TeamPCP

OSSの署名・検証手順に問題 修正前に悪用可能性が実証

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OSSの署名・検証手順に問題 修正前に悪用可能性が実証

4か月、1,000パッケージ、週間ダウンロード合計5億。TeamPCPという脅威アクターが突きつけたのは、新しい手口ではなく、業界が長年見て見ぬふりをしてきた事実そのものだった。 既知の欠陥が、最悪の形で現実になった オープンソースの信頼モデルには構造的な欠陥がある。研究者も開発者も、それを知っていた。レジストリに公開されたパッケージの正当性を、ほとんどの組織は検証していない。CI/CDパイプラインは上流のコードを自動で取り込み、テストし、本番に流す。その連鎖のどこか一点が汚染されれば、下流すべてに広がる。 知っていて、直さなかった。 2026年2月末、TeamPCPがその穴を突き始めた。最初の標的は脆弱性スキャナーTrivy。Aqua SecurityのGitHub Actionsワークフローに残った未失効のトークンを利用し、公式リリースチャンネルを制圧した。セキュリティツールが、攻撃の入口になった。 そこから連鎖は止まらない。Trivyで盗んだ認証情報でCheckmarxのKICSを侵害し、LiteLLM、Bitwarden、TanStack、AntVへと波及した。5月

AIコーディングが見落とした脅威。jqwikとShai-Hulud

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AIコーディングが見落とした脅威。jqwikとShai-Hulud

Javaのテストライブラリに追加されたたった1行のプロンプトインジェクションが、AIコーディングエージェントの利用者を激怒させた。利用者側は法的措置をちらつかせ、GitHubのイシューを荒らし、開発者を「悪人」呼ばわりする騒動にまで発展した。だが同じ時期、npmとPyPIでは本物のサプライチェーンワームShai-Huludが471のパッケージに感染し、開発者の認証情報を次々と盗み出していた。AIエージェントを狙い撃ちにしたそのワームに対し、エージェント側の防御はまだ追いついていない。この非対称が、AIコーディングのいまを映し出している。 45年コードを書いてきた男の抗議 ドイツの開発者ヨハネス・リンク(Johannes Link)氏。プログラミング言語Groovyの貢献者であり、JUnit 5のプラットフォーム設計にも携わった人物だ。2017年から個人の時間を注ぎ込み、Javaのプロパティベーステストエンジン jqwik を開発してきた。テストコードに約10万行。そのほぼすべてをリンク氏がひとりで書いた。 リンク氏は2023年からAIによるコード利用を明確に拒否してきた。コント

MiasmaワームでMicrosoftのGitHub 73リポジトリを一時封鎖

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MiasmaワームでMicrosoftのGitHub 73リポジトリを一時封鎖

自己増殖するマルウェア「Miasmaワーム」が、AIコーディングツールを踏み台に使う新手法でMicrosoftのリポジトリを侵害した。リポジトリを開いた瞬間、資格情報が盗まれる。 「開いただけ」で動くマルウェア 6月5日、MicrosoftのGitHub組織が直撃を受けた。Azure、Azure-Samples、Microsoft、MicrosoftDocsの4組織にまたがる73のリポジトリが感染し、GitHubが105秒の自動処理で全て封鎖した。 攻撃の起点は、過去に侵害されたコントリビューターアカウントを使ったコミットだ。Azure/durabletaskリポジトリに悪意あるコミットが押し込まれ、5つの設定ファイルが仕込まれた。クローンしても安全だが、エディタで開いた瞬間に動く。パッケージのインストールも不要だ。 仕込まれた5ファイルとターゲットツール ファイルClaude CodeGemini CLICursorVS Code.claude/ settings.json○———.gemini/ settings.json—○——.c

