DeepSeek

AIモデル16種に政治テストを各30回。15モデルが左派に固定、Grokだけ二面性

AI

AIモデル16種に政治テストを各30回。15モデルが左派に固定、Grokだけ二面性

政治思想を2軸で測るポリティカルコンパスを主要AIモデル16種に繰り返し受験させたところ、Grok以外の全モデルがリバタリアン左派に収まった。しかもモデル自身は、その偏りをほとんど認識していない。 69,440回の回答が示したもの AI検出ツールを開発するUnslopが、主要AIモデル16種にポリティカルコンパスを受けさせた。その調査結果が公開されている。 ポリティカルコンパスは、62の設問に4段階で回答することで、政治思想を経済軸(左派〜右派)と社会軸(権威主義〜自由主義)の2次元座標に配置するテストだ。2001年からオンラインで公開されている。 テスト対象は、OpenAIのGPT-5.6 Sol・GPT-5.5・GPT-4o、AnthropicのClaude Fable 5・Opus 4.8・Sonnet 5・Haiku 4.5、GoogleのGemini Flash、MetaのLlama 4 Maverick、xAIのGrok 4.5、DeepSeekのV3、Qwen3

米企業のAI支出が急転換。安い中国モデルとの併用が拡大

AI

米企業のAI支出が急転換。安い中国モデルとの併用が拡大

数カ月前まで、米企業はAIにいくら使ったかを競っていた。いま競っているのは、いかに安く済ませるかだ。 「ランボルギーニで牛乳を買いに行くようなもの」 AIコーディングツールCursorでフィールドCTOを務めるマイク・サークス(Mike Saeks)は、元投資銀行家だ。2カ月前にCursorに加わり、企業のAI投資効率を測る仕事をしている。 Wall Street Journalが現地時間7月24日に報じたところによれば、サークスは企業のAIコスト管理をtokenomics(トークノミクス)と呼んでいる。トークンはAIの処理単位で、消費量がそのまま請求額になる。 サークスの見立てはこうだ。日常的な処理に最高性能のモデルは要らない。高性能モデルで計画を立て、安価なモデルで実行する。Cursorが実施した実験では、ウェブブラウザをゼロから構築する際、OpenAIのGPT-5.5だけを使うと1万ドル超(約164万円)かかった。Cursorの自社モデルComposerとAnthropicのOpus 4.8を組み合わせると1,339ドル(約22万円)で済んだという。 数カ月前まで米企

トランプ政権、中国AIモデル規制に再び動く

AI

トランプ政権、中国AIモデル規制に再び動く

Kimi K3の衝撃が収まらないうちに、ワシントンが動き始めた。中国製オープンウェイトAIモデルを米国市場から締め出す構想が、政権内部で再び勢いを増している。 禁止ではなく、圧力で締め出す Axiosが7月20日に報じた内容は、単純な「禁止令」の話ではない。 政権に近い複数の関係者がAxiosに明かしたところによると、商務省は昨年、中国の複数のAIラボをエンティティリスト(取引制限リスト)に追加することを検討した。国家安全保障局(NSA)とホワイトハウスの国家サイバー長官室も、中国AIモデルのセキュリティリスクを警告する勧告の発出を検討していたという。 さらにホワイトハウスは、中国製モデルをホスティングする米国企業にセキュリティ上の責任を負わせる大統領令の案も回していた。 いずれも実行には至っていない。規制によるイノベーション阻害を嫌うホワイトハウス高官が、これらの動きを潰した。AI政策の上級顧問だったスリラム・クリシュナン(Sriram Krishnan)氏もその一人だ。 クリシュナン氏は6月末に退任した。Axiosの報道は、その退任後に国家安全保障強硬派の声が大きくな

Kimi K3、需要過多で新規サブスク受付を停止

AI

Kimi K3、需要過多で新規サブスク受付を停止

Moonshot AIがKimi K3の新規サブスクリプション受付を一時停止した。過去48時間でGPU容量が限界に達し、既存ユーザーの体験を守るための措置だとしている。 リリースから48時間で容量限界に Moonshot AIは7月19日、Kimi K3の新規サブスクリプション受付を一時停止すると発表した。 Kimi K3 has received far more love than we expected, and our GPUs are feeling it. Over the past 48 hours, demand has pushed close to the limits of our current capacity. To protect the experience of existing subscribers, we&

