Microsoft

Microsoft、AI投資1900億ドルの代償。決算前夜の三正面

AI

Microsoft、AI投資1900億ドルの代償。決算前夜の三正面

AIに最も早く、最も大きく賭けた企業が、自らの賭けに追い詰められている。7月29日のQ4決算を前に、Microsoftの内部で何が起きているのか。 AIに賭けた3年、そして反転 3年前、サティア・ナデラ氏(Satya Nadella)はMicrosoftをAI競争の最前線に押し上げた。2023年2月、OpenAIへの早期投資を背景にAI搭載のBing検索を披露し、Googleの検索支配に宣戦布告した。同年末にOpenAIの取締役会危機を収拾すると、ビル・ガーリー氏(Bill Gurley)は「企業としての評判の劇的な転換」と評し、CNN Businessは彼を年間最優秀CEOに選んだ。 その評価が今、反転している。 Microsoftの株価は52週高値の555ドルから381ドル台まで落ち込み、12ヶ月前と比べて24%以上下落した。マグニフィセント・セブンの中で最悪の成績だ。投資家はMicrosoftの巨額AI投資が収益に結びつくのかを疑い始め、6月にはCopilotの実態とAzureの容量制約をめぐる集団訴訟も提起された。 同社が今年予定する設備投資は1900億ドル。その大

Windows 11、ファイル削除を高速化。6月予告の30%改善がInsiderに到達

Windows11

Windows 11、ファイル削除を高速化。6月予告の30%改善がInsiderに到達

エクスプローラーでの大容量ファイル削除が速くなる。最新のInsiderビルドの変更ログに、削除速度の改善が初めて記載された。6月に予告されていた高速化が、実装段階に入っている。 フラグメント化したファイルの削除が速くなる 現地時間7月20日にリリースされたWindows 11 Insider Preview Build 26300.8935(Experimentalチャンネル、実験的な新機能をテストする枠)の変更ログに、エクスプローラーの削除速度改善が載っている。 File deletion in File Explorer is now faster in certain scenarios when deleting large, fragmented files. (エクスプローラーでのファイル削除が、大きなフラグメント化ファイルを削除する特定のケースにおいて高速になった) Microsoftは6月、米国のWindows Insiderミートアップで、ファイルの一括削除が少なくとも30%速くなると予告していた。「30%」は下限であり、環境によってはそれ以上になる可能性が

OpenAIも署名、35社に拡大。オープンウェイトAI擁護書簡の1週間

AI

OpenAIも署名、35社に拡大。オープンウェイトAI擁護書簡の1週間

中国発のオープンウェイトAIモデルを封じるべきか、守るべきか。シリコンバレーが割れている。 35社の書簡と、署名しなかった2社 NVIDIAのジェンスン・フアン(Jensen Huang)CEOが現地時間7月24日、Xに初めて投稿した。内容は自撮りでも新製品の告知でもなく、オープンウェイトAI擁護の書簡の共有だった。 書簡のタイトルは「Open Weights and American AI Leadership」(オープンウェイトとアメリカのAIリーダーシップ)。公開時点ではNVIDIA、Microsoft、Metaなど25社が署名し、その後OpenAI、Cisco、GitHub、Cohereなど10社が加わって現在は35社に拡大している。 オープンウェイトモデル(学習済みの重みを公開し、誰でもダウンロード・改変・自社インフラで実行できるAIモデル)は米国のAI産業にとって不可欠な基盤であり、規制で締め付けるべきではない。書簡はそう訴えている。 9分後、サティア・ナデラ(Satya Nadella)Microsoft CEOが追随した。イーロン・マスク(Elon Musk

