Zen 6

次世代Threadripperの全貌。Zen 6・PCIe Gen6・新ソケットへ

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次世代Threadripperの全貌。Zen 6・PCIe Gen6・新ソケットへ

AMDの技術文書に、次世代Ryzen Threadripperの姿が現れた。コードネームMustang Peak。公式資料が裏付けたのは、2nm世代のZen 6コア搭載と、PCIe Gen6に対応する新プラットフォームTR6への移行だ。PCIe Gen6をワークステーション級CPUで掲げるのはIntel Diamond Rapids(Xeon 7、同じく2027年予定)と並んで最初期の動きになる。現行のShimada Peak(Threadripper 9000)が発売からまだ1年も経たないなか、次の世代がここまで具体的に見えてきたのは珍しい。 技術文書が語ったもの AMD Technical Information Portal上に「AMD Ryzen Threadripper TR6 Desktop Processors」の文書(UG1866)が2026年6月5日付で公開された。CPU命令解析で知られるInstLatX64がこの文書とCPUID情報を照合し、現地時間6月16日に詳細を公開した。 判明した主な仕様はこうだ。CPUID BA0F80、コードネームMustang

AMD次世代Ryzen「Olympic Ridge」NPUを得てiGPUを捨てる

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AMD次世代Ryzen「Olympic Ridge」NPUを得てiGPUを捨てる

Zen 6世代のデスクトップ向けRyzenに、これまでとは異なるIOダイが載る。ハードウェアリーカーのGotou_3rd氏が現地時間6月15日に公開した情報で、開発コード名Olympic Ridgeの構成の一端が明らかになった。NPUを新たにIOダイへ統合し、Ryzen 7000/9000世代で搭載されていたiGPUは廃止される。CUDIMMへの対応も明らかになったが、USB4コントローラの統合は見送られている。 IOダイの刷新――何が入り、何が消えるか Olympic Ridgeの新しいIOダイでは、デスクトップ向け非APUのRyzenとして初めてNPUが統合される。これまでAM5でNPUを搭載していたのはRyzen 8000Gシリーズ(デスクトップAPU)の上位モデルに限られており、標準のデスクトップCPUラインには載っていなかった。 代わりに消えるのが、RDNA 2ベース・2CU構成のiGPUだ。Ryzen 7000世代でAM5に初搭載されたこの小さなGPUは、ゲームをするには非力だが、映像出力やハードウェアデコードの用途には十分だった。グラフィックボードの不具合で画面が

Zen 6デスクトップに問題発覚、来年以降に延期か

CPU

Zen 6デスクトップに問題発覚、来年以降に延期か

サーバー向けは2nm量産スタート、デスクトップは後回しに B0シリコンを試験中に問題が浮上 AMDのZen 6アーキテクチャに関する詳細なリーク情報を発信し続けてきたYouTubeチャンネル「Moore's Law Is Dead」が、5月末のライブ配信で新たな内部情報を明かした。 デスクトップ向けZen 6(コード名:Powderhorn)は、最終製品に向けた「B0ステッピング」と呼ばれるシリコンが製造され、現在テスト段階にある。ここまではポジティブな進捗だが、テスト中に問題が浮上した。 このB0シリコンで「ある問題」がAMD社内で議論されているという。詳細は伏せられているが、「一部シナリオでパフォーマンスがやや低下する可能性がある」程度のものとされ、「小さいが無視できない」と表現されている。 対処の選択肢は3つ。ソフトウェアとマイクロコードで修正する、金属層の調整で対処する、あるいは新しいステッピングを起こす。最後の選択肢が採用されれば、デスクトップ向けZen 6の投入時期は「2026年末→2027年Q1〜Q2」へとずれ込む可能性が高いとされている。 サーバー向けは

AM5は2029年まで延びる。Zen 6もZen 7も、今のマザーボードで使える

CPU

AM5は2029年まで延びる。Zen 6もZen 7も、今のマザーボードで使える

AMDがCOMPUTEX 2026のラウンドテーブルで、AM5プラットフォームのサポートを2029年まで延長すると改めて表明した。Ryzen・Radeon事業を率いるデイビッド・マカフィー(David McAfee)氏が、プラットフォーム戦略の考え方からメモリ高騰下での提案、オーバークロック方針の転換まで踏み込んでいる。 「2027+」から「2029」へ、7年以上のソケット寿命 AM5は2022年にRyzen 7000シリーズとともに登場した。当初の公約は「2025+」、Zen 5投入時に「2027+」へ延長され、今回さらに「2029」へと引き上げられた。マカフィー氏はこの判断について、DDR6への移行時期が当初の想定(2027~2028年頃)より後ろにずれたことを理由に挙げている。 マカフィー氏は、AM5上に少なくとも Zen 6とZen 7の2つの新アーキテクチャ を投入すると明言した。既存アーキテクチャのリフレッシュ製品も含め、AM4時代と同様の多世代展開が予告されている。 AM5プラットフォーム ロードマップ 2022年

