サイバーセキュリティ

Anthropic CEOが自らAI規制を求めた。その提言の中身

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Anthropic CEOが自らAI規制を求めた。その提言の中身

Anthropicのダリオ・アモデイ(Dario Amodei)CEOが2026年6月10日、個人ブログに約1万語のエッセイ「Policy on the AI Exponential」を公開した。AI規制、雇用政策、バイオ医療、市民的自由、地政学の5分野にわたる政策提言だ。エッセイの公開に合わせ、Anthropicはフロンティアモデルの第三者テストに関する立法提案と、雇用喪失に対する政策フレームワークも発表している。 「透明性」では足りなくなった エッセイの核心は一文に集約できる。「透明性の先へ進むべき時が来た」。 アモデイ氏は2024年から2025年にかけて、AIの規制はまず透明性から始めるべきだと主張してきた。リスクの形がまだ見えない段階で細かなルールを決めれば、的外れなコンプライアンスに労力を費やすだけで本当の危険は素通りする。Anthropicが2025年にカリフォルニア州SB 53(AI透明性法)を支持し、ニューヨーク州RAISE法、イリノイ州SB 315の成立を後押ししたのは、その思想の延長線上にある。 しかし今回、アモデイ氏はその立場を明確に更新した。 転機は

AnthropicがNSAにエンジニアを常駐させていた

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AnthropicがNSAにエンジニアを常駐させていた

「中国のAIハッキングは脅威だ」と警告してきた企業が、攻撃的サイバー作戦を担う情報機関にエンジニアを送り込んでいた。6月4日、フィナンシャル・タイムズのデメトリ・セバストプロ(Demetri Sevastopulo)記者とクリスティーナ・クリドル(Cristina Criddle)記者がスクープとして伝えた。 何が報じられたのか Anthropicが米国家安全保障局(NSA)に約6名のエンジニアを「フォワード・デプロイド・エンジニア」(常駐技術者)として派遣し、同局の攻撃的サイバー作戦へのClaude Mythos導入を支援していると報じられている。関係者2名の証言に基づく報道で、エンジニアはモデルの運用指導やNSA固有のユースケースへのカスタマイズを担っているという。 Mythosが実際の攻撃作戦に使われているかどうかは明らかになっていない。ただし関係者の1名は、中国やイランのネットワーク侵入に有用だろうと述べている。 Anthropic側の関係者は「最良の防御は最良の攻撃を構築することだ」とし、敵対国も同様の攻撃用AIを開発しているはずだと主張しているという。

トランプ政権、骨抜きのAI大統領令に署名

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トランプ政権、骨抜きのAI大統領令に署名

5月21日に撤回されたAI大統領令が、12日後に署名された。ただし中身は別物だ。審査期間は90日から30日に縮み、すべて任意。署名式もなかった。 何が変わったのか 2026年6月2日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が、AIとサイバーセキュリティに関する大統領令「Promoting Advanced Artificial Intelligence Innovation and Security」に署名した。非公開で、式典もなかった。 5月21日に直前撤回された大統領令の「縮小版」だ。前回の記事で取り上げた通り、あの日はホワイトハウスに招待されたテック企業幹部が移動中だったにもかかわらず、トランプ氏が突然「文言のいくつかが気に入らなかった」と署名を見送った。 今回署名された版と5月版の違いは明確だ。 審査期間が 90日から30日 に短縮された。5月版では、フロンティアAIモデルの公開前に政府が最長90日間の安全審査を行う枠組みが柱だった。署名版はこれを30日に縮めた。業界側は14日を求めていたとされ、30日はその折衷案という位置づけになる。 すべてが 「

米AI大統領令が撤回された経緯 政策変更に関与した勢力を整理

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米AI大統領令が撤回された経緯 政策変更に関与した勢力を整理

トランプ政権のAI規制を巡り、ホワイトハウス内部で三つの勢力が激突している。規制緩和を求めるシリコンバレー人脈、安全保障上の脅威として規制強化を訴える国防総省、そしてその間で落としどころを探る首席補佐官と財務長官。5月21日にAI大統領令の署名が土壇場で撤回された裏側に、この対立構造がある。 署名式の数時間前に起きたこと 5月21日、ホワイトハウスはAI企業の幹部を署名式に招待していた。大統領令の草案は数カ月かけて練り上げられ、5月20日にはアイゼンハワー行政府ビルでAI企業幹部向けの説明会が2回開かれた。全員が合意し、あとは署名するだけだった。 だがその前夜から当日朝にかけて、3本の電話がトランプ大統領に入った。元AI・暗号資産担当特別顧問のデビッド・サックス(David Sacks)氏、イーロン・マスク氏、マーク・ザッカーバーグ氏。3人の主張は同じ一言に集約される。「中国に負ける」。 サックス氏は大統領に直接電話し、草案に含まれる監視枠組みが事実上のFDA型承認プロセスになりかねないと警告した。トランプ大統領は記者団に対し、「ある部分が気に入らなかった。延期した。我々は中

