Chrome 150、MV2拡張が完全終了。残る手段はダウングレードのみ

Chrome 150、MV2拡張が完全終了。残る手段はダウングレードのみ
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Chrome 150が6月30日に配信され、Chrome上でManifest V2拡張機能を有効にする手段が消えた。残された選択肢は、旧バージョンへのダウングレードか、ブラウザの乗り換えになる。


予定より早かった終了

Manifest V2(MV2)拡張機能の廃止をGoogleは段階的に進めてきたが、最終段階は予想より早く来た。

当初の分析では、MV2のフラグが完全に削除されるのはChrome 151とみられていた。Chrome 150ではフラグの一部がまだ残るという見方もあった。実際にはChrome 150のリリースで、Chrome上でMV2拡張機能を有効にする手段がすべて消えている。

Chrome 150は現地時間6月30日に安定版チャネルへ配信された。このアップデートでExtensionManifestV2Disabledフラグが削除され、コマンドラインフラグによる回避策も機能しなくなっている。Chrome 151(7月下旬配信予定)ではExtensionManifestV2UnsupportedAllowLegacyMV2Extensionsなど残りのフラグも削除される予定だが、実質的にはChrome 150の時点でMV2は終わった。

uBlock Originをはじめ、MV2に依存していた拡張機能はChromeで動作しない。Chrome 149までは起動オプションの指定でMV2拡張を使い続けられたが、その方法ももう通じない。

ダウングレードという選択

Neowinが7月2日に公開したレポートは、Chrome 150にアップデートしてしまったユーザー向けに、旧バージョンへ戻す手順を紹介している。

手順の骨子は3つある。まず、Googleの自動更新サービスを無効化する。次にChrome 150をアンインストールし、GitHubで公開されている旧バージョン(記事執筆時点でv148)をインストールする。最後に、Chromeのショートカットの起動オプションにMV2無効化フラグを解除するパラメータを追加する。

このレポートの冒頭に明記されているとおり、これは推奨される方法ではない。Chrome 150には382件のセキュリティ修正が含まれており、そのうち15件は深刻度「Critical」に分類されている。旧バージョンに留まるということは、これらの修正を受け取れないということだ。

ブラウザのダウングレードは、企業のIT部門が互換性問題の一時対処として行うことはあるが、セキュリティパッチを放棄してまで個人が常用するものではない。Googleの公式ドキュメントも、ダウングレードすると全ユーザープロファイルとキャッシュが自動削除されると明記しており、必要な場合に限定して実施するよう警告している。

MV2終了後に残る選択肢

Chromeに留まるなら、MV3に対応した拡張機能に移行するほかない。uBlock Originの開発者レイモンド・ヒル(Raymond Hill)氏はMV3対応版のuBlock Origin Liteを公開しており、Chromeウェブストアでのユーザー数は約1700万人に達している。

MV3版の制約は既報の通りで、webRequest APIに代わるdeclarativeNetRequestではフィルタリングルールの動的な適用が制限される。一般的な広告の遮断は可能だが、配信方式を頻繁に変えるプラットフォームへの追従ではフル版との差が出る。ヒル氏自身、uBlock Origin Liteはフル版とは「違いが大きすぎて自動的な代替とはならない」としている。

Chromiumベースの別ブラウザに移る場合、OperaはMV2のサポートを「技術的に可能な限り」続けると表明しており、BraveはuBlock Originを含む4つのMV2拡張機能を独自にホストしている。いずれもChromiumのコードベースからMV2関連コードが完全に除去されれば独自のフォークを維持する必要があり、長期的な保証はない。

Chromiumに依存しないFirefoxだけが、MV2のフル機能をそのまま使える。MV2とMV3の両方をサポートしており、uBlock Originのフル版が制限なく動作する。

382件のパッチを捨てる覚悟があるか

ダウングレードの手順自体は、技術に慣れた人なら難しくない。問題は、その判断が正しいかどうかだ。

Chrome 150で修正されたCriticalの脆弱性には、拡張機能やBluetoothコンポーネントのuse-after-free(解放済みメモリの誤った再参照)が含まれる。悪意のあるWebページや機器を経由して任意コードを実行される可能性のある欠陥だ。ダウングレードすれば、こうした修正を受け取れない状態に身を置くことになる。

広告を遮断できる代わりに、任意コード実行につながる脆弱性を抱える。その状態を一時的な猶予として受け入れるか、別のブラウザに移行するか。どちらを選ぶかは、それぞれのユーザーが決めることだ。

参照元:How to roll back Chrome and restore MV2 extensions following the v150 update

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