Chuwiまたスペック偽装、sRGB 100%が実測60%

449ドルの14インチノートPC「Chuwi UniBook」のディスプレイが、公称100% sRGBに対し実測わずか60%前後。Chuwiがスペックを偽っていたのは、これが初めてじゃない。

Chuwiまたスペック偽装、sRGB 100%が実測60%
CHUWI

449ドルの14インチノートPC「Chuwi UniBook」のディスプレイが、公称100% sRGBに対し実測わずか60%前後。Chuwiがスペックを偽っていたのは、これが初めてじゃない。


100%のはずが60%

Chuwiの14インチノートPC「UniBook」のディスプレイ仕様に、大きな乖離が見つかっている。

製品ページには100% sRGBと記載されていた。しかし複数の独立したレビューが、この数値とはかけ離れた測定結果を報告している。プロ用測色器X-Rite i1Pro 3を使った実測では58.9%。別のレビューでも63〜64%にとどまった。

MacBook Neo rival with Intel Wildcat Lake for $449 - Chuwi UniBook Laptop Review
Notebookcheck review of the Chuwi UniBook with Intel Wildcat Lake CPU, 8 GB RAM and matte IPS panel
sRGBカバー率100%と60%は、「色が少し薄い」というレベルの差じゃない。Web上の画像や動画が設計通りの色で表示されないことを意味する。

100%と謳っていたものが実際には60%前後。40ポイントもの差 は、誤差でも個体差でもない。公称の6割しかカバーしていないパネルで表示される写真や動画は、作者が意図した色とは別物だ。

sRGBカバー率:公称と実測の差
※実測①はX-Rite i1Pro 3による測定値。実測②は複数レビューの範囲(63〜64%)の中央値

複数のレビューサンプルで一致した結果が出ている点も見逃せない。1台だけなら不良品で説明がつく。だが 58.9%から64% という狭い範囲にすべて収まっている以上、パネル自体の性能がそこまでだったと考えるのが自然だ。

Chuwiは認めた

指摘を受けたChuwiの対応は速かった。レビューサイトがChuwiに測定結果を伝えたところ、Chuwiは数値を確認し、製品ページから100% sRGBの記載を削除した。現在のUniBook製品ページには1920×1200 IPSパネル、300nitという記載のみが残り、色域への言及はなくなっている。

問い合わせを受けて仕様を書き換えた。当初の100%は、Chuwiにとっても根拠のない記載だったのだろう。

認めて直した。それ自体は評価できる対応だ。だが 指摘されるまで放置していた ことに変わりはない。「直した」で済ませていい問題かどうかは、もう少し考える必要がある。

これが初めてじゃない

Chuwiのスペック表記問題には前科がある。2026年の早い段階で、CoreBook XとCoreBook Plusに搭載されたCPUが広告と異なっていたことが発覚している。製品ページにはAMD Ryzen 5 7430Uと記載されていたが、届いた実機にはRyzen 5 5500Uが入っていた。

7430Uと5500Uは型番上2世代の差がある。クロックもiGPUの世代も異なる。「型番を間違えた」で済む差じゃない。

Chuwiはこの件を「製造工程のエラー」と説明し、購入者に返金を提案した。一方AMDは、CPUのリラベリングを認可も認知もしていないと声明を出している。つまりChuwiが独自にやったことだ。

449ドルの「お買い得」の中身

UniBook自体のスペックはこうだ。Intel Core 3 304(Wildcat Lake)にRAM 8GB(はんだ付け)、256GB SSD。14インチ1920×1200のマットIPSパネルに、USB-Cポート2基、HDMI、ギガビットイーサネット。449ドルに対して、ポート構成やキーボードバックライトの存在感はある。

ただ、妥協点も多い。RAMはオンボード8GBで増設できない。Wi-Fiは80MHz帯域に制限されたWi-Fi 6で、実効速度はWi-Fi 6Eを搭載する同価格帯のライバルに大きく劣る。ウェブカメラは720pで画質が厳しく、スピーカーの品質も低い。

ディスプレイの色域問題がなかったとしても、UniBookはMacBook Neoの競合とは呼びづらい。「449ドルなりの製品」というのが、各レビューに共通する評価だ。

449ドルのラップトップにsRGB 100%のパネルを期待するのは、確かに楽観的かもしれない。だがそれは 買い手の問題じゃない 。100%と書いたのはChuwi自身だ。

信頼はスペック表に宿る

スペック表は「約束」だ。購入者はその数字を信じて金を払う。実物を手に取って色を確認してから買えるわけじゃない。

ChuwiはCPUの件でもディスプレイの件でも、指摘されてから修正するパターンを繰り返している。個々の偽装だけが問題じゃない。「レビューされるまでは通る」。その前提で出荷されていることが、放置されている。

449ドルのラップトップが存在すること自体は良いことだ。選択肢が多い方が、消費者にとっては健全な市場になる。だが「安い」と「嘘」は違う。100%と書いて60%のパネルを出荷する企業の次のスペック表を、誰が信じるのか。

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