CXMT

SEMIがメモリ市場への政府介入に反対を表明

メモリ不足

SEMIがメモリ市場への政府介入に反対を表明

半導体業界団体SEMIが、メモリチップの供給不足に対する政府介入を控えるようトランプ政権に書簡で求めた。Appleは中国メーカーからの調達を、議員は米国顧客の優先供給を、消費者は価格引き下げを望んでいる。メモリ不足をめぐるワシントンの綱引きに、メーカー側が加わった。 メモリ不足がワシントンの政策課題になっている メモリ不足が製品価格に直接跳ね返り始めた6月下旬、Appleが全MacとiPadの価格を最大300ドル引き上げた。マイクロソフトもXboxの価格を100〜150ドル引き上げると発表した。Dell、HP、任天堂も同様の対応を取っている。 AI向けデータセンターがメモリ生産能力の大半を吸い上げ、PC・スマートフォン・自動車向けの供給が構造的に逼迫している状況は、報じられて久しい。 新しいのは、この問題がワシントンで複数の方向から政治的な圧力を生み始めたことだ。 SEMIは7月1日付で、スコット・ベッセント(Scott Bessent)財務長官、ピート・ヘグセス(Pete Hegseth)国防長官、ハワード・ラトニック(Howard Lutnick)商務長官、マルコ・ルビ

メモリ価格、ジェフリーズがQ3に最大50%上昇を予測

メモリ価格

メモリ価格、ジェフリーズがQ3に最大50%上昇を予測

2026年6月最終週、メモリ市場の全員が同じ結論に辿り着いた。投資銀行が予測を出し、メーカーが5年契約を結び、PCメーカーが「ニューノーマル」と公言し、Appleが制裁対象の中国企業に調達を打診した。それぞれ別の立場から、同じことを言っている。2025年以前の価格には戻らない。 ジェフリーズの数字と、その周囲 米投資銀行ジェフリーズ(Jefferies)のエクイティ・リサーチ部門が6月27日に公表した予測は、2026年後半のメモリ価格について最も強気な数字を出した。2026年第3四半期に前四半期比40〜50%、第4四半期にさらに30〜40%の上昇。2027年も前年比で40〜45%上がり、意味のある価格下落は2028年以降、新規生産能力が15〜20%増加するまで来ないという見立てだ。 この予測が出た直後、別の投資銀行Aletheia Capitalの数字と並べて読まれた。Aletheia側はサーバーDRAMのASP(平均販売価格)が第3四半期に30%上昇、第4四半期に10〜15%上昇と、ジェフリーズより穏やかな見通しを出している。業界コンセンサスは第3四半期20%、第4四半期30

Appleが中国CXMTからのメモリ調達を政府に直訴。値上げの翌日に

Apple

Appleが中国CXMTからのメモリ調達を政府に直訴。値上げの翌日に

Mac・iPadの大幅値上げから一夜明けた6月26日、Appleがトランプ政権に対し、中国DRAMメーカーCXMT(長鑫存儲)からのメモリチップ購入許可を求めてロビー活動を展開していることが明らかになった。2月に浮上した中国メモリ調達の構想は、いまや米政府への正式な働きかけに変わっている。 値上げとロビー活動の時系列 Appleの動きには明確な段階がある。 6月17日、ティム・クック(Tim Cook)CEOがウォール・ストリート・ジャーナルのインタビューで、メモリ価格の高騰を受けた値上げは不可避だと認めた。安全保障上の規制で米企業が中国メモリメーカーと取引しにくい現状を問われると、「あらゆる供給先を検討すべきだ」と踏み込んでいる。 6月25日、Appleは実際にMac・iPad・Apple Vision Proなどの価格を一斉に引き上げた。日本国内ではMacBook Air(M5、13インチ)が18万4800円から22万4800円へ4万円増、MacBook Pro 14インチは24万8800円から33万9800円へ9万1000円増と、値上げ幅が最も大きい構成では10万円近い

