NVIDIA
NVIDIA、OpenAI向け保証を正式締結。2500億ドルが半額以下に
チップを売る相手の家賃まで保証する。NVIDIAがその構造に正式に踏み込んだ。投資家の反発で規模は半減したが、AIインフラの主導権を巡る力学は変わっていない。
NVIDIA
チップを売る相手の家賃まで保証する。NVIDIAがその構造に正式に踏み込んだ。投資家の反発で規模は半減したが、AIインフラの主導権を巡る力学は変わっていない。
AI
OpenAIのサム・アルトマン(Sam Altman)CEOが、AIは「シンギュラリティ」に入ったと明言した。自社モデルが検証環境から脱出し、他社のシステムに侵入した事件から2週間後の発言だった。 1時間のポッドキャストに埋もれた1分間 現地時間7月25日に公開されたポッドキャスト「Relentless」で、アルトマンはこう述べた。 「今まさに、シンギュラリティの中にいる。これがその瞬間だ」(Relentlessでのアルトマンの発言) 番組は約1時間。話題はスタートアップ論から経営判断、ジョニー・アイヴ(Jony Ive)との共同作業、TikTokへの依存まで多岐にわたる。シンギュラリティに触れた時間は全体の1〜2分にすぎない。 きっかけは「何があなたを駆り立てているのか」という質問だった。「これが自分にできる最も重要なこと」と切り出した上で、アルトマンは10年前にランチテーブルで冗談半分に語っていた未来が現実になったと述べた。「この瞬間をずっと待ち続けてきた」とも。 ただ、番組内でアルトマンは技術的な根拠を示していない。再帰的自己改善が達成されたとも、特定のベンチマーク
AI
中国発のオープンウェイトAIモデルを封じるべきか、守るべきか。シリコンバレーが割れている。 35社の書簡と、署名しなかった2社 NVIDIAのジェンスン・フアン(Jensen Huang)CEOが現地時間7月24日、Xに初めて投稿した。内容は自撮りでも新製品の告知でもなく、オープンウェイトAI擁護の書簡の共有だった。 書簡のタイトルは「Open Weights and American AI Leadership」(オープンウェイトとアメリカのAIリーダーシップ)。公開時点ではNVIDIA、Microsoft、Metaなど25社が署名し、その後OpenAI、Cisco、GitHub、Cohereなど10社が加わって現在は35社に拡大している。 オープンウェイトモデル(学習済みの重みを公開し、誰でもダウンロード・改変・自社インフラで実行できるAIモデル)は米国のAI産業にとって不可欠な基盤であり、規制で締め付けるべきではない。書簡はそう訴えている。 9分後、サティア・ナデラ(Satya Nadella)Microsoft CEOが追随した。イーロン・マスク(Elon Musk
AI
NVIDIAのジェンスン・フアンCEOが、初めてのX投稿にこの書簡を選んだ。署名した25社と、署名しなかった3社。その顔ぶれが、AI業界の利害構造をそのまま映している。 フアンの「初投稿」が選んだ題材 NVIDIAのジェンスン・フアン(Jensen Huang)CEOが現地時間7月24日、Xに初めて投稿した。6月にアカウントを開設してから投稿はゼロ。その第一声に選んだのは、自社の新製品でもGPUの性能でもなく、25社連名の政策書簡だった。 書簡のタイトルは「Open Weights and American AI Leadership」(オープンウェイトとアメリカのAIリーダーシップ)。誰でもダウンロードし、検査し、改変し、自前のインフラで動かせるオープンウェイトAIモデルに対して、ワシントンが拙速な規制をかけないよう求める内容になっている。 署名企業はNVIDIA、Microsoft、Meta、IBM、Dell Technologies、Palantir、CrowdStrike、Hugging Face、Mistral、Perplexity、Y Combinator、And
GPU
2006年にAMDが54億ドルで買ったATI Technologies。その技術がなければ、Radeonも、APUも、PlayStation 4以降のゲーム機も、昨日発表されたAIアクセラレーターInstinct MI455Xも存在しない。20年の間に何があったのか。 CPUだけでは勝てない 2006年のAMDは、CPU専業メーカーとして最も勢いのある時期にあった。Athlon 64とOpteronがIntelの牙城を崩し、サーバー市場でもシェアを伸ばしていた。 だがCEOのヘクター・ルイズ(Hector Ruiz)氏は、CPUだけで戦い続けることの限界を見ていた。プロセッサの微細化が進めばトランジスタに余裕が生まれ、GPUをCPUと同じチップに統合できるようになる。その時にGPU技術を持っていなければ、Intelに統合型チップを先に出される。GPU会社を買う必要があった。 最初に声をかけた相手はNVIDIAだった。NVIDIAのCEOジェンスン・ファン(Jensen Huang)氏は、合併後の統合会社で自分がCEOに就くことを条件に要求した。ルイズ氏がこれを退け、交渉は決裂
