を変更

テクノロジー

Appleがテキサス州の年齢確認義務に従い、本日からApp Storeの運用を変更

テキサス州で成立した「App Storeアカウンタビリティ法」(SB 2420)が6月4日に施行された。Appleは同日付でApp Storeの年齢確認・保護者同意の仕組みをテキサス州向けに有効化し、開発者向けに対応を求めている。プライバシーへの懸念を公言してきたAppleにとって、裁判所の判断が分かれる中での適用開始となる。 半年越しの施行 SB 2420は2025年5月にテキサス州のアボット(Greg Abbott)知事が署名した州法だ。アプリストアの運営者に対し、ユーザーの年齢を確認し、18歳未満のアカウントについては保護者の同意なしにアプリのダウンロードやアプリ内課金を認めないよう義務づけている。 当初は2026年1月1日に施行予定だった。しかし2025年12月、テキサス州西部地区連邦地裁のピットマン(Robert Pitman)判事が仮差止命令を出し、施行は凍結された。判事はこの法律を、書店の入口ですべての客に年齢を確かめ、未成年なら親の同意がなければ入店させず本も買わせない法律にたとえた。そのうえで修正第1条に違反する可能性が高いと判断している。 その凍結を覆した

Googleの新アプリ、メールも予定も全部読み解く

AI

Googleの新アプリ、メールも予定も全部読み解く

Google Labsが6月3日、実験的アプリ「Dreambeans」をiOS/Android向けに公開した。Gmail、Googleカレンダー、Googleフォト、YouTube、検索履歴をAIが横断的に読み込み、1日10〜14本の「ストーリー」を自動生成する。無限スクロールへの対抗を掲げるが、その仕組みの本質はGoogleが握る個人データの集約にある。 メールから予定まで、すべてが素材になる Dreambeansの動作はこうだ。ユーザーが眠っている間に、接続を許可したGoogleサービスのデータをAIが処理する。朝起きると、自分の生活に合わせたストーリーが並んでいる。 Dreambeansが読み取るGoogleサービスとデータ サービス取得データ活用例 Gmailメール本文、 配達確認、予約情報購入品に関連する 提案を生成 Google カレンダー予定、イベント、 リマインダー来訪者に合わせた レストラン提案 Google フォト写真、顔認識データ本人・家族が登場する イラスト生成 YouTube視聴履歴、

Gemma 4に12Bモデル追加、エンコーダ廃止の新設計

AI

Gemma 4に12Bモデル追加、エンコーダ廃止の新設計

Google DeepMindがGemma 4ファミリーの新モデル「Gemma 4 12B」を6月3日に公開した。4月のGemma 4リリース時には存在しなかった5番目のサイズであり、ファミリー内で唯一となるエンコーダ不要のアーキテクチャを採用している。テキスト・画像・音声・動画を16GBのVRAMまたは統合メモリで処理でき、Apache 2.0ライセンスで即日利用可能だ。 エンコーダを捨てた理由 従来のマルチモーダルモデルは、画像や音声をLLM本体に渡す前に専用のエンコーダで「翻訳」する必要があった。Gemma 4の他のモデルも例外ではなく、中型モデルには約5億5000万パラメータのビジョンエンコーダ、エッジ向けのE2B/E4Bには約3億パラメータのオーディオエンコーダが搭載されている。エンコーダが処理を終えるまでLLM本体は待機するしかなく、レイテンシとメモリ消費の両面でコストになる。 Gemma 4 12Bはこの構造を丸ごと取り払った。 ビジョン処理では、複数のTransformer層で構成されていたビジョンエンコーダをわずか3500万パラメータの埋め込みモジュールに置

AIの電力需要に建設が追いつかない

AI

AIの電力需要に建設が追いつかない

テック大手が今年だけで合計100兆円超の設備投資を宣言しているが、その受け皿となるデータセンターの建設は計画通りに進んでいない。2027年完成予定の容量のうち6割以上が着工すらしていないとする分析が報じられた。Googleの親会社Alphabetはこの逆風のなかで800億ドル(約12兆8000億円)規模の株式発行による資金調達を発表し、電力インフラの自前確保に大きく舵を切った。 「計画だけ」の容量が山積みになっている AIデータセンターの建設遅延は、もはや個別のプロジェクトの話ではない。 市場調査企業Sightline Climateの分析によると、2026年に稼働予定の約16GW分のデータセンターのうち、実際に建設が進んでいるのは約 5GW にとどまり、全体の3分の1に過ぎない。残りは「発表済み」の段階で止まっている。2027年予定の案件はさらに深刻で、21.5GWの計画に対し着工済みはわずか 6.3GW。つまり完成が約束された容量の大部分が、まだ地面すら掘っていない。 米国データセンター容量:計画 vs 着工済み