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トランプ政権、骨抜きのAI大統領令に署名

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トランプ政権、骨抜きのAI大統領令に署名

5月21日に撤回されたAI大統領令が、12日後に署名された。ただし中身は別物だ。審査期間は90日から30日に縮み、すべて任意。署名式もなかった。 何が変わったのか 2026年6月2日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が、AIとサイバーセキュリティに関する大統領令「Promoting Advanced Artificial Intelligence Innovation and Security」に署名した。非公開で、式典もなかった。 5月21日に直前撤回された大統領令の「縮小版」だ。前回の記事で取り上げた通り、あの日はホワイトハウスに招待されたテック企業幹部が移動中だったにもかかわらず、トランプ氏が突然「文言のいくつかが気に入らなかった」と署名を見送った。 今回署名された版と5月版の違いは明確だ。 審査期間が 90日から30日 に短縮された。5月版では、フロンティアAIモデルの公開前に政府が最長90日間の安全審査を行う枠組みが柱だった。署名版はこれを30日に縮めた。業界側は14日を求めていたとされ、30日はその折衷案という位置づけになる。 すべてが 「

Microsoftが折れた、ゼロデイ騒動の裏側

セキュリティ

Microsoftが折れた、ゼロデイ騒動の裏側

6週間で6件のWindowsゼロデイを公開し続けた匿名研究者に対し、Microsoftが法的措置を示唆して業界から総批判を浴びた一件。週末を挟んで、Microsoftはトーンを一変させた。だが問題は沈静化するどころか、新たな段階に入りつつある。 5月27日の声明が招いた炎上 経緯を手短に振り返る。Nightmare Eclipseを名乗る研究者が4月初旬からWindowsのゼロデイ脆弱性を次々と公開してきた件は既報の通りだ。BlueHammer(CVE-2026-33825)、RedSun(CVE-2026-41091)、UnDefend(CVE-2026-45498)、YellowKey(CVE-2026-45585)、GreenPlasma、MiniPlasma。計6件。いずれもMicrosoft DefenderやBitLockerといったWindowsの防御機構の根幹を突く脆弱性で、うち3件はCISAが悪用確認済みとしてKEVカタログに追加している。 Nightmare Eclipse事件の経緯 4月

Defenderのゼロデイ2件、すでに攻撃で使われていた

セキュリティ

Defenderのゼロデイ2件、すでに攻撃で使われていた

セキュリティソフトが攻撃の足場になる。その現実が、また一つ記録に加わった。 守るソフトの中に穴があった Microsoftが5月21日(日本時間)、Microsoft Defenderに存在する2件のゼロデイ脆弱性に対する修正パッチの配布を始めた。どちらも発見時点ですでに実際の攻撃で使われていた。 1件目はCVE-2026-41091。MicrosoftのマルウェアスキャンエンジンであるMalware Protection Engineのバージョン1.1.26030.3008以前に存在する特権昇格の脆弱性だ。シンボリックリンク——ファイルシステム上で別の場所を指す「近道」のようなもの——の処理に問題があり、ローカルの攻撃者が SYSTEM 権限、つまりWindowsで最も強い管理者権限を手に入れられる。CVSSスコアは 7.8(高)。 2件目はCVE-2026-45498。Microsoft Defender Antimalware Platformのバージョン4.18.26030.3011以前が対象で、こちらはサービス運用妨害(DoS)の脆弱性だ。ローカルで細工したファイル

ポーランド水処理施設5カ所にハッキング、給水改ざんの恐れ

セキュリティ

ポーランド水処理施設5カ所にハッキング、給水改ざんの恐れ

ポーランド内部保安庁(ABW)が、国内5カ所の水処理施設に対するサイバー侵入を確認した。最悪の場合、給水の安全性そのものに手を加えられる恐れがあったという。米国でも同種の脅威が続いている。 「給水を毒に変える」が現実の選択肢になっている ポーランドの情報機関が、自国の水処理施設に対する深刻な侵入の存在を公にした。ABW(Agencja Bezpieczeństwa Wewnętrznego、ポーランド内部保安庁)が5月6日に公表した活動報告書で、5カ所の水処理プラントが攻撃を受け、攻撃者が施設内の産業機器を制御できる状態にあったと明かしている。 蛇口の向こう側にいるのが地球の裏側のサーバーだったとして、誰がそれに気づけるだろうか。水道は最も気づかれにくいインフラだ。停電なら数秒で誰もが気づくが、水質の異変は飲み下した後に体内で初めて顕在化する。 ABW の報告書は、過去2年間にロシア情報機関が指揮した妨害工作を多数阻止したと記す。攻撃対象は軍事施設、重要インフラ(送電網・水道・交通網)、そして民間施設にまで及ぶ。 「最も深刻な課題は、ポーランドに対する妨害活動である。これは

