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正体不明のAMD GPU「GFX1156」がドライバに出現。RDNA 3.5は終わらない

Linux

正体不明のAMD GPU「GFX1156」がドライバに出現。RDNA 3.5は終わらない

オープンソースのグラフィックスドライバに、AMDの未発表GPUを示すコードが静かにマージされた。GFX1156。RDNA 3.5系列のAPU向け内蔵GPUとみられるが、どの製品に搭載されるのかは誰にもわからない。わかっているのは、AMDがまだこのアーキテクチャを手放すつもりがないということだけだ。 ドライバコードが語る「次」 LinuxのオープンソースグラフィックスライブラリMesaの開発版(26.2)に、AMD GPUの新しい識別子「GFX1156」のサポートが6月11日付でマージされた。AMDのエンジニアが提出したマージリクエスト(!41969)はRadeonSI(OpenGL)とRADV(Vulkan)の両ドライバに初期対応を追加するもので、サミュエル・ピトワゼ(Samuel Pitoiset)氏とピエール=エリック・プルー=プレイエ(Pierre-Eric Pelloux-Prayer)氏のレビューを経てmainブランチに取り込まれた。 並行して、Linuxカーネル側でも動きがある。今月中旬に始まるLinux 7.2のマージウィンドウに向けて、DRM-Nextにはすでに

RTX 5090の16ピンケーブルは「点検のたびに抜く」と壊れる

GPU電源

RTX 5090の16ピンケーブルは「点検のたびに抜く」と壊れる

GeForce RTX 5090の16ピン電源ケーブル焼損が、また新たな経緯で報告された。3か月ごとにコネクタを抜き差しして点検し、毎月ホコリを吹いてから押し込んで接続を確認する。そこまで管理を徹底していたユーザーのケーブルが溶け、GPUの電源ソケットが黒焦げになった。 「ちゃんと管理していた」ユーザーが焼損 構成はMSI GeForce RTX 5090 SUPRIMにCorsair RM1000xの電源、Corsair公式Type 4 12VHPWRケーブルという組み合わせ。GPUは垂直マウントで、ケーブルには曲がる前に7〜9cmのストレートクリアランスが確保されていた。120FPSキャップをかけてForza Horizon 6を数週間プレイした後の点検で、ケーブル端が完全に溶け落ち、GPU側の電源ピンが黒ずんでいるのを発見した。 接続が甘かったのではと思うかもしれないが、ユーザーはセンサーパネルでテレメトリをリアルタイム監視しており、350ワット負荷時に12Vラインが11.4〜11.2Vまで下がる現象も把握していた。この電圧降下が焼損の前兆だったとみられる。 「点検の

AIが20年前のGPUドライバーを延命させている

Linux

AIが20年前のGPUドライバーを延命させている

2007年に登場したRadeon HD 2000シリーズ。その世代から2010年のHD 6000シリーズまでをカバーする古いLinuxグラフィックスドライバーが、GitHub Copilotの力を借りてメンテナンスされていることが明らかになった。AMDがとっくに手を引いた旧世代の資産を、今なお少数の有志が守り続けている。 59件のコミットが語るもの 先日、Mesa 26.2にR600ドライバー向けの59件のコミットが一度にマージされた。シェーダーコンパイラのコードを整理するリファクタリングが中心で、それ以外のコード整備も含んでいる。 作業を担ったのはゲルト・ウォルニー(Gert Wollny)氏。R600gドライバーに関わる数少ない開発者の一人で、マージリクエストにはこう記されていた。 「このシリーズは、sfnシェーダーコンパイラのコードをより読みやすくするためのリファクタリングです。リファクタリングはCopilot(自動モード)の助けを借りて行われました」 コードは動く。しかし読みにくく、維持しにくい状態にある。それを整理するために、開発者がAIと組んだ。 なぜ今もこ

