Windows 10 LTSC 2021、2027年1月にサポート終了。ESUは1台61ドルから
Microsoftが企業向けWindows 10の最後のLTSCエディションについて、サポート終了日と有償延長プログラムの詳細を公表した。
Microsoftが企業向けWindows 10の最後のLTSCエディションについて、サポート終了日と有償延長プログラムの詳細を公表した。
5年で終わるLTSC
Microsoftは現地時間8月5日、Windows 10 Enterprise LTSC 2021のサポートが2027年1月12日に終了すると発表した。この日を最後に、セキュリティ更新、バグ修正、技術サポートのすべてが停止する。
LTSC(Long-Term Servicing Channel、長期サービスチャネル)は、機能更新を受け取らず、セキュリティ修正だけで安定運用するためのエディションだ。ATM、医療機器、工場の制御端末など、変更を嫌う環境で使われている。
このLTSC 2021は、サポート期間が5年に短縮された。LTSC 2019までは延長サポートを含めて10年だったが、2021版では延長サポートが廃止され、メインストリームの5年だけで打ち切られる。
安定性を理由に選んだはずが、サポートのほうが先に終わる。LTSC 2019の延長サポート終了は2029年1月9日。3年前にリリースされた旧版が、2年長く使える。
有償延命の条件
サポート終了後も使い続ける場合、MicrosoftはESU(Extended Security Updates、拡張セキュリティ更新)プログラムを用意している。
ESUは2026年9月1日に販売が始まる。購入はボリュームライセンスまたはMicrosoftクラウドソリューションプロバイダー経由に限られ、個人では購入できない。
価格は1年目が1台あたり61ドル(約9,600円)。Microsoft IntuneやWindows Autopatchといったクラウド管理ツールを使っている場合は約25%引きの45ドル(約7,100円)になる。
ESUの価格は毎年倍増する。2年目は122ドル、3年目は244ドル。
しかも累積制で、2年目から加入しても1年目の費用を含めて支払う。3年間フルに使った場合、1台あたり合計427ドル(約6万7,000円)になる。
ESUで提供されるのは「緊急」と「重要」に分類されるセキュリティ更新だけで、新機能や品質修正は含まれない。Microsoftはこのプログラムを「一時的な橋渡し」と位置づけている。最終期限は2030年1月8日。
Microsoftが示す移行先はWindows 11 Enterprise LTSC 2024になる。
IoT版は別世界
同じLTSC 2021でも、Windows 10 IoT Enterprise LTSC 2021は2032年1月13日までサポートが続く。従来通り10年の期間が維持されており、ESUの購入は不要だ。
名前が似ているだけに、台帳の確認は欠かせない。IoTかEnterprise(汎用)かで、サポート終了日が5年変わる。資産管理ツールが「Windows 10 Enterprise」と短縮表示しているケースもある。
Windows 10延命の全体像
LTSC 2021のESUは、一般向けWindows 10のESUとは別のプログラムだ。
一般向けのWindows 10(バージョン22H2)は2025年10月14日にサポートが終了しているが、個人向けにはコンシューマーESUが提供されている。Microsoftは6月25日、コンシューマーESUの期限を2027年10月12日まで1年延長した。条件を満たせば無料で利用できる。
一方、企業向け通常版のESUは有償のまま最大3年間(2028年10月まで)提供される。
Windows 10の延命策は、エディションと用途によってサポート期限も費用もまったく異なる。
- 一般向け22H2(個人):コンシューマーESUで2027年10月まで(無料、条件あり)
- 一般向け22H2(企業):商用ESUで最大2028年10月まで(有償)
- Enterprise LTSC 2021:ESUで最大2030年1月まで(有償、年倍増)
- IoT Enterprise LTSC 2021:ESU不要、2032年1月まで通常サポート
2025年10月 一般向けWindows 10サポート終了 ESUなしでは更新停止 2026年9月 LTSC 2021 ESU販売開始 1台61ドルから。クラウド割引で45ドル 2027年1月 Enterprise LTSC 2021サポート終了 ESU加入またはWindows 11 LTSC 2024へ移行 2029年1月 LTSC 2019延長サポート終了 3年前の旧版がLTSC 2021より長持ち 2030年1月 LTSC 2021 ESU終了 3年間フルで1台427ドル 2032年1月 IoT Enterprise LTSC 2021サポート終了 ESU不要。2032年1月まで通常サポート |
Microsoftが「橋渡し」と呼ぶESUは、毎年倍増する料金で移行の速度を値付けしている。