量子コンピュータ
シリコン量子プロセッサが自律で誤り訂正。HRL、Natureに発表
室温の制御装置なしで量子コンピュータの誤り訂正を完結させるシステムが、初めて実証された。 配線の壁 量子ビットの数が増えるほど、それを制御するための信号線と外部電子機器が膨張する。 現在の研究室では、大型ラックに積まれた電子機器から何千本ものケーブルを冷凍機の中の量子ビットへ引き込むのが一般的だ。冷凍機の内部は宇宙空間より低い温度に保たれている。だが外から伸びるケーブルが熱を持ち込み、量子ビットの状態を乱す。 量子ビットが数十個の段階ではこの力業で何とかなる。だが数百万個が必要とされる実用機では、物理的に破綻する。 HRL Laboratoriesが現地時間7月29日にNatureへ掲載した論文は、この問題に対する具体的な回答を示した。 冷凍機の中で完結する制御 HRLが開発したのは、量子ビットチップ、極低温CMOSコントローラ、超伝導リボンケーブルの3つを一体化した量子処理装置(QPU)だ。 核になるのはカスタム設計の制御チップで、約マイナス268℃(4ケルビン)の冷凍機内部で動作する。通常のCMOSプロセスで製造されているが、消費電力が極めて低いため冷凍機の中に