NVIDIAドライバー610.52公開、610.47直後の不具合を一括修正

NVIDIA

NVIDIAドライバー610.52公開、610.47直後の不具合を一括修正

Game Readyドライバー610.47がリリースされてから約2週間。NVIDIAコントロールパネルの廃止という20年ぶりの大変更を盛り込んだそのドライバーで噴出した不具合を、ホットフィックス610.52がまとめて修正した。対象はWindows 10/11の64ビット環境だ。 何が直ったのか 修正項目は計8件。症状別に整理すると以下のとおりだ。 Hotfix 610.52 修正項目一覧 カテゴリ対象環境症状と修正内容G-SYNC フレームペーシングRTX 40シリーズ (Ada)G-SYNC有効時、特定モニターで フレームレートが激しく乱れるマルチモニター 安定性全対象DLSSフレーム生成+V-SYNC併用の マルチモニター環境でゲームが不安定スリープ 復帰不能特定モニタースリープ状態から ディスプレイが復帰しないNV-Failsafe 誤認識特定モニターEDIDが読み取れず「NVIDIA NV-Failsafe」 と表示され解像度設定が不正常になるSmooth Motion カクつきDirectX 11 タイトルSmooth Motio

Flatpak 1.18でAMD ROCm対応が前進、GPUアクセス制御が改善

Linux

Flatpak 1.18でAMD ROCm対応が前進、GPUアクセス制御が改善

LinuxのAMD GPU環境で長く課題とされてきた「サンドボックス内アプリからROCmが使えない」問題が、Flatpak 1.18で解消された。GPUコンピューティングのためにサンドボックスを事実上無効化する必要が、ようやくなくなった。 サンドボックスとGPUの長年の摩擦 FlatpakはLinux向けのアプリ配布・サンドボックス基盤だ。アプリを隔離環境で動かすことでシステムへの影響を抑えるが、その隔離がAMDのGPUコンピューティング環境であるROCmの利用と相性が悪かった。 ROCmはAMD GPUでAI処理や科学計算を行うためのオープンソースソフトウェアスタックだ。NVIDIAのCUDAに相当するが、スタック全体がオープンソースという点が異なる。ROCmがGPUにアクセスする際には、カーネルが提供する/dev/kfd(AMDKFDカーネルコンピュートドライバーが公開するデバイス)へのアクセスが必要になる。 問題はここにある。Flatpakのサンドボックスは、このデバイスへの個別アクセスを許可する仕組みを持っていなかった。そのため、ROCmを使うFlatpakアプリは-

RTX 50 SUPERが復活、5060 12GBも追加か──CES 2027観測が浮上

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RTX 50 SUPERが復活、5060 12GBも追加か──CES 2027観測が浮上

約9ヶ月ぶりにGeForce RTX 50 SUPERシリーズのリーク情報が動き出した。一時は中止論も出ていたシリーズだが、新たにRTX 5060 12GBをラインナップに加える可能性が示された。ただし発売時期の見立ては2026年からCES 2027へと後退している。 ラインナップが4モデルに拡大 6月5日、リーカーのメガサイズGPU(MEGAsizeGPU)氏が「RTX 50 Superは予定通りに進んでいる」と投稿し、既報のRTX 5080 SUPER・RTX 5070 Ti SUPER・RTX 5070 SUPERに加えて、新たにRTX 5060 12GBがラインナップに加わることを示唆した。「RTX 5060 SUPERという名称になる可能性もある」と留保は付けている。 既存3モデルのスペックに変更はなく、以前のリークにあった通りRTX 5080 SUPERが24GB GDDR7、RTX 5070 SUPERが18GB GDDR7という構成が維持されているとBenchLifeは補足している。新たに加わるRTX 5060 12GBは、128ビットバス(メモリの通路幅)

RDNA 5搭載Radeon、早くて2027年後半の見通し

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RDNA 5搭載Radeon、早くて2027年後半の見通し

COMPUTEX 2026の会場で、AMDのボードパートナーが相次いで厳しい見通しを語った。次世代RDNA 5搭載Radeonは、早くて2027年第2〜第3四半期、慎重な見方では2028年初頭だという。RX 9070 XTの発売から数えれば、2年半近い空白が生まれる。 「楽観的」でも1年以上先 オランダのテクノロジーメディアTweakersがCOMPUTEX 2026の会場でAMDのAIBパートナー複数社に取材し、報じた内容が波紋を広げている。 あるパートナーは2027年第2〜第3四半期にRDNA 5世代の最初の製品が出ると見込む。だが別のパートナーはこれを「楽観的すぎる」と退け、2027年末、あるいは2028年初頭が現実的だとした。 これまでは2027年前半の投入が有力視されていた。Kepler_L2氏は2025年末の時点で「RDNA 5はTSMC N3Pプロセスでテープアウト済み」「2027年中盤に発売」と発信しており、一部では2026年後半の量産開始すら噂されていた。今回のパートナー証言は、その見通しからさらに後退したことを意味する。 AMD自身はRDNA 5ゲーミン

