AI
裁判書類にAIへの隠し命令。米国初のプロンプトインジェクション制裁
裁判を有利に進めるために、AIを操ろうとした人物がいる。しかも裁判所への正式な提出書類で。見えない文字で仕掛けられた工作は、人の目が見破った。
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裁判を有利に進めるために、AIを操ろうとした人物がいる。しかも裁判所への正式な提出書類で。見えない文字で仕掛けられた工作は、人の目が見破った。
UNIX
UNIXの所有権をめぐる訴訟は2003年に始まり、当事者が破産し、資産が売却され、和解が成立しても終わらなかった。SCOの法的後継者Xinuos(ジヌオーエス)が控訴審の法廷に立った。 1998年の共同開発が、四半世紀の訴訟を生んだ 2026年6月22日、米連邦第2巡回区控訴裁判所で3人の判事を前に、約32分間の口頭弁論が行われた。事件番号25-1073。原告はXinuos、被告はIBM。争われているのは、1998年に始まった共同開発プロジェクトのコードを誰が使う権利を持つか、という問いだ。 この訴訟の根は深い。1998年10月、IBMとサンタクルーズ・オペレーション(SCO)はIntel、セクエントとともにプロジェクト・モンテレーを発足させた。当時Intelが開発していた64ビットアーキテクチャIA-64向けに、複数のUNIXを統合して単一のOSを作る計画だった。IBMはAIXからPOWER/PowerPC対応の技術を、SCOはUnixWareからIA-32対応の技術を、セクエントはDYNIX/ptxからマルチプロセッサ対応の技術を持ち寄った。 2001年までにプロジェクト
AI
ミシシッピ州の連邦裁判所で、前代未聞の判断が下された。原告側・被告側の弁護士が全員、AIの生成した架空の判例を裁判所に提出していたことが発覚し、裁判官は裁判を中止し、関与した4人の弁護士を全員失格処分にした。架空の判例が法廷の両側でぶつかり合っていた。誰も気づかないまま。 「またか」と言った裁判官 2026年6月8日付の制裁命令を出したのは、ミシシッピ州北部地区連邦地裁のシャリオン・エイコック(Sharion Aycock)上級判事。命令書の冒頭でこう記している。「本裁判所は再び、AIのハルシネーションに起因する裁判書面への対応を強いられている」。 「再び」が重い。エイコック判事は2025年12月にも同地区の別の訴訟2件で、AI由来の架空判例を提出した弁護士に制裁を科している。今回が異例なのは、対立する双方の弁護士が同時に同じ問題を起こしていた点にある。 弁護士費用をめぐる訴訟が、弁護士不在の訴訟になった 事件の概要はこうだ。ルイジアナ州の弁護士トム・ウィザーズ(Tom Withers)氏がミシシッピ州アバディーン市を相手取り、未払いの弁護士報酬を求めて提訴した。ウィザー
AI
イーロン・マスクがOpenAIに対して起こした訴訟を、カリフォルニア州の連邦陪審が全員一致で退けた。審議はわずか2時間足らず。理由は「訴えるのが遅すぎた」。
AI
オークランドの法廷で、マスクの弁護士はアルトマンを「嘘つき」と呼び、OpenAIの弁護士は「マスクはAGIの支配権を欲しがった」と切り返した。マスク本人は法廷ではなく、トランプ大統領の北京訪問団にいた。 最終弁論の日、マスクは中国にいた 5月14日、カリフォルニア州オークランドの連邦地方裁判所で、マスク対OpenAIの裁判が最終弁論を迎えている。2024年に提訴され、3週間以上にわたる証人尋問を経て、争点は2つに収束した。OpenAIが2025年に完了した再資本化は、マスクが2015年から2017年にかけて約3800万ドル(約59億円)を寄付した際の「慈善信託」に違反したのか。そして、サム・アルトマンとグレッグ・ブロックマン、そしてマイクロソフトはこの過程で不当に利得したのか。 法廷の席で、被告側のアルトマンとブロックマンは並んで座っていた。原告側の席にマスクの姿はない。マスクの弁護士スティーブン・モロは陪審員に対し、「テスラCEOはここに来られず申し訳ないと言っている」と本人の言葉を伝えた。 マスクが向かった先は北京だった。トランプ大統領の中国訪問代表団に名を連ね、ティム・
AI
AIが法廷に入り込もうとしている。効率化という名のもとに、静かに、しかし着実に。だがその道の先には、「公正な裁判」という人類が数百年かけて築いた原則の崩壊が待っている。 人間の裁判官を機械に置き換える動きが始まっている 世界各地で、AIが司法判断に関与する実験が進行している。まだ実験段階と言われるが、その歩みは確実に進んでいる。 エストニアは7000ユーロ(約130万円)以下の少額訴訟を半自動化したシステムで処理している。当事者が書類をアップロードすれば、AIが判断を下し、不服があれば人間の裁判官に上訴できる仕組みだ。ドイツのフランクフルト地方裁判所では、Fraukeと呼ばれるAIシステムが航空旅客の権利訴訟を支援している。年間1万〜1万5000件にのぼる遅延補償請求を、過去の判例から自動生成した判決文のテンプレートで処理する。IBMと共同開発されたこのシステムは、裁判官が判決文を書く時間を大幅に短縮したという。 台湾ではさらに踏み込んだ。2023年11月から、飲酒運転や詐欺幇助の刑事事件でAIが判決文の草案を自動生成するパイロットプログラムが始まった。当初は同年9月開始予定