Project Glasswing

Microsoft、Mythos対抗のAIセキュリティ製品を準備

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Microsoft、Mythos対抗のAIセキュリティ製品を準備

AIが発見する脆弱性の件数が急増するなか、Microsoftが顧客向けの対抗製品を今月にも投入するという。 「Project Perception」の輪郭 MicrosoftがAIを使った脆弱性発見の新製品を準備していることが、The Informationの報道で明らかになった。社内コードネームはProject Perception。今月中にもローンチする可能性があるという。 AnthropicのClaude Mythos Previewと同様に、ソフトウェアの脆弱性を自動で発見・修正する能力を企業に提供する。Mythos PreviewはProject Glasswingを通じて限定公開され、1万件以上の高深刻度の脆弱性を発見してきたが、運用コストの高さが課題とされている。 PerceptionはMicrosoft、OpenAI、AnthropicのAIモデルを組み合わせ、タスクごとに最適なモデルを選ぶモデルルーター方式を採用する。コストを抑えながら同等の能力を実現するのが狙いだ。 価格は未定とされている。 MDASHの延長線上にあるもの この製品がまったく新しい

Fable 5が復活。Anthropicが手放したもの

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Fable 5が復活。Anthropicが手放したもの

Fable 5が帰ってきた。6月12日の輸出規制で全世界から消えてから19日。米商務省は6月30日に規制を解除し、Anthropicは7月1日からFable 5の提供を再開した。Mythos 5も米国の承認済み組織への提供が続いている。だが復活したFable 5は、止められる前とは変わっている。セーフガードは厳しくなり、利用枠には上限がかかり、Anthropicは今後のフロンティアモデルについて政府への事前アクセスを約束した。規制を解くために、Anthropicは何を差し出したか。 何が変わったか 今回の再デプロイで、Anthropicはサイバーセキュリティ関連のリクエストを検知する安全分類器を再訓練した。Amazonの研究者が報告した手法は、99%以上の確率でブロックされるようになった。ブロックされたリクエストはOpus 4.8に自動転送され、ユーザーにはその旨が通知される。 引き換えに、誤検知は増えた。Anthropic自身がそう認めている。通常のコーディングやデバッグ作業がサイバーセキュリティ関連と誤判定され、Opus 4.8に回される場面が以前より多くなる。開発者にとっ

Mythos 5が限定復活、Fable 5はまだ止まっている

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Mythos 5が限定復活、Fable 5はまだ止まっている

6月12日に全世界で遮断されたAnthropicの最上位AIモデルが、2週間ぶりに動き出した。ただし「全面復旧」ではない。米政府が認めたのはMythos 5だけ、対象は約100の米国組織だけ、一般向けのFable 5は書簡で触れられてすらいない。同じ日にOpenAIのGPT-5.6も政府承認済みの約20社にしか公開されなかった。誰が最も強いAIモデルを使えるか。それを決めるのは、もう開発企業ではない。この2週間で、その構造が既成事実になった。 書簡の中身 現地時間6月26日金曜日、ハワード・ラトニック(Howard Lutnick)商務長官からAnthropicのトム・ブラウン(Tom Brown)共同創業者に宛てた書簡が届いた。宛先がCEOのダリオ・アモデイ(Dario Amodei)氏ではなくブラウン氏になっている理由は後述する。 書簡の要旨はこうだ。6月12日の指令以降、Anthropicは米政府とともにリスク対応に取り組み、十分な成果が得られた。よって「信頼されたパートナー」に限り、Mythos 5へのアクセスを認める。ラトニック氏は承認リストをいつでも変更できるとし、

中国360が「中国版Mythos」を発表 規制後に派生AIセキュリティ製品が拡大

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中国360が「中国版Mythos」を発表 規制後に派生AIセキュリティ製品が拡大

Fable 5とMythos 5が米国政府の輸出管理で全面停止してから12日。中国のサイバーセキュリティ大手がMythos対抗を名乗り出た。360 Security Technology(三六零安全科技、上交所:601360)が、Mythosに匹敵すると自称するAIツールを正式に発表した。 「倚天屠龍」という名乗り 360の創業者ジョウ・ホンイー(Zhou Hongyi)氏が北京のISC.AI 2026カンファレンスで披露したのは、2つのAIセキュリティツールだ。総称は「倚天屠龍」。金庸の武侠小説『倚天屠龍記』(いてんとりゅうき)から取った名前で、原義は「天の剣と龍を屠る刀」。 脆弱性の自動発見を担う「屠龍鋒」(Tulongfeng)を、ジョウ氏は自ら「中国版Mythos」と呼んだ。もう一つの「倚天鎮」(Yitianzhen)は、サイバー防御とインシデント対応の自動化に特化している。 ジョウ氏は中国の最高政治諮問機関である全国政治協商会議の委員でもある。360が公開した講演録によれば、AIによる脆弱性発見を「国家戦略資産」と位置づけ、インフラ防御と攻撃の両面で使えると述べた。

