Windows

WindowsのGDID、解析で全容判明。完全な無効化は不可能

Windows

WindowsのGDID、解析で全容判明。完全な無効化は不可能

FBIがハッカーの追跡に使ったWindowsの固有識別子GDID。独立した研究者がバイナリを解析し、生成から送信までの全経路を突き止めた。Microsoftアカウントの有無にかかわらず生成され、ユーザーが完全に止める手段はない。 Microsoftが公式に語らなかった中身 Windowsのすべてのインストールに含まれるGDID(Global Device Identifier)の正体が、独立した研究者のリバースエンジニアリングで明らかになった。 きっかけは2026年6月30日に公開された、Scattered Spiderメンバーとされるピーター・ストークス(Peter Stokes)氏に対する連邦訴状だった。GDIDがFBIの追跡に使われたことが法廷文書に記載され、Windowsユーザーの間に波紋が広がった。 Microsoftの公式文書でGDIDに触れているのは、Azure Monitorのリファレンス内にある1行だけだ。配信の最適化テーブルUCDOStatusのカラム定義に「Microsoftが内部で使用する識別子」と記載されているだけで、生成の仕組みも収集対象も説明され

マイクロソフト、一部PCのセキュアブート更新を一時停止。確認方法

Windows

マイクロソフト、一部PCのセキュアブート更新を一時停止。確認方法

6月に期限を迎えたセキュアブート証明書の更新が、一部のWindows PCで自動適用されないまま止まっている。マイクロソフトはファームウェア起因の既知の問題を公式に認め、該当するPCへの配信を一時停止した。 Windowsセキュリティに表示される2つの警告 マイクロソフトが6月29日付で公開したサポートドキュメントは、セキュアブート証明書を受け取れないPCを2つの状態に分類している。 1つ目が「一時停止」だ。Windowsセキュリティアプリの「デバイスセキュリティ」→「セキュアブート」を開くと、該当するPCには「既知の問題の影響を受けている」旨のメッセージが表示される。 マイクロソフトとPCメーカーが共同で原因を調査しており、修正が完了するまで証明書の配信を止めている。 2つ目が「非サポート」だ。ハードウェアやファームウェアの制限により、自動更新の経路自体が使えないPCに表示される。 メーカーのサポートが終了した古い機種や、ファームウェア更新の提供見込みがないPCがここに該当する。 セキュアブート証明書が届かないPCの2つの状態 一時停止非サポート表示既知の

LGモニターがマカフィー広告を表示。Windows自動配信が原因

Windows

LGモニターがマカフィー広告を表示。Windows自動配信が原因

PCにLGモニターを接続しただけで、マカフィーの広告ポップアップが出る。その仕組みと背景、そしてWindowsが許している構造的な欠陥を追う。 何が起きたのか 2026年7月上旬、PCゲーマーのコミュニティに相次いで報告が上がった。LGモニターを使っているPCで、突然マカフィーの広告ポップアップが表示されたという。 Windows update silently installed LG bloatware, which causes a McAfee pop up by u/Mags_Smash in pcmasterrace Now my monitor is sending me paid ads for Mcafee?! by u/t40r in pcmasterrace ポップアップの発信元はLG Monitor App Installer。LGがMicrosoftストアで配布している設定ツール群のランチャーで、OnScreen Control、LG

Windows 11に「Proの上」がある。309ドルで買える隠れたエディション

Windows

Windows 11に「Proの上」がある。309ドルで買える隠れたエディション

Windows 11のエディションはHomeとProの二択だと思っている人が大半だろう。Proのさらに上、Windows Serverの手前に位置するエディションが、2017年から存在している。 スタートメニューに広告がない Windows 11 Pro for Workstationsは、Microsoftが公式に販売しているクライアント向けWindowsの最上位エディションだ。Windows 10時代の2017年にPro for Workstationsとして初登場し、Windows 11でもそのまま引き継がれている。 存在そのものが意外だろう。PCショップの店頭でも、BTOの構成画面でも、選択肢に出てくるのはHomeかProがほぼすべてだ。デル、HP、レノボのワークステーション製品にはプリインストールされているが、自作PCやゲーミングPCの文脈ではまず話題に上がらない。 目に見える差はインストール直後に現れる。スタートメニューにキャンディークラッシュやNetflixへのプロモーションリンクが並ばない。Proには最初から入っている類の広告ショートカットが、このエディション