半導体
Intel元CEOのゲルシンガー氏が、NVIDIAへの軽視、株主への1000億ドル還元、10年間の工場未建設というIntelの失敗を率直に語った。 技術者がいない経営の代償 パット・ゲルシンガー氏(Pat Gelsinger)がポッドキャスト「All-In」に出演し、Intel元CEOとして同社がどこで道を誤ったのかを振り返った。 18歳でIntelに入社し、アンドリュー・グローブ(Andy Grove)やゴードン・ムーア(Gordon Moore)のもとで育った。初めてエグゼクティブスタッフに加わったとき、20人中15人が博士号を持つ技術者だったと振り返る。 その文化が途切れたことが問題の始まりだった。技術者出身のリーダーが去り、経営の中枢を財務畑の人材が占めるようになった。2021年にゲルシンガー氏がCEOとして復帰するまで約15年間、Intelのトップに技術者はいなかった。 復帰前の5〜6年間だけで、Intelが配当と自社株買いで株主に返した金額は1000億ドルにのぼるという。「あの1000億ドルがバランスシートにあったら」と同氏は嘆いた。 復帰したとき、Intel
AI
経産省が進めるフィジカルAI国家プロジェクトの演算基盤が、具体的な姿を見せた。 GPU 2万7500基、140MW。Noetra AIファクトリーの中身 NVIDIAは7月16日、日本のNoetra(ノエトラ)と共同で、Vera Rubin NVL72ラック382基・140MWのAIファクトリーを構築すると発表した。Rubin GPU 2万7500基とVera CPU 1万3750基を搭載し、NVIDIA DSXプラットフォームを基盤にSpectrum-Xイーサネットで接続する構成だ。 この施設が支えるのは、経済産業省が主導する「FRONTia」プロジェクトだ。正式名称は「AIロボット・フィジカルAIを見据えたマルチモーダル基盤モデル開発事業」。NEDOが2026年3月から4月にかけて公募を実施し、6月30日にNoetraと産業技術総合研究所(産総研)を採択した。 NoetraのCEO丹波廣寅(タンバ・ヒロノブ)氏は中核5社の共同発表で、2027年4月に着工し、2028年6月に稼働を開始する計画を明らかにしている。それまでの期間は、国内のAI計算基盤を使ってモデル開発を先行さ
NVIDIA
「ジャパン・パッシング」と呼ばれた素通りから約1カ月。ジェンスン・フアンが東京に現れた。目的は回顧だけではない。 セガが救った会社の、30年後 7月15日、秋葉原のゲームセンターGiGO 3号館に、時価総額で世界最大の企業を率いる男が立っていた。 NVIDIAのジェンスン・フアン(Jensen Huang)CEOが来日し、セガとの提携30周年を記念する招待制イベントに登壇した。セガの里見治紀CEO、内海州史社長、バーチャファイターの生みの親である鈴木裕氏、元社長の入交昭一郎氏も顔を揃えている。 NVIDIAとセガの関係は1995年にさかのぼる。NVIDIAの最初のチップNV1は、セガと組んでPCにバーチャファイターを持ち込んだ。しかしNV1は商業的に失敗し、次世代チップNV2の開発も頓挫する。NVIDIAは倒産寸前に追い込まれた。 そのとき、当時のセガ経営陣が契約金の全額(500万ドルとも700万ドルとも伝えられている)をNVIDIAに支払った。開発が破綻した相手への支払い義務はない。にもかかわらずセガは支払い、NVIDIAは生き延びた。その資金でフアンは方向転換し、199
半導体
先月拘束された密輸業者3人は、サーバーを中国へ運ぶ実行犯だった。台湾の検察が次に追ったのは、実行犯にサーバーを渡した企業内部の人だ。 捜索対象が「流通」に広がった 基隆地方検察署は6月29日、NVIDIA製AIチップ搭載のSupermicro製サーバーを中国・香港・マカオへ密輸した疑いに絡み、第2波の捜索を実施した。対象はSupermicro台湾オフィス、Supermicroの販売代理店である青雲国際科技(証券コード5386)、データセンター事業者の是方電訊(同6561)の3社と、関係者6人の自宅を含む計12か所。6人は偽造文書と背信の容疑で事情聴取を受けた。 5月20日の第1波捜索は、密輸の実行役とされる3人の業者を対象としたものだった。今回は違う。捜査の矛先がサーバーの売り手と流通経路そのものに向いた。 台湾メディアの報道によれば、第1波で拘束した3人の供述がきっかけだった。検察は、密輸業者が管制品のサーバーを入手できた背景に大手企業の内部関係者の協力があると判断した。Supermicro台湾オフィスからは王姓の管理職と業務担当者の計4人、青雲から幹部1人が連行され、是方