中国AIトークン消費、2年で1000倍超に 企業内「通貨」化が加速

AI

中国AIトークン消費、2年で1000倍超に 企業内「通貨」化が加速

中国のAIトークン消費量が2年間で1000倍を超えた。トークンは課金単位を超え、企業の生産性指標や国家のKPIにまで膨らんでいる。だが底値競争を仕掛けたDeepSeekが、ピーク時間帯に限り料金を引き上げる。 140兆の衝撃 中国国家データ管理局のリウ・リエホン(劉烈宏)局長が3月23日、中国発展高層フォーラムで数字を公表した。中国国内のAIトークン日間消費量は、2024年初頭の1000億から2025年末に100兆へ、2026年3月には140兆に達している。 トークンとは、AIが情報を処理する最小単位だ。中国ではこれを「詞元(ツーユアン)」と呼ぶ。リウ氏はフォーラムの演説で、トークンを「智能時代の価値のアンカーであり、技術供給と商業需要を結ぶ決済単位」と位置付けた。 2年で1000倍超。AIは実験室を出て、中国経済の日常に食い込んだ。 月間10億トークンでも「普通」 バイトダンスで北京勤務の社員がサウスチャイナ・モーニング・ポストに匿名で語った。月間で約10億トークンを消費しているが、それでも部内の消費ランキングでは上位にすら入らないという。 バイトダンスの火山エンジ

Kimi K3が自己認識で「Claude」と回答 モデル挙動を検証

AI

Kimi K3が自己認識で「Claude」と回答 モデル挙動を検証

Kimi K3に名前を尋ねると、自分はAnthropicのClaudeだと名乗る事例が報告されている。前モデルでも起きた現象であり、2月の告発と合わせて疑念が深まっている。 「あなたの名前は?」に対する想定外の回答 Moonshot AIが7月16日に発表したKimi K3は、2.8兆パラメータのオープンウェイトモデルだ。Arenaのフロントエンドコード評価で1位を獲得し、注目を集めている。 発表の翌日、デニス・ウー(Denise Wu)氏がXにスクリーンショットを投稿した。Kimi K3のチャット画面で、ユーザーが「What's your name?」と尋ねている。返答はこうだった。 There’s a large grain of salt!🧂 Kimi is still calling itself Claude. pic.twitter.com/fiGAPdbJrP — Denise Wu (@denisewu)

Moonshot AI、2.8兆パラメータのKimi K3を発表

AI

Moonshot AI、2.8兆パラメータのKimi K3を発表

オープンウェイトモデル史上最大となる2.8兆パラメータのAIモデルが中国から登場した。7月27日までに重みが公開される。 史上最大のオープンウェイトモデル Moonshot AIが7月16日、AIモデルKimi K3を発表した。パラメータ数は2.8兆。オープンウェイトモデルとしては史上最大となる。 直近の比較対象だったDeepSeek V4-Proが1.6兆パラメータ。Kimi K3はその1.75倍になる。前世代のKimi K2は約1兆パラメータで、1年で2.8倍の跳躍だ。 オープンウェイトモデルのパラメータ規模 ※総パラメータ数の比較。K2は2025年7月、DeepSeek V4-Proは2026年4月、K3は2026年7月にそれぞれ発表 100万トークンのコンテキストウィンドウを備え、画像入力にも対応する。モデルの重みは7月27日までに公開される予定で、技術レポートも同時に出る。 独自アーキテクチャの中身 K3の基盤技術は2つある。 1つ目がKimi Delta Attention(KDA)。従来のフルアテンションではなく、線形アテンシ

蒸留攻撃で年間60億ドル損失か、米AI大手が政府全体に警告

AI

蒸留攻撃で年間60億ドル損失か、米AI大手が政府全体に警告

中国AI企業による蒸留攻撃の経済的被害が初めて具体的な数字として報じられた。AnthropicとOpenAIは、トランプ政権と議会に対策を繰り返し求めている。 9か月分のリードが消えている 蒸留攻撃で米国のAIラボが被る損害は年間最大60億ドル(約9700億円)に達する。ブルームバーグが7月13日に米国当局の推定として報じた。シリコンバレーはトランプ政権に対し「存亡の危機になりかねない」と警告しているという。 ニューヨーク・ポストも同日、Anthropicに近い情報筋の発言を伝えた。現在、中国のフロンティアモデルは米国の約6〜9か月遅れとされるが、蒸留がなければその差は18か月以上に広がるとの見方だ。蒸留が9か月以上の差を埋めている。 蒸留(distillation)とは、高性能なAIモデルに大量の質問を投げ、その応答を使って別のモデルを訓練する手法だ。自社モデルの小型化など正当な用途で広く使われるが、競合の許可なくこれを行えば、数十億ドルをかけた研究開発の成果を安価に複製できる。 中国のAIモデルは数字の上でも米国に迫っている。利用者数の上位10モデルのうち6つが中国企業