Red Hatの公式npmパッケージ32件が侵害

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Red Hatの公式npmパッケージ32件が侵害

Red Hatが管理するnpmパッケージ32件に、認証情報を根こそぎ奪うマルウェアが仕込まれていた。偽物のパッケージではない。@redhat-cloud-servicesという正規の名前空間に、正規のCI/CDパイプラインを通じて、正規の署名付きで配信された本物の毒だ。 「信頼」そのものが武器になった 2026年6月1日、セキュリティ企業StepSecurityが@redhat-cloud-servicesスコープ配下の複数のnpmパッケージにマルウェアが埋め込まれていることを発見した。影響を受けたのは32パッケージ、96バージョン。合計で週あたり約11万7000回ダウンロードされていたパッケージ群だ。 今回の攻撃で決定的に重要なのは、これがタイポスクワッティング(名前の似た偽パッケージを公開する手口)ではないという点にある。攻撃者はRed Hat従業員のGitHubアカウントを侵害し、RedHatInsightsのGitHubリポジトリに不正なコミットを直接プッシュした。そこからGitHub ActionsのOIDCトークンを悪用して、正規のSLSAプロビナンス認証(ビルドの

GitHubリポジトリ5500件超にバックドア、「Megalodon」攻撃の手口を分析

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GitHubリポジトリ5500件超にバックドア、「Megalodon」攻撃の手口を分析

偽のCIコミットが6時間で5700件以上のリポジトリに押し込まれた。GitHub Actionsを悪用し、クラウド認証情報からSSH鍵まで根こそぎ抜き取る大規模サプライチェーン攻撃の手口と対策。 6時間で5561リポジトリが陥落した 2026年5月18日、GitHubで異常な規模の自動化攻撃が発生している。セキュリティ企業SafeDepが「Megalodon」(メガロドン)と名付けたこのキャンペーンは、わずか6時間の間に5718件の偽コミットを5561のリポジトリに送り込んだ。CIの自動化に見せかけてバックドアを仕込み、開発者が気づかないまま認証情報を抜き取る——過去最大規模のGitHub Actionsワークフロー汚染だ。 コミットの著者名はbuild-bot、auto-ci、ci-bot、pipeline-botの4種類。メッセージも「ci: add build optimization step」「chore: optimize pipeline runtime」など、日常的なCI保守に偽装されていた。使い捨てのGitHubアカウント(ランダム8文字のユーザー名)を使い回

GitHubの内部リポジトリ約3800件が流出した経路が判明した

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GitHubの内部リポジトリ約3800件が流出した経路が判明した

VS Code拡張機能の偽バージョンを踏んだ社員1人。それだけで、世界最大のコードホスティングプラットフォームの内部コードが外に出た。 18分間の窓 5月18日、Nx Console 18.95.0の改ざん版がVisual Studio Marketplaceに公開された。そのまま残っていたのは18分間だった。 短い。しかし十分だった。 GitHubの社員が、この拡張機能をインストールした。拡張機能は起動時に静かに動き出し、シェルコマンドを実行した。表向きは「MCPのセットアップタスク」を装ったそのコマンドは、Nxの公式GitHubリポジトリに仕込まれたコミットから隠しパッケージを引き出した。収集されたのは、1Passwordのボールト、npm・GitHubのトークン、AWS認証情報、AnthropicのClaude Codeの設定ファイル(~/.claude/settings.json)だ。 奪った認証情報を使い、攻撃者はCI/CDパイプラインを横移動し、GitHubの内部リポジトリ約3800件を外部に持ち出した。公開から 18分間 で、それだけの被害が確定した。 ウェ

GitHubの内部コードが3,800件流出、入口は拡張機能1本だった

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GitHubの内部コードが3,800件流出、入口は拡張機能1本だった

