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MetaのAIサポートが招いたInstagram2万件超の乗っ取り

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MetaのAIサポートが招いたInstagram2万件超の乗っ取り

MetaのAIサポートツールに設計上の欠陥があり、2万件を超えるInstagramアカウントが乗っ取られた。AIにアカウント復旧の権限を与えながら、本人確認という最も基本的な工程を省いた結果だ。 AIが鍵を渡した Metaは6月6日付でメイン州司法長官室にデータ侵害の届出を行った。影響を受けた可能性のあるアカウントは2万225件。メイン州内だけでも30件にのぼる。 問題のツールは「High Touch Support」(HTS)。ログインできなくなった利用者がInstagramアカウントを取り戻すのを助ける、AI搭載のサポートシステムだ。Metaは2026年3月、このAIサポートをFacebookとInstagramの全アカウントに展開した。「提案ではなく、解決を」と銘打ち、パスワードリセットを含むアカウント復旧操作を、人のオペレーターに代わってAIに任せる仕組みだった。 ここに致命的な設計の穴があった。HTSはパスワードリセットの際、リクエスト者のメールアドレスがそのアカウントの登録アドレスと一致するかを検証していなかった。別のコードパスにバグがあり、無関係なメールアドレス

AI時代に必要な古代ギリシャの「健全な心」とは

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AI時代に必要な古代ギリシャの「健全な心」とは

AIが書いた文章を自分の成果として提出する。運転しながらスマホを触る。根拠のない陰謀論を信じ込む。一見バラバラに見えるこれらの行為に、ある哲学者が一本の線を引いた。2500年前に古代ギリシャが最も重んじた徳、「ソープロシュネー」の喪失だ。 「健全な思慮」という古い処方箋 ミズーリ工科大学で哲学を教えるロス・チャニング・リード(Ross Channing Reed)氏が、AI時代にこそ古代ギリシャの徳が必要だと論じている。 ソープロシュネー(σωφροσύνη)は日本語では「節制」と訳されることが多いが、意味はもっと広い。「健全な心を持つ者」を意味する形容詞ソープローン(σώφρων)から派生した抽象名詞で、節度、内省、自己認識を束ねた概念だ。プラトンは対話篇『カルミデス』でこれを主題に据え、『国家』では魂の三部分(理性・気概・欲望)の調和としてソープロシュネーを描いた。アリストテレスはさらに踏み込み、自制と放縦の中間に位置する実践的な徳として、スポーツや楽器の習得と同じく訓練によって身につくものだと論じた。 つまり生まれつきの才能ではなく、繰り返しの実践で獲得する技術だ。

SNS各社は「教室の中」まで狙っていた(訴訟文書が示す手口)

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SNS各社は「教室の中」まで狙っていた(訴訟文書が示す手口)

授業中にSnapchatの通知が鳴る。10代の「アンバサダー」がInstagramの販促グッズを友人に配る。YouTubeのアルゴリズムが、一次方程式の学習動画の次にコメディ動画を推薦する。これらは偶然ではなかった。 1,400学区の訴訟が開いた箱 米国で1,400を超える学区がMeta、Snap、ByteDance(TikTok)、Google(YouTube)の4社を相手に起こしている集団訴訟で、裁判所に提出された内部文書の内容が6月4日に報じられた。訴訟そのものは既報のとおりだが、今回新たに明らかになったのは、各社がどこまで具体的に「学校という場」を攻略しようとしていたか、だ。 文書によると、Snapchatは授業時間中に高校生のスマートフォンへ通知を送る機能を持っていた。通知の内容は、バックパックの中身や教室の様子を共有するよう促すものだった。ある内部戦略文書はこの行為を「机の下(under the desk)」での利用と表現していたという。Snapの社員がダークパターン(操作的なデザイン)に該当するリスクを指摘して通知のオプトアウト機能を提案したが、その提案は実行され