宇宙
SpaceXがナスダック市場に上場した6月12日、初日の終値は160.95ドルだった。公開価格135ドルから19%の上昇。時価総額は一時約2.1兆ドル(約338兆円)に達し、750億ドル(約12兆円)を調達した史上最大のIPOは、イーロン・マスク(Elon Musk)氏を世界初のトリリオネアに押し上げた。 だが本題は株価ではない。 祝辞の裏にある10年の文脈 上場直後、NVIDIAがSpaceXチームへの祝賀を投稿した。約10年前のDGX-1からDGX Sparkまで、両社の関係を振り返る内容も添えられていた。 数時間後、マスク氏がこれに応じた。 Looking forward to taking our exciting partnership with Nvidia to the next-level https://t.co/WYxxC6V1CE — Elon Musk (@elonmusk) June 12, 2026
AI
2026年5月28日、MITの卒業式でAMD会長兼CEOのリサ・スー(Lisa Su)氏が壇上に立った。AI半導体の需要急増で四半期売上高は103億ドル(約1兆6500億円)。その経営者が卒業生に語ったのは、AIの可能性だけではなかった。 卒業式で「AI」と言えばブーイングが飛ぶ季節に 今年の米国の卒業式シーズンは異様だった。 セントラルフロリダ大学では不動産企業幹部がAIを「次の産業革命」と称した瞬間に会場からブーイングが噴出した。中部テネシー州立大学ではレコード会社CEOが「AIが制作を書き換えている」と語り、学生の怒号に対して「受け入れろ」と言い放った。アリゾナ大学では元Google CEOのエリック・シュミット(Eric Schmidt)氏がAIに触れるたびに繰り返しブーイングを浴びた。 就職市場の冷え込みとAIによる業務自動化への不安が重なるなか、卒業式でAIを礼賛するスピーカーへの拒絶反応は全米に広がっていた。スー氏がAIの話題に入った際にも、MITの公式録音では会場に同様の反応があったと報じられている。 スー氏が踏み込んだ一線 ただし、スー氏のスピーチはそ
AI
NVIDIAのジェンスン・フアン(Jensen Huang)CEOが訪韓し、Naver本社でイ・ヘジン(Lee Hae-jin)議長と共同で発表した。両社はアジア・中東・欧州でギガワット規模のAIファクトリーを共同構築する。同日にSKテレコムとも同規模の提携が発表され、NVIDIAの韓国向けAIインフラ投資が一気に加速した。 55MWから始まり、GWを目指す 提携の軸は、NVIDIAのAIファクトリー構築基盤「NVIDIA DSX」だ。Naverはまず、韓国・世宗市にあるハイパースケールデータセンター「GAK世宗」で55MWのAIインフラを稼働させる。2027年前半に運用を開始し、同年中に海外拠点を含め100MW、2028年には200MWへ拡張。長期目標のギガワット級は、最新GPUを数十万基同時に収容する規模だ。 NaverのAIファクトリー拡張ロードマップ 2027年 前半55MW稼働開始GAK世宗データセンターで初期運用。NVIDIA DSX基盤2027年100MWへ拡張海外拠点を含めたインフラ展開を開始2028年200MWへ拡張欧州
AI
OpenAIのサム・アルトマン(Sam Altman)氏が、企業顧客から寄せられるAIトークンコストへの懸念を「突然の大問題」と認めた。だが同じ壇上で、トークン使用量は今後も増え続けると予測している。消費を煽った当事者が、コスト問題の深刻さを語り始めた。 「2026年の予算をQ1で使い切った」 6月2日、OpenAIが開催した企業向けイベントIntelligence at Workで、アルトマン氏はこう語った。 「今やミームになっていますが、顧客が言うんです。『うちの会社、2026年の予算を第1四半期で使い切っちゃったんだけど、もっと効率的にできない?』と」 年初にはまったく話題にならなかったトークンコストが、いまや顧客の懸念としてAIワークフローの簡素化に次ぐ第2位に浮上しているという。アルトマン氏自身が「年初には一度も出なかった話題が、突然、大問題になった」と語っている。 tokenmaxxing(トークンマキシング)の実態 背景にあるのが、米テック業界で急速に広まったtokenmaxxingと呼ばれる文化だ。AIトークンの消費量をとにかく最大化し、その多寡を生産性
AI
「中国軍は我々のチップに依存していない」。NVIDIAのジェンスン・フアン(Jensen Huang)CEOは2025年7月、CNNのインタビューでそう言い切った。しかし6年分の調達記録が、その言葉を真正面から否定している。