cPanel認証を突破する攻撃、4万4000台で「Sorry」ランサムウェアを確認

cPanel

cPanel認証を突破する攻撃、4万4000台で「Sorry」ランサムウェアを確認

cPanelの認証を素通りで突破できる致命的な穴が、約2か月間ゼロデイとして使われていた。パッチ公開から数日、すでに4万4000台のサーバが侵害され、Linux向けの新種ランサムウェアでファイルが暗号化されている。復号は事実上不可能だ。 致命傷は「ログインしなくてもroot」 問題の脆弱性はCVE-2026-41940として識別され、CVSSスコアは9.8。10点満点中の最高峰に近い。cPanelとWHMの11.40より後の全バージョンに影響し、認証フローの欠陥によって認証されていないリモート攻撃者が制御パネルにアクセスできるというものだ。 cPanelとは、共有ホスティング契約者が自分のサイトを管理するためのウェブダッシュボード。WHM(WebHost Manager)はその上位にあり、ホスティング事業者がサーバ全体を管理するための管理画面だ。今回の穴は、両方の入り口を素通りで突破できる。 技術的にはCRLFインジェクションと呼ばれる手法が使われている。攻撃者が認証前のセッションファイルに細工した行を注入すると、cpsrvdがそれを再解析する際に、user=root、has

Microsoftが「Copy Fail」に異例の警告

Linux

Microsoftが「Copy Fail」に異例の警告

732バイトのPythonスクリプトで、Linuxの一般ユーザーが管理者権限を奪える。2017年から9年間潜んでいたこの欠陥は、人ではなくAIスキャナーがわずか1時間で見つけ出した。Microsoftまでもが警告に動いた理由がここにある。 Microsoftが「Linuxの脆弱性」を警告するという異例の事態 Linuxカーネルに、主要ディストリビューションすべてを直撃する権限昇格の欠陥が公開されている。識別子は CVE-2026-31431 、通称「Copy Fail」。CVSSスコアは7.8(HIGH)で、2026年4月29日にセキュリティ企業Theori(テオリ)が詳細を公開した。 異例なのは、Microsoftが自社のセキュリティブログでこの欠陥に関する詳細な警告を出している点だ。Microsoft Defender XDRに検出シグネチャを実装し、Microsoft自身がLinux運用者に対して「即時パッチ適用」を呼びかけている。米国土安全保障省のサイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)も2026年5月1日付で、悪用が確認された脆弱性をまとめ

cPanelの認証バイパス、2月から悪用 150万台に影響

セキュリティ

cPanelの認証バイパス、2月から悪用 150万台に影響

cPanel・WHMで認証画面を素通りされる脆弱性が見つかった。露出している1.5万台級ではなく、約150万台がインターネットに晒されている。問題は、攻撃が2月23日から続いていたことだ。 共有ホスティングの管理面が、丸ごと開いていた 世界の中小サイトを支える管理ソフト、cPanelとWebHost Manager(WHM)に、認証を完全に迂回できる欠陥が存在していた。CVSSスコアは9.8、CVE番号は CVE-2026-41940 。深刻度は最大級だ。 WHMはレンタルサーバー業者が複数のcPanelアカウントを束ねて管理するためのツールで、root権限に近い操作が可能になる。ここに無認証でアクセスできるということは、サーバー上に同居している数十から数百のサイトを丸ごと掌握できることを意味する。 watchTowrは、cPanelとWHMが管理するドメインは7000万件以上に上ると指摘し、本脆弱性を「王国の鍵、そして王国内のすべてのアパートの鍵」と表現した。 Shodanの調査では、インターネットから到達可能なcPanelインスタンスは 約150万台 に上る。すべてが脆

FBI、イラン系ハッカーによる米水道・電力設備への攻撃を警告

イラン

FBI、イラン系ハッカーによる米水道・電力設備への攻撃を警告

米国の重要インフラが、静かに蝕まれている。イラン系ハッカーによる攻撃はもはや偵察や情報窃取の段階を超え、水道施設やエネルギー設備の「実際の運用妨害」を引き起こしている。 FBIが認めた「財務損失と運用停止」 米国の連邦機関6組織が4月7日、異例の合同警告を発した。FBI、NSA(国家安全保障局)、CISA(サイバーセキュリティ・インフラ安全保障庁)、EPA(環境保護庁)、エネルギー省、そしてサイバー軍──これほどの顔ぶれが揃うこと自体が、事態の深刻さを物語る。 Iranian-Affiliated Cyber Actors Exploit Programmable Logic Controllers Across US Critical Infrastructure | CISAU.S. organizations should review the TTPs and IOCs in this advisory for indications of current