7-Zip、開くだけで乗っ取られる深刻な脆弱性CVE-2026-48095、修正版26.01へ更新を

セキュリティ

7-Zip、開くだけで乗っ取られる深刻な脆弱性CVE-2026-48095、修正版26.01へ更新を

PCに入っている圧縮ソフト、最後にいつ更新しただろうか。7-Zipにファイルを開くだけで任意コード実行に至る脆弱性(CVE-2026-48095)が見つかった。CVSSスコアは8.8。修正版の26.01はすでに4月27日にリリースされているが、問題は7-Zipに自動更新機能が存在しないことだ。

GoogleのAPIキー、削除しても23分間は使える

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GoogleのAPIキー、削除しても23分間は使える

AIセキュリティを語るGoogleの足元で、開発者が悲鳴を上げている。APIキーを消しても消えない——その「仕様」が、数万ドルの請求書を生んでいる。 消したはずの鍵が、まだ開く Google CloudのAPIキーは、削除しても 最大23分間 認証が通り続ける。セキュリティ企業Aikidoのジョセフ・レオン(Joseph Leon)氏が、10回の試験を2日間にわたって実施し、この遅延を確認した。 削除操作がGoogleのインフラ全体に伝わるまで、サーバーごとにタイムラグがある。あるサーバーは数秒で拒否し、別のサーバーは23分後まで受け入れ続ける。攻撃者がこの挙動を知っていれば、大量のリクエストを送り込むことで「まだ追いついていないサーバー」を引き当てられる。 レオン氏の調査では、削除後も90%以上のリクエストが認証を通過した時間帯があった。Geminiが有効なプロジェクトでは、その窓の間にアップロード済みファイルやキャッシュされた会話データを持ち出せる。 Google認証方式別:削除後の失効伝搬時間

トランプ大統領、AI安全審査の大統領令を直前撤回

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トランプ大統領、AI安全審査の大統領令を直前撤回

署名式の数時間前、「文言が気に入らない」と突然の延期。その言葉の裏に、矛盾を抱えた政権の本音が透けて見える。 署名式はセッティング済みだった 2026年5月21日の午後、ホワイトハウスでは大統領令の署名式が予定されていた。招待状も送付済みだった。 だが数時間前、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は報道陣にこう告げた。「内容のいくつかの点が気に入らなかった」。「中国にも世界中の誰にも勝っている。その優位を損なうようなことはしたくない」とも述べた。 署名が見送られたのは、AIモデルの公開前に政府が安全審査を行う仕組みを定める大統領令だった。中心的な仕組みは、AIフロンティアモデルの開発企業が公開の14〜90日前にモデルを政府へ提出し、安全保障とサイバーセキュリティの観点から審査を受けるというものだ。 国家サイバー長官室(Office of the National Cyber Director)、NSA、財務省などが評価機関として列挙されており、NSAはモデルの機密評価を、財務省は金融や医療などの重要インフラ向けにAIの脆弱性情報を共有する枠組みを設ける計画だ

Mythosの脅威情報、Anthropicが外部共有を解禁

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Mythosの脅威情報、Anthropicが外部共有を解禁

Anthropicが方針を転換した。同社のAIモデルMythosで発見されたサイバー脅威の情報を、パートナー企業が外部と共有できるようになる。守りの時間稼ぎは、次の段階に入った。 機密保持から情報共有へ Anthropicは先週、Project Glasswingのパートナー企業に対し、Mythosで発見したサイバー脅威の情報を外部と共有してよいと通知した。プログラムへの参加自体を公表することも許可されている。 4月7日にMythos Previewを発表した当初、パートナー企業は機密保持契約のもとで運用していた。発見した脆弱性の情報は社外に持ち出せず、Glasswingの輪の中だけで処理される仕組みだった。攻撃者に情報が渡るリスクを懸念したパートナー側が、契約時に機密保護を求めた経緯がある。 Anthropicの広報担当者は「パートナー同士、またはGlasswing外の企業と発見内容を共有し、脆弱性のトリアージに役立ててもらうことを全面的に支持する」と述べている。 しかしプログラムが成熟するにつれ、情報を閉じ込めておく弊害が目立ち始めた。Glasswingに参加していない