NVIDIAとNaver、GW級AIファクトリー構築へ

AI

NVIDIAとNaver、GW級AIファクトリー構築へ

NVIDIAのジェンスン・フアン(Jensen Huang)CEOが訪韓し、Naver本社でイ・ヘジン(Lee Hae-jin)議長と共同で発表した。両社はアジア・中東・欧州でギガワット規模のAIファクトリーを共同構築する。同日にSKテレコムとも同規模の提携が発表され、NVIDIAの韓国向けAIインフラ投資が一気に加速した。 55MWから始まり、GWを目指す 提携の軸は、NVIDIAのAIファクトリー構築基盤「NVIDIA DSX」だ。Naverはまず、韓国・世宗市にあるハイパースケールデータセンター「GAK世宗」で55MWのAIインフラを稼働させる。2027年前半に運用を開始し、同年中に海外拠点を含め100MW、2028年には200MWへ拡張。長期目標のギガワット級は、最新GPUを数十万基同時に収容する規模だ。 NaverのAIファクトリー拡張ロードマップ 2027年 前半55MW稼働開始GAK世宗データセンターで初期運用。NVIDIA DSX基盤2027年100MWへ拡張海外拠点を含めたインフラ展開を開始2028年200MWへ拡張欧州

FirefoxにVulkan Videoが来る、NVIDIA問題の構造が変わる

ブラウザ

FirefoxにVulkan Videoが来る、NVIDIA問題の構造が変わる

Linux上のFirefoxで動画を観るとき、NVIDIAのGPUを使っている人は長いあいだ不自由を強いられてきた。その構造が、根っこから変わろうとしている。 VA-APIという「壁」 FirefoxのLinux向けGPU動画デコードは、VA-API(Video Acceleration API)一本に依存してきた。IntelとAMDのGPUはVA-APIをネイティブでサポートしているから問題ない。だがNVIDIAはVA-APIに対応していない。独自のNVDECインターフェースを持っているからだ。 この溝を埋めるために生まれたのが、サードパーティ製の「NVIDIA VAAPI Driver」だった。VA-APIの呼び出しをNVDECに変換する翻訳レイヤーで、Firefoxでハードウェアデコードを動かすには、このドライバを導入し、環境変数を設定し、about:configでフラグを有効にする必要があった。動くときは動く。だが初期化に失敗してFirefoxを再起動する羽目になることもあり、ディストリビューションやドライバのバージョンによって挙動が変わる。「Linux版Firefox

ZigでVulkanドライバを一から書いた開発者が現れた

Linux

ZigでVulkanドライバを一から書いた開発者が現れた

Vulkanドライバといえば、AMDのRADV、IntelのANV、NVIDIAのプロプライエタリドライバ、あるいはMesaのソフトウェアラスタライザLavapipe。いずれも巨大な組織が何年もかけて開発し、保守している。そこに個人開発者が、Zigだけで一からVulkanドライバを書いた。 Apeとは何か 「Ape」は、フランスのゲームエンジン開発者であるkbz_8氏が個人の学習目的で開発しているオープンソースのVulkanドライバだ。ICD(Vulkanの正式なドライバ形式)として実装されており、コードの99.9%がZigで書かれている。Mesaのコードには一切依存しない完全な独立実装だ。 MesaのLavapipeと同じく、GPUのハードウェアを直接叩くのではなく、CPU上でVulkanの処理をソフトウェア的に実行するソフトウェアラスタライザにあたる。シェーダの実行には、kbz_8氏が同じくZigで開発した独自のSPIR-Vインタプリタを使っている。 リポジトリの最初のコミットは2025年10月。約7か月の開発で292コミットを重ね、現時点でVulkan 1.0のテストを

