Google

NotebookLM改めGemini Notebook、コード実行も

AI

NotebookLM改めGemini Notebook、コード実行も

GoogleのAIリサーチツールNotebookLMがGemini Notebookに名称を変え、ノートブック内でのコード実行に対応した。スタンドアロン製品としての立場は変わらないが、Geminiアプリとの同期やGoogle検索への統合が進む。 3年で3度目の名前 2023年のGoogle I/OでProject Tailwind(プロジェクト・テイルウィンド)として披露され、NotebookLMに改称されて正式公開、そして今回Gemini Notebookへ。GoogleのAIリサーチツールが、現地時間7月16日に3度目の名前を得た。 発表したのはGoogle LabsおよびGeminiアプリ担当VPのジョシュ・ウッドワード(Josh Woodward)氏。利用者数は3000万人超、導入組織は60万を超えたという。「LM」(Language Model、言語モデル)という技術用語が消え、代わりにGeminiブランドが冠された格好だ。 名前が変わっただけではない。 ノートブックがコードを実行する 今回の改名に合わせて、各ノートブックにセキュアなクラウドコンピュータが付く

EUがGoogleにAndroid開放と検索データ共有を正式命令

EU

EUがGoogleにAndroid開放と検索データ共有を正式命令

欧州委員会がデジタル市場法に基づく2件の拘束力ある決定を採択し、Googleに対してAndroidの競合AIへの開放と検索データの共有を命じた。Googleはプライバシー上のリスクを主張している。 Androidの「OS機能」と「アプリ」の格差が焦点 欧州委員会は7月16日、デジタル市場法(DMA)に基づく2件の法的拘束力のある決定を採択した。1月27日に開始した仕様策定手続きの6か月期限内での採択となる。 1件目はAndroidのAI相互運用性に関する決定だ。Googleは、自社のAIアシスタントGeminiが利用しているAndroidのハードウェア・ソフトウェア機能を、競合AIサービスにも同等に開放しなければならない。 Geminiは電源ボタンの長押しや音声で起動し、画面の内容を読み取り、メール送信や注文まで他のアプリをまたいで実行できる。ChatGPTやClaudeをインストールしても、できるのはアプリ内の操作だけだ。Geminiに与えられているのはOS統合であり、競合が受け取るのはアプリの枠にすぎない。DMA第6条7項は、この非対称をGoogleが自社優遇に利用するこ

Firefox、リリースサイクルを4週間から2週間に短縮へ

ブラウザ

Firefox、リリースサイクルを4週間から2週間に短縮へ

Mozillaが9月からFirefoxのリリース間隔を半減させる。Chrome、Edgeに続く動きで、主要ブラウザが一斉に加速する。 「実験」として始まる Mozillaのシルヴェストル・ルドリュ(Sylvestre Ledru)エンジニアリングディレクターが7月9日、開発者向けメーリングリストdev-platformに投稿した。Firefox DesktopとAndroidのリリースサイクルを現行の4週間から2週間に変更し、2026年9月から適用する。 Mozilla自身がこの変更を「実験」と呼んでいる。Firefox 155を9月1日にリリースする予定で、従来のスケジュールでは9月15日だった日程を2週間前倒しする形になる。 全作業を倍速で出荷するという意味ではない。準備できていないものは急がない。機能が必要な時間をかけて成熟する余地は残す(ルドリュ氏のdev-platformへの投稿) ルドリュ氏は目的を2つ挙げている。リリースプロセスの予測可能性を高めることと、アップリフト(緊急修正を既存リリースへ反映する作業)への圧力を減らすことだ。リリース頻度が上がれば各リリー

Googleが「サイトブロッキングは有害」とEUに提出、米国でも法制化迫る

著作権

Googleが「サイトブロッキングは有害」とEUに提出、米国でも法制化迫る

海賊版対策として各国に広がるサイトブロッキング。その矛先がDNSリゾルバやVPNに向き始めた今、GoogleがEUで公に反対意見を提出した。同じ週、米議会ではブロッキング法案の立法化が動き出している。 Googleの意見書が公開された経緯 Googleが欧州委員会の著作権指令レビューに意見書を提出した。書類には「Privileged and Confidential」(秘匿扱い)と記載されていたが、欧州委員会のウェブサイトに他の提出物とともに公開されている。 Googleが海賊版サイトのブロッキングについて公の場で意見を述べるのは珍しい。だが、フランス、ベルギー、イタリア、ポルトガルでは既にGoogle Public DNS(8.8.8.8)経由で海賊版ドメインへのアクセスを遮断するよう裁判所に命じられており、自社インフラが直接の標的になった以上、沈黙を続ける段階ではなくなった。 意見書でGoogleが反対するのは、DNSリゾルバ、VPN、共有IPアドレスを対象にしたブロッキングだ。コンテンツそのものを削除しない、別のDNSリゾルバに切り替えれば回避できる、正規のサービスを巻

