Patch Tuesday

Microsoft、WSUS全版で同期障害を確認 メタデータ蓄積が原因

Microsoft

Microsoft、WSUS全版で同期障害を確認 メタデータ蓄積が原因

企業のパッチ配信を支える仕組みが、週末を前に止まった。Microsoftはサーバー側の修復を進めているが、復旧時期は未定。 何が起きているか Microsoftは7月17日、WSUS(Windows Server Update Services)でサービス劣化が起きていることをWindows Release Health(リリース正常性)ダッシュボードで公表した。企業のWSUSサーバーで同期時間が大幅に伸びるか、同期そのものがタイムアウトする。 WSUSは、組織のIT管理者がMicrosoft製品の更新プログラムを社内ネットワーク経由で一括配信するための仕組みだ。承認した更新だけを、指定したタイミングで届けられる。 数千台の端末が一斉にインターネットから更新を取りに行く代わりに、WSUSサーバーが1回だけダウンロードして社内に配る。帯域の節約、更新前の検証、配信タイミングの制御。企業ネットワークの更新管理における基本インフラだ。 その同期機能が止まれば、7月の月例更新(Patch Tuesday)を含む最新のセキュリティパッチを端末に届ける手段が失われる。 メタデータの

Windowsゼロデイ「LegacyHive」制限付きPoCで公開

セキュリティ

Windowsゼロデイ「LegacyHive」制限付きPoCで公開

Nightmare Eclipse氏がWindowsの権限昇格ゼロデイ「LegacyHive」を公開した。公開版PoCは意図的に制限されているが、複数の研究者が管理者権限への到達を確認している。 570件のパッチを抜けて 7月14日のPatch Tuesdayで、Microsoftはセキュリティ脆弱性570件を修正した。過去最大規模の月例更新だ。 その数時間後、Nightmare Eclipse氏がWindowsの新たなゼロデイ「LegacyHive」の実証コード(PoC)をGitHubに公開した。対象はWindowsユーザープロファイルサービス(ProfSvc)。サインイン時にユーザープロファイルを読み込むコンポーネントだ。 この脆弱性を突くと、別のユーザーのレジストリハイブ(Windowsやアプリケーションの設定を格納するファイル)を不正にマウントできる。CVEは割り当てられていない。 全サポート中のWindows(デスクトップ・サーバ)で動作する。7月のパッチを当てた直後の環境でも防げない。 制限されたPoC、制限されていない本体 今回のLegacyHiveには

Microsoft、Mythos対抗のAIセキュリティ製品を準備

AI

Microsoft、Mythos対抗のAIセキュリティ製品を準備

AIが発見する脆弱性の件数が急増するなか、Microsoftが顧客向けの対抗製品を今月にも投入するという。 「Project Perception」の輪郭 MicrosoftがAIを使った脆弱性発見の新製品を準備していることが、The Informationの報道で明らかになった。社内コードネームはProject Perception。今月中にもローンチする可能性があるという。 AnthropicのClaude Mythos Previewと同様に、ソフトウェアの脆弱性を自動で発見・修正する能力を企業に提供する。Mythos PreviewはProject Glasswingを通じて限定公開され、1万件以上の高深刻度の脆弱性を発見してきたが、運用コストの高さが課題とされている。 PerceptionはMicrosoft、OpenAI、AnthropicのAIモデルを組み合わせ、タスクごとに最適なモデルを選ぶモデルルーター方式を採用する。コストを抑えながら同等の能力を実現するのが狙いだ。 価格は未定とされている。 MDASHの延長線上にあるもの この製品がまったく新しい

