アシャ・シャルマ

マイクロソフト4,800人削減。「AIではない」とXbox史上最大再編

レイオフ

マイクロソフト4,800人削減。「AIではない」とXbox史上最大再編

マイクロソフトが7月6日、全世界で約4,800人の削減を発表した。Xbox部門ではシリーズ史上最大の再編が始まり、4スタジオが独立または新経営陣に移管される。 何が起きたか マイクロソフト公式ブログで7月6日に公開されたエイミー・コールマン氏(EVP兼最高人事責任者)の声明によると、削減対象は全従業員約22万人の約2.1%で、主な対象は商業部門(Commercial Business)とXbox部門だという。 コールマン氏は「今回なくなるポジションはAIによって置き換えられているわけではない」と明言した。一方で「AIが仕事の進め方を変えている。毎日こなしていた作業の一部は自動化できるようになった」と記しており、AIとの関わり自体は否定していない。 同じ声明でコールマン氏は「テクノロジーの構築・展開・利用が変化するほど急速に、顧客のニーズもビジネスモデルも変化した。企業はその変化に対応するかどうかを選択できるが、変化すること自体は選べない」と削減の根拠を説明した。 削減に先立つ1年間で、マイクロソフトは社内異動により4,000人超を新たなポジションに配置転換している。今月はさ

Xbox分離・売却の選択肢が浮上。利益率わずか3%の現実

ゲーム

Xbox分離・売却の選択肢が浮上。利益率わずか3%の現実

MicrosoftがXbox部門の組織再編を検討していることが明らかになった。完全なスピンオフ、LinkedInやGitHubと同様の完全子会社化、外部パートナーとのジョイントベンチャーという3つの選択肢が俎上に載っている。即座に実行する計画はないというが、サティア・ナデラ(Satya Nadella)CEOとエイミー・フッド(Amy Hood)CFOは、それによってXboxの事業が改善するなら再編を排除しない姿勢だという。 「売りやすくする」ための構造 報じたのはThe Informationで、Microsoft内部の議論に直接通じる3人の関係者を情報源としている。報道はこれらの選択肢を「将来の売却を容易にする」構造として位置づけている。 完全子会社化の先例にはLinkedInとGitHubがある。Microsoftが100%株式を保有しながら、独自のブランドと経営判断を維持する独立性が認められた形態だ。Xboxをこの形に移行すれば、Microsoft本体の高い利益率基準から切り離しつつ、必要に応じて株式を外部に放出する道が開ける。 ジョイントベンチャーなら、外部資本を取

Xboxの最高戦略責任者、有料ゲームへの広告導入を示唆。「価格を抑えるため」

Xbox

Xboxの最高戦略責任者、有料ゲームへの広告導入を示唆。「価格を抑えるため」

Xboxの最高戦略責任者(CSO)マシュー・ボール(Matthew Ball)氏が、ゲーム内広告の導入に前向きな姿勢を示した。開発費の高騰とハードウェア価格の上昇という二重苦の中、広告収入で「製品を手の届く価格に保つ」道を探りたいという。ただし業界の反応は一枚岩ではなく、Take-Twoのストラウス・ゼルニック(Strauss Zelnick)CEOは「有料ゲームに広告を入れるのは不公平だ」と明言している。 「問題はすべてに広告を詰め込めるかではない」 ボール氏は業界メディアThe Game Businessのインタビューで、ゲーム業界が抱える構造的な問題をこう整理した。開発コストは膨張し続けている。一方でハードウェアもソフトウェアもマイクロトランザクションも値上がりし、ユーザーは疲弊している。この両面を同時に解決しうる手段として、ゲーム内広告の可能性に言及した。 ボール氏が引き合いに出したのは、テレビのストリーミング業界だ。アメリカでは純増した加入者の100%超が広告付きプランに流れており、広告なしの選択肢も消えていない。この流れをゲームにも応用できないか、というのがボール氏

