Chromebookの後継「Googlebook」をGoogleが準備
XDAが先走って公開し即削除した記事の画像が、Redditでキャッシュとして流通している。本日未明のAndroid Show I/O Editionに先回りする形で、Chromebook後継「Googlebook」の存在がほぼ確定した。
XDAのフライング公開、削除、そしてキャッシュ流出
XDA Developersが現地時間5月12日、Googleの新製品「Googlebook」を報じる英語記事を公開した。タイトルは「Google says it's rethinking laptops again」。記事は短時間で削除されたが、アーカイブされる前にRedditのr/chromeosにスクリーンショットが投稿され、そこから複数の海外メディアに伝播した。
削除のタイミングが妙だ。Googleは日本時間5月13日午前2時から「Android Show I/O Edition」を開催した。Googlebookはその目玉発表の一つと見られており、XDAはエンバーゴ破りで先に出してしまい、慌てて引っ込めた可能性が高い。Redditでは「Holy embargo breaking Batman(エンバーゴ破りかよ)」というコメントが上位に上がっている。
XDA had an English article about this, but it was deleted before it could be archived. The images remain cached, though.
(XDAに英語記事があったが、アーカイブされる前に削除された。画像だけはキャッシュに残っている)
このRedditユーザーtytygh1010が投稿したスクリーンショットには、Googleのプレゼン用スライドと製品画像が含まれていた。この画像をもとに海外メディアが追随報道を始めている。
「Googlebook」とは何か
スライドによれば、GooglebookはAndroid搭載のノートPCの新カテゴリーだ。ChromeOSベースのChromebookとは別物で、AndroidをデスクトップOSとして再構築した新プラットフォームに位置づけられる。すでにリーク済みの「Aluminium OS」がこの実体である可能性が高いが、現時点で両者の関係は確定していない。
ハードウェアパートナーとして名前が挙がっているのはAcer、ASUS、Dell、HP、Lenovoの5社のOEMだ。Googleは自社ブランドのGooglebookも出すとみられ、2019年のPixelbook Go以来となるGoogle純正ノートPC復活となる。発売時期はスライドに「coming this fall」と記載されており、早ければ9月以降に各社から登場する見通しだ。
筐体デザインには「Glowbar」と呼ばれるGoogleカラーの発光ストリップが配置されている。実用機能なのか単なるデザインアクセントなのかは明らかにされていない。
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2013年
Chromebook Pixel
Google初の自社ブランドChromebook。ChromeOSのフラッグシップとして登場し、高解像度タッチパネルを搭載した。
2015年
Chromebook Pixel(第2世代)
USB-Cを業界で先行採用。2016年に販売終了し、Pixelブランド名は一旦スマートフォン側に集約された。
2017年
Pixelbook
2-in-1コンバーチブル設計の高級モデル。Google Assistant専用キーを搭載し、ChromeOSの可能性を示す象徴的な製品となった。
2019年
Pixelbook Go
最後のGoogle純正Chromebook。価格を抑えた一般向け路線。2022年に後継機の開発が中止され、ハードウェアチームは解散した。
2026年秋 予定
Googlebook
7年ぶりのGoogle純正ノートPC復活。AndroidベースのOSにGemini AIを深く統合する新カテゴリー製品。
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Gemini前提のソフトウェア機能
Googlebookで強調されているのはAI機能だ。「Designed for Gemini Intelligence」という文言がスライド冒頭に置かれており、OS全体がGemini前提で設計されているとみられる。
Magic Pointerは画面上のコンテンツをGeminiに認識させ、文脈に応じたアクションを提案する機能。スライドの例では2枚の画像を組み合わせて1枚のバンドポスターを生成している。Cast My Appsは手元のAndroidスマートフォンのアプリをノートPC上で操作できる機能で、macOSの「iPhoneミラーリング」に近い発想だ。スライドにはAdobe Acrobat、Photoshop、Airbnb、Canva、CapCut、Duolingo、Netflix、Roblox、Spotify、Uber、YouTubeなど主要アプリのアイコンが並んでいる。
Create My Widgetはプロンプトからライブトラッカー型のウィジェットを生成する機能で、CalendarやGmailなどGoogleサービスをデータソースに使うものとみられる。
| 機能名 | 役割 | 活用イメージ |
|---|---|---|
| Magic Pointer | 画面上のコンテンツを Geminiが認識し アクションを提案 |
2枚の画像から 1枚のバンドポスターを 自動生成 |
| Cast My Apps | Androidスマホのアプリを ノートPC上で操作 |
NetflixやSpotifyを スマホからキャスト (macOSの類似機能あり) |
| Create My Widget | プロンプトから ライブトラッカー型 ウィジェットを生成 |
CalendarやGmailを データソースに カスタムウィジェット作成 |
| Glowbar | 筐体に配置された Googleカラーの 発光ストリップ |
実用機能か装飾か 現時点で非公開 |
AndroidスマホからCast My Appsでアプリを呼び出すという発想自体は、AppleがmacOSで先行している「iPhoneミラーリング」と方向性が同じだ。GoogleがAppleエコシステムを横目で見ながら追い上げている。
ChromeOSの行く末
Redditの反応はさめている。
not byebye Chromebooks - BUT byebye in about 10 years
(Chromebookがすぐ消えるわけじゃない。でも10年後には消える)
このコメントが象徴的だ。GoogleはChromebookを学校向けに大量導入してきた経緯があり、急に切り捨てることはできない。教育市場での既存資産が大きすぎる。
一方で、AndroidとChromeOSの統合は2024年から繰り返し報じられてきた既定路線だ。Android生態系のトップであるサミール・サマット(Sameer Samat)氏は2025年7月の時点で両OSの統合を公式に認めている。GoogleはChromeOSという独立した枝を捨て、Androidに一本化する形でPC市場に再挑戦する判断を下したとみていい。
問題は、その判断がユーザーに何をもたらすかだ。Androidアプリが完全に使えるノートPCというのは確かに魅力的に映る。だがChromebookが評価されてきた理由の一つは、シンプルで管理が楽で、安価という点だった。Geminiを前提に作り込まれたGooglebookが、同じ価格帯で同じシンプルさを維持できるかは別問題だ。
リーク段階で見えてきた構図
現時点で確定しているのはあくまで「XDAが事前にリーク記事を出し、Googleのスライド画像が流通している」という事実までだ。Google本体からの正式blog記事はまだ確認できない。Android Show I/O Editionで実際にどのような形で語られたか、続報を待つ必要がある。
ただ、5社のOEMロゴが入ったスライドが出回っている以上、Googlebookという名称も秋発売という時期も、Googleの公式発表で大きく覆ることはまずないだろう。2011年から続いたChromebookの看板が、この秋に書き換わる。
参照元
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