AI
AIが80年越しの数学の難問を解いた
1946年に提起されて以来、世界中の数学者が挑み続けた問題にAIが答えを出した。それも「正解」を出したのではなく、80年間信じられてきた予測そのものを崩す形で。 「正方形グリッドが最善だ」――その前提が崩れた 平面上にn個の点を配置したとき、互いにちょうど1の距離だけ離れた点のペアは、最大でいくつ作れるか。 これが「単位距離問題」だ。数学者のポール・エルデシュ(Paul Erdős)が1946年に提起した問いで、そのシンプルな見た目に反し、80年近く未解決のまま残ってきた。2005年の著書『離散幾何学の研究問題』は「組合せ幾何学でもっともよく知られた問題」と評し、プリンストン大学の数学者ノガ・アロン(Noga Alon)氏も「エルデシュが最も気に入っていた問題のひとつ」と語っている。 エルデシュ自身はこう予想した。単位距離ペアの数は、点の数nに対してせいぜい n¹⁺ᵒ⁽¹⁾、つまり「ほぼ線形の増加」に収まるはずだと。長年の研究から、正方形のような格子状配置が最善に近いという見方が定着し、誰もその壁をどう超えるか見当すらつかなかった。