Windowsの「指紋」が犯罪者を追い詰めた。全PCに入っているGDID

セキュリティ

Windowsの「指紋」が犯罪者を追い詰めた。全PCに入っているGDID

Scattered Spiderのメンバーとされる19歳がフィンランドで逮捕・米国へ移送された。決め手はWindowsに埋め込まれた識別子GDIDで、VPNの裏側にいた人物を特定した。 空港で止められた19歳 2026年4月10日、ヘルシンキ空港。日本行きの便に搭乗しようとしていた若者が、フィンランド警察に拘束された。 ピーター・ストークス(Peter Stokes)、19歳。米国とエストニアの二重国籍を持つ。インターポールの赤手配書に基づく逮捕だった。所持品の中には2台のハードドライブがあり、後に捜査上の証拠として扱われることになる。 ストークス氏の身元は2024年の時点で当局に把握されていた。エストニアとアラブ首長国連邦を行き来していたが、当時は未成年であり、監視にとどまっていた。成人後、赤手配書が発行された。 6月末に米国へ移送され、6月30日にシカゴの連邦裁判所で初出廷。共謀、コンピュータ侵入、詐欺の3つの罪で起訴されている。オンラインでは「ブーケ」「スペンサー」「ジョーダン」というハンドル名を使っていた。 Scattered Spiderという集団 米司法省

Windows起動時の白いウィンドウ。原因はChromeだった

Windows

Windows起動時の白いウィンドウ。原因はChromeだった

Windows 10・11で起動直後に正体不明の白いウィンドウが一瞬現れ、操作を遮ったあと消える現象が報告されている。Google Chromeのバックグラウンドタスクが原因とみられ、タスクスケジューラから無効化する対処法が共有されている。 電源を入れたら白いウィンドウが出る PCを起動すると、画面の左上に大きな白いウィンドウが現れる。タイトルバーもメニューもない。 背面のデスクトップやアプリには触れない。数秒で消えるが、毎回出る環境もあれば、たまにしか出ない環境もある。 この現象がRedditの r/WindowsHelpで報告され、同じ症状を訴えるユーザーが続いた。投稿者のOSはWindows 10 Homeだが、別のユーザーがWindows 11 25H2 InsiderビルドやWindows 10の別バージョンでも再現を確認している。 当初はAMDのグラフィックスドライバーが疑われた。しかしIntel環境でも発生しており、GPU固有の問題ではない。 Chromeが裏で動かしているもの 原因の候補として投稿者が特定したのは、タスクスケジューラに登録されているRu

Windows 11の標準機能が最大500GBを食い潰す。Microsoftが修正配信

Windows

Windows 11の標準機能が最大500GBを食い潰す。Microsoftが修正配信

Windows 11に標準搭載されている「機能アクセス マネージャー サービス」のデータベースファイルが異常に肥大化し、ストレージを数十〜数百GB占有する問題が数か月前から報告されていた。Microsoftはこの不具合を正式に認め、6月29日付でKB5095093のチェンジログに修正を追記した。 70GBが消えた日 Microsoftのサポートフォーラムに、あるユーザーの報告が上がった。Windows 11でストレージの空きが急激に減り、調べたところCapabilityAccessManager.db-walというファイルが70GBにまで膨れ上がっていた。 機能アクセス マネージャー サービスが生成するこのファイルは、アプリによるカメラ・マイク・位置情報へのアクセス履歴を記録するデータベースのWALファイル(書き込み先行ログ)だ。本来のサイズは数MB程度。それが数十GBに達し、ひどい例では500GBを超える報告もある。 WALファイルサイズ:正常値と報告値の比較 約4MB 70GB 500GB 128GB 正常時 初回報告 最大報告 SSD容

