AI
EU AI法、汎用AIモデルへの罰金執行権が発動。米AI企業が対象に
AI法の1年間の猶予期間が終わり、欧州委員会がOpenAIやAnthropicを含む汎用AIモデル提供者を調査・制裁できるようになった。
AI
AI法の1年間の猶予期間が終わり、欧州委員会がOpenAIやAnthropicを含む汎用AIモデル提供者を調査・制裁できるようになった。
EU
EUが開発中の年齢確認アプリで、暗号鍵をデバイスのハードウェアに紐付ける設計が必須要件だと確認された。カスタムROMやLinuxからの利用に影響する。
トランプ
GoogleへのDMA制裁金€8.9億を受け、トランプ大統領がEUに対する通商法301条調査の即時開始を宣言した。同じ日に80カ国超への301条関税が発効し、数時間後には訴訟が起きている。 「米国はヨーロッパの貯金箱ではない」 トランプ大統領は現地時間7月24日、Truth Socialへの長文投稿で、EUが米テック大手に科してきた制裁金を「違法かつ極めて非倫理的」と非難した。 Appleに150億ドル、Metaに30億ドル、Amazonに25億ドル、そしてGoogleには「説明もなく」新たに10億ドル。トランプはEUの制裁金を列挙しながら、これらが「偉大な米国企業からの搾取」に当たると主張し、通商法301条に基づく調査の即時開始を宣言した。 「制裁金はすべて撤回され、可能な限り早期に相当な関税が課されると、我々は予想している」(トランプ大統領のTruth Social投稿) 「米国はヨーロッパの貯金箱ではないし、そうさせるつもりもない」とも書いた。 だがトランプが「説明なし」と切って捨てたGoogleの制裁金€8.9億(約10億ドル)には、欧州委員会が7月23日に公表し
EU
欧州委員会がデジタル市場法に基づきGoogleに初の制裁金を科した。検索とアプリストアの2件、合計8億9000万ユーロ。 検索の自社優遇に4億6000万ユーロ 欧州委員会は7月23日、Googleがデジタル市場法(DMA)に違反したとする2件の決定を下した。制裁金は合計8億9000万ユーロ(約1654億円)。DMAに基づくGoogleへの制裁は初めてになる。 1件目はGoogle検索における自社サービスの優遇で、制裁金は4億6000万ユーロ。DMAの下では、ゲートキーパー(巨大プラットフォーム事業者)は検索結果で自社サービスを競合より有利に扱えない。 Googleはショッピング、ホテル、交通、スポーツの各分野で自社サービスを検索結果の上部に配置し、強調表示やフィルターを使って競合より目立つ形で表示していた。 2件目はGoogle Playでの開発者への誘導制限で、4億3000万ユーロ。アプリ開発者はGoogle Play経由でアプリを配信していても、外部サイトや代替ストアのより安い購入先をユーザーに案内できなければならない。 Googleは開発者がGoogle Play以
EU
違法商品の流通を止められなかったプラットフォームに、EUが過去最大の制裁を突きつけた。罰金だけでは終わらない。10月までに改善計画を出さなければ、追加制裁の可能性がある。 5億5000万ユーロ 欧州委員会は7月20日、アリババ傘下のオンラインマーケットプレイスAliExpressに対し、デジタルサービス法違反で5億5000万ユーロの罰金を科した。日本円で約1020億円に相当する。 違法・危険・偽造品の販売リスクを適切に評価せず、軽減策も講じなかったことが理由だ。 DSAに基づく罰金は今回で3件目になる。2025年12月のX(1億2000万ユーロ)、2026年5月のTemu(2億ユーロ)に続くもので、金額はTemuの2.75倍。過去最大を更新した。 DSAに基づく罰金の比較 ※DSA(デジタルサービス法)に基づく3件の違反決定。AliExpressへの罰金はTemu(2億ユーロ)の2.75倍 ヘンナ・ヴィルクネン(Henna Virkkunen)執行副委員長はこの日の記者会見で違反の内容を述べた。偽造品の衣料、安全基準を満たさない玩具、危険な化粧品がAl
修理する権利
iFixitがフランスの修理スコア満点を自己申告したASUS製品を分解し、7点を付けた。自己申告制の限界が見え始めている。 満点の裏に、はんだがある ASUSが2025年に発売したROG Flow Z13(型番GZ302EA)は、フランスの修理性指数(indice de réparabilité)で10点満点を自己申告している。iFixitがこの製品を分解し、自社基準で7点を付けた。 3点のひらきは、何を重視するかで決まる。 ディスプレイはきれいに外れる。バッテリーは接着剤ではなくネジで固定されており、M.2 SSDもカメラモジュールも、マザーボードを取り外さずにアクセスできる。画面とバッテリーは故障頻度が高い部品であり、交換しやすい構造は実用上の利点が大きい。 ROG Flow Z13 部品別の交換可否 部品交換可否ディスプレイ○バッテリー○M.2 SSD○カメラ○スピーカー△RAM×無線モジュール×外部ポート× ※○=マザーボードを外さずに交換可能 △=他の部品を外す必要あり ×=はんだ付け(マザーボード交換が必要)。iFixitの分解に基づく iF