Game Pass値上げで「数百万人が去った」。Xbox幹部が認めた代償の重さ

ゲーム

Game Pass値上げで「数百万人が去った」。Xbox幹部が認めた代償の重さ

昨年10月の大幅値上げがどれほどの傷を残したのか、ようやく当事者の口から数字が出た。 「数カ月で数百万人を失った」 Xbox最高戦略責任者(CSO)のマシュー・ボール(Matthew Ball)氏が、Summer Game Fest 2026の会場でThe Game Businessのインタビューに応じ、Game Pass Ultimateの50%値上げ後に「数カ月のうちに数百万人の加入者を失った」と明言した。 Game Passの加入者数は、Microsoftが公式に確認した最後の数字で3400万人超(2024年2月時点)。その後、LinkedIn上のMicrosoft社員プロフィールから3500万人超という数字が漏れたことはあるが、公式発表は一度もない。母数が3500万前後だとすれば、「数百万人」の離脱は全体の1割前後に相当する計算になる。サブスクリプションビジネスにおいて、価格改定1回で1割規模の離脱が起きるのは異例の事態だ。 値上げから値下げまでの半年 2025年10月、MicrosoftはGame Passのプランを全面的に改編した。最上位のUltimateは米

Xbox新CEO「厳しい判断が必要」の真意

ゲーム

Xbox新CEO「厳しい判断が必要」の真意

6月7日のXbox Games Showcase直前に、アシャ・シャルマ(Asha Sharma)CEOの社内メモが流出した。そこに並ぶ言葉は「厳しい判断」「何を作り、どこに投資するか」——具体策のない抽象語に見えて、その裏にあるのはXboxが直面する構造的な袋小路だ。 Game Passの迷走と軌道修正 シャルマ氏はメモの中で、前体制のGame Pass運営を痛烈に批判した。2025年10月、Ultimateの月額料金は日本で1,450円から2,750円へ、米国では19.99ドルから29.99ドルへ一気に引き上げられた。加入者数の伸びは鈍化し、解約が加速した——シャルマ氏自身がメモでそう認めている。 この失策を受け、今年4月に断行されたのが値下げだった。日本ではUltimateが月額1,550円、PC Game Passが1,300円に引き下げられた。代わりに、今後のCall of DutyシリーズはGame Passでの初日配信対象から外された。値下げ後、新規加入は増加し解約率も改善に転じたとメモは記す。 Game

Xboxユーザーが本当に求めているもの

ゲーム

Xboxユーザーが本当に求めているもの

5月18日にMicrosoftが開設したフィードバックフォーラム「Xbox Player Voice」が、開始10日で5000件以上の要望と2万票を超える投票を集めた。フォーラム自体は目新しい仕組みではない。注目すべきは、そこに噴出した声の中身だ。独占タイトルの復活、オンラインマルチプレイの無料化、後方互換性の拡充――上位に並んだ要望はすべて、ここ数年のXboxの方向転換そのものへの異議申し立てだった。 「独占タイトルを返せ」が最多票の意味 投票数で圧倒的な1位に立ったのは、独占タイトルの復活を求める声だった。2万票を超え、コメントは2500件以上。2位のオンラインマルチプレイ無料化が約1万7600票、3位の後方互換性が約1万5700票で続く。 数字よりも、書かれた言葉のほうが重い。 「独占タイトルなしにコンソールを買う理由がない」 2024年以降、MicrosoftはSea of Thieves、Forza、Haloといった看板タイトルを競合プラットフォームに解放してきた。Forza Horizon 5はPlayStation 5だけで3億ドル(約480億円)以上を稼いだ

Xboxハードが33%減、Azureが40%増という分裂

Microsoft

Xboxハードが33%減、Azureが40%増という分裂

Microsoftが現地時間4月29日に公表した2026会計年度第3四半期決算で、Xboxハードウェア売上高が前年同期比33%減となった。総売上は18%増の829億ドル。クラウドが牽引する全社の好調と、ゲーム部門の落ち込みが鮮明な形で並んだ。 Xboxハードは2四半期連続で30%超の下落 公式リリースに記載された「More Personal Computing」部門の売上高は132億ドルで、前年同期比1%減(定常為替で3%減)。このセグメントの内訳のうち、Xboxコンテンツ・サービスは5%減、Xboxハード売上高は33%減と、SECに提出された四半期報告書(Form 10-Q)で明らかにされている。 Microsoftはハード単体の売上額を公式に開示していない。ただ、ゲーム部門全体の売上高は53億4100万ドルで、前年同期の57億2100万ドルから約3億8000万ドル(7%減)落ち込んだ。 Xboxハードが30%超の下落を見せたのは、これで2四半期連続だ。直前の第2四半期(2025年10〜12月、ホリデー商戦期)も30%以上のマイナスを記録しており、年末商戦で稼げなかったツケ