Microsoft、Windows更新の用語混乱を認め公式整理文書公開

Windows 11

Microsoft、Windows更新の用語混乱を認め公式整理文書公開

Microsoftが、Windows更新プログラムの用語が混乱してきたことを認めた。種類ごとの定義を公式文書で統合整理し、今後の命名方針を示している。 用語が揃わないまま走り続けた更新体系 Microsoftのコミュニケーション部門シニアディレクター、クリス・モリッシー(Chris Morrissey)氏が7月9日、Windows IT Proブログに説明文書を公開した。同じ更新プログラムを「Bリリース」「品質更新」「セキュリティ更新」「月例累積更新」「LCU」(Latest Cumulative Update=最新累積更新)と5通りに呼ぶ人がいる。この混乱を、Microsoft自身が認めた格好だ。 背景にあるのは、Windowsの更新体系がここ数年で急速に枝分かれした事情だ。従来の月例セキュリティ更新と年次機能更新という二本柱に、ホットパッチ、CFR(Controlled Feature Rollout=段階的機能ロールアウト)、帯域外更新が加わった。呼び名はメディア、管理者、ツールの間でバラバラで、Microsoft自身のドキュメントにすら揺れがあった。 今回の文書は、そ

Microsoft、DellのIntel搭載PCへ7月更新の配信を停止

Windows

Microsoft、DellのIntel搭載PCへ7月更新の配信を停止

過去最大のセキュリティ更新が、一部のDell製PCでシャットダウンや過熱を引き起こした。Microsoftが配信を差し止めている。 USB-Cの新機能がIntelドライバーと衝突した Microsoftは現地時間7月14日、Windows 11向け累積更新プログラムKB5101650をリリースした。対処した脆弱性は570件。前月の206件を大きく上回り、Patch Tuesday史上最大の規模になった。 配信の翌日、Microsoftは同更新プログラムの一部をDell製PCに対して差し止めた。Intelプロセッサーを搭載した一部のDellデバイスで、予期しないシャットダウン、性能低下、発熱の増大、バッテリー消費の加速が起きるためだ。 KB5101650配信停止までの経緯 6月23日プレビュー更新KB5095093を配信USB-C接続マネージャーに新インターフェースを追加テスト期間Dellが不具合を検知内部テストでIntelドライバーとの競合を発見、Microsoftに報告7月14日KB5101650リリース(月例更新)脆弱性570件を修正。悪用済みゼロデイ2件を含

Windows 11の500GBバグ、7月更新で修正も手動確認が必要

Windows

Windows 11の500GBバグ、7月更新で修正も手動確認が必要

7月14日配信のKB5101650にストレージ修正が含まれた。だがファイルは自動で縮まない。 修正は届いた。ストレージは戻らない 7月のPatch Tuesday更新プログラムKB5101650に、Capability Access Manager(機能アクセス マネージャー)のデータベースファイルが際限なく肥大化するバグの修正が含まれた。Windows 11 25H2はビルド26200.8875、24H2はビルド26100.8875に更新される。 修正自体は、6月23日のプレビュー更新KB5095093で先行配信されていた。Microsoftがリリースノートにストレージ修正の記載を追加したのは6月29日で、配信開始から6日後のことだ。 KB5101650はプレビューの非セキュリティ変更をすべて引き継いでいる。今回は段階的な配信ではなく全台同時配信のため、更新を実行すれば修正が適用される。 この修正は、これ以上の肥大化を止める処理だ。既に膨れ上がったファイルを自動で縮小する処理ではない。 Microsoftのリリースノートにある表現は「CapabilityAccessMa

6月の月例更新で、ごみ箱が「中身」を見せてしまう

Windows

6月の月例更新で、ごみ箱が「中身」を見せてしまう

Windowsのごみ箱からファイルを完全に削除しようとすると、確認ダイアログに見覚えのない文字列が表示される。自分が削除した「レポート.docx」ではなく、「$R4K9MW.docx」。6月のセキュリティ更新を適用した全てのWindows環境で、この症状が確認されている。 ずっと隠されてきた裏側 Windowsのごみ箱は、見た目ほど単純な仕組みではない。ファイルをごみ箱に送ると、内部では $Rxxxxx というランダムな識別子にリネームされる。元の名前やパス、削除日時は別の $Ixxxxx ファイルにメタデータとして残る。エクスプローラーがこの2つを照合して、ユーザーには元のファイル名だけを見せていた。Windows Vista以降、この仕組みは一度もユーザーの目に触れることなく動き続けてきた。 6月9日に配信されたセキュリティ更新(Windows 11 24H2/25H2向けのKB5094126ほか)が、この内部名を表に出してしまった。ごみ箱の一覧では従来どおり正しいファイル名が並ぶが、ファイルを1つ選んで完全に削除しようとすると、確認ダイアログにはエクスプローラーが「翻訳」

