Zen 5

Ryzen 9 9900Xの故障報告 基板背面に膨張痕を確認

AMD

Ryzen 9 9900Xの故障報告 基板背面に膨張痕を確認

AMDのRyzen CPUが内側から壊れる報告が、また一つ増えた。今度の主役はRyzen 9 9900X。MSI MAG X870E Tomahawk WiFiとの組み合わせで、購入から1年足らずで突然起動しなくなった。 何が起きたか ある日、PCがPOSTを拒否した。ファンだけが回り、マザーボードのPOSTコードは「00」、CPUデバッグLEDが赤く点灯したまま動かない。CMOSリセットもBIOSフラッシュバックも効果なし。 クーラーを外してCPUを取り出すと、ヒートスプレッダの表面は無傷だった。サーマルペーストの塗り広がりも正常。だが裏面の中央付近に、小さな膨らみがあった。基板の層が内側から剥離し、泡のように盛り上がっている。指でなぞれば凸がわかる。投稿者はこれを「水ぶくれ」と表現した。 My Ryzen 9 9900X just suddenly died (Code 00 / Red CPU LED). Pulled it out and found a physical

HandBrakeの多コア性能が覚醒。AMDが修正した2つのボトルネック

テクノロジー

HandBrakeの多コア性能が覚醒。AMDが修正した2つのボトルネック

64コアでも96コアでも、Threadripperを選ぶ理由は圧倒的な並列処理能力にある。だが、その全力を引き出せていなかったとしたら。 AMDのエンジニアがHandBrakeのソースコードに潜む2つのスレッディングボトルネックを発見し、修正をアップストリームに提出した。HandBrake 1.11.0以降にこの修正が入り、Threadripper PROで最大181%、Threadripper HEDTで最大215%のトランスコード性能向上をAMDが確認した。コアを増やしても速くならない、場合によってはむしろ遅くなる。多コアCPUの持ち主がもっとも聞きたくない事実が、ソフトウェアの設計上の制約として残っていた。 コアが増えると遅くなる逆転現象 AMDがThreadripper環境でHandBrakeをテストしたところ、コア数に応じた性能向上どころか、逆にパフォーマンスが低下するケースが見つかった。特に720pなど低解像度のワークロードで顕著で、性能が最大60%も落ち込む場面があったという。 原因は2つ。 1つ目は、HandBrakeが64論理プロセッサを超えるシステムを効

AMD Ryzen、メモリ暗号化が黙って消えていた

セキュリティ

AMD Ryzen、メモリ暗号化が黙って消えていた

あなたのRyzenで動いていたメモリ暗号化機能が、ファームウェア更新で無効化されていた。AMDは告知しておらず、BIOSの設定画面には今もスイッチが残っている。切り替えても、何も起きない。 動いていたものが、消えた TSME(Transparent Secure Memory Encryption)は、RAM上のデータをまるごと暗号化するハードウェア機能だ。起動時にAMD Secure Processorが暗号鍵を生成し、メモリへの書き込みをすべてAESで暗号化する。OSの関与は不要で、BIOSで有効にするだけでいい。この保護が効いている限り、コールドブート攻撃(メモリモジュールを冷却し、電源断後も残留するデータを読み取る物理攻撃)やDRAMモジュールの抜き取りで得られるのは、意味のない暗号文だけになる。 AMDは2017年頃にこの機能を導入し、当初はRyzen PROやEPYCといった業務・サーバー向けCPUを対象としていた。だが実際には、一般消費者向けのRyzenでもTSMEは動作した。BIOSにオプションがあり、有効にすれば暗号化が走る。AMDのエンジニア自身が2020年

RyzenのブーストクロックをOSに直接見せる、AMDの新提案

AMD

RyzenのブーストクロックをOSに直接見せる、AMDの新提案

AMDがRyzenの最大ブースト周波数を、OSに直接読み取らせる仕組みを準備している。これまでOSは性能値からの線形補間で推測していたが、ファームウェアが実値を返せば、推測の誤差そのものが消える。ただし規格化はこれからで、Windows対応は未定だ。 OSがブーストクロックを「推測」していた、これまでの構造 AMDのLinuxエンジニア、マリオ・リモンチェッロ(Mario Limonciello)が5月4日にLinuxカーネルメーリングリストへ投稿した5本のパッチシリーズで、その存在が明らかになったとwccftechが伝えている。新しい仕組みは「HighestFreq」と呼ばれるCPPCのレジスタで、コアごとの最大ブースト周波数をファームウェアからOSへ直接渡す。 CPPC(Collaborative Processor Performance Control、協調的プロセッサ性能制御)は、ファームウェアとOSがCPUの性能制御について情報をやり取りする仕組みだ。RyzenとEPYCはこれを使って、OSに「どのコアが速いか」「どの順番で使うべきか」を伝えている。Windows

Ryzen AI MAX+ 495リーク、メモリ192GBに到達

AMD

Ryzen AI MAX+ 495リーク、メモリ192GBに到達

AMDの次期Halo APU「Ryzen AI Max+ PRO 495」の姿がPassMark経由で表に出た。GPUはRadeon 8065S、搭載メモリは192GB。Strix Haloの上限128GBを大きく超える数字が並ぶ。 192GBという数字が意味するもの リーカーのGray(@Olrak29_)がPassMarkのベースラインを発掘したことで、AMDの次期Halo APU「Gorgon Halo」の最上位モデルが姿を現した。 検証マシンに搭載されたチップの正式名称は AMD Ryzen AI Max+ PRO 495 with Radeon 8065S。CPUは16コア32スレッド、L3キャッシュ64MBで、現行のStrix Halo世代(Ryzen AI Max+ 395)と同じ規模感を維持している。 注目すべきは、その周辺に並ぶ数字の方だ。検証機にはH58GJ8MK9BX209Nというモジュールが8枚、合計で192GB分のLPDDR5Xが載っていた。OSが認識した容量は188GB。AMD公式が現行Strix Haloで上限としている 128GB の枠を、