X、コンテンツ盗用の取り締まりを本格化

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X、コンテンツ盗用の取り締まりを本格化

他人の動画を無断で再投稿し、収益を横取りする「アグリゲーター」アカウント。Xがその構造にメスを入れ始めた。インプレッションを元の投稿者に再配分するという、従来にない対策の中身とは。 収益プログラムが生んだ「盗用経済」 Xのプロダクト責任者ニキータ・ビア(Nikita Bier)氏が5月23日、コンテンツ盗用への大規模な対策を明らかにした。小規模クリエイターの投稿をプログラム的に再アップロードし、収益分配プログラムを不正に利用してきた大型アカウント群を標的にした措置だ。 ビア氏の発言を引用する。 Over the past month, we have identified a number of large accounts that have been programmatically reuploading content from smaller accounts to game the revenue share program and circumvent crediting the original

MetaがReddit風「Forum」をiOSでひそかにリリース

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MetaがReddit風「Forum」をiOSでひそかにリリース

Facebook Groupsの会話を専用フィードで楽しむiOSアプリが、発表もなく静かに公開された。Metaが「Forum」と名づけたこのアプリを見れば、狙いははっきりする。 告知なしで登場した「Forum」 Facebook Groupsに特化したスタンドアロンアプリ「Forum」が、App Storeにひそかに公開された。 プレスリリースも、発表イベントも、公式ブログも存在しない。ソーシャルメディアアナリストのマット・ナバラ(Matt Navarra)がApp Store上で発見したことで、世に広まった。 「現時点ではテスト中の製品だ。ユーザーが何を面白いと感じ、どう活用するかを見ながら多くの新製品を公開してテストしている」(Meta広報担当者) 確認されて初めて反応する——これがMetaにとっての「静かなリリース」だ。App Storeの説明文には「より深い議論、リアルな回答、あなたが大切にしているコミュニティのための専用スペース」と書かれている。この一文は、RedditというサービスそのものへのMetaの解釈と言っていい。 FacebookアカウントありきのR

EFFがMeta批判、暗号化廃止で「ユーザーのせいにするな」

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EFFがMeta批判、暗号化廃止で「ユーザーのせいにするな」

Instagramのエンドツーエンド暗号化が5月8日に廃止された。Metaは「使う人が少なかった」と説明したが、EFFは「設計が悪いだけだ」と切り返している。 「使われていない」から廃止、というMetaの言い分 Instagramのダイレクトメッセージで使えたエンドツーエンド暗号化(E2EE)が、2026年5月8日付で姿を消した。送信者と受信者だけが内容を読める仕組みで、Metaのサーバーや捜査機関、ハッカーが中身をのぞけなくなる機能だ。 Metaの説明はシンプルだった。 「DMでエンドツーエンド暗号化にオプトインする人がほとんどいなかったので、Instagramからこのオプションを削除する。エンドツーエンド暗号化でメッセージのやり取りを続けたい人は、WhatsAppで簡単にできる」 つまり、使う人が少ないから廃止する、と整理した形だ。同じMeta傘下のWhatsAppがあるのだから、そちらを使ってくれ、と。一見すると合理的な判断に聞こえる。 だが、この説明の前提そのものに疑問を投げかけた組織がある。デジタル権利擁護団体のElectronic Frontier Found

医師より「ママ」が信頼される時代、米国50歳未満の半数

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医師より「ママ」が信頼される時代、米国50歳未満の半数

50歳未満の米国成人の半数が、健康とウェルネスに関する情報をSNSのインフルエンサーやポッドキャストから得ている。ピュー・リサーチ・センターが新たに公表した6,828人のインフルエンサー分析が、その輪郭を浮かび上がらせた。 医療資格を名乗らない過半数 ピュー・リサーチ・センターが米国時間5月7日に公表した報告書「Moms, Coaches, Doctors, Entrepreneurs」は、Instagram・TikTok・YouTubeで10万人以上のフォロワーを持ち、健康とウェルネスのコンテンツを定期的に投稿する6,828人のインフルエンサーを対象に、彼らが自分自身をどう紹介しているかを精査したものだ。 結果として浮かんだのは、医療の権威がもはやSNS空間では中心軸ではないという事実である。何らかの医療従事者を自認する人は 41% にすぎない。残り59%は、医師でも看護師でも栄養士でもない誰かが、健康についてのアドバイスをフォロワー数十万〜数百万人に向けて発信している。 内訳を見ると、コーチ(食事・フィットネス・ライフコーチ等)が31%、起業家が28%。「自分の体験」を権