GitHubの内部リポジトリ約3,800件が不正に持ち出された。きっかけは、ある従業員がVS Codeにインストールした拡張機能1本だった。 何が起きたか 2026年5月19日、GitHubは自社の内部リポジトリへの不正アクセスを調査していると発表した。翌20日、詳細を公表し、従業員端末に仕込まれた不正なVS Code拡張機能が侵害の起点だったと認めた。 攻撃者は感染した端末を足がかりに、GitHubの内部リポジトリから大量のデータを引き出した。流出した件数は約3,800件で、GitHubは「攻撃者の主張とおおむね整合している」と述べている。 発覚後、GitHubは感染端末を隔離し、問題の拡張機能バージョンをVS Codeマーケットプレイスから削除した。さらに重要な認証情報と暗号鍵をその日のうちに総入れ替えした。顧客データや企業向けアカウントへの影響は、現時点で確認されていない。ただし調査は継続中であり、この評価が変わる可能性は残っている。 GitHubは「対象はGitHubの内部リポジトリのみとみている。攻撃者が主張する約3,800件という数字は、現時点の調査とおおむね整

マイクロソフトが警告。PyPI mistralai汚染、import時に全消去の罠

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マイクロソフトが警告。PyPI mistralai汚染、import時に全消去の罠

Mistral AI公式のPyPIパッケージv2.4.6が侵害された。importしただけで認証情報が抜かれ、特定の国にいると6分の1の確率で rm -rf / が走る。マイクロソフトが日本時間5月12日に警告した。 マイクロソフトが日本時間5月12日に警告 Mistral AI公式のPython SDK、mistralai パッケージv2.4.6が侵害されている。pip経由でインストールしてLinux環境でimportした瞬間、悪意あるコードが裏で動き出す。 注入箇所は mistralai/client/__init__.py の冒頭。パッケージを使うコードがimport文を書いた段階で、ユーザーが何かをクリックする前に処理が走る。 Microsoft Threat Intelligenceがこの事実を投稿で公開した。 Microsoft is investigating mistralai PyPI package v2.4.6 compromise. Attackers injected code in mistralai/client/__init__.py tha

セキュリティ企業Trellixが自社ソースコードを盗まれた

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セキュリティ企業Trellixが自社ソースコードを盗まれた

2億超のエンドポイントを守るはずのセキュリティ企業が、自分のソースコードリポジトリへの不正アクセスを開示した。Trellixは「悪用の証拠はない」と語るが、語っていないことのほうがはるかに多い。 守る企業がやられた セキュリティ企業のTrellix(トレリックス)が、自社のソースコードリポジトリの一部に不正アクセスがあったことを公表している。BleepingComputerが2026年5月4日付で報じ、Trellix自身も公式サイトに声明を掲載した。 Trellixは2022年1月、McAfee Enterprise(マカフィー・エンタープライズ)とFireEye(ファイア・アイ)の統合で誕生した企業だ。世界5万社超の企業・政府機関に展開し、2億超のエンドポイントを保護していると自社で説明している。守る企業のど真ん中にいる会社が、自分の心臓部を覗き見られた。 Trellix recently identified unauthorized access to a portion of our source code repository. Upon learning of t

セキュリティツールが武器に変わる日 TrivyとAxiosに何が起きたか

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セキュリティツールが武器に変わる日 TrivyとAxiosに何が起きたか

3月、世界中のCI/CDパイプラインで静かな異変が始まった。セキュリティスキャナーが認証情報を横流しし、HTTPライブラリがマルウェアを配布していた。被害の全容は、まだ見えていない。 「守る道具」が攻撃の入口になった 脆弱性スキャナーのTrivy(Aqua Security製)は、世界で10万を超えるユーザーと貢献者を持ち、数千のCI/CDパイプラインに組み込まれている。3月19日、そのTrivyが乗っ取られた。 攻撃者集団「TeamPCP」は、2月下旬に設定ミスのあるGitHub Actionsワークフローを悪用してアクセストークンを窃取していた。Aqua Securityは当初これを発見してトークンをローテーションしたが、無効化が不完全だった。残存した認証情報を使い、攻撃者はTrivyの公式リリースチャンネルを一斉に制圧する。 標的は3つ同時だった。バイナリ、GitHub Actions(76/77タグを悪性コードで上書き)、Dockerイメージ。マルウェアはCI/CDパイプラインのメモリを漁り、クラウド認証情報・SSHキー・Kubernetesトークンを暗号化して外部サ