PS5でPS3エミュレーション検証、立ちはだかるCellの壁

PlayStation

PS5でPS3エミュレーション検証、立ちはだかるCellの壁

PS3の名作をPS5で遊べるか。Linux経由で最高峰エミュレータを動かした検証結果は、期待と現実の両方を鮮明に映し出した。 ローンチタイトルは4K・60fpsの夢を見る PS5にLinuxを導入し、PS3エミュレータRPCS3を実行する検証がDigital Foundryによって行われた。Cellプロセッサという異形のアーキテクチャを持つPS3のエミュレーションは、ソニー自身も公式に実現できていない。現在のPS5で利用できるPS3タイトルは、PlayStation Plus Premiumのクラウドストリーミングに限られる。 今回のテストは、ファームウェア4.x以下のPS5にLinuxを導入し、RPCS3をネイティブで実行するという構成だ。Protonなどの翻訳レイヤーは介さない。PS5が搭載するZen 2 CPU(8コア、3.2GHz動作)とRDNA 2 GPU(36CU、2.0GHz動作)が、PS3の異質なハードウェアをどこまでエミュレートできるかが焦点となる。 PS3は現行のPlayStation世代で唯一、PS5上でネイティブ実行できない。PS1・PS2・PS4のタ

Intel Nova Lake、ESの出荷が始まる

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Intel Nova Lake、ESの出荷が始まる

Arrow Lakeの後継となる次世代デスクトップCPU「Nova Lake」のエンジニアリングサンプルが出荷されている。シングルコア性能は最大20%、マルチコアは最大2倍。数字だけ見れば大幅な世代交代だが、実際の製品でどこまで実現するかはまだ見えない。 シングル20%、マルチ2倍の根拠 リーカーのSiliconFlyがNova LakeのES(エンジニアリングサンプル)出荷開始を明かした。52コア構成のシングルスレッド性能は、Arrow Lake比で少なくとも 1.2倍 に達するという。 IPC向上に加え、bLLC(大容量ラストレベルキャッシュ)、AVX10.2(新しいベクトル命令セット)、APX(汎用レジスタ拡張)が効いている。楽観的に見れば1.3倍も視野に入る。 マルチスレッド性能はさらに跳ね上がる。Arrow Lakeの最上位が24コアだったのに対し、Nova Lake-Sは最大52コアまで拡張される。1.8〜2.0倍 という数字は、コア数がほぼ倍増した結果だ。 ただし、この数字はES初期段階の推定値だ。最終製品では変わる可能性がある。 Arrow Lake

RyzenのブーストクロックをOSに直接見せる、AMDの新提案

AMD

RyzenのブーストクロックをOSに直接見せる、AMDの新提案

AMDがRyzenの最大ブースト周波数を、OSに直接読み取らせる仕組みを準備している。これまでOSは性能値からの線形補間で推測していたが、ファームウェアが実値を返せば、推測の誤差そのものが消える。ただし規格化はこれからで、Windows対応は未定だ。 OSがブーストクロックを「推測」していた、これまでの構造 AMDのLinuxエンジニア、マリオ・リモンチェッロ(Mario Limonciello)が5月4日にLinuxカーネルメーリングリストへ投稿した5本のパッチシリーズで、その存在が明らかになったとwccftechが伝えている。新しい仕組みは「HighestFreq」と呼ばれるCPPCのレジスタで、コアごとの最大ブースト周波数をファームウェアからOSへ直接渡す。 CPPC(Collaborative Processor Performance Control、協調的プロセッサ性能制御)は、ファームウェアとOSがCPUの性能制御について情報をやり取りする仕組みだ。RyzenとEPYCはこれを使って、OSに「どのコアが速いか」「どの順番で使うべきか」を伝えている。Windows

AMDとIntel共著のAPX仕様、x86を作り直す

x86

AMDとIntel共著のAPX仕様、x86を作り直す

レジスタが16から32に倍増する。ロードは10%、ストアは20%減る。Intel単独だったAPXが、AMDとの共通仕様として書き直された。x86 EAGの第2弾、汎用命令そのものの作り替えだ。 Intel単独の拡張から、業界共通の標準へ x86 Ecosystem Advisory Group(EAG)が4月28日付で公開したブログ記事「APX – Revitalizing the x86 General-Purpose Instruction Set」が、業界の景色を塗り替えている。タイトルにある「Revitalize」は単なる性能向上ではなく、汎用命令そのものを作り直すという宣言だ。 APX、すなわちAdvanced Performance Extensionsは、もともと2023年7月にIntelが単独で発表していた拡張命令である。今回の発表で重要なのは技術内容そのものではなく、EAGの共通仕様への格上げだ。AMDとIntelが同じ仕様書を共有する状態は、x86の歴史でほとんど前例がない。 EAGは2024年10月にIntel・AMD・主要OEMが共同で立ち上げた業界団

AMD EXPO 1.2、対応の中身は「起動できる」だけ

AMD

AMD EXPO 1.2、対応の中身は「起動できる」だけ

MSIのエンジニアが語った内幕は、AM5でCUDIMMを検討している人に決定的な情報だ。EXPO 1.2が来てもRyzen 7000/8000/9000では本領は出ない。違うのはBIOS表記ではなくCPUの中身であり、壁はZen 6まで越えられない。 「EXPO 1.2対応」が意味していなかったこと AMDのメモリオーバークロック仕様であるEXPO 1.2が、AM5プラットフォームのBIOSに姿を現しはじめた。ASUSがX870系のベータBIOSで先行し、MSIもAGESA 1.3.0.1ベースの更新で続いている。一見すると、AM5ユーザーにとって朗報の見出しが並ぶ展開だ。 ところが、その「対応」の中身を一段掘り下げると、現行Ryzenを買った人にとって嬉しくない事実が見えてくる。MSIの社内オーバークロッカーであるToppc氏が、Facebookでこう書いた。 EXPO 1.2のCKD設定は、CKDを有効にするかどうかを決めるだけのものだ。CPU側のIMC(メモリコントローラ)が対応していなければ、有効にしても支援は得られない。マザーボードメーカーが明かしてこなかった秘密だ