メモリ価格高騰

SKハイニックス会長「メモリ価格は異常」、米国工場も検討

メモリ不足

SKハイニックス会長「メモリ価格は異常」、米国工場も検討

メモリ業界最大手のトップが、自社製品の価格が高すぎると認めた。増産しなければ市場そのものが縮む、という危機感が動かす次の一手。 「建てられる場所に、できるだけ速く建てる」 SKグループのチェ・テウォン(Chey Tae-won)会長が7月15日、済州島での記者会見でメモリ半導体の現在の価格水準を「異常(abnormal)」と表現した。 AI企業は投資で高騰分を吸収できる。PCやスマートフォンのメーカーにその余裕はなく、コスト増は製品価格に転嫁される。買うのは個人の消費者であり、値上げには限界がある。 チェ会長はこの連鎖を「チップフレーション(chipflation)」と呼び、供給の拡大で断ち切る必要があると述べた。 チェ会長が見ているのは消費者の負担だけではない。メモリ価格が高いまま放置すれば韓国の半導体産業そのものが危うくなる。高い利益率は新規参入を呼び込み、各国政府はメモリ調達を「経済安全保障」の問題として扱い始める。 チェ会長の言葉を借りれば「建てられる場所に、できるだけ速く建てることが、韓国半導体産業の生命線になりつつある」。 需要は倍増、供給は追いつかない

Valve、メモリ危機「まだ悪化している」 小売価格に半年の遅延

メモリ危機

Valve、メモリ危機「まだ悪化している」 小売価格に半年の遅延

Steam Machineの生産がメモリ確保量に制限される中、Valveのエンジニアが店頭価格と卸値の断絶を語った。 店頭に並んでいる価格は、もう古い 消費者が店頭で目にしているメモリやSSDの価格は、メーカーが実際に支払っている部品コストを反映していない。Valveのエンジニア、ヤザン・アルデハイヤット(Yazan Aldehayyat)が明かした。 小売の棚に並ぶ製品は、メーカーが数か月前に仕入れた在庫で作られている。現時点の卸値との間には3〜6か月のずれがあり、今すでに高いと感じている価格は「まだましだった頃」の仕入れ値がベースだ。 アルデハイヤット氏はこの状況を端的に表現した。「まだ悪化している」と。 卸値と小売価格のずれが意味すること このタイムラグが意味するのは、今後数か月で消費者が直面する値上げの規模だ。 投資銀行ジェフリーズ(Jefferies)のレポートは、2026年第3四半期にDRAMとNANDの価格が前四半期比40〜50%上昇すると予測している。第4四半期にもさらに30〜40%の上昇が続き、本格的な価格下落は2028年まで見込めないとの見解だ。

SEMIがメモリ市場への政府介入に反対を表明

メモリ不足

SEMIがメモリ市場への政府介入に反対を表明

半導体業界団体SEMIが、メモリチップの供給不足に対する政府介入を控えるようトランプ政権に書簡で求めた。Appleは中国メーカーからの調達を、議員は米国顧客の優先供給を、消費者は価格引き下げを望んでいる。メモリ不足をめぐるワシントンの綱引きに、メーカー側が加わった。 メモリ不足がワシントンの政策課題になっている メモリ不足が製品価格に直接跳ね返り始めた6月下旬、Appleが全MacとiPadの価格を最大300ドル引き上げた。マイクロソフトもXboxの価格を100〜150ドル引き上げると発表した。Dell、HP、任天堂も同様の対応を取っている。 AI向けデータセンターがメモリ生産能力の大半を吸い上げ、PC・スマートフォン・自動車向けの供給が構造的に逼迫している状況は、報じられて久しい。 新しいのは、この問題がワシントンで複数の方向から政治的な圧力を生み始めたことだ。 SEMIは7月1日付で、スコット・ベッセント(Scott Bessent)財務長官、ピート・ヘグセス(Pete Hegseth)国防長官、ハワード・ラトニック(Howard Lutnick)商務長官、マルコ・ルビ

マイクロンCEO「顧客が価格を3分の1に叩いた」

メモリ不足

マイクロンCEO「顧客が価格を3分の1に叩いた」

スマートフォンやPCのメモリ不足が続く中、マイクロンのCEOがその原因について踏み込んだ発言をした。AI需要の急増だけでなく、特定の大口顧客が過去に価格を極端に押し下げたことで、メモリメーカー各社が設備投資に必要な資金を失ったという。高騰の原因はAIだけではない。 「2023年、価格は3分の1になった」 マイクロンCEOのサンジェイ・メロートラ(Sanjay Mehrotra)氏は現地時間6月30日、テレビインタビューでメモリ供給不足の責任がメーカーだけにあるわけではないと主張した。 メロートラ氏によれば、過去数年間にわたり特定の顧客が強引な値下げ交渉を続け、業界全体の売上を押し下げた。2023年にはメモリの販売価格がピーク時の3分の1まで下落し、マイクロンを含む各社が赤字に陥ったという。マイクロンの粗利益率は2023年度(同年8月期末)にマイナス7.3%を記録している。 企業は赤字だった。投資する余裕がなかった。それが業界の投資能力に大きな打撃を与えた(メロートラ氏、CNBCへの説明) マイクロンの最高事業責任者スミット・サダナ(Sumit Sadana)氏も先週、同様の

DDR2まで届いたAIの余波。メモリ不足が20年前の規格を直撃

メモリ価格高騰

DDR2まで届いたAIの余波。メモリ不足が20年前の規格を直撃

メモリの高騰は続いているが、その連鎖がどこまで広がっているか、気づいている人はまだ少ないかもしれない。今や2003年に登場したDDR2の価格まで急騰している。AIインフラが吸い込んだ生産能力の余波は、現役PCがとうに引退した規格にまで及んでいる。 三大メーカーが手を引いた先で起きていること サムスン電子(Samsung Electronics)、SKハイニックス、マイクロン(Micron)の三大DRAMメーカーは、AIデータセンター向けのHBM(High Bandwidth Memory)とサーバーDRAMに生産能力を集中させてきた。その結果、DDR4など従来型の製品への割り当てが削られ、調達に困ったメーカーが台湾系サプライヤへと流れ込んでいる。 OEM・ODMは、仕様の「格下げ」に動いた。DDR4を使っていた製品設計をDDR3に置き換え、DDR3で設計されていたものをDDR2に差し替える。安さを求めたわけではない。調達できる部品を探したら、たどり着いた先が20年前の規格だった。 市場調査会社TrendForceが現地時間6月22日に公開したレポートによれば、DDR2の契約価