TrendForce

DDR2まで届いたAIの余波。メモリ不足が20年前の規格を直撃

メモリ価格高騰

DDR2まで届いたAIの余波。メモリ不足が20年前の規格を直撃

メモリの高騰は続いているが、その連鎖がどこまで広がっているか、気づいている人はまだ少ないかもしれない。今や2003年に登場したDDR2の価格まで急騰している。AIインフラが吸い込んだ生産能力の余波は、現役PCがとうに引退した規格にまで及んでいる。 三大メーカーが手を引いた先で起きていること サムスン電子(Samsung Electronics)、SKハイニックス、マイクロン(Micron)の三大DRAMメーカーは、AIデータセンター向けのHBM(High Bandwidth Memory)とサーバーDRAMに生産能力を集中させてきた。その結果、DDR4など従来型の製品への割り当てが削られ、調達に困ったメーカーが台湾系サプライヤへと流れ込んでいる。 OEM・ODMは、仕様の「格下げ」に動いた。DDR4を使っていた製品設計をDDR3に置き換え、DDR3で設計されていたものをDDR2に差し替える。安さを求めたわけではない。調達できる部品を探したら、たどり着いた先が20年前の規格だった。 市場調査会社TrendForceが現地時間6月22日に公開したレポートによれば、DDR2の契約価

レノボ、7月から全製品を値上げへ。618商戦の終了を待っていた

PC

レノボ、7月から全製品を値上げへ。618商戦の終了を待っていた

PCが高くなった、という実感はもう多くの人にあるだろう。だが「高くなった」では終わらない。まだ上がる。 レノボが7月から全製品ラインの価格を引き上げる方針を固めたことが、中国メディアの報道で明らかになった。対象はノートPC、デスクトップ、タブレット、スマートフォン、モニター、周辺機器、スマートホーム製品まで、コンシューマー向けの全カテゴリに及ぶ。製品カテゴリに死角はないと報じられている。 618が終わるのを待っていた 注目すべきはタイミングだ。レノボは5月の社内会議でこの決定を下していたが、値上げの実施を中国最大のECセール「618商戦」の終了後に設定した。セール期間中に値上げを発表すれば消費者の反発を招く。商戦が完全に終わるのを待ってから新価格に切り替える、という判断が透けて見える。 今回の値上げ幅は、3月に実施した前回の全製品値上げとほぼ同水準になるという。前回は人気モデルの小売価格が最大1000元(約2万4000円)以上引き上げられた。わずか4か月で同規模の値上げが再び来る。 今年だけで2回目 これはレノボにとって2026年で2度目の大規模値上げだ。 3月初旬、

OLEDモニター出荷が前年比78%増、QD-OLEDが市場を動かす

OLEDモニター

OLEDモニター出荷が前年比78%増、QD-OLEDが市場を動かす

OLEDモニター市場が急拡大している。2026年第1四半期の出荷台数は前年同期比78%増。QD-OLEDパネルの供給増が新規参入を後押しし、市場の勢力図も変わり始めた。 前四半期比では減少、前年比では急伸 調査会社TrendForceが2026年5月19日に公表したデータによると、OLEDモニターの世界出荷台数は2026年第1四半期に前年同期比 78% 増を記録した。 ただし前四半期比では11%減っている。 2025年第4四半期に大規模なセール・プロモーションが展開され、需要を先食いした影響が大きい。年末商戦の反動と季節的な落ち込みが重なった格好だ。 前四半期との比較では縮小したが、1年前と比べれば出荷台数はほぼ倍近くに膨らんでいる。季節変動を差し引いても、OLEDモニター市場の成長ペースは速い。 この急成長の背景にあるのは、QD-OLEDパネルの供給拡大だ。 QD-OLEDパネルの流通量が増えたことで、従来はパネルを確保できなかったメーカーが製品を投入できるようになった。新規参入組が市場の空白を埋め、出荷台数を押し上げている。

サムスン、ストライキ6日前に半導体生産を縮小

半導体

サムスン、ストライキ6日前に半導体生産を縮小

5月21日からの18日間ストライキを前に、サムスン電子が「緊急管理モード」に入った。日次損失は最大3兆ウォンに達する可能性があり、再稼働まで含めると影響は6週間に及ぶ。 6日前から始まる「ウォームダウン」 サムスン電子は5月11日、「ウォームダウン」と呼ばれる半導体減産措置に踏み切った。21日からの18日間ストライキを前に、新規ウェハ投入を絞り、フォトリソグラフィ・エッチング・洗浄工程の装置を順次スタンバイ状態に移す段取りだ。仕掛り中のウェハは安全な工程段階まで進めてから停止させる。 事実上の操業停止が「不可避」と会社が判断した結果だ。労組によれば5月14日時点で4万3286人がストライキ参加を申請し、目標の5万人に迫った。半導体(DS)事業部の全従業員の半数以上が抜けることになる。 「従業員の50%以上が不在の状態で、まともに動く工場はない」(業界関係者、ソウル経済日報の取材に対して) 通常の製造業ならスト当日から止めればよい。半導体は事情が違う。ライン全体が高度に自動化されているため、止め方一つで歩留まりが崩れる。スト1週間前から準備を始めないとダメージが最小化できない

DDR4スポット価格が1年ぶり下落、2200%高騰は転換点か

メモリ

DDR4スポット価格が1年ぶり下落、2200%高騰は転換点か

AIが引き起こしたメモリ危機に、ようやく最初のひび割れが見えた。ただし、それが誰にとっての朗報なのかは、もう少し慎重に見る必要がある。 スポット市場に現れた「最初の亀裂」 DDR4 16Gbチップのスポット価格が、3月に前月比で約5%下落した。2025年2月以来、およそ1年ぶりの月間マイナスだ。 数字だけ聞けば良いニュースに思える。だが、背景を知ると印象は変わる。このチップは2025年3月時点で約3.20ドル(約510円)だった。それが1年で74.10ドル(約1万1,800円)まで駆け上がり、上昇率は2,200%を超えた。5%の調整とは、頂上付近でわずかに足を滑らせた程度の話にすぎない。 DDR5 16Gbも同様の軌跡をたどっている。昨年の5.30ドルから37.20ドルへと約600%上昇し、こちらも同程度の下落を記録した。特に中国のチャネル市場では動きが顕著で、32GB DDR5キットが月間で27%下落、DDR4の8GBおよび16GBモジュールも週単位で25%の値下がりを見せている。 DDR4 / DDR5 16Gbスポット価格(2025年3月 → 2026年3月