Microsoft 365大規模障害、原因はメンテナンス自動化のバグ

Microsoft365

Microsoft 365大規模障害、原因はメンテナンス自動化のバグ

Microsoft 365とAzureで約5時間にわたる大規模障害が発生した。原因は定期メンテナンスの自動化システムに潜んでいたバグで、安全チェックが誤った対象を検証していた。 「安全確認済み」の対象が違った 現地時間7月23日午前10時44分(協定世界時14時44分)、米国西部リージョンのAzureデータセンターで定期的な機器メンテナンスが始まった。ネットワーク経路を切り離して機器を保守に回す、日常的な作業だった。 Microsoftのメンテナンスプロセスでは、メンテナンス要求を実行可能な命令に変換する際、冗長経路2本のうち少なくとも1本が正常に機能しているかを事前に確認する。片方を切り離しても、もう片方で通信が維持される状態を担保してから作業に入る。 この変換処理にバグがあった。本来の対象ではないネットワーク機器まで保守対象に含めてしまい、安全チェックが検証した範囲と、実際にIPルートが削除された範囲がずれた。 米国西部データセンターとMicrosoftの広域ネットワーク(WAN)の間で、予定外のルートが消えた。外へ出るトラフィックも外から入るトラフィックも止まった。リ

Windows 11、Copilotキーに「何もしない」設定を追加

Windows11

Windows 11、Copilotキーに「何もしない」設定を追加

Windows 11のInsiderビルドで、Copilotキーを無効化する「Do nothing」オプションが見つかった。2024年から続くCopilotキー問題に、Microsoft自身が公式の無効化手段を用意した格好になる。 キーボード設定に5つ目の選択肢 Windows Insiderビルドのウォッチャーであるphantomofearth(ファントムオブアース)氏が7月23日、Windows 11 Experimental(試験的)ビルドで新しい設定を発見した。 Also hidden in recent Windows 11 Experimental builds: a new "Do nothing" option for the Copilot key in Settings, letting you easily disable it! pic.twitter.com/2qoPcmaGDs — phantomofearth 🌳 (@phantomofearth)

Xbox、広告付きクラウドゲーミング無料テストを開始

Xbox

Xbox、広告付きクラウドゲーミング無料テストを開始

Xboxクラウドゲーミングに、広告を視聴すれば無料で利用できる選択肢が加わった。Xbox Insiderを対象にしたテストが現地時間7月23日に始まっている。 2分の広告で1時間プレイ Microsoftの公式発表によると、Xboxアカウントを持つInsiderが所有するゲームの一部をクラウド経由でストリーミングできる。セッション開始前に広告が流れ、その後1時間のプレイが可能になる。広告の長さは公式発表に明記されていないが、複数の報道は約2分としている。1時間が経過しても、再び広告を視聴すればプレイを継続できる。 広告はセッション開始前のみで、プレイ中には一切割り込まない。Xboxコンソール、PC、スマートフォン、対応テレビなど、現行のクラウドゲーミング対応デバイスで利用できる。 対象タイトルにはForza Horizon 6や007 First Lightなど所有済みのゲームに加え、Call of Duty: Warzone、原神(Genshin Impact)といった基本プレイ無料タイトルも含まれる。Xbox Storeでクラウドストリーミングに対応するゲームは1800本

WindowsのGDID、書き換え実験で4層の追跡構造が判明

Windows

WindowsのGDID、書き換え実験で4層の追跡構造が判明

セキュリティ研究チームがWindowsの端末識別子GDIDを別の値に差し替える実験を4段階で行い、いずれも成功しなかった。レジストリに平文で置かれた値の裏に、TPMまで動員した認証構造がある。 平文のGDIDを支える4層構造 WindowsがすべてのPCに割り当てる固有識別子GDID(Global Device Identifier)は、レジストリに16桁の16進数として平文で保存されている。管理者権限すら不要で、PowerShellから数秒で読める。書き換えも同じくらい簡単だ。 GDID表示:PowerShellで以下2つを実行 $hex = (Get-ItemProperty 'HKCU:\SOFTWARE\Microsoft\IdentityCRL\ExtendedProperties').LID "g:$([Convert]::ToUInt64($hex,16))" では値を差し替えれば、Microsoftの追跡から逃れられるのか。 レッドチーム向けツールを開発するZerotrace Labが7月18日に公開した検証は、その問いに技術的な回答を出した。4