Windows、23年越しの「信頼」を断ち切る。6月更新でフォルダアイコンが消える理由

セキュリティ

Windows、23年越しの「信頼」を断ち切る。6月更新でフォルダアイコンが消える理由

2026年6月のWindows更新プログラムを適用したあと、見慣れたフォルダのカスタムアイコンが消えていることに気づく人が出てくるかもしれない。日本語だったフォルダ名が英語に戻り、アイコンが既定の黄色いフォルダに変わる。バグではない。Microsoftが「仕様」と明言した、セキュリティ強化の結果だ。 対象はdesktop.ini。フォルダの見た目を制御する隠しシステムファイルである。 23年前から開いていた穴 desktop.iniは、フォルダごとにカスタムアイコンや表示名、ツールチップなどを定義する設定ファイルだ。エクスプローラーがフォルダを開くたびにこのファイルを自動で読み込み、見た目に反映する。ユーザーが意識する機会はほとんどない。 問題は「自動で読み込む」の部分にある。 2003年、MicrosoftはセキュリティアドバイザリMS03-027を公開した。Windowsシェルがdesktop.iniのカスタム属性を解析する処理に、未検証のバッファが見つかった。細工されたdesktop.iniを含むフォルダを開くだけで、ログインユーザーの権限で任意のコードが実行されうる

Windows 11にしたらエラーコード0x80073712・0x800f099で更新できない。アップグレード組を襲う不具合が発覚

Windows

Windows 11にしたらエラーコード0x80073712・0x800f099で更新できない。アップグレード組を襲う不具合が発覚

Windows 10からWindows 11へアップグレードしたPCの一部が、月例セキュリティ更新を適用できなくなっている。Microsoftが6月のPatch Tuesdayに合わせて公表した既知の問題で、エラーコード0x80073712または0x800f0993が表示され、累積更新プログラムのインストールが失敗する。セキュリティ更新が届かなければ、PCは無防備なまま取り残される。 アップグレードが裏目に出る Microsoftのサービスアラートによれば、Windows 10(21H2/22H2)やWindows 11 23H2を使っていた端末をWindows 11 24H2または25H2にアップグレードすると、その後の累積更新プログラムが適用できなくなることがある。 影響を受けた端末では「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」にエラーが記録される。ログに残るのは0x800f0993(PSFX_E_REBASE_HYDRATION_CANDIDATES_MISSING)と0x80073712(ERROR_SXS_COMPONENT_STORE_CORRUPT

Microsoft Defenderの新たなゼロデイ「RoguePlanet」、月例パッチ当日に投下

セキュリティ

Microsoft Defenderの新たなゼロデイ「RoguePlanet」、月例パッチ当日に投下

Microsoftが過去最大規模の月例パッチを配信した、まさにその日だった。セキュリティ研究者Nightmare Eclipse氏が、Microsoft Defenderのゼロデイ脆弱性「RoguePlanet」の実証コードを公開した。Windows 10/11の最新パッチ適用済み環境でSYSTEM権限が奪われることが、第三者の検証でも確認されている。CVEは未割り当て。パッチは存在しない。 7本目の刃 Nightmare Eclipse氏がWindows関連のゼロデイを公開するのは、これで7本目になる。 4月のBlueHammer(CVE-2026-33825)に始まり、RedSun、UnDefend、YellowKey、GreenPlasma、MiniPlasmaと、約2か月で6本の脆弱性を立て続けに公開。いずれもMicrosoftへの事前通知なし、いわゆる「協調的脆弱性開示」を経ない公開だった。そのうちBlueHammer、RedSun、UnDefendの3本は実際の攻撃で悪用が確認され、CISAのKEV(既知の悪用済み脆弱性)カタログにも追加されている。 6月10日(