プルタルコスが書いたSNS依存の処方箋。2026年の法廷が追認した

SNS

プルタルコスが書いたSNS依存の処方箋。2026年の法廷が追認した

古代ローマの哲学者プルタルコスが『モラリア』に残した処方箋が、2026年のSNS規制をめぐる法廷判決や各国の立法と正確に重なっている。 壁の落書きを読むな 紀元1世紀、プルタルコスは他人の生活を覗き見る衝動について書いた。 オーストラリアン・カトリック大学のマシュー・シャープ(Matthew Sharpe)准教授が学術メディアThe Conversationに寄せた論考で、『モラリア』の一節を引いている。自分の人生と向き合えない者は、内面のあらゆる悪徳に怯え、外へ飛び出し、他人の問題を嗅ぎ回って自分の悪意を肥え太らせる。 プルタルコスの診断は正確だった。他人の秘密を探りたがる者は、もっとも扇情的で誇張された噂に引き寄せられる。噂が噂を呼び、事実は消え、残るのは悪意だけだ。 怒りを反芻する習慣は「薄く叩き延ばされた鉄のように」、些細な刺激で傷つく脆い精神を作る。 シャープ氏はニューヨーク・タイムズ紙の記者マックス・フィッシャー(Max Fisher)氏の著書『The Chaos Machine』(混沌の機械)にも触れている。フィッシャー氏はこの本で、SNS企業がプルタルコス

DuckDuckGo、YouTube広告ブロックを標準搭載

ブラウザ

DuckDuckGo、YouTube広告ブロックを標準搭載

YouTube広告をブラウザの標準機能で遮断する。Chrome 150がuBlock Originを切り捨てた8日後、DuckDuckGoが打ち出した。 YouTube広告、ブラウザごと消す DuckDuckGoが2026年7月8日、自社ブラウザにYouTube動画広告のブロック機能を正式搭載した。プリロール、ミッドロールを含む大半の動画広告を、ブラウザの内蔵機能として止める。 技術基盤としてuBlock Originのコミュニティが維持するオープンソースのフィルタリストを採用し、DuckDuckGoが独自のルールも上乗せする。拡張機能のインストールは不要で、ブラウザの「設定」から「広告ブロック」を開くだけで有効・無効を切り替えられる。 iPhone、Windows、Macではデフォルトで有効。Androidは現時点で手動による有効化が必要だが、近日中に自動化される予定だとしている。 注意点もある。バッファリング時間が通常より長くなる場合があり、YouTubeが広告配信の仕組みを変更するたびにブロックが一時的に機能しなくなる可能性がある。 この機能はDuckDuckGoブ

LLVMカーネルビルドの中心人物がGoogle復帰。宣言パッチ投入

Linux

LLVMカーネルビルドの中心人物がGoogle復帰。宣言パッチ投入

Linuxカーネルを伝統的なGCCではなくLLVM/Clangで構築する取り組みを長年率いてきた開発者が、約1年5カ月の沈黙を破ってカーネル開発に戻ってきた。 「帰ってきた。LKMLを燃やす」 2026年7月6日、リーナス・トーバルズ(Linus Torvalds)氏がLinux 7.2の開発ツリーに1件のパッチを取り込んだ。変更内容はMAINTAINERSや.mailmapなど4ファイルの更新で、技術的にはメールアドレスの書き換えにすぎない。目を引いたのは、コミットメッセージに添えられた一文だった。 I'm coming back. I will return. I will possess your body, and I'll make LKML burn.(戻ってくる。必ず戻る。お前の体を乗っ取り、LKMLを燃やしてやる)(git.kernel.org) パッチの著者はニック・デソルニエ(Nick Desaulniers)氏。