Mythos輸出規制の引き金はSKテレコムだった

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Mythos輸出規制の引き金はSKテレコムだった

Fable 5とMythos 5の全面停止から6日。その裏で何が起きていたのか、見えてきた。 「中国との関係が疑われる韓国の通信企業」 現地時間6月15日、ワシントン・ポスト紙がホワイトハウス当局者の証言をもとに経緯を報じた。 AnthropicはMythosの優先アクセス対象として111の組織を米政権に提出し、承認を受けた。だがその後、リストは約50組織ぶん膨らんでいた。追加リストの提出が遅れるなか、政権側が独自に精査を始めたところ、1つの名前に目が止まった。「中国との関係が疑われる韓国の通信企業」だ。 この発見がAnthropicへの信頼を大きく損ねたという。Anthropicは即座にこの企業のMythosアクセスを取り消したが、米政権の懸念はむしろ深まった。ある当局者の言葉が端的だ。「広げすぎた」。 ワシントン・ポスト紙は企業名を伏せた。6月17日、WIREDがSKテレコムと報じた。韓国の通信大手3社のうち、Project Glasswingを通じてMythosアクセスを公式に得ていたのはSKテレコムだけだ。KTは「該当しない」、LGユープラスは「Mythosへのアク

Anthropic従業員「狙い撃ちされている」。Fable停止から6日、社内の混乱

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Anthropic従業員「狙い撃ちされている」。Fable停止から6日、社内の混乱

AIの安全性を掲げてきた企業が、安全性を名目に製品を止められた。Fable 5とMythos 5の停止命令から6日。Anthropicの約3000人は、いまだ納得のいく説明を受けていない。 変わり続けた「理由」 現地時間6月12日金曜、ホワイトハウスからAnthropicに電話が入った。最新モデルのFable 5とMythos 5を市場から引き揚げろ、という指示だった。猶予は90分もなかった。 社内のグループチャットは即座に騒然となったと報じられている。マネージャーたちは顧客向けの案内を準備するよう指示されたが、肝心の「理由」が二転三転した。最初は外国企業によるアクセスが問題だと告げられ、次にはモデルに重大な脆弱性が見つかったと説明が変わった。 社内チャットでは混乱がにじんでいたという。「クライアントに何と伝えればいい?」「何を信じればいいのか、誰か知ってる?」「そもそも何が問題なのか分からない」。 6日が経った。Anthropic幹部はワシントンへ飛び、月曜・火曜と政府側と面会を重ねたが、制限解除には至っていない。Anthropicは月曜の声明で「政府との協力を継続する」

「言語が違う」。AnthropicとトランプのAI戦争、Claudeが止まった日

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「言語が違う」。AnthropicとトランプのAI戦争、Claudeが止まった日

AI安全性の旗手を自任するAnthropicが、最強モデルをユーザー全員から突然奪われた。停止を命じたのは政府で、引き金は技術論争ではなく「人が合わない」という話だった。 Fable 5とMythos 5が落ちた夜 現地時間2026年6月12日の午後5時21分、Anthropicにひとつの文書が届いた。送り主は米政府。内容は、Claude Fable 5とClaude Mythos 5について、すべての外国籍の人物に対するアクセスを即時停止するよう求める輸出規制の指令だった。 そこに猶予は書かれていなかった。 Anthropicの説明では、外国籍を持つ利用者を確実に排除するには全ユーザーへのアクセスを止めるしかなかったという。結果として、国籍に関係なく世界中の顧客がFable 5とMythos 5を使えなくなった。自律型コーディング、長文推論、医療研究など、Mythos級モデルに依存していた組織が一夜にして切り離された。 直接の引き金は、AmazonのCEOアンディ・ジャシー(Andy Jassy)氏が財務長官スコット・ベッセント(Scott Bessent)氏へかけた電話

Fable 5停止、もう一つの理由。中国のMythosアクセス疑惑が浮上

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Fable 5停止、もう一つの理由。中国のMythosアクセス疑惑が浮上

Fable 5とMythos 5の全面停止から2日。ジェイルブレイクとAmazonの通報、政権との交渉決裂という経緯はすでに報じた。だがその裏に、公表されていないもう一つの理由があった可能性が浮上している。 中国と関係のあるグループがMythosにアクセスした疑いがあり、それが輸出管理の根拠の一つだったと、事情に詳しい関係者の話として報じられた。 「アクセスを求めた」から「アクセスした疑い」へ 伏線は5月にあった。 4月、シンガポールで開かれたカーネギー国際平和財団の会合で、中国のシンクタンク職員がAnthropicの関係者にMythosへのアクセスを求めたと報じられた。Anthropicは拒否し、米国家安全保障会議(NSC)にもこの接触は報告された。 あの時点では「アクセスを求めて断られた」話だった。今回の報道は一段階先に進んでいる。中国関連グループが実際にMythosにアクセスした疑いがあるというのだ。どの組織が、どのような経路でアクセスしたのかは明らかになっていない。 食い違う説明 ここで注目すべきは、Anthropic側の反応だ。 同社の広報担当者は、Fab