オープンソースAIが席巻してもAnthropicが儲かる理由

AI

オープンソースAIが席巻してもAnthropicが儲かる理由

DeepSeekが処理するトークン量でVercel上の首位に立った。だがAI支出の半分近くは、依然としてAnthropicに流れている。フロンティアモデルとオープンソースは競合ではなく、同じ仕事の異なる段階を担っている。 フロンティアは「探索」、オープンソースは「量産」 AIカスタマーサービスのデカゴンでCEOを務めるジェシー・チャン(Jesse Zhang)氏が7月7日、自社での観察を含む分析を投稿した。題名は「エンタープライズにおけるオープンソースAIについて、みんな間違っている」 https://t.co/N2gSVInZVT — Jesse Zhang (@thejessezhang) July 6, 2026 チャン氏が提示した構造は明快だ。企業がAIで新しい業務を自動化するとき、まず高価なフロンティアモデルでユースケースを検証する。精度が安定し、要件が固まった段階で、安価なオープンソースモデルに切り替える。 切り替えた分だけフロンティアモデルのトークン消費は減るが、そのときには次の新しいユースケースが生まれており、フロンティアへの支出は減らない。 チャン氏

Zed 1.7.2、AIの文脈管理を自動化する

開発ツール

Zed 1.7.2、AIの文脈管理を自動化する

4月末に1.0へ到達したRust製エディタZedが、2か月足らずで1.7.2まで駆け上がった。週次リリースのたびにAIエージェント関連の機能が増えており、今回の目玉はエージェントとの会話履歴を自動で要約・圧縮する「オートコンパクション」の搭載だ。 コードより会話を管理する時代 AIエージェントをエディタに統合したとき、最初にぶつかる壁はコードの品質でもモデルの精度でもない。コンテキストウィンドウの枯渇だ。やり取りが長くなるほどトークンは膨らみ、上限に近づくとモデルは古い関数名を持ち出し始める。開発者は作業を中断してスレッドを立て直すか、手動で履歴を削るか、どちらにしても集中が途切れる。 Zed 1.7.2が導入したオートコンパクションは、この問題への直接的な回答だ。コンテキストウィンドウの使用量がしきい値(デフォルト90%)に近づくと、古いやり取りを自動で要約し、要約文だけをコンテキストに残す。任意のタイミングで /compact コマンドを打てば手動でも実行できる。要約内容はスレッド上にContext Compactedとして表示され、展開すれば中身を確認できる。 機能とし

DeepSeekのブラックリスト入り、承認済みなのに棚上げ

AI

DeepSeekのブラックリスト入り、承認済みなのに棚上げ

2025年、米国の省庁間委員会はDeepSeekをエンティティリストに追加すると決めた。中国軍・情報機関への支援、東南アジアのペーパーカンパニーを通じた先端チップの不正調達。根拠は揃っていた。だが2026年6月現在、その決定は実行されていない。商務省はリストの更新を2025年10月から一度も公表していない。10年以上で最長の空白期間だ。 安全保障の判断は終わっている 事実関係が明らかになったのは今回が初めてだ。 昨年、商務・国防・エネルギー・国務・財務の各省からなる省庁間委員会が、DeepSeekとメモリ大手CXMT(長鑫存儲技術)を含む100社超の中国企業について、エンティティリスト追加を承認した。だが商務省は公表していない。先端半導体製造、半導体製造装置、AIモデリングの分野だけで少なくとも75社が含まれる。 国務省の高官はロイターに対し、DeepSeekが中国の軍事・情報機関の活動を支援していると証言した。人民解放軍と関連防衛機関の調達記録に150回以上登場するという。さらに東南アジアのペーパーカンパニーを使い、規制対象の米国製先端チップを不正に調達しようとしていた。今