宇宙開発

6人のスタートアップ、250kgの貨物を宇宙経由で届ける構想を公開

宇宙開発

6人のスタートアップ、250kgの貨物を宇宙経由で届ける構想を公開

米国の新興企業が、コンテナから発射し宇宙を経由して貨物を届ける自律型ロケットの構想を明らかにした。物理的には成立する。ただし同じ発想を追った先行者は、全員つまずいている。 沖縄から台湾まで15分 カリフォルニア州オレンジに拠点を置くHop Aeroが、自律型貨物ロケット「Rook」の詳細を初めて公開した。 Rookは40フィート(約12m)の標準輸送コンテナから発射し、250kgの貨物を最大750km先へ約15分で届ける。滑走路も固定設備も使わず、未舗装の地面にそのまま着陸する。 Hop Aeroは参考ミッションとして「沖縄から台湾」を挙げており、無人システムの群れを戦場に送り込む手段として、あるいは製造業・石油・医薬品の緊急輸送にも使えるとしている。 社員は6人。2024年設立。唯一の政府資金は米空軍のSBIR(中小企業技術革新研究)契約125万ドルで、10月に期限を迎えるとされる。 創業初期の資金調達で300万ドルを集め、オクラホマ宇宙港で小型プロトタイプの係留試験を1回、エンジンと点火器の燃焼試験を実施した段階にある。 Rookはまだ飛んでいない。 コンテナに

中国、長征10B初号機でブースター海上回収に成功

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中国、長征10B初号機でブースター海上回収に成功

SpaceXのFalcon 9に匹敵する積載量を持つロケットが、海南島から飛んだ。しかも初打ち上げで、ブースターを海の上で捕まえた。 網で捕まえるロケット 中国航天科技集団(CASC)は現地時間7月10日12時15分、長征10B(CZ-10B)を海南商業宇宙発射場から打ち上げ、衛星の軌道投入と第1段ブースターの海上回収の双方に成功した。軌道投入ミッション後にブースターを回収した国は、米国に続いて中国が2カ国目になる。 このロケットは今回が初飛行だった。初号機でブースター回収まで達成した例は、SpaceXにもBlue Originにもない。 回収方法がSpaceXと大きく異なる。Falcon 9は着陸脚を展開してドローンシップに自立着陸する。長征10Bにはその脚がない。代わりにブースター下部の4本のフックが、回収船「領航者」に張られた十字型のネットに引っかかる。 CASCの陳木曄(チェン・ムーイェ)氏は、ネット方式の利点として着陸脚を省いた分の軽量化と、着陸位置のずれに対する許容度の高さを挙げている。脚がなければ機体が軽くなり、その分を積載量に回せる。 第1段と第2段が分離

Starlink衛星260基を半年で焼却処分。環境審査免除も進行中

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Starlink衛星260基を半年で焼却処分。環境審査免除も進行中

SpaceXがFCCに提出した半年間報告書で、2025年12月から2026年5月までに260基のStarlink衛星を大気圏再突入で処分したことが明らかになった。さらに349基が退役済みで処分待ちの状態にある。焼却の規模が拡大する一方、FCCは衛星を環境審査の対象外にする提案を進めている。 半年で260基、前期より減少した理由 SpaceXはFCC(連邦通信委員会)への半年間報告書で、2025年12月1日から2026年5月31日の間に260基のStarlink衛星を制御デオービットで処分したと報告した。内訳は第1世代が176基、第2世代が84基。報告書時点でStarlinkの稼働衛星数は1万基を超えている。 この260基という数字は、前期(2024年12月〜2025年5月)の472基超から大きく減っている。これは第1世代衛星の退役がピークを過ぎつつあることを示唆する。2019年から2021年にかけて打ち上げられた初期の衛星群が設計寿命の約5年を迎え、集中的に処分された時期が過ぎたためだ。 一方で、同期間中に別途349基が退役処理を受けており、数ヶ月以内に大気圏再突入で廃棄され

NASAが火星を「未実証の会社」に託した理由

宇宙開発

NASAが火星を「未実証の会社」に託した理由

軌道に一度も到達したことのないロケット会社が、火星ミッションの契約を勝ち取った。3Dプリントロケットで知られるレラティビティ・スペースが、NASAの火星大気観測ミッション「アイオロス」(Aeolus)のパートナーに選ばれた。現地時間6月17日の発表。打ち上げは2028年を目指す。まだ自社ロケットが飛んでいない会社への、異例の発注だ。だが異例なのは契約相手だけではない。この4か月前、火星を20年語り続けたSpaceXが火星計画を棚上げし、月に舵を切っていた。 テラン1は軌道に届かなかった レラティビティ・スペースは2015年、SpaceXとBlue Originの元エンジニア2人が設立した。3Dプリンターでロケットの大半を製造するという野心的なアプローチで投資家の資金を集め、累計24億ドルを調達。だが2023年3月、初号機テラン1の打ち上げは2段目の不具合で軌道に届かず終わった。 そのまま開発資金が枯渇しかけたところへ現れたのが、エリック・シュミット(Eric Schmidt)氏だ。Google元CEOにして世界有数の資産家は、2025年3月にレラティビティの支配株式を取得してC

NASA予算23%削減案、アルテミスIIが記録を塗り替えた日に発表される

NASA

NASA予算23%削減案、アルテミスIIが記録を塗り替えた日に発表される

人類がアポロ13以来、最も遠くへ到達したまさにその時、足元の地球では「科学予算を半減させろ」という要求が突きつけられていた。 祝福と削減が同時に届く 4月6日、アルテミスIIの4人のクルーがアポロ13の記録を超え、地球から25万2760マイル(約40万6800km)に到達した。1970年以来、56年ぶりの記録更新だ。月の裏側全体を初めて肉眼で見渡した彼らは、帰路で日食まで観測した。 人類最遠到達距離の記録 アポロ13 1970年4月 24万8655マイル アルテミスII 2026年4月 25万2760マイル(+4105マイル) 56年ぶりの記録更新。アルテミスIIは2026年4月6日19:02 ET(日本時間4月7日8:02)に最遠点到達 だがホワイトハウスが4月3日に発表したFY2027予算案は、その感動に水を差すものだった。NASAの総予算を244億ドルから188億ドルへ23%削減。科学予算に至っては73億ドルから39億ドルへ、ほぼ半減させる提案だ。 NASA予算 FY2026承認 vs FY2027提案

SpaceX、1.75兆ドルの史上最大IPOを秘密裏に申請

SpaceX

SpaceX、1.75兆ドルの史上最大IPOを秘密裏に申請

史上最大の新規株式公開が、静かに動き出した。評価額277兆円、調達額11兆9,000億円。だが、その巨体が見せる輝きの裏には、見落とせない影がある。 SpaceXがSECに秘密裏の上場申請を提出 SpaceXが米証券取引委員会(SEC)に対し、IPO(新規株式公開)の秘密裏の登録申請を提出した。Bloombergが4月1日に第一報を伝え、CNBC、Reuters、Wall Street Journalが相次いで追認している。史上最大の新規上場が、いま現実の手続きとして動き出している。 Breaking: Elon Musk’s SpaceX has filed confidentially for an IPO https://t.co/r3ftHJHBp8 — Bloomberg (@business) April 1, 2026 目標とされる企業評価額は1.75兆ドル(約277兆円)。調達額は最大750億ドル(約11兆9,000億円)に達する見通しで、