GitHub Copilot、6月からトークン課金へ移行
月額定額でAIコーディングを使い放題にする時代が終わろうとしている。Microsoftが4月23日、GitHub Copilotの全ユーザーを6月からトークンベース課金へ移行する計画を発表する見込みだ。法人向け価格の詳細も内部文書から流出している。
月額定額でAIコーディングを使い放題にする時代が終わろうとしている。Microsoftが4月23日、GitHub Copilotの全ユーザーを6月からトークンベース課金へ移行する計画を発表する見込みだ。法人向け価格の詳細も内部文書から流出している。
発表予定は本日、移行は6月開始
内部文書の流出から始まった一連の動きは、ついに公式アナウンスの段階に入ろうとしている。AI業界を鋭く批判してきたニュースレター「Where's Your Ed At」を主宰するEd Zitronが4月22日(米国時間)、Microsoftが閲覧したと称する内部文書に基づき、GitHub Copilot全ユーザーを6月からトークンベース課金へ移行する計画を独占報道した。公式発表は4月23日に予定されている。
この動きは唐突ではない。今週月曜日(4月20日)に、Microsoftは既に個人向けプラン(Pro、Pro+、Student)の新規受付を一時停止し、最安の$10プランからAnthropicのOpusモデルを除外している。段階的に外堀を埋めた上での本丸、という順序だ。
Exclusive: Microsoft is tightening rate limits on GitHub Copilot, removing Opus from $10-a-month subscriptions, and plans to move users to token/API-based billing later in 2026 in a sign that it's looking for way to cut costs for its AI services.
— Ed Zitron (@edzitron) April 20, 2026
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法人プランの新価格、クレジットは「プール制」
流出文書によれば、法人向けの新価格は2階層に整理される。Copilot Businessは$19/月で$30分のAIクレジット、Copilot Enterpriseは$39/月で$70分のクレジットが付与される。いずれも組織内で共有される「プール型」のクレジットだ。
プール型というのは、部署や会社単位でトークンをまとめて持ち、使う人が使う分だけ消費していく方式を指す。裏を返せば、ヘビーユーザー1人の暴走が組織全体の残クレジットを一瞬で溶かす構造でもある。情報筋によれば、これらの金額は正式ローンチまでに変更される可能性があるという。
「トークン課金」とは: 現在のGitHub Copilotは、モデルへの問い合わせ1回を「リクエスト」として数え、月間300回(Pro)、1500回(Pro+)の枠で提供している。トークン課金では、実際にモデルへ流し込んだ文字量(入力トークン)と返ってきた文字量(出力トークン)に応じて課金される。
参考までに、Anthropicの最新モデルであるClaude Opus 4.7のAPI価格は入力100万トークンあたり$5、出力100万トークンあたり$25だ。チェーン・オブ・ソート推論の内部処理も出力トークンとしてカウントされるため、思考が深いモデルほど実質的な単価は跳ね上がる。
個人Pro/Pro+の扱いは不透明
「全ユーザー」と文書は言うが、月額$10のProと月額$39のPro+を契約している個人開発者がどう扱われるかについては、現時点で明確な回答がない。Ed Zitron自身も「不明」と明記している。
ここは多くの読者にとって最も気になる部分だろう。素直に読めば、今の定額が「月額+従量課金」のハイブリッドに変わる可能性が高い。
GitHub公式ドキュメントには既に、プラン超過分のプレミアムリクエストを$0.04/件で追加購入できる仕組みが明記されている。トークン課金への移行は、この従量部分の比率を一気に押し上げる変更になるとみられる。
トークン単位で課金されると、問題は見積もりの難しさに変わる。Claude Opus 4.7で1時間のエージェント実行セッションを走らせれば、数ドルから十数ドルが消えていく。個人開発者が月々の予算をコントロールする難易度は、定額時代より確実に上がる。
なぜ今、定額制を手放すのか
流出文書によれば、GitHub Copilotの週次運用コストは今年1月から倍増したという。AIエージェントの長時間・並列実行が当たり前になり、1回のリクエストで数十〜数百ドル分のコンピューティングを消費するユーザーが出てきた。Microsoftは一部のヘビーユーザーを、月額$10のサブスクリプションで補助し続けられなくなっている。
GitHubは公式ブログで「わずか数回のリクエストでプラン料金を超えるコストが発生することも珍しくなくなってきた」と説明し、今回の変更が「既存ユーザーに予測可能な体験を提供するため」のものだと位置付けている。
企業側の論理としては筋が通っている。だが、ユーザーからすれば「使い放題だった契約が従量に変わる」という話だ。同じ事実も、立つ位置によって見え方がまったく違う。
業界全体が「定額放棄」へ動いている
注目すべきは、この動きがMicrosoft単独の判断ではないという点だ。AnthropicもClaude Enterprise向けに既にトークン課金へ移行済みで、4月21日には新規Pro登録者の2%を対象にClaude Codeを$20プランから外すA/Bテストを実施した(翌日に元へ戻している)。OpenAIでは、CFOのサラ・フリアー(Sarah Friar)が2026年のIPOに慎重な姿勢を社内で示していたとThe Informationが報じた。
AIコーディングの月額$20〜$30という定額は、もはや大手各社にとって成立しないビジネスモデルになりつつある。ユーザーの使用強度が、提供側の予測を大きく超えて伸びているからだ。
個人開発者にとっては、補助金付きの「黄金時代」が終わる節目になる。財布にはつらい話だが、業界全体の持続可能性を考えれば、避けて通れない調整だったとも言える。
参照元
他参照
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