DeepSeekのブラックリスト入り、承認済みなのに棚上げ

AI

DeepSeekのブラックリスト入り、承認済みなのに棚上げ

2025年、米国の省庁間委員会はDeepSeekをエンティティリストに追加すると決めた。中国軍・情報機関への支援、東南アジアのペーパーカンパニーを通じた先端チップの不正調達。根拠は揃っていた。だが2026年6月現在、その決定は実行されていない。商務省はリストの更新を2025年10月から一度も公表していない。10年以上で最長の空白期間だ。 安全保障の判断は終わっている 事実関係が明らかになったのは今回が初めてだ。 昨年、商務・国防・エネルギー・国務・財務の各省からなる省庁間委員会が、DeepSeekとメモリ大手CXMT(長鑫存儲技術)を含む100社超の中国企業について、エンティティリスト追加を承認した。だが商務省は公表していない。先端半導体製造、半導体製造装置、AIモデリングの分野だけで少なくとも75社が含まれる。 国務省の高官はロイターに対し、DeepSeekが中国の軍事・情報機関の活動を支援していると証言した。人民解放軍と関連防衛機関の調達記録に150回以上登場するという。さらに東南アジアのペーパーカンパニーを使い、規制対象の米国製先端チップを不正に調達しようとしていた。今

中国が47兆円で賭けるAI覇権。足りないのはカネではない

AI

中国が47兆円で賭けるAI覇権。足りないのはカネではない

中国政府が今後5年間で約2兆元(約47兆円)を投じ、全国にAIデータセンター網を構築する計画を進めている。構想の規模は巨大だ。だが、データセンターに詰め込む半導体を国内で本当に賄えるのかは別の話だ。 国家計画の全体像 国家発展改革委員会(NDRC)が策定を主導し、全国各地のデータセンターを単一の算力ネットワークとして接続、2028年までに統合を完了する構想だ。運営は国有通信大手のチャイナモバイルとチャイナテレコムが中心を担い、財源は超長期特別国債と国家投資基金で賄う。 核心は「国産80%」の調達要件だ。AI半導体を含む技術の少なくとも80%を、ファーウェイをはじめとする国内サプライヤーから調達する。NVIDIAとAMDは事実上、排除される。 この計画は「六網」(水網・新型電力網・算力網・新一代通信網・都市地下管網・物流網)と呼ばれる国家インフラ整備構想の一部で、2026年だけで六網関連投資は7兆元を超えると国家発展改革委員会は見積もっている。電力網の整備まで含めれば、データセンター計画だけで5兆元規模に膨らむ可能性がある。 47兆円は確かに巨額だが、文脈を見れば風景が変わる

中国SINKERが64GB DDR5サーバーメモリ量産達成

DDR5

中国SINKERが64GB DDR5サーバーメモリ量産達成

サムスンとSKハイニックスがHBM増産でDDR5供給を絞るなか、中国Jiahe Jinwei傘下のSINKERが64GB DDR5 RDIMMの量産と出荷を達成した。空いた席に、座りに来た者がいる。 大手が席を立った市場に、別の顔ぶれが現れた 中国深センのJiahe Jinwei(嘉合勁威)が、子ブランドSINKERのDDR5メモリで重要な節目を迎えた。年初に発表していたDDR5 Registered DIMM 64GB 5600MT/sサーバー専用メモリが、複数の大手メーカーによる厳しい検証を通過し、量産と出荷の段階へ正式に入った。 製品ラインはサーバー向けのRDIMMに加え、デスクトップ向けUDIMM、ノートPC向けSODIMMもそろう。容量は最大64GB、速度は4800MT/sまたは5600MT/sに対応する。 タイミングが、ただごとではない。 サムスン電子とSKハイニックスは2026年に入り、AI向けHBM(広帯域メモリ)の増産にDRAMウェハーを大量に振り向けている。Tom's Hardwareによれば、両社は2027年以降も供給不足が続くと警告しており、メモリ需