セキュリティ
国連サイバー犯罪条約、批准は3カ国 「重大犯罪」の定義と人権上の論点
ハッキングや詐欺を取り締まる初の国連条約が、体制批判者を追い詰める法的武器にもなりうる。条約の構造に埋め込まれたリスクを読む。
セキュリティ
ハッキングや詐欺を取り締まる初の国連条約が、体制批判者を追い詰める法的武器にもなりうる。条約の構造に埋め込まれたリスクを読む。
SpaceX
スペースXが初の四半期決算を公表した。AI部門の売上は前年比247%増、成長の大半はxAIが作ったデータセンターを競合に貸し出した収益だ。AIレースで負けた設備が、勝者から金を取り始めた。
災害
全国の住宅地に立つ消火栓標識に、スターリンクのアンテナを載せる。地上回線が途絶えたとき、あの赤い丸標識が通信拠点に変わる。消火栓標識株式会社が7月2日、神奈川支社で技術デモを完了した。 標識柱にスターリンクを載せる 消火栓標識株式会社は7月2日、同社神奈川支社の敷地内でスターリンクの通信機器を消火栓標識柱に設置し、周辺にWi-Fi環境を構築する技術デモを実施した。検証の目的は、地震・豪雨・台風などで光回線や携帯基地局が使えなくなった場合に、消火栓標識を「通信拠点」として機能させられるかどうかの確認にある。 標識柱の上部にスターリンクのアンテナを取り付け、その下に従来の消火栓標識(赤い丸型表示板と協賛広告枠)を残す構成だ。消火栓の位置を知らせる本来の機能を保ったまま、衛星ブロードバンドの中継点を加える。 この発想の核にあるのは、消火栓標識がすでに全国の生活圏に約12万本設置されているという事実だ。住宅地、商店街、幹線道路沿い。新たに用地を確保する必要がなく、構造物を建てる必要もない。既存のインフラに通信機能を重ねるだけで、分散型の通信拠点網が生まれる。 民間が広告費で維持
AI
ロケットとAIの企業が、iPhoneより薄い端末のプロトタイプを上場前の投資家向けプレゼンで見せていた。独自OSを搭載し、xAIの技術とクアルコムのSnapdragonチップを組み合わせた端末だという。報じたのはウォール・ストリート・ジャーナルで、事情に通じた複数の関係者の話として伝えた。イーロン・マスク(Elon Musk)氏は報道の直後、自身のSNSで「完全に虚偽だ」と全面否定した。 報じられた中身と、否定の温度 プロトタイプの詳細は限られている。iPhoneより薄く、携帯電話に近い形状で、SpaceXが今年2月に吸収したxAIの技術を統合する設計だという。OSは独自開発で、AndroidでもiOSでもない。プロセッサにクアルコムのSnapdragonが採用されているとも報じられており、この報道を受けてクアルコム株が一時上昇した。 開発はまだ初期段階で、設計が変わる可能性がある、あるいは製品化されない可能性もあると、SpaceX側は投資家に伝えたとされる。 マスク氏の否定は、これが初めてではない。2026年2月にもロイターがSpaceXの携帯端末開発を報じたとき、同氏は「
AI
AIデータセンターの運用コストに占める電力の割合は約7%。宇宙で電気代を浮かせても、残り93%のチップや保守費が消えるわけではない。ソフトバンクの孫正義氏が株主総会で示した数字は、SpaceXの宇宙データセンター構想への反論であると同時に、自社が地上に賭けた14兆円を守るための論理でもある。 株主総会で出た「7%」という数字 6月23日、ソフトバンクの定時株主総会で、株主からSpaceXの宇宙データセンター構想への対応を問われた孫正義氏は、参入を明確に否定した。 宇宙にデータセンターを置く最大の売り文句は、太陽光発電による電力コストの削減だ。だが孫氏の指摘はその前提を崩す。AIデータセンターの運用コスト全体で見れば、電力が占めるのは約7%。大半はGPUをはじめとする半導体チップとその関連費用だ。宇宙に持っていったところで、チップの値段は変わらない。むしろ打ち上げ費用、通信遅延、軌道上での保守という新たなコストが積み上がる。 「宇宙での成果は十数年かかる。AIの戦いはいま目の前の十数年で勝利者が決まる」。孫氏はマスク氏を「大変な改革者」と評価したうえで、時間軸の違いを強調した。
テクノロジー
2026年6月12日、スペースXがナスダック市場に上場した。ティッカーシンボルはSPCX。公募価格135ドルに対して初値は150ドル、終値は160.95ドル。初日の上昇率は約19%。時価総額は一時2.25兆ドル(約360兆円)に達し、終値ベースでも約2.1兆ドル(約336兆円)を記録した。史上最大のIPOを、宇宙企業がやり遂げた。 750億ドルの調達、サウジアラムコの2.5倍 スペースXは5億5,556万株を1株135ドルで売り出し、約750億ドル(約12兆円)を調達した。オーバーアロットメント(追加売出し枠)を含めると最大約860億ドル。2019年にサウジアラムコが記録した294億ドルの2.5倍を超える。 主幹事はゴールドマン・サックス。モルガン・スタンレー、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、JPモルガン・チェースの4社が続いた。 個人投資家への配分が異例だった。通常のIPOでは5〜10%にとどまるリテール枠を、スペースXは最大30%まで拡大する方針を打ち出していた。マスク氏を支持する個人投資家層を安定株主として取り込む狙いがあるとみられる。日本にも割り当てがあった。
宇宙
ロケットとAIと衛星通信を束ねた巨大企業が、750億ドル(約12兆円)を市場に求める。6月12日のナスダック上場に向け、イーロン・マスク氏はまたひとつ、前例のないやり方を選んだ。 「価格は自分で決める」 スペースXが6月3日、SEC(米証券取引委員会)に提出した書類で明らかにしたIPOの条件は、ウォール街の慣行を正面から無視するものだった。 通常、大型IPOでは公開価格に幅を持たせ、ロードショーで投資家の反応を見ながら最終価格を詰めていく。スペースXはその手順を踏まなかった。1株135ドル、調達額750億ドル、時価総額約1兆7500億ドル(約280兆円)。ロードショーに先立って固定価格を提示し、投資家にはそれを受け入れるかどうかだけを問う。 5億5560万株の新規発行。すべてが新株であり、既存株主の売却は含まれない。調達資金は全額、会社の事業拡大に充てられるという。マスク氏自身の持ち株には366日間のロックアップ(売却制限)がかかる。 ロードショーは6月4日に開始され、6月11日に価格を確定、翌12日にナスダックで取引が始まる見通しだ。ティッカーシンボルは「SPCX」。