Google、レンズ画像や音声をAI訓練に使用。対処法は1つ

AI

Google、レンズ画像や音声をAI訓練に使用。対処法は1つ

6月から届き始めた「検索サービスの新しいプライバシー設定」というGoogleからのメール。放置した人は、撮った写真と声がAIの訓練データになっている可能性がある。 設定を変えた人だけが、もう一つの設定に気づく Googleが検索サービスのプライバシー設定を刷新してから1か月以上が経った。従来の「ウェブとアプリのアクティビティ」が分割され、検索専用の「検索サービス履歴」と「パーソナライズされたおすすめ表示」が独立した。 問題は、この分割に伴って新設された「メディアを保存」というサブ設定だ。検索サービス履歴の内側にあるこの項目がオンになっていると、Googleレンズで撮影した画像、検索Liveや音声検索の録音、Google翻訳の発話練習の音声がGoogleアカウントの履歴に保存される。 「ウェブとアプリのアクティビティ」がオンだったユーザーは、移行時に「検索サービス履歴」も「メディアを保存」も自動でオンになっている。 Googleのヘルプドキュメントには、保存された履歴が「生成AIモデルの訓練を含むサービスの提供・開発・改善」に使われ、人間のレビュアーも関与すると記されている。

Reddit、AIスパム1日2万5000件を検出。偽投稿との攻防

AI

Reddit、AIスパム1日2万5000件を検出。偽投稿との攻防

Redditの掲示板に、見た目は自然な体験談や質問が投稿される。書き手は実在の人のように振る舞い、スレッドは活発な議論に育つ。だが全体が一つのマーケティング代理店による設計だ。目的は、ChatGPTやGeminiに自社製品を推薦させること。 1日2300万件のスパムビューを人の目に届く前に消す Redditが現地時間7月6日に公式ブログで公表した数字は、対策の規模を示している。自動モデレーションが1日あたり2300万件のスパムビューを遮断し、2万5000件のスパム投稿とコメントを新たに検出している。2026年第1四半期(1-3月)の実績だ。 偽投票の取り消しも進んでいる。直近3ヶ月で1日約200万件の不正な投票を無効化した。偽の高評価が付けばコメントは上位に表示され、AIチャットボットに「信頼できる意見」として拾われる確率が上がる。投票操作はスパム投稿と同じか、それ以上に直接的な汚染手段になっている。 Redditはこれらの対策にLLM(大規模言語モデル)を導入した。アカウント作成時点で不審なシグナルを検知し、投稿前に排除する仕組みも稼働している。 従来のパターンマッチでは

Windows起動時の白いウィンドウ。原因はChromeだった

Windows

Windows起動時の白いウィンドウ。原因はChromeだった

Windows 10・11で起動直後に正体不明の白いウィンドウが一瞬現れ、操作を遮ったあと消える現象が報告されている。Google Chromeのバックグラウンドタスクが原因とみられ、タスクスケジューラから無効化する対処法が共有されている。 電源を入れたら白いウィンドウが出る PCを起動すると、画面の左上に大きな白いウィンドウが現れる。タイトルバーもメニューもない。 背面のデスクトップやアプリには触れない。数秒で消えるが、毎回出る環境もあれば、たまにしか出ない環境もある。 この現象がRedditの r/WindowsHelpで報告され、同じ症状を訴えるユーザーが続いた。投稿者のOSはWindows 10 Homeだが、別のユーザーがWindows 11 25H2 InsiderビルドやWindows 10の別バージョンでも再現を確認している。 当初はAMDのグラフィックスドライバーが疑われた。しかしIntel環境でも発生しており、GPU固有の問題ではない。 Chromeが裏で動かしているもの 原因の候補として投稿者が特定したのは、タスクスケジューラに登録されているRu

AI排出量が過去最大。GoogleとAmazonの報告書

AI

AI排出量が過去最大。GoogleとAmazonの報告書

GoogleとAmazonが今週公開した環境報告書は、AIが消費するエネルギーだけでなく、データセンターの建設資材やGPU製造まで含めた排出量の全体像を示した。効率改善は進んでいる。それでも、拡大の速度が改善を上回り続けている。 「排出量は増えたが、効率は上がった」の限界 Googleが2026年環境報告書で公表した2025年の排出量は、同社が「アンビション・ベース」と呼ぶ算定方式で約1450万トンCO₂換算に達した。前年比18%増、2019年の基準年からは81%増になる。事業運営に直結するスコープ1・2の排出は約290万トンで、前年比2%減。電力需要が前年比37%も伸びたにもかかわらず運営排出を減らせた点を、Google自身は成果として強調している。 問題は、排出全体の約80%を占めるスコープ3にある。サーバー、チップ、ネットワーク機器の製造、データセンターの建設資材がその大半を占め、前年比で25%増加した。Googleの最高サステナビリティ責任者ケイト・ブラント(Kate Brandt)氏は報告書の中で、AIインフラの拡大が電力網の脱炭素化よりも速いペースで進んでいると認め