AIの脅威を認め、それでも規制しない。トランプ大統領令の意味

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AIの脅威を認め、それでも規制しない。トランプ大統領令の意味

AIがソフトウェアの脆弱性を自律的に発見し、攻撃コードまで書く。この現実に米政府が正面から向き合った。だが大統領令が企業に求めるのは、あくまで「任意の協力」だ。規制なき安全保障は成立するのか。 何が起きたか 現地時間2026年6月2日、トランプ大統領が大統領令「先進的AIのイノベーションと安全保障の促進」(Promoting Advanced Artificial Intelligence Innovation and Security)に署名した。連邦政府のサイバー防衛を強化し、フロンティアAIモデルの事前評価枠組みを構築し、AI犯罪の取り締まりを強化する。 この枠組みは完全に任意だ。大統領令は「対象フロンティアモデル」の開発企業に、公開の最大30日前に政府へアクセスを提供するよう求める。だが同じ文書がこうも明記する。「本令のいかなる条項も、AIモデルの開発・公開・リリース・配布に対する義務的な政府認可、事前承認、許可制度の創設を認めるものと解釈してはならない」。 規制はしない。だが安全は確保したい。大統領令はこの矛盾を抱えたまま署名された。 半年前の大統領令との落差

Anthropic CEOが自らAI規制を求めた。その提言の中身

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Anthropic CEOが自らAI規制を求めた。その提言の中身

Anthropicのダリオ・アモデイ(Dario Amodei)CEOが2026年6月10日、個人ブログに約1万語のエッセイ「Policy on the AI Exponential」を公開した。AI規制、雇用政策、バイオ医療、市民的自由、地政学の5分野にわたる政策提言だ。エッセイの公開に合わせ、Anthropicはフロンティアモデルの第三者テストに関する立法提案と、雇用喪失に対する政策フレームワークも発表している。 「透明性」では足りなくなった エッセイの核心は一文に集約できる。「透明性の先へ進むべき時が来た」。 アモデイ氏は2024年から2025年にかけて、AIの規制はまず透明性から始めるべきだと主張してきた。リスクの形がまだ見えない段階で細かなルールを決めれば、的外れなコンプライアンスに労力を費やすだけで本当の危険は素通りする。Anthropicが2025年にカリフォルニア州SB 53(AI透明性法)を支持し、ニューヨーク州RAISE法、イリノイ州SB 315の成立を後押ししたのは、その思想の延長線上にある。 しかし今回、アモデイ氏はその立場を明確に更新した。 転機は

Claude Fable 5のガードレールが守る側を締め出す問題

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Claude Fable 5のガードレールが守る側を締め出す問題

Anthropicが6月9日に一般公開したClaude Fable 5に、セキュリティ研究者から不満が噴出している。Mythosクラスの能力を安全装置つきで開放したモデルだが、そのフィルターがセキュリティの正当な業務まで遮断しているという指摘が発表翌日から相次いでいる。 「ブログ記事を読ませるだけで弾かれる」 Fable 5には、サイバーセキュリティ・生物化学・蒸留(モデルの能力コピー)の3分野を検知するフィルターが組み込まれている。関連するプロンプトを検知するとFable 5は応答せず、下位モデルのClaude Opus 4.8が代わりに回答する。Anthropicによれば、このフォールバックが発動するのはセッション全体の5%未満。残り95%超ではMythos 5と実質同等の性能が出るとしている。 だが、この5%に引っかかる側の体験はまるで違う。 Claude Fable 5 vs Mythos 5:同一モデル、異なるアクセス Fable 5Mythos 5対象ユーザー全ユーザー (API・サブスク)Glasswing パートナーサイバー セ

AnthropicがNSAにエンジニアを常駐させていた

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AnthropicがNSAにエンジニアを常駐させていた

「中国のAIハッキングは脅威だ」と警告してきた企業が、攻撃的サイバー作戦を担う情報機関にエンジニアを送り込んでいた。6月4日、フィナンシャル・タイムズのデメトリ・セバストプロ(Demetri Sevastopulo)記者とクリスティーナ・クリドル(Cristina Criddle)記者がスクープとして伝えた。 何が報じられたのか Anthropicが米国家安全保障局(NSA)に約6名のエンジニアを「フォワード・デプロイド・エンジニア」(常駐技術者)として派遣し、同局の攻撃的サイバー作戦へのClaude Mythos導入を支援していると報じられている。関係者2名の証言に基づく報道で、エンジニアはモデルの運用指導やNSA固有のユースケースへのカスタマイズを担っているという。 Mythosが実際の攻撃作戦に使われているかどうかは明らかになっていない。ただし関係者の1名は、中国やイランのネットワーク侵入に有用だろうと述べている。 Anthropic側の関係者は「最良の防御は最良の攻撃を構築することだ」とし、敵対国も同様の攻撃用AIを開発しているはずだと主張しているという。