環境問題

データセンター反対、全米125ヶ所で一斉抗議へ

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データセンター反対、全米125ヶ所で一斉抗議へ

AIインフラへの怒りが一つの運動にまとまろうとしている。7月18日、全米同時抗議。散発的だった地域の反発は、選挙を動かす政治勢力に変わりつつある。 ティーパーティーの系譜 7月18日、米国の少なくとも125ヶ所でデータセンター建設に反対する抗議行動が予定されている。全国規模の同時抗議としては初めてで、AI向けインフラの急速な拡大に対する不満を一つの運動にまとめる動きだ。 主催するのはHumansFirst。共同創設者のエイミー・クレマー(Amy Kremer)氏は、複数の団体を通じて2009年のティーパーティー運動を立ち上げた中心人物の一人だ。現在はジョージア州の共和党全国委員を務める。 クレマー氏はデータセンターへの反発は党派を超えていると強調した。11月の中間選挙と2028年の大統領選で重要な争点になると予測し、共和党がビッグテックに甘い対応をしていることも批判した。 だが「超党派」を掲げるHumansFirst自体は、4月17日に保守派の組織化に専念する方針を発表し、非保守系のメンバーは別組織に移行した。「ビッグAIへの懸念は超党派だが、保守派として戦う」というのがク

アムステルダムのデータセンター建設現場で化学物質を使った抗議 XRが関与

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アムステルダムのデータセンター建設現場で化学物質を使った抗議 XRが関与

環境活動団体Extinction Rebellionのオランダ支部が、アムステルダムで建設中のMicrosoftデータセンターに化学薬品入りの水風船を投げ込んだ。抗議行動の手段が、プラカードから建造物の物理的な破壊へ踏み込んだ。 水風船に酸を詰めて投擲 現地時間7月15日深夜から16日未明にかけて、Extinction Rebellion(XR)のメンバーがアムステルダム西部ウェストポート地区のデータセンター建設現場を襲った。 XRオランダ支部が16日に公開した声明によると、過酸化水素、酢酸、塩、アクリル絵の具を混ぜた液体を水風船に詰め、フェンス越しに建設現場へ投げ入れた。標的は打設されたばかりの鉄筋コンクリート基礎で、XRは酸がコンクリートを劣化させ、過酸化水素と塩が鉄筋の腐食を加速させると説明している。 作業員のいない深夜を選び、ゴーグルとマスクを着用して実行したという。 実際にどの程度の被害が出たかは分かっていない。オランダ紙NRCによれば、施工会社Pure Data Centres(Pure DC)と緊急対応者は風船が投げ込まれた事実を認めたが、中身には言及しなかっ

Starlink衛星260基が半年で大気圏再突入 環境審査の扱いも検証

宇宙

Starlink衛星260基が半年で大気圏再突入 環境審査の扱いも検証

SpaceXがFCCに提出した半年間報告書で、2025年12月から2026年5月までに260基のStarlink衛星を大気圏再突入で処分したことが明らかになった。さらに349基が退役済みで処分待ちの状態にある。焼却の規模が拡大する一方、FCCは衛星を環境審査の対象外にする提案を進めている。 半年で260基、前期より減少した理由 SpaceXはFCC(連邦通信委員会)への半年間報告書で、2025年12月1日から2026年5月31日の間に260基のStarlink衛星を制御デオービットで処分したと報告した。内訳は第1世代が176基、第2世代が84基。報告書時点でStarlinkの稼働衛星数は1万基を超えている。 この260基という数字は、前期(2024年12月〜2025年5月)の472基超から大きく減っている。これは第1世代衛星の退役がピークを過ぎつつあることを示唆する。2019年から2021年にかけて打ち上げられた初期の衛星群が設計寿命の約5年を迎え、集中的に処分された時期が過ぎたためだ。 一方で、同期間中に別途349基が退役処理を受けており、数ヶ月以内に大気圏再突入で廃棄され

