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Steamの「動く壁紙」にマルウェア。アカウントを乗っ取り連鎖感染

セキュリティ

Steamの「動く壁紙」にマルウェア。アカウントを乗っ取り連鎖感染

デスクトップを彩る壁紙が、PCを丸ごと奪う入口になっていた。 Wallpaper EngineはSteamで同時接続が常時数万〜11万人に達する人気の壁紙アプリだ。そのワークショップに、マルウェアを仕込んだ壁紙パッケージが数十件アップロードされ、数万回ダウンロードされていたことがカスペルスキーの調査で明らかになった。感染したPCではSteamアカウントの認証情報が抜かれ、攻撃者がセッションを乗っ取る。そして被害者のアカウントから新たな悪意ある壁紙が投稿される。被害者が次の加害者にされる連鎖が、2025年末から半年以上続いていた。 壁紙が「実行ファイル」になる仕組み Wallpaper Engineは、デスクトップに動画やインタラクティブなアニメーションを壁紙として設定できるアプリだ。Steamの非ゲームタイトルとしてはトップクラスの規模で、レビュー数は約97万件、推定インストール数は2000万〜5000万に達する。 対応する壁紙は4種類。動画、シーン(アプリ内エディタで作るインタラクティブ壁紙)、Webページ、そしてアプリケーション壁紙。問題はこの4つ目で、Windowsの実

Chromebook発売15周年。教室の王が外に出られない理由

Chromebook

Chromebook発売15周年。教室の王が外に出られない理由

2011年6月15日、Samsungから最初のChromebookが出荷された(Acerは翌月に続いた)。あれから15年。Googleが描いた「すべての人にシンプルなコンピューティングを」という理念は、世界中の教室を制圧するという予想外の形で実現した。そしてちょうど1か月前、Google自身がその後継を別の名前で発表した。15年の軌跡を振り返れば、問いは一つに集約される。なぜChromebookは教室の外に出られなかったのか。 ネットブックの正統後継、しかし遅すぎた進化 Chromebookが生まれた2011年は、ネットブックが「安いけど遅い」という評判を背負って沈みかけていた時期だ。Googleの回答はシンプルだった。すべてをクラウドに預ければ、非力なハードウェアでも10秒で起動し、時間が経っても遅くならない。実際、設計思想そのものは正しい。 問題は、正しい設計思想を正しい順序で実装しなかったことにある。 Google Playストアへの対応は2016年。Linuxアプリのサポートは2018年。Steamベータは2022年(しかも99タイトル限定のまま2026年1月1日に打

Proton-CachyOS、DLSS専用ゲームでFSR 4を使う壁を取り払う

Linux

Proton-CachyOS、DLSS専用ゲームでFSR 4を使う壁を取り払う

AMDのGPUでLinuxゲームを遊んでいると、アップスケーリングは「対応しているかどうか」の運任せになりがちだ。NVIDIAのDLSSにしか対応していないタイトルでは、どれだけ高性能なRadeonを積んでいても恩恵を受けられない。その壁に風穴を開けてきたのがOptiScalerとProton-CachyOSの組み合わせだ。ただ、実際に使うには手間がかかった。ゲームを一度別の設定で起動して必要なDLLをダウンロードさせ、設定を戻してもう一度起動しなければならない。 6月10日にリリースされたProton-CachyOS 11.0-20260601で、この手順が消えた。 DLSSの「入口」を自動で用意する OptiScalerはコミュニティ製のツールで、ゲームが呼び出すDLSSの処理をフックし、FSR 4など別のアップスケーラーに差し替える。ゲーム側はDLSSを呼んでいるつもりでも、裏ではFSR 4が動く。ただし前提がある。ゲームのフォルダにDLSS関連のDLLファイル(nvngx_dlss.dll、nvngx_dlssd.dll、nvngx_dlssg.dll)がなければならな

Steam調査にRDNA 4がようやく登場。数字の裏にある15か月の空白

GPU

Steam調査にRDNA 4がようやく登場。数字の裏にある15か月の空白

2025年3月に発売されたRadeon RX 9070 XTが、ようやくSteamハードウェア調査のGPUランキングに姿を現した。25位にシェア約1.3%で初登場し、すぐ上にはGeForce RTX 5080の約1.5%。数字だけ見れば僅差だが、問題はそこではない。なぜ発売から15か月もかかったのか。 数字の全体像 Valveが公開した2026年5月分の調査で、RDNA 4世代が一斉にランキング入りした。RX 9070 XTに加え、2025年6月発売のRX 9060 XTが39位(約0.72%)、RX 9070は90位(0.18%)。これまで名前のなかったカードが、同じ月に3枚まとめて出現した。 GPU全体のトップは相変わらずGeForce RTX 3060で4.02%。2位と3位にはRTX 4060のノートPC版(3.99%)とデスクトップ版(3.74%)が入り、NVIDIAの上位独占に変化はない。NVIDIAのGPUシェアは全体の72.42%、AMDは19.13%