Microsoft、LGモニターのマカフィー広告を止めさせる

Windows11

Microsoft、LGモニターのマカフィー広告を止めさせる

LGのモニター用アプリに仕込まれていたマカフィーの広告ポップアップが、Microsoftの介入からわずか3日で撤去された。Windows+Devices部門のトップが直接動いた異例の対応だ。 Windows責任者が直接動いた LGモニターをPCに繋ぐだけで、マカフィーの広告が起動のたびに表示される。ユーザーの怒りがRedditからXへ広がっていた一連の騒動に、Microsoftが介入した。 パヴァン・ダヴルリ(Pavan Davuluri)氏はMicrosoftのWindows+Devices部門を統括するエグゼクティブバイスプレジデントで、CEOのサティア・ナデラ氏直属の立場にある。そのダヴルリ氏が7月23日、Xで声明を出した。 Thanks again for bringing this to our attention. We’ve connected with the team at LG and as an immediate next step, they have agreed to disable the McAfee pop-up

Windows 11のプロパティ画面、WinUI 3化の痕跡発見

UI

Windows 11のプロパティ画面、WinUI 3化の痕跡発見

ごみ箱の削除ファイルを右クリックして開くプロパティ画面。そこだけダークモードに対応し、WinUI 3の意匠になっていた。Windows 95から続く実装の置き換えが、プレビュービルドの中で始まっている。 ごみ箱の中に、見慣れない画面があった Windowsウォッチャーのphantomofearth氏が見つけたのは、ごみ箱に入れたファイルのプロパティを開いたときに現れる、見慣れない画面だった。 角の丸いチェックボックス、アクセントカラーの入った復元ボタン、そして待望のダークモード。実験的ビルド26300.8935に隠れていたその画面は、今のところ削除済みファイルのプロパティでしか出現しない。それでも、File Explorerの中でも指折りの古株が動き出した最初の兆候だという見方は、複数のメディアで一致している。 普段ファイルを右クリックして開くあのプロパティ画面は、Win32のcomctl32.dll(共通コントロールライブラリ)にネイティブな実装であり、これはWindows 95で最初に世に出たものだ。見た目こそ何度か手直しされてきたが、内部のコードは大きく変わっていない。

LGモニターが無断でマカフィー広告を表示、Windowsの仕組みを悪用

LG

LGモニターが無断でマカフィー広告を表示、Windowsの仕組みを悪用

LGのゲーミングモニターをWindows PCに接続すると、同意も通知もなくアドウェア的なアプリが自動インストールされる。起動するたびにマカフィーの有料契約を勧めるポップアップが表示され、購入から3年経った旧モデルでも同じ症状が発生している。 モニターを繋いだだけで広告が来る ハードウェア検証チャンネルGamers Nexusは、視聴者からの報告を受けてLG UltraGear 34GX900A-Bを購入した。約1200ドル(約19万円)のゲーミングモニターだ。Windows 11搭載PCにHDMIケーブルで接続して電源を入れると、Windows Updateがドライバパッケージを取得し、そのわずか1分後に「LG Monitor App Installer」がスタートメニューの「おすすめ」欄に現れた。 ポップアップやインストールの確認画面は一切表示されない。 Gamers Nexusは32回連続で再起動し、ポップアップの内容を記録した。31回がマカフィーの30日間無料体験の広告で、残り1回だけがLG自身のモニターユーティリティの案内だった。 この問題は新品に限らない。Gam

6台に1台がWindows 10、抱える脆弱性は平均1903件

Windows10

6台に1台がWindows 10、抱える脆弱性は平均1903件

6台に1台のWindows端末がいまだWindows 10で動いている。1台あたりの既知の脆弱性は平均1903件、Windows 11の約3倍。サポート終了から9か月、移行は止まり、リスクは月ごとに積み上がっている。 移行は止まった Windows 10のサポートが終了した2025年10月、移行は一気に加速した。約50%あったWindows 10のシェアは急落し、2026年前半には20%を切るところまで縮んだ。 だがそこで減速が始まった。 IT資産管理のLansweeperが、数万の顧客サイトから集めたデータを公開した。2026年半ば時点で、Windows 11のシェアは78.8%。Windows 10は16.9%。6台に1台が旧OSで稼働している。 移行しやすい端末はすでに移行を終えた。残っているのは、技術的・組織的・経済的な理由で動かせない端末だ。StatCounterの独立データでもWindows 11は2026年2月時点で70%を超えており、どちらのデータでも移行の減速は共通している。 数字が語るリスクの差 Lansweeperのデータで目を引くのは、脆弱性の

