Windows 11の標準機能が最大500GBを使用する不具合 KB5095093で修正

Windows 11の標準機能が最大500GBを使用する不具合 KB5095093で修正

Windows 11に標準搭載されている「機能アクセス マネージャー サービス」のデータベースファイルが異常に肥大化し、ストレージを数十〜数百GB占有する問題が数か月前から報告されていた。Microsoftはこの不具合を正式に認め、6月29日付でKB5095093のチェンジログに修正を追記した。


70GBが消えた日

Microsoftのサポートフォーラムに、あるユーザーの報告が上がった。Windows 11でストレージの空きが急激に減り、調べたところCapabilityAccessManager.db-walというファイルが70GBにまで膨れ上がっていた。

機能アクセス マネージャー サービスが生成するこのファイルは、アプリによるカメラ・マイク・位置情報へのアクセス履歴を記録するデータベースのWALファイル(書き込み先行ログ)だ。本来のサイズは数MB程度。それが数十GBに達し、ひどい例では500GBを超える報告もある。

WALファイルサイズ:正常値と報告値の比較
約4MB 70GB 500GB 128GB 正常時 初回報告 最大報告 SSD容量 (128GB機)
※正常時のWALファイルサイズは1〜4MB程度。報告値はMicrosoftサポートフォーラムへのユーザー投稿に基づく。SSD容量は参考値(128GBモデルの場合)

報告は、フォーラムやコミュニティに次々と広がった。128GBや256GBのSSDを搭載したノートPCでは、このファイル一つでストレージがほぼ埋まり、「ディスク容量が不足しています」の警告とともにシステムの動作が著しく低下した。

原因はデータベースの書き込み制御

WALファイルの肥大化は、SQLiteデータベースの仕組みに起因する。WALはデータベース本体への書き込みが追いつかないときの一時的な記録先で、通常は定期的に本体へ統合される。ところが何らかのアプリやサービスが高頻度で書き込み続けると、統合が追いつかず、WALだけが膨張し続ける。

ユーザー報告やITブログの調査では、DellのSmartByteやRainmeterといったサードパーティ製ソフトウェアが過剰な書き込みを引き起こす要因として特定されている。位置情報やネットワーク状態を頻繁に参照するこれらのアプリが、WALの処理能力を超える速度で書き込みを繰り返す。

サードパーティ製ソフトウェアの挙動がトリガーであっても、WALの肥大化を検知・制御する仕組みがOS側に備わっていなかった以上、ストレージを食い潰したのはWindowsの標準サービスだ。

Microsoftの対応

Microsoftは6月23日にリリースしたプレビュー更新プログラムKB5095093で、この問題への修正を配信した。しかし、修正がチェンジログに追記されたのは6月29日で、当初のリリースノートには記載されていなかった。

追記の内容は、CapabilityAccessManager.db-walファイルのディスク使用量の改善。通常ロールアウトで、KB5095093を適用した全ユーザーに配信される。

対象はWindows 11バージョン24H2と25H2。このプレビュー更新を適用すれば、今後のWALファイルの肥大化は抑制される。

修正適用前にできること

WALファイルがすでに肥大化している環境では、KB5095093を適用しても既存の巨大ファイルは自動で縮小されない可能性がある。ユーザーの報告によれば、以下の手順で手動対処が可能とされている。

サービス管理画面から「機能アクセス マネージャー サービス」を停止し、C:\ProgramData\Microsoft\Windows\CapabilityAccessManager\にあるCapabilityAccessManager.db-walファイルを削除してPCを再起動する。サービスは再起動時に自動で新しいファイルを生成する。

注意点として、この手順の実行後にWi-Fiやネットワーク接続が一時的に途切れる報告がある。接続が回復しない場合は、サービスが正常に再起動しているか確認する必要がある。

なお、CapabilityAccessManager.db(本体のデータベースファイル)は削除しない方がよい。プライバシー設定が初期化され、予期しない動作を招く可能性がある。

ストレージ管理の死角

Windowsの「設定」→「システム」→「ストレージ」にある標準のクリーンアップ機能では、このファイルは検出されない。ディスククリーンアップツールも対象外だ。WinDirStatやTreeSizeといったサードパーティ製のディスク解析ツールを使わない限り、何がストレージを消費しているのか分からないまま容量不足に悩まされることになる。

azuretothemax(windirstat

120GBのSSDを搭載したSurface Pro 7で、空き容量が100MBを切るまで原因が分からなかったという報告もあった。アプリを削除し、一時ファイルを消し、それでも容量が回復しない。最終的にサードパーティ製ツールで調べて初めて、36GBのWALファイルの存在に気づいた。

Microsoftが修正を認めたことで、この問題は収束に向かう。ただ、ストレージが逼迫したPCでは動作の遅延やシステムの不安定が数か月続いていた可能性がある。KB5095093の適用とあわせて、WALファイルの現在のサイズを確認しておきたい。

参照元:June 23, 2026—KB5095093 (OS Builds 26200.8737 and 26100.8737) Preview

他参照:CapabilityAccessManager is devouring my hard drive - Microsoft Q&AOut of Control Capability Access Manager.db-Wal File Size – Azure to the Max

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