BlueHammer、ランサムウェアに転用。CISAが警告

セキュリティ

BlueHammer、ランサムウェアに転用。CISAが警告

4月に修正済みのWindows Defenderの権限昇格脆弱性が、2か月半後のいまランサムウェア攻撃に使われている。パッチ未適用の端末で身代金を要求される事態が、現実になった。 パッチ公開から77日、悪用は止まらなかった 米サイバーセキュリティ・インフラセキュリティ庁(CISA)は現地時間6月30日、Windows Defenderの権限昇格脆弱性CVE-2026-33825(通称BlueHammer)について、KEV(悪用が確認された脆弱性)カタログのランサムウェア欄を「確認済み」に更新した。 BlueHammerは4月初旬にセキュリティ研究者ナイトメア・エクリプス(Nightmare Eclipse)が実証コードとともに公開し、Microsoftが4月14日の月例パッチで修正した脆弱性だ。CISAは4月22日の時点でKEVカタログに追加し、連邦機関に5月7日までの対処を命じていた。今回の更新は、当初のゼロデイ悪用に加え、ランサムウェア攻撃への転用が確認されたことを意味する。 BlueHammer(CVE-2026-33825)経緯 4月3日実証コード公開

Windows 11、タスクバーのサイズ設定が専用項目に。Insiderで5ビルド同時配信

Windows

Windows 11、タスクバーのサイズ設定が専用項目に。Insiderで5ビルド同時配信

Windows 11のInsiderプレビューに5つのビルドが同時配信された。タスクバー設定の整理、再起動回数の削減、GIF検索のバックエンド刷新。変更は設定画面の細部にまで及んでいる。 タスクバーのサイズが専用項目に 現地時間6月26日、MicrosoftはWindows 11 Insiderプログラムに5つの新ビルドを一斉配信した。26H2系はExperimental(ビルド26300.8758)とベータ(ビルド26220.8754)の2本。26H1系はExperimental(ビルド28120.2374)とベータ(ビルド28020.2366)の2本。加えて、将来プラットフォーム向けのビルド29617.1000。 目立つ変更はExperimentalチャネル(26H2)のタスクバーだ。5月に実装された位置変更・サイズ変更機能に続き、今回はタスクバー設定ページにサイズ専用の項目が追加された。従来、タスクバーのサイズは「タスクバーの動作」配下の小さなトグルで切り替える仕様だったが、位置やアイコン配置と並ぶ独立した設定項目になった。 5月のタスクバー位置変更では「設定が見つけに

Windows 11のシャットダウンが遅い原因はバグだった

Windows11

Windows 11のシャットダウンが遅い原因はバグだった

シャットダウンを押してから画面が消えるまで、妙に長い。ハードウェアが古いのか、常駐ソフトが悪さをしているのか。心当たりを探して設定を見直した経験は、Windows 11ユーザーなら覚えがあるだろう。 その原因は、自分のPCにはなかった。Windows 11そのものにあった。 シャットダウン遅延の正体はBITSだった 現地時間6月23日にリリースされたWindows 11のプレビュー更新KB5095093(OSビルド26200.8737/26100.8737)で、Microsoftはシャットダウンが遅くなっていた問題を修正した。対象はWindows 11 24H2と25H2の両方だ。 犯人はBITS(バックグラウンド インテリジェント転送サービス)。Windows Updateのダウンロード、Microsoft Storeのアプリ更新など、多くのバックグラウンド転送を担うWindowsの基盤サービスだ。シャットダウン操作を受けてもBITSの停止処理に時間がかかり、「シャットダウンしています」の画面で数秒以上待たされる状態が続いていた。 KB5095093では、このBITSの停

Windows 10延長サポート、1年追加で2027年10月まで

Windows

Windows 10延長サポート、1年追加で2027年10月まで

Microsoftが個人向けWindows 10拡張セキュリティ更新プログラム(ESU)の提供期間を、当初の2026年10月13日から2027年10月12日へ1年延長した。正式な発表はなく、公式ドキュメントの書き換えで判明した。 公式ページの書き換えで発覚 Microsoftは現地時間6月25日、Windows 10のESUに関する公式サポートページと、Windows Experience Blogの過去記事を更新した。個人向けESUの終了日が「2026年10月13日」から「2027年10月12日」に書き換わっている。 プレスリリースもブログ記事の新規投稿もない。Windows Experience Blogに追記されたのは「Editor's note」だけだ。そこには「個人向けデバイスのESUプログラムを1年追加で提供する。顧客がWindows 11 PCへ移行するための時間をさらに確保する」と記されている。ESUの対象は数億台規模のPCだ。それだけの影響がある変更を、ドキュメントの書き換えだけで済ませている。 登録済みユーザーは何もしなくていい すでにESUに登録して