Windows 11、7月更新で2回再起動の報告が相次ぐ

Windows11

Windows 11、7月更新で2回再起動の報告が相次ぐ

7月のPatch Tuesdayアップデートを適用したWindows 11 PCが、通常の1回ではなく2回再起動する事象が報告されている。原因は複数あり、強制シャットダウンは禁物だ。 再起動が2回になる2つの原因 7月14日に配信されたKB5101650を適用した後、PCが2回再起動する。Windows Updateの進捗バーが100%に達して再起動し、デスクトップに戻ったと思ったらもう一度再起動がかかる。異常に見えるが、Microsoftはこの挙動を「想定通り」としている。 原因は大きく2つある。1つは.NET Frameworkアップデートだ。7月のKB5101650にはOSのセキュリティ修正と.NET Frameworkの更新が含まれており、.NET Framework側が独立した再起動を要求する場合がある。OSの修正で1回、.NET Frameworkの適用で1回、計2回になる構造だ。 もう1つはSecure Boot証明書の更新だ。2011年に発行されたSecure Boot証明書の期限切れに伴い、Microsoftは2023年版の後継証明書をWindows Upd

廃止予定のOutlookにもCopilotを押し込むMicrosoft

AI

廃止予定のOutlookにもCopilotを押し込むMicrosoft

Microsoftが、年末までにOutlook(クラシック)のメール作成画面にCopilotを組み込む。廃止に向かうアプリにまで新機能を入れる。アプリの寿命よりCopilotの拡大が先に来ている。 終わりかけたアプリに、新機能が来る Outlook(クラシック)は、新機能の追加がほぼ止まっている。バグ修正とセキュリティ更新だけが細々と続き、Microsoftは「新しいOutlook」への移行を繰り返し促してきた。 企業向けの自動切り替え開始も、当初の2026年4月から2027年3月へと延期された経緯がある。クラシック版のサポート自体は2029年まで続くが、方向は明確に「廃止」だ。 そのOutlook(クラシック)に、Copilotによるメール作成機能がデフォルト有効で追加される。Microsoftが管理ポータルで公開した情報によると、対象はOutlookの全バージョン(Web、モバイル、新しいOutlook、クラシック)で、クラシック版への展開は2026年末までに完了する見込みだ。 管理者が事前に何かを操作する必要はない。有効化は自動で行われる。Copilotを使いたくなけ

Windows 11 KB5121767緊急配信、Dell問題を修正

Windows11

Windows 11 KB5121767緊急配信、Dell問題を修正

Microsoftが一部DellのPCで止まっていたセキュリティ更新の修正版を緊急リリースした。影響のないPCにも届く可能性がある。 Intelドライバとの非互換で配信が止まった 7月14日に配信が始まったWindows 11の月例セキュリティ更新KB5101650は、570件を超える脆弱性を修正する大型パッチだった。ところがDellの一部のPCで、パフォーマンスの低下や異常な発熱、予期しないシャットダウンといった深刻な症状が報告された。 原因はIntel IPF(Innovation Platform Framework)ドライバとの非互換にある。IPFはファンの回転制御や電力管理、人感センサーによる自動ロックといったハードウェア制御を担うドライバで、DellのPrecisionやXPSなど比較的新しいモデルに搭載されている。 KB5101650はWindows USB-C Connection Manager(USB-C接続マネージャー)に新しいインターフェースを追加しており、これがIPFドライバと正常に動作しなかったとされる。 Microsoftは問題を把握し、該当す