GNOME

Debian、LLM利用の全面禁止か条件付き容認かを正式投票へ

Debian

Debian、LLM利用の全面禁止か条件付き容認かを正式投票へ

Debianがプロジェクト内でのLLM利用に関する正式な一般決議(GR)の討議期間に入った。全面禁止と条件付き容認という対照的な2案が提出されている。 5ヶ月前は「決めない」で終わった DebianがLLM利用の方針を定めようとするのは、今回が初めてではない。 2026年2月、元DPL(Debian Project Leader)のルカス・ヌスバウム(Lucas Nussbaum)氏がAI支援コード貢献に関するGR草案を提出した。著作権の不透明さから品質管理、コミュニティへの影響、環境負荷まで論点は出揃ったものの合意に至らず、GRは正式に提出されないまま議論が収束している。 5ヶ月が経ち、状況は変わった。現地時間7月24日、2つの正式なGR提案が討議期間に入った。提案者も賛同者もDebianの中核を担う開発者たちで、双方とも7名の賛同を得ている。「決めない」で先送りした課題が、ついに投票の俎上に載った。 全面禁止か、条件付き容認か Proposal Aは、LLMや生成AIツールで作成・補助された貢献をDebianから明示的に排除する。提案者はマティアス・ガイガー(Mat

CachyOS×NVIDIA環境でGNOMEがKDEを逆転

Linux

CachyOS×NVIDIA環境でGNOMEがKDEを逆転

ネイティブLinuxベンチマークでGNOME Shell 50.3がKDE Plasma 6.7.2を上回った。3月のUbuntu 26.04テストで約47%もの差をつけられていたGNOMEが、舞台をCachyOSに移して巻き返している。 Ubuntu 26.04での大差は何だったのか 3月、Ubuntu 26.04ベータ版でのAMD Radeon RX 9070 XTを使ったテストでは、KDE Plasma 6.6がGNOME 50に対して幾何平均で約47%の性能優位を示していた。NVIDIAドライバR595環境でも約21%の差がついている。「Linuxでゲームをするなら、デスクトップ環境の選択もパフォーマンスに影響する」という認識が広がった。 KDE Plasmaの圧勝。それが4ヶ月前の結論だった。 今回のテストでは、Razer Blade 18にCachyOSを入れ、GeForce RTX 5090 Laptop GPU(NVIDIAドライバR610)でKDE Plasma

GNOME、セキュリティ開示を90日から30日に短縮

セキュリティ

GNOME、セキュリティ開示を90日から30日に短縮

AI生成の脆弱性報告が大半を占める状況を受け、GNOMEがセキュリティ情報の開示ポリシーを改定する。担当者は11月での退任も表明した。 90日の形骸化 GNOMEのセキュリティイシュー追跡を担うマイケル・カタンザロ氏(Michael Catanzaro)が7月20日、脆弱性報告の開示期限を90日から30日に短縮すると発表した。2026年8月1日以降に報告されたイシューに適用される。 業界標準の90日は、GNOMEの実態に合っていなかった。カタンザロ氏によれば、メンテナーの対応は二つに分かれる。報告から1〜3週間で修正するか、まったく修正しないか。 90日間の猶予を設けても、メンテナーがその時間を活かすことはほぼなかった。修正が入るか期限が来るかのどちらかが先に起き、修正される場合は最初の数週間で片がつく。残りの期間は機密を維持しているだけで、誰の役にも立っていなかった。 カタンザロ氏自身、AI生成報告の増加がなくても「短い期限の方がGNOMEには合う」と述べており、今回の短縮はAI対応策にとどまらない判断だと位置づけている。 AI禁止ポリシーとの衝突 変更はもう一つあ

1996年のGIMP 0.54が2026年のLinuxで動く

オープンソース

1996年のGIMP 0.54が2026年のLinuxで動く

30年前の画像編集ソフトが、Flatpakパッケージとして現代のLinuxデスクトップに帰ってきた。GTKが生まれる前の、Motifツールキット最後のGIMPだ。 GTKが存在しなかった時代のGIMP GIMP 0.54をFlatpakに移植したプロジェクトが、GNOME.org GitLabで公開された。開発者がGNOMEの週報「This Week in GNOME #254」で紹介している。 GIMP 0.54は1996年2月にリリースされた、GIMPの最初の公開バージョンだ。開発したのはカリフォルニア大学バークレー校のスペンサー・キンボール(Spencer Kimball)氏とピーター・マティス(Peter Mattis)氏。コンパイラの授業で使っていたCommon LISPが17MBのメモリ確保に失敗してクラッシュし、「何でもいいからCで書こう」と始めたプロジェクトだった。 当時のGIMPが依存していたのはMotifツールキット。Open Software Foundationが開発した商用のGUIライブラリで、使うにはライセンス料が必要だった。Linuxユーザーの多

KDE、ドイツ政府基金から128万ユーロ獲得

Linux

KDE、ドイツ政府基金から128万ユーロ獲得

ドイツ政府系のSovereign Tech Fundが、KDEに128万5,200ユーロを投じる。Plasmaの再起動からの復帰機構やKDE Linuxの工場出荷状態リセット機能まで、用途は12項目に細かく割り振られている。 公共投資の対象が「デスクトップ環境」になる時代 2026年5月13日、KDEはドイツ政府が出資するSovereign Tech Fund(ソブリン・テック・ファンド、以下STF)から、128万5,200ユーロ(約2億3,800万円、約151万米ドル)の投資を受けると発表した。期間は2026年から2027年の2年間。Plasma、KDE Linux、そしてその両方を支える通信フレームワークの強化に使われる。 KDEがこれまで受けた助成金としては最大級の額となる。だが、注目すべきはむしろ「ドイツ政府が、特定のデスクトップ環境に1億円を超える税金を直接投じた」点のほうだ。 STFは2022年にドイツ連邦経済・気候保護省の予算で設立された組織で、Pythonソフトウェア財団、FreeBSD、Eclipse、OpenStreetMap、Drupalなど、社会基盤と