GoogleがSpaceXから11万基のGPUを借りる異例の契約

AI

GoogleがSpaceXから11万基のGPUを借りる異例の契約

自社で世界最大のAI計算資源を持つGoogleが、なぜ他社のデータセンターに月額約1472億円を払うのか。その背景には、想定を超えたエージェントAI需要の爆発がある。 月額9億2000万ドル、約3年 SpaceXは6月5日、Googleとクラウドサービス契約を締結したことをSECへの届出で明らかにした。契約に基づき、GoogleはSpaceXに対して2026年10月から2029年6月まで月額9億2000万ドル(約1472億円)を支払い、約11万基のNVIDIA GPU、CPU、メモリなどの計算資源を利用する。9月までは割引料金で段階的にキャパシティが拡大される。 フルレートで計算すると、契約総額は約303億ドル(約4兆8500億円)に達する。 5月にAnthropicと締結した契約(月額12億5000万ドル、2029年5月まで)に続く2件目の大型案件だ。SpaceXのS-1によると、Anthropicの契約はColossus 1とColossus 2にまたがり約32万5000基のGPUを対象としている。2社合わせた年間契約額は約260億ドル(約4兆1600億円)。xAIが構築

SteamでWindows 11シェアが約70%に到達、それでも残る24%の行方

PCゲーミング

SteamでWindows 11シェアが約70%に到達、それでも残る24%の行方

Valveが公開した2026年5月のSteamハードウェア&ソフトウェア調査で、Windows 11のシェアが69.76%に達した。前月比+2.02ポイント。2025年後半にようやく過半数に達したことを考えると、半年強で70%目前まで来たことになる。 PCゲーマーの間では、Windows 11はもはや「新しいOS」ではなく「当たり前のOS」になった。問題は、まだ当たり前になっていない残り24%のほうだ。 サポート終了後8か月、Windows 10はまだ24% Windows 10のシェアは23.99%(前月比-1.64ポイント)。Microsoftが2025年10月にサポートを終了してから8か月が経つが、Steamユーザーのほぼ4人に1人がいまだにWindows 10を使い続けている。 減少ペースは着実ではある。だが悠長に構えていられる状況ではなくなりつつある。Windowsのセキュアブートで使用される証明書「Microsoft Corporation KEK CA 2011」の有効期限が2026年6月に切れる。Windows Updateを適用し続けていれば自動更新されるが

99万円のフェラーリPC、国内200台限定で7月発売

ハードウェア

99万円のフェラーリPC、国内200台限定で7月発売

HPとフェラーリが共同開発したノートPC「HP Limited Edition Scuderia Ferrari AI PC」が発表された。世界4,999台限定で、日本では日本語キーボード搭載モデルが200台のみ。99万円。底面にガラスを張って冷却機構を「見せる」設計が特徴的だが、中身はIntel内蔵GPU搭載の薄型ノートだ。 ノートPCにエンジンベイを HPとフェラーリが約2年の共同開発を経て、モナコグランプリの直前に発表したノートPC。HPが2024年からスクーデリア・フェラーリF1チームのタイトルスポンサーを務めている関係から生まれた、両社初のハードウェアコラボレーションとなる。 世界4,999台、すべてにシリアル番号が刻まれる。日本では200台限定、7月上旬から受注開始で、直販価格は99万円。米国では6月12日に5,599ドル(約89万6,000円)で発売されるが、日本版は日本語キーボードを搭載し、発売時期は少し後ろにずれる。価格差の約10万円にはローカライズや為替の要素も含まれるとみられる。販売はHP公式サイトのみ。 このPCの核心は性能ではなく設計思想にある。

FSR 4.1のRDNA 3.5対応、AMD上級副社長が「来るとは言っていない」

GPU

FSR 4.1のRDNA 3.5対応、AMD上級副社長が「来るとは言っていない」

Computex 2026の会期中、FSR 4.1のRDNA 3.5内蔵GPU対応をめぐるAMD幹部の発言が波紋を広げている。マカフィー副社長の「予定なし」発言、アゾール副社長の即座の否定に続き、FSR 4.1後方互換を自ら発表したジャック・フィン上級副社長が取材に応じた。その回答は、期待されていたものとは違った。 「来るとは言っていない」 既報の通り、発端はComputex会場での取材だった。Hardware Luxxのアンドレアス・シリング(Andreas Schilling)記者に対し、デイビッド・マカフィー(David McAfee)副社長(クライアント事業部門担当)がFSR 4.1のRDNA 3.5対応は「現時点で予定されていない」と回答した。これに対しフランク・アゾール(Frank Azor)副社長(クライアント&グラフィックスマーケティング担当)が即座に「そのような決定はなされていない」と投稿で否定した経緯がある。 ここに、