PS5が週間プレイヤー数を表示、SteamDB風機能をテスト

PS5のホーム画面に、いまどのゲームがどれだけ遊ばれているかを実数で示す新ウィジェットが現れた。これまで決算資料でしか見えなかった数字を、ソニーが起動画面に置き始めている。

PS5が週間プレイヤー数を表示、SteamDB風機能をテスト

PS5のホーム画面に、いまどのゲームがどれだけ遊ばれているかを実数で示す新ウィジェットが現れた。これまで決算資料でしか見えなかった数字を、ソニーが起動画面に置き始めている。


ホーム画面が「いま遊ばれているゲーム」を見せ始める

PS5を立ち上げると最初に出るWelcomeハブで、見慣れないウィジェットのテストが始まっている。ベータ版を試した参加者の映像から、その中身が少しずつ分かってきた。コンソールのホーム画面が、こういう数字を自分から見せにくることは、これまで少なかった。

ウィジェットの名前は「Community Activity」、地域ごとのプレイ動向を映すものだ。表示は二つのモードに分かれる。

「Top 10」は、その週に自分の国で最も多く遊ばれたゲームを順位で並べる。「Trending Now」は、プレイ時間やマッチ数が急に伸びた作品とモードを拾い上げる。

Top 10は、ぼかしのない実数を出してくる。「人気」「注目」といった曖昧な表示ではなく、何百万という具体的な人数がそのまま画面に並ぶ。コンソールでこの粒度の数字に出会うことは、ほとんどなかった。

ウィジェットを有効にすると、画面にはこんな説明が表示される。

期間限定でご利用いただけます。Community Activity(ベータ版)ウィジェットは、あなたの国で最も遊ばれているゲームを表示します。「Top 10」で今週人気のゲームを、「Trending Now」で人気が急上昇しているゲームとモードを確認できます。

配信先はいまのところアメリカのベータ参加者に限られ、全ユーザーへ届く時期は決まっていない。機能としては、まだ実験の途中にある。

これまで見えなかった人数が、起動画面に並ぶ

では、ベータ版のリストには実際にどんな数字が出たのか。最初に公開されたアメリカの集計には、見覚えのある顔ぶれが並んだ。

首位はフォートナイトで、週間プレイヤー数は 1460万人だった。GTA Vが513万人で続いた。数字が並ぶだけなら、旧来の人気ランキングと大きくは変わらない。

新しいのは、その人数が「今週これだけのプレイヤーがゲームを起動した」という 実測値 だという点だ。3位以下もマインクラフトの497万人、Call of Dutyの495万人と続き、リスト後方のApex Legendsは172万人、最後尾のARC Raidersでも97万2000人を数えた。

ここで一つ補足しておきたい。Top 10が数えているのは、ある瞬間に同時接続している人数ではない。

Top 10の人数は、Steamの統計でよく見る同時接続数とは違う。直近7日間にそのゲームを一度でも起動した、重複しない人数を指す。

ソニーはこれまで、プレイ状況を「人気」「注目」といった言葉で包んできた。具体的な人数を、しかも自社ハードの起動画面で見せにきたのは、これまでの姿勢からの踏み込みにあたる。

SteamDBに似て、SteamDBほどではない

この機能は、海外でしばしばSteamのデータになぞらえられている。ただ、二つを並べると違いのほうが見えてくる。

SteamDBのようなサイトは、ほぼすべてのゲームの同時接続数を公開する。だれも遊んでいないタイトルの数字が、ゼロに近いことまで分かってしまう。

PS5のウィジェットに出るのは、Top 10とTrending Nowに入った作品だけだ。しかも自分の国の集計に閉じている。

ここに、見落とされやすい差がある。SteamDBが時に残酷なのは、売れていないゲームの不調まで容赦なく映すからだ。PS5の表示には、その残酷さがない。苦戦中のゲームは出てこない。上位と急上昇に選ばれた作品だけが、明るい数字とともに並ぶ。

数字の出どころも、ソニーは説明していない。全プレイヤーの実数なのか、特定の条件で絞った集計なのかが分からない。世界規模で巨大なはずのRobloxやNBA 2Kがリストに見当たらない、と首をかしげる声も出ている。

PS5の新ウィジェットは、コンソールに初めて実数の人気指標を持ち込む。ただし映るのは上位と急上昇に限られ、苦戦中のゲームや全体像までは見せない。

「冷たい」と言われ続けたWelcomeハブ

このウィジェットが乗るWelcomeハブそのものも、PS5にとっては新しい場所だ。

PS5のホーム画面は、2020年の発売当初から「速いけれど冷たい」「殺風景だ」と評されてきた。PS4にあった「なにかをしている人たち」の気配が薄く、起動しても用件だけ済ませて立ち去る画面になっていた。

Welcomeハブが米国に配信されたのは2024年9月、日本へはその数週間後だった。PS5の発売から、4年近くが過ぎていた。

今回のウィジェットは、その遅れて届いた場所に実用的な意味を足す。マルチプレイのゲームを買うとき、いちばん気になるのは「まだ人がいるか」だ。起動画面で週間のプレイヤー数が見えれば、過疎ったゲームに時間とお金を入れる前に判断できる。

数字が見えることは、新作の寿命を見極める手がかりにもなる。発売直後に跳ねたゲームが、数週間後にどこまで残っているか。これまで外部の分析サイトに頼っていた確認が、手元のハードで完結する。


地域限定、ベータ、そして毎週同じ顔ぶれ

歓迎一色とはいかない。テスト段階の機能には、いくつか注文がついている。

最も多いのは、Top 10は毎週ほぼ同じ顔ぶれになるだろう、と見る声だ。フォートナイトやCall of Dutyのような常連が上位に居座り、順位はあまり動かない。

変化を追うならTrending Nowのほうが面白い。実際の映像では、DOOM Eternalがプレイ時間で188%、オーバーウォッチがマッチ数で 255% 伸びていた。

データが自分の国に閉じている点も、物足りなさとして残る。世界全体でなにが遊ばれているかは、このウィジェットからは見えない。表示は「期間限定」とされ、全ユーザーへ届く日付も出ていない。

機能はまだベータ版で、表示の中身もこれから変わりうる。いまのリストを最終的な数字として読むには、まだ早い。

自分が持っているゲームの人数も見たい、表示をもっと広げてほしい。そうした要望もコメント欄に並ぶ。それでも、コンソールでこれだけ新しい数字に触れられること自体が珍しい。そんな受け止めのほうが目立っている。

どのゲームにまだ人がいるのか。その答えを、PS5は起動画面で見せ始めた。


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