AmazonのCPU売上トップ15をAMDが独占。Intelゼロの異常事態

CPU

AmazonのCPU売上トップ15をAMDが独占。Intelゼロの異常事態

AMDのマーケティング担当シニアディレクター、サシャ・マリンコヴィッチ(Saša Marinković)氏が6月11日、Amazon USのCPU売上ベストセラーランキングでトップ15すべてをAMD製品が占めたスクリーンショットを投稿した。Intelの名前は1つもない。 「15 out of 15」の中身 首位はRyzen 7 9800X3D。3D V-Cache搭載のゲーミングCPUとして、発売以来トップの座を譲っていない。日本での実売価格は6万円前後、Amazon USでは約449ドル。2位にはRyzen 5 5500が食い込んでいる。2022年発売、6コア12スレッド、米国で80〜85ドル前後という旧世代の廉価モデルだ。 この2製品が並んでいること自体が、今のCPU市場の歪みを端的に物語っている。 Ryzen 5000シリーズはDDR4とAM4ソケットで動く。マザーボードは1万円以下から揃い、メモリも比較的安い。一方、Ryzen 9000シリーズやIntelのArrow Lake世代はDDR5専用だ。そしてDDR5メモリの価格は、AI向けHBM製造にウェハが振り向けられ

SteamでWindows 11シェアが約70%に到達、それでも残る24%の行方

PCゲーミング

SteamでWindows 11シェアが約70%に到達、それでも残る24%の行方

Valveが公開した2026年5月のSteamハードウェア&ソフトウェア調査で、Windows 11のシェアが69.76%に達した。前月比+2.02ポイント。2025年後半にようやく過半数に達したことを考えると、半年強で70%目前まで来たことになる。 PCゲーマーの間では、Windows 11はもはや「新しいOS」ではなく「当たり前のOS」になった。問題は、まだ当たり前になっていない残り24%のほうだ。 サポート終了後8か月、Windows 10はまだ24% Windows 10のシェアは23.99%(前月比-1.64ポイント)。Microsoftが2025年10月にサポートを終了してから8か月が経つが、Steamユーザーのほぼ4人に1人がいまだにWindows 10を使い続けている。 減少ペースは着実ではある。だが悠長に構えていられる状況ではなくなりつつある。Windowsのセキュアブートで使用される証明書「Microsoft Corporation KEK CA 2011」の有効期限が2026年6月に切れる。Windows Updateを適用し続けていれば自動更新されるが

Steam Machine・Steam Frame「今夏出荷」確定、Verifiedプログラム拡大の全容

ゲーム

Steam Machine・Steam Frame「今夏出荷」確定、Verifiedプログラム拡大の全容

Valveが6月5日、開発者向けのSteamworks投稿でSteam MachineとSteam Frameの両方を「今夏出荷する」と明言した。2025年11月の発表以降、メモリ・ストレージ不足で出荷時期が繰り返しぼかされてきた両製品について、Valve自身が「this summer」という具体的な時期を初めて公の場で使った。同時に、Steam Deck Verifiedプログラムを両デバイスに拡大することも発表されている。 「今夏」に絞られた出荷時期 Steamworksの投稿はもともとVerifiedプログラムの拡大を説明する開発者向けの内容だが、冒頭で出荷時期にも触れた。原文は「Today we are expanding the Verified program to include Steam Machine and Steam Frame, both of which are shipping this summer」。 出荷時期の表現は段階的に後退してきた。2025年11月の発表時点では「2026年初頭」、2026年2月のブログでは「2026年上半期」に後退し、

カリフォルニア州、年齢確認法からLinuxを免除へ

Linux

カリフォルニア州、年齢確認法からLinuxを免除へ

OSに年齢確認を義務づけるカリフォルニア州法が、オープンソースの世界に波紋を広げた。批判を受けて提出された修正案はLinuxを救うのか。ただし、すべてのLinuxが対象外になるわけではない。 修正案AB 1856が浮上した経緯 カリフォルニア州議会で、オープンソースOSを年齢確認義務の対象から除外する修正法案AB 1856が審議されている。2026年5月18日付の最新版が5月19日に第2読会を通過し、第3読会に進んだ。6月の委員会審査を控え、可決への道筋が見え始めた段階だ。 発端は2025年10月、ギャビン・ニューサム(Gavin Newsom)知事が署名したデジタル年齢保証法(AB 1043)にある。OSのアカウント設定時にユーザーの年齢を収集し、「13歳未満」「13〜15歳」「16〜17歳」「18歳以上」の4段階でアプリ開発者に通知するAPIの実装を、すべてのOSプロバイダーに義務づける内容だった。 この法律は写真付き身分証や顔認証を求めない。ユーザーが自己申告するだけだ。テキサス州やユタ州の厳格な本人確認とは設計思想が異なる。 問題は「OSプロバイダー」の定義だった。