Windows 11、発表から5年。「未完成」のまま7割のPCに届いた現実

Windows

Windows 11、発表から5年。「未完成」のまま7割のPCに届いた現実

2021年6月24日に発表され、同年10月5日に出荷されたWindows 11が5周年を迎えた。批判と不満を浴び続けながら、このOSはいつの間にかWindowsの主流になっている。 「最後のWindows」の後継として 5年前の6月24日、Microsoftは「あなたの好きなものに近づけるOS」としてWindows 11を発表した。Windows 10は「最後のWindows」になるはずだった。6年以上にわたるWindowsバージョン間の空白は、Windows XPからVistaへの移行期を超え、同社の歴史上最長となった。 発表の約1週間前にプレビュービルドが流出し、世界中のユーザーが正式発表を待たずにWindows 11に触れた。中央寄せのタスクバー、丸みを帯びたウィンドウ、刷新されたスタートメニュー。見た目は新しかった。だが触った瞬間に気づく違和感もあった。タスクバーは動かせない。右クリックメニューは二重構造になり、従来の操作にワンクリック余計にかかる。 そしてTPM 2.0とセキュアブートの必須化。まだ十分に使えるPCが、ハードウェア要件を満たさないという理由だけでアッ

Windows 11、AI不要の実用5機能が7月に全員へ

Windows

Windows 11、AI不要の実用5機能が7月に全員へ

Windows 11の7月アップデート(KB5095093)で、Copilot+ PCもAIサブスクリプションも不要な5つの実用機能が全PCに展開される。更新の一時停止をカレンダーで選べるようになり、PCを72時間前の状態に丸ごと巻き戻す復元機能が一般提供される。ウィジェットは静かになり、Bluetoothは一度にこれだけ直るのかというほど手が入った。6月のプレビュー配信を経て、7月14日のPatch Tuesdayで全ユーザーに届く。 「AIではない」ことの意味 2026年のWindows 11は、毎月のようにAI関連の機能を積んできた。Copilotがタスクバーに住みつき、AIエージェントがバックグラウンドで走り、Recallはセキュリティ研究者からの指摘が絶えない。そのたびにSNSで繰り返されてきた声がある。「AIより先にやることがあるだろう」。 7月のアップデートは、その声に対するMicrosoftの回答に見える。5つの目玉機能はどれもCopilot+ PCを必要としない。NPUもクラウドも関係ない。Windows 11 24H2と25H2が動くすべてのPCに届く、地に

Copilot強制インストール、完了予定をまた延期。8月末に後退

Microsoft

Copilot強制インストール、完了予定をまた延期。8月末に後退

Microsoft 365 Copilotアプリの自動インストール、Microsoftがまたスケジュールを書き換えた。6月15日付でメッセージセンター(MC1152323)が更新され、フィーチャーフラグの詳細スケジュールは消えた。残ったのは「6月中旬から7月中旬にかけてロールアウト」という一文と、完了予定が7月31日から8月28日に後退した事実だけだ。 予告の歴史が語ること この自動インストールには、もう長い経緯がある。 2025年9月の最初の予告では「10月から11月に完了」とされた。12月に実際にロールアウトが始まったものの、IT管理者の反発を受けて2026年3月に一時停止された。Microsoftは停止の理由を明示しなかった。6月2日の更新でMicrosoftは再開を告知し、4段階のフィーチャーフラグで7月1日に完了する計画を示した。 MC1152323 更新履歴 2025年9月自動インストールを予告10月〜11月完了予定で初版を発表2025年12月ロールアウト開始バージョン2511で配布開始2026年3月一時停止理由の明示なし。方針転換への期待が広がる20