AIデータセンター建設の停止・延期が全米で増加 テネシーなどの事例を整理

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AIデータセンター建設の停止・延期が全米で増加 テネシーなどの事例を整理

テネシー州の複数の自治体が、AIデータセンターの建設許可を一時凍結するモラトリアムを相次いで可決した。州都ナッシュビルでも市議会が凍結法案を可決し、市長も支持を表明。全米では2026年第1四半期だけで75件・約20兆8000億円規模のデータセンター計画が阻止されており、AI時代のインフラ拡張に対する住民の反発が構造的な局面に入りつつある。 テネシー州で同時多発的なモラトリアム マクミンビル(McMinnville)はテネシー州中部にある人口約1万4000人の小都市だ。その市議会が現地時間6月9日、データセンター建設許可の18か月間凍結を全会一致で可決した。凍結期間中に送電網の許容量、上下水道への影響、環境・公衆衛生上の懸念、騒音、地域との適合性を検証するとしている。 きっかけは、AI向け25メガワット級データセンター「Hixsonデータセンター」の建設計画だった。約8900平方メートルの施設にNVIDIA GB200 NVL72を収容する計画で、電力は天然ガスとディーゼル発電機で自前で賄う。2028年初頭の稼働を見込んでいた。園芸苗木の産地として知られるこの町にとって、その規模

Amazonが初公表した水消費量と「芝生比較」の危うさ

データセンター

Amazonが初公表した水消費量と「芝生比較」の危うさ

Amazonがデータセンターの水消費量を初めて公表した。年間25億ガロン。そして「米国人が芝生に撒く水の0.075%にすぎない」と付け加えた。数字としては正しい。だが、正しい数字が正直な比較とは限らない。 初めて明かされた「25億ガロン」 AWSは2026年6月11日、データセンターの水消費データを初めて公開した。2025年の全世界での水使用量は25億ガロン(約95億リットル)。競合のGoogle、Meta、Microsoftが2020年以降すでに公表してきたデータに、最大手がようやく追いついた格好だ。 Amazon側が強調するのは効率の良さだ。1kWhあたりの水使用量は0.12リットルで、業界平均0.84リットルの7分の1以下。2021年比で52%改善したという。他社との比較では、Metaが0.19リットル(2024年)、Microsoftが0.27リットル(2025年)、Googleが1.15リットル(2024年)。いずれもAmazonのデータに基づく数字であり、測定条件の違いに留意が必要だが、相対的に少ない水で多くの計算をこなしている、というのがAmazonの主張だ。

米ユタ州4万エーカーのAIデータセンター計画が半減、住民反発で後退

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米ユタ州4万エーカーのAIデータセンター計画が半減、住民反発で後退

マンハッタンの3倍近い面積。ユタ州北部に計画されていた巨大AIデータセンターが、住民の激しい抗議を受けて面積を半分に縮小する。計画を主導する投資家ケビン・オレアリー(Kevin O'Leary)氏は6月4日、ユタ州上院議長に宛てた書簡で約2万エーカーの削減を表明した。ユタ州だけの話ではない。AIインフラの巨大化と住民の衝突は、いま米国各地で、そして日本でも起きている。 マンハッタンの3倍が、半分になった 米投資家ケビン・オレアリー氏が推進するStratos Projectは、ユタ州ボックスエルダー郡の未編入地域に約4万エーカー(約162平方キロメートル)のAIデータセンター・エネルギー複合施設を建設する計画だった。マンハッタン島の3倍近い面積に、最大7.5〜9ギガワットの発電能力を持つキャンパスを整備し、AI演算、クラウドコンピューティング、米軍の防衛オペレーションを支えるという構想だ。 計画はユタ州のMIDA(Military Installation Development Authority、軍事施設開発機構)を通じて進められ、5月初旬にボックスエルダー郡委員会が全会一致

