サプライチェーンリスク

Anthropicとホワイトハウスの「雪解け」、その裏にある計算

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Anthropicとホワイトハウスの「雪解け」、その裏にある計算

IPO目前のAnthropicとトランプ政権の間で、数カ月にわたった対立が緩和に向かっている。ただし、国防総省との法廷闘争は今も続いている。 ブラックリストから協力者へ 2月末にトランプ大統領が連邦政府全体でのAnthropic排除を宣言し、ヘグセス(Pete Hegseth)国防長官が同社を「サプライチェーンリスク」に指定してからわずか3カ月。今、ホワイトハウスとAnthropicの関係は明らかに別の局面に入った。 6月5日、複数の関係者の話として、トランプ政権とAnthropicの間で数カ月続いていた対立が米国政府の一部で緩和の兆しを見せていると報じられた。背景にあるのは同社のIPO準備だ。Anthropicは6月1日にS-1の草案をSECへ非公開で提出しており、上場時の企業価値は1兆ドル(約160兆円)を超えるとの見方が広がっている。 だが「和解」という言葉は正確ではない。 対立の経緯 きっかけは単純だった。国防総省がAnthropicのAIモデルClaudeをあらゆる合法的用途に制限なく使いたいと要求し、Anthropic側が大規模な国内監視と完全自律型兵器への

米軍AI契約8社からAnthropicが外れた背景 調達方針の二重構造

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米軍AI契約8社からAnthropicが外れた背景 調達方針の二重構造

米軍の機密ネットワークにAIを載せる権利を、巨大テック企業8社が手に入れた。リストに名前のない一社が、この発表の本当の主役かもしれない。 機密ネットワークの扉を開けたのは、Anthropic以外の全員 2026年5月1日、米戦争省(Department of War、旧国防総省)が「Classified Networks AI Agreements」と題したプレスリリースを出した。SpaceX、OpenAI、Google、NVIDIA、Reflection AI、Microsoft、Amazon Web Services(AWS)の7社と契約を結び、それぞれのAIを米軍の機密ネットワーク上で「合法的な作戦運用(lawful operational use)」のために展開できるようにしたという。同日中にOracleが追加され、合計8社になった。 配備先はImpact Level 6(IL6)とImpact Level 7(IL7)と呼ばれる、米軍のクラウド階層の最上位2層だ。IL6は機密(Secret)

Anthropic、D.C.巡回区がブラックリスト停止を拒否

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Anthropic、D.C.巡回区がブラックリスト停止を拒否

国防総省によるAnthropicの「サプライチェーンリスク」指定について、D.C.巡回区控訴裁が4月8日、執行停止の申立てを退けた。3月のカリフォルニア地裁の差し止めとは別の根拠法での判断で、同じ企業をめぐる司法の歩みが二つに割れている。 D.C.巡回区が示した、慎重な拒否の論理 2026年4月8日、米D.C.巡回区控訴裁の三人合議体(Karen LeCraft Henderson、Gregory Katsas、Neomi Rao)は、Anthropicが求めたサプライチェーンリスク指定の執行停止を認めなかった。合議体は「Anthropicは審理中の停止という例外的救済の厳格な要件を満たしていない」と結論づけた。 ただし判決文の読み方には注意が必要だ。合議体は本案の是非には踏み込まず、むしろAnthropicに「ある程度の回復不能な損害」が生じうることを認めたうえで、その損害の核心は憲法上の権利侵害というより金銭的なものだと整理している。5月19日には口頭弁論が予定されており、巡回区は早期審理の姿勢を見せている。 判決文は「一方には一企業の財務的損害という比較的限定されたリス