Ryzen PRO初の16コアX3D、PassMarkに姿現す

AMD

Ryzen PRO初の16コアX3D、PassMarkに姿現す

AMDのビジネス向けCPUに、これまで存在しなかった「16コア+3D V-Cache」の組み合わせが現れた。Ryzen 9 PRO 9965X3D、PassMarkの初サンプルがX86 is dead&backの観測で表に出た。 ビジネス向けに、ゲーマー御用達のキャッシュが乗る AMDの「PRO」シリーズは、これまで12コアが上限だった。 セキュリティ機能と長期安定供給を売りにする業務向けCPUであり、Zen 5世代のラインナップは6コアの Ryzen 5 PRO 9645 、8コアのRyzen 7 PRO 9745、12コアのRyzen 9 PRO 9945という構成で、いずれもTDPは65Wに統制されていた。X3D、つまり3D V-Cacheを積層した「ゲーミング向け」のスペシャル仕様は、この系統には一度も投入されたことがない。 そこに、Ryzen 9 PRO 9965X3Dという未発表モデルがPassMarkに姿を現した。

AMDがX3Dの定義を書き換えた、Ryzen 9 9950X3D2が本日発売

AMD

AMDがX3Dの定義を書き換えた、Ryzen 9 9950X3D2が本日発売

16コアすべてに3D V-Cacheを載せた史上初のデスクトップCPUが、価格899ドル・キャッシュ208MB・TDP200Wという規格外の数字を並べて市場に出た。AMDは今回、あえて「ゲーミング最速」を謳わなかった。 キャッシュ208MBという、もはや冗談ではない数字 AMDは本日4月22日、Ryzen 9 9950X3D2 Dual Editionを正式に発売した。価格は899ドル(約14万3,000円)。Amazon US、Newegg US、B&H Photoでの販売が確認されており、wccftechが報じた。 このCPUが持ち込んだ最大の変化は、2基のCCDそれぞれに第2世代3D V-Cacheを積層した点だ。従来のRyzen 9 9950X3Dは8コアCCDのうち片方だけにキャッシュを載せる非対称設計だったが、9950X3D2は両方に載せる。L3キャッシュはCCDあたり96MBで合計192MB、L2を加えると 208MB という、コンシューマCPUでは前人未到の領域に踏み込んだ。 スペック表を並べると、この製品が「世代内の微調整」ではないことがはっきりする。 R

X3Dはゲーム専用じゃなかった、RAGで光る大容量キャッシュ

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X3Dはゲーム専用じゃなかった、RAGで光る大容量キャッシュ

AMDの3D V-Cacheが本来狙っていた用途は、どうやらゲームではなかったらしい。ローカルRAG環境でX3D搭載CPUが非X3Dを大きく引き離す検証結果が公開され、大容量キャッシュの真価が見えてきた。 「ゲーム性能のためのキャッシュ」という思い込み AMDのRyzen X3Dシリーズは、発売以来「ゲーミング向けCPU」として語られ続けてきた。ベンチマークで平均フレームレートが跳ね上がり、レビュアーも購入者も、3D V-Cacheはゲームのためにあると信じて疑わなかった。 ところがこの前提が、ひとつのベンチマークであっさり崩れた。 きっかけは韓国のハードウェアコミュニティGigglehdに投稿された一本のレビューだ。投稿者の필낄氏は、「X3Dは本当にゲーム専用なのか」という素朴な疑問から、ローカルRAG環境での性能検証を実施した。使用したのはGitHubで公開されているオープンソースベンチマーク、x3d-rag-benchmark。名前の通りX3D評価を意識して設計されたものだが、AMD公式のツールではなく有志のプロジェクトだ。 結果は、X3Dが本来どこで光る設計だったの

Ryzen 9 9950X3D2、予約価格が999ドルに

AMD

Ryzen 9 9950X3D2、予約価格が999ドルに

希望小売価格は899ドルのはずが、Amazonは100ドル上乗せした999.99ドルで予約を受け付けている。AMDは価格変更を否定したが、最終価格を決めるのは小売店だ。 希望価格899ドル、実売999.99ドル Amazonは4月22日の発売に合わせてRyzen 9 9950X3D2を999.99ドルで予約受付中で、AMDの希望小売価格より100ドル高く、Ryzen 9 9950X3Dの現行価格より340ドル高い水準にある。税込にすれば1080ドル前後、日本円換算でおおよそ17万2000円まで跳ね上がる。 AMDは4月上旬に公式の希望小売価格を 899ドル として発表していた。それが発売1週間を切って、主要小売で100ドル上乗せされた姿で現れた形になる。 AMDはTom's Hardwareの取材に対し、推奨小売価格(SEP)は899ドルで変わらないと明言している。ただし、AMDが小売店の最終価格を決められるわけではない。需要があれば1000ドルで売ることもできる、というのが現実のルールだ。 価格発表の面倒なところは、まさにここにある。MSRPは「こう売ってほしい」というA