ハードウェア
液体金属で基板を1分で書き換える新技術が登場
ガラス基板の上を液体金属が流れ、回路の配線パターンを形成する。設計を変えたければ、電場を変えるだけでいい。1分もかからない。そんな技術を掲げるスタートアップが、ステルスを脱して姿を現した。 「ハードウェアにもソフトウェアの速度を」 米カリフォルニアのItera(イテラ)が発表したのは、同社いわく「世界初の流体回路基板」だ。この技術はエレクトロウェッティングを利用する。電圧をかけると固体表面に対する液体の濡れ性が変わる現象で、これを応用してガラス基板上の液体金属合金を電場で精密に動かし、配線パターンを形成する。特許取得済みだ。 従来のプリント基板(PCB)でプロトタイプを作る場合、設計データを送ってから基板が届くまで、早くても数日。複雑な多層基板なら1〜2週間、部品実装まで含めると数週間かかることも珍しくない。しかも1回の設計変更ごとに、このサイクルが繰り返される。 Iteraの主張はシンプルだ。液体金属の配線は物理的に書き換えられる。設計変更のたびに基板を発注し直す必要がない。同社CEOで共同創業者のAJ・クーパー(AJ Cooper)氏は「コーヒーが冷める前に、回路を変えて