米国民7割がAIデータセンターに反対、原発より嫌う

AI

米国民7割がAIデータセンターに反対、原発より嫌う

自宅の近くに建ててほしくないものリストの上位に、AIのための巨大施設が滑り込んできた。原子力発電所より嫌われる位置に。これは少数の活動家の声ではなく、米国民7割の総意だ。 「裏庭にデータセンターは要らない」が多数派になった 米調査会社Gallupが2026年5月13日に公表した世論調査で、米国民の71%が「自宅の近くにAIデータセンターを建設することに反対」と答えた。うち48%は「強く反対」と回答している。 賛成はわずか4分の1で、「強く賛成」はたった7%だった。 数字の異常さは、比較対象を並べると一段はっきりする。同じ調査で「自宅の近くに原子力発電所を建てること」への反対は53%だった。AIデータセンターは原発より 18ポイント も嫌われている計算になる。 Gallupが原発の同じ質問を始めた2001年以降、原発反対の最高値は 63% 。AIデータセンターはその記録すら超えてしまった。 調査は2026年3月2日から18日にかけて、全米50州とコロンビア特別区に住む18歳以上の成人1000人を対象に電話で実施された。標本誤差はプラスマイナス4ポイント。Gallupがこの設

9GWデータセンター承認の州議員、記者の携帯を叩き落とす

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9GWデータセンター承認の州議員、記者の携帯を叩き落とす

9GWデータセンターを承認したユタ州の上院議員が、嫌がらせ被害を取材していたABC4の記者に詰め寄り、撮影中の携帯電話を手で払い落とした。事件の構造はもっと根深い。 何が起きたのか 5月6日、ユタ州レイトン市の園芸店「J&Jナーセリー&ガーデンセンター」の駐車場。ABC4のレポーター兼アンカー、ベイヤン・ワン氏が取材で現場に立っていた。 ワン氏が車内にいたとき、店外で同社のカメラマンに対して怒鳴っている男がいるのに気づいた。ワン氏が車外に出て近寄り、何があったのかを尋ねた。男はユタ州上院のジャケットを着ていたが、自分が誰かを認めなかった。後にこの男は、州上院議員ジェリー・スティーブンソン氏(Jerry Stevenson、共和党、レイトン選出)だと判明する。 ワン氏は携帯電話を取り出し、撮影を始めた。ABC4は同店の経営陣にすでに連絡を取っており、嫌がらせ被害そのものを伝えるために来ていることを説明しようとした。スティーブンソン氏は「こんなものは全部くだらない(this whole thing is just a bunch of baloney)」と言い、ワン氏に向かって歩

人口7000人の町に東京ドーム18個分のAIデータセンター

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人口7000人の町に東京ドーム18個分のAIデータセンター

ペンシルベニア州の人口7000人の小さな町に、6つのAIデータセンター群が建設されようとしている。51棟の倉庫はそれぞれウォルマート級。住民の反発で町議会7人のうち4人が辞任した。AI需要が地方自治を物理的に押しつぶしている。 元炭鉱の町に、51のウォルマートが降ってくる アーチボルド(Archbald)はペンシルベニア州北東部、ポコノ山脈のふもとにある人口7000人ほどの町だ。20世紀初頭に石炭産業が衰退してからは、森と住宅地が広がる静かなコミュニティになっていた。 その町に今、5社のデベロッパーが計6つのAIデータセンター群を建設しようとしている。51棟のデータ倉庫、1棟あたりウォルマート・スーパーセンター級、町の17平方マイルの土地のうちおよそ14% を占める規模。合計の延床面積は東京ドーム約18個分に達する。 「ウォルマートが51軒できる町」と言われて、それを歓迎する住民はまずいない。 住民は、開発の規模を見て言葉を失った そもそもデータセンターは、住宅街の隣に建つような建物ではない。屋根の下にずらりと並んだサーバーラックを24時間冷却し続ける必要があり、巨大な