Google、Android独禁法で7600億円の制裁金が確定

EU

Google、Android独禁法で7600億円の制裁金が確定

Androidをめぐる独禁法違反でGoogleに科された41億2500万ユーロ(約7600億円)の制裁金が、欧州司法裁判所で最終確定した。2018年から8年。判決の前日にはスウェーデンで15億ドルの損害賠償命令も出ており、制裁金の確定が次の請求を呼ぶ流れが始まっている。 8年の法廷闘争が閉じた 7月2日、欧州司法裁判所(事件番号C-738/22 P)はGoogleとAlphabetの上訴を全面的に棄却した。 事の発端は2018年7月、欧州委員会がGoogleに対して下した決定にある。Androidを搭載した端末メーカーに課していた3つの契約条件が、EU競争法(TFEU第102条)に違反すると認定された。 Playストアのライセンスを得るにはGoogle検索とChromeのプリインストールが必須。Googleが承認しないAndroid派生版(フォーク)を搭載した端末の販売を禁じる断片化防止契約。そしてGoogle検索の独占的プリインストールと引き換えに広告収益を分配する契約。この3つが組み合わさって、Androidのエコシステム全体で競争を排除する単一かつ継続的な違反行為を構成

Cloudflare、9月15日からAI訓練クローラーを広告ページで遮断へ

Cloudflare

Cloudflare、9月15日からAI訓練クローラーを広告ページで遮断へ

Cloudflareが、AIクローラーの用途別分離をAI企業に要求した。期限は9月15日。従わなければ遮断する。 「検索用」と「訓練用」を分けろ Cloudflareが現地時間7月1日、AIクローラーに対する新たな方針を発表した。 AI企業に対し、ウェブクローラーを検索用、AIエージェント用、モデル訓練用の3種類に分離するよう求め、9月15日を期限に設定している。 9月15日以降のクローラー分類とデフォルト設定 分類広告ページ非広告ページ検索許可許可AIエージェントブロックサイト設定に依存モデル訓練ブロックサイト設定に依存混合 (検索+訓練)ブロックサイト設定に依存 ※新規顧客・既存顧客の新規サイト・既存無料プラン利用者に適用。既存有料顧客は設定変更で適用可 期限までに分離しない「混合クローラー」は、広告が掲載されているページでデフォルトのブロック対象になる。Cloudflareはこう説明している。広告を掲載しているページは、サイト運営者が人の閲覧を前提にしている。その前提に反するボットは遮断する。新規顧客、既存顧客の新規サイト、そして既存の無料プラン利用

地震発生9秒後、1140万台が鳴った。ベネズエラが突きつけた警報の限界

地震

地震発生9秒後、1140万台が鳴った。ベネズエラが突きつけた警報の限界

2026年6月24日、ベネズエラ北西部でM7.2とM7.5の地震が39秒差で連続発生し、2000人以上が命を落とした。国家的な早期警報システムを持たない同国で、Androidスマートフォンの加速度計が1140万人に警報を届けた。地震は止められない。問われているのは、揺れが届くまでの数秒間に何ができるかだ。 39秒間に2度の大地震 現地時間6月24日18時4分、ヤラクイ州を震央とするM7.2の地震が発生した。深さ20km。そのわずか39秒後、同じ地域でM7.5の本震が続いた。深さ10km。USGSはこれを「ダブレット地震」と分類した。同程度の規模の大地震が極めて短い間隔で2回発生する現象で、記録上ほとんど例がない。 首都カラカスとラ・グアイラ州を中心に250棟以上の建物が損壊・倒壊し、7月1日時点で2295人の死亡が確認されている。負傷者は1万1200人以上、行方不明者は4万3200人以上。USGSのPAGERは、最終的な死者数が10万人を超える可能性があると予測した。ベネズエラで1900年のサン・ナルシソ地震以来、最大の地震となった。 6月24日は祝日で、多くの住民が自宅や公