EU
欧州委員会がデジタル市場法に基づく2件の拘束力ある決定を採択し、Googleに対してAndroidの競合AIへの開放と検索データの共有を命じた。Googleはプライバシー上のリスクを主張している。 Androidの「OS機能」と「アプリ」の格差が焦点 欧州委員会は7月16日、デジタル市場法(DMA)に基づく2件の法的拘束力のある決定を採択した。1月27日に開始した仕様策定手続きの6か月期限内での採択となる。 1件目はAndroidのAI相互運用性に関する決定だ。Googleは、自社のAIアシスタントGeminiが利用しているAndroidのハードウェア・ソフトウェア機能を、競合AIサービスにも同等に開放しなければならない。 Geminiは電源ボタンの長押しや音声で起動し、画面の内容を読み取り、メール送信や注文まで他のアプリをまたいで実行できる。ChatGPTやClaudeをインストールしても、できるのはアプリ内の操作だけだ。Geminiに与えられているのはOS統合であり、競合が受け取るのはアプリの枠にすぎない。DMA第6条7項は、この非対称をGoogleが自社優遇に利用するこ
EU
EUが全面禁止ではなく「段階的アクセス」を選んだ。安全性の証明はプラットフォーム企業が負う。 専門家パネルが報告書を提出 フォン・デア・ライエン(Ursula von der Leyen)欧州委員長が設置した子どものオンライン安全に関する専門家パネルが7月13日、最終報告書を提出した。2025年9月の施政方針演説で設置が決まり、共同議長にはウルム大学児童青年精神科のイェルク・フェーゲルト(Jörg Fegert)教授とフランス国立衛生医学研究所のマリア・メルシオール(Maria Melchior)氏が就いた。医療・神経科学・心理学・ITの専門家と若者の代表が3回の会合を重ね、提言をまとめた。 報告書の柱は年齢区分ごとのアクセス制限だ。3歳未満はスクリーンそのものを使わせない。3〜12歳は、保護者や教師の監督のもとで、年齢に適したサービスに限って利用を認める。13〜18歳には、安全機能が備わったプラットフォーム上で「段階的な自律利用」(evolving autonomous use)を許可する。 全面的なプラットフォーム禁止は勧告しなかった。 報告書が繰り返し強調したのは、立
EU
TikTokに続き、InstagramとFacebookにも同じ矛先が向いた。欧州委員会がMetaのプラットフォーム設計そのものをデジタルサービス法違反と判断した。 無限スクロールは「リスク」だった 欧州委員会は現地時間7月10日、InstagramとFacebookの設計がデジタルサービス法(DSA)に違反しているとする暫定認定を公表した。 名指しされた機能は4つ。無限スクロール、自動再生、プッシュ通知、そして高度にパーソナライズされたレコメンドシステム。いずれもInstagramとFacebookの中核を成す機能だ。 欧州委員会の認定によると、Metaはこれらの機能がユーザーの身体的・精神的健康に与えるリスクを適切に評価しなかった。次々と新しいコンテンツを表示し続ける設計がユーザーの脳を「オートパイロットモード」(自動操縦状態)に移行させ、強迫的な利用を促しているという。 対象は成人だけではない。未成年と「脆弱な成人」への影響が明確に言及されている。 Metaは未成年がInstagramやFacebookを夜間にどれだけ使っているか把握していながら、そのデータを無視し
EU
3月に一度否決された法案が、夏季休会直前の議場に戻ってきた。反対314、賛成276。反対が上回ったにもかかわらず、手続き上の壁に阻まれて否決が成立しなかった。欧州議会は7月9日、チャットコントロール1.0の復活を事実上認めた。 3月の否決、7月の復活 チャットコントロール1.0は、eプライバシー指令(EU域内の電子通信におけるプライバシーを保護する指令)の一時的な適用除外措置として2021年に導入された。オンラインプラットフォームに対し、CSAM(児童性的虐待コンテンツ)の自主的な検出・報告・削除を法的に許可する。スキャンの実施は義務ではなく任意だ。 この措置は本来、恒久法であるCSAR(児童性的虐待規制、通称チャットコントロール2.0)が成立するまでのつなぎとして設計された。2.0の議論が長引き、1.0は延長を重ねて存続してきたが、2026年3月26日の欧州議会本会議で延長が311対228で否決され、4月3日に失効した。 失効から3か月後の7月7日、欧州人民党(EPP)の主導で状況が動く。通常の立法手続きを経ずに再投票を強行できる「緊急手続き」(Rule 170)が331対
ゲーム
欧州電池規制の施行に合わせ、任天堂がNintendo Switchファミリーの欧州終売日を正式に発表した。Switch 2は設計を変えて存続するが、初代は交換版を出さずに幕を下ろす。 発売から10年目の区切り 2027年2月中旬を境に、欧州のニンテンドーストアからNintendo Switch本体が姿を消す。任天堂が公式サポートページで発表した内容で、対象はNintendo Switch(通常モデル)・Nintendo Switch Lite・Nintendo Switch(有機ELモデル)の全3種。小売店への出荷もこの時点で終わり、以降は各店の残在庫のみとなる。 2017年3月の発売から約10年。任天堂は初代に交換式モデルを用意せず、規制の施行とともに欧州での販売を終える。 欧州では2027年2月18日以降、バッテリーが内蔵された携帯型電子機器に対し、ユーザーが一般的な工具で電池を取り外し・交換できる設計が義務付けられる。Switch 2は交換可能なバッテリーを搭載した新設計版を投入するが、初代に交換式モデルは用意しないと発表した。発売から9年が経過した設計の全面見直しは、
EU
Androidをめぐる独禁法違反でGoogleに科された41億2500万ユーロ(約7600億円)の制裁金が、欧州司法裁判所で最終確定した。2018年から8年。判決の前日にはスウェーデンで15億ドルの損害賠償命令も出ており、制裁金の確定が次の請求を呼ぶ流れが始まっている。 8年の法廷闘争が閉じた 7月2日、欧州司法裁判所(事件番号C-738/22 P)はGoogleとAlphabetの上訴を全面的に棄却した。 事の発端は2018年7月、欧州委員会がGoogleに対して下した決定にある。Androidを搭載した端末メーカーに課していた3つの契約条件が、EU競争法(TFEU第102条)に違反すると認定された。 Playストアのライセンスを得るにはGoogle検索とChromeのプリインストールが必須。Googleが承認しないAndroid派生版(フォーク)を搭載した端末の販売を禁じる断片化防止契約。そしてGoogle検索の独占的プリインストールと引き換えに広告収益を分配する契約。この3つが組み合わさって、Androidのエコシステム全体で競争を排除する単一かつ継続的な違反行為を構成
クラウド
欧州委員会は2026年6月25日、アマゾンのAmazon Web Services(AWS)とマイクロソフトのAzureをデジタル市場法(DMA)の「ゲートキーパー」に指定する方向の予備的見解をそれぞれに通知した。両社はこれに対して回答する機会があるが、最終指定が確定すれば6か月以内にDMAの義務を遵守しなければならない。 数値基準の外側から踏み込んだ DMAでは、EUでの月間ユーザー数4,500万人以上、年間売上高75億ユーロ超などの数値基準を満たした企業を「ゲートキーパー」として指定し、競争上の義務を課す仕組みになっている。 ところが欧州委員会は今回の予備的見解の中で、両社がその数値基準を満たしていないことを自ら認定している。DMAには、数値基準に届かなくても市場への影響が大きければ指定できる「市場調査」という条項が別途設けられており、委員会はその条項を適用した。 2025年11月の正式調査開始から7か月。委員会は、AWSとAzureがEUのクラウド市場で最大手と2番手の位置を占め、企業とその顧客の間の重要な入口として機能していると認定した。両社は大きなユーザーベースを持
AI
自分の端末から、入れた覚えのないソフトウェアを消す。それだけのことが、なぜこれほど難しくなったのか。 FSFE(Free Software Foundation Europe、欧州フリーソフトウェア財団)が6月15日、欧州委員会に意見書を提出した。デジタル市場法(DMA)に基づくAndroid相互運用性コンサルテーション(事件番号DMA.100220)への正式な回答だ。要求は明快で、ユーザーがAI関連機能を端末から完全に削除できること。そして開発者がGoogleとの契約や登録なしに、Androidの相互運用性にアクセスできること。 消しても消えないAIモデル FSFEが意見書で名指しで取り上げたのは、5月にプライバシー研究者のアレクサンダー・ハンフ(Alexander Hanff)氏が公表した調査結果だ。Google Chromeがユーザーの同意なく、Gemini Nanoと呼ばれる約4GBのAIモデルをデスクトップ端末にダウンロードしている。OptGuideOnDeviceModelというフォルダにweights.binとして置かれるこのファイルを削除しても、Chromeは再