Intel Nova Lake-S、型番が4桁に回帰。「Core Ultra 9 4950K」の名が浮上
Intelの次世代デスクトップCPU「Nova Lake-S」で、プロセッサの型番が再び4桁になる。リーク情報の時点だが、複数のリーカーが命名規則の変更を裏付けている。
Intelの次世代デスクトップCPU「Nova Lake-S」で、プロセッサの型番が再び4桁になる。リーク情報の時点だが、複数のリーカーが命名規則の変更を裏付けている。
285Kの次は4950K
Intelのデスクトップ向けプロセッサの型番が、また変わろうとしている。
リーカーのLC Tech Leaks氏が8月19日、CPU-Zのスクリーンショットとともに投稿した情報によると、Nova Lake-Sのテスト中のプロセッサに「Core Ultra 9 4950K」という名称が付けられている。

Z990マザーボード上で動作しており、28コア構成でCPU-Zのシングルスレッドが約1,000点、マルチスレッドが約20,000点だという。
4950K。4桁の型番。
思い出してほしい。第14世代まで、Intelの型番は5桁だった。Core i9-14900K。それがArrow Lake世代のCore Ultra 200シリーズで突然3桁に変わり、Core Ultra 9 285Kになった。あの変更からまだ2年も経っていない。
今度は4桁。285Kの次が4950K。Core Ultra Series 4の「4」を先頭に置き、後ろの3桁「950」で製品ラインとグレードを示す形になる。
なぜ4桁に戻るのか
3桁では足りなくなった。
Nova Lake-Sは、過去のリーク情報を総合すると、Intelがこれまでに投入したどのデスクトップ向けプロセッサファミリーよりも複雑な製品構成になる。シングルダイの28コアモデル、デュアルダイの52コアモデル、さらにそれぞれにbLLC(大容量ラストレベルキャッシュ)搭載版と非搭載版がある。TDPも35W、65W、125W、175Wの4段階で、過去のリークでは13以上のSKU(製品バリエーション)が予定されている。
3桁の数字でこれだけのラインアップを区別するのは無理がある。285K、270K Plus、250K Plusと並んだ時点で、現行の命名体系は息切れしていた。
中国のリーカーGolden Pig Upgrade氏もこの動きを確認しており、ノートPC向けのCore Ultra Series 4 HXシリーズでも同様の4桁命名(Core Ultra 4000HX)が採用されるとしている。
4950Kは仮称の可能性
Gotou_3rd氏(@Gotou_kai3)は同日、投稿で2つの情報を明かしている。
but the naming schema is true, number part will be 4-number based.
(命名規則は正しい。型番部分は4桁ベースになる)
Following current dashboard, NVL-S's QS haven't sample yet.
(現在のダッシュボードによれば、Nova Lake-SのQSはまだサンプル配布されていない)
4桁の命名規則は確定的だが、「4950K」という具体的なSKU名は最終版とは限らない、というのがGotou_3rd氏の見解だ。Intelは内部テスト段階で仮のSKU名を使うことがあり、Nova Lake-Sは開発の初期段階にある。この投稿は、著名なIntelリーカーであるJaykihn氏がリポストしている。
QS未配布が意味すること
Gotou_3rd氏が言及した「QS未配布」は、命名規則よりも重要な情報かもしれない。
QS(Qualification Sample、認定サンプル)は、製品版に近い品質のチップをマザーボードメーカーやOEMに配布し、外部での最終検証を行うための段階だ。これがまだ始まっていないということは、パートナー各社によるファームウェアやハードウェア設計の検証が手つかずであることを意味する。
Intelは2026年1月にリップブー・タン(Lip-Bu Tan)CEOがNova Lakeの2026年内投入を示唆していた。過去のリーク情報では2027年1月のCES 2027(世界最大規模の家電・テクノロジー見本市)で発表、Q1に28コアモデルの発売開始という線が有力だった。8月下旬の時点でQSが未配布なら、CES 2027での発表は間に合うとしても、発売時期はかなりタイトになる。
ES(エンジニアリングサンプル)からQS、そして量産へという工程は直線的に進むとは限らないが、外部パートナーによる検証には通常数カ月を要する。
ベンチマークの数字をどう見るか
LC Tech Leaks氏が公開したCPU-Zのスコアは、シングルスレッド約1,000点、マルチスレッド約20,000点。
参考値として、現行のデスクトップCPUをCPU-Zの32スレッド以下のランキングに絞ると、Ryzen 9 9950X3D2が17,294点、Ryzen 9 9950X3Dが17,005点、Ryzen 9 9950Xが16,935点。シングルスレッドではCore Ultra 9 285Kが約890点、Ryzen 9 9950X3Dが約869点。
285Kとの比較ではシングルで約12%、マルチではRyzenの最上位と比べても約16%上回る。だが、この比較に意味はほとんどない。
ESのスコアだ。動作クロック、電力制限、シリコンの完成度が分からない状態の数字は、最終製品の性能を予測する材料にならない。しかも比較対象の現行CPUは2024年~2025年発売のチップであり、Nova Lake-Sが市場に出る2027年にはAMDのZen 6が対抗馬として存在しているはずだ。
LC Tech Leaks氏は過去にZ990マザーボードの実機画像や電力供給設計の詳細を公開した実績がある。今回のリーク情報の信頼度を測るうえでは、少なくとも実際のハードウェアにアクセスできる立場にあることは確認されている。一方、Xのリプライ欄では偽物を疑う声も上がっており、同氏はそれに対して否定している。
28コアの中身
4950Kのコア構成は「8P&20E」と記載されているが、これは正確には8基のPコア、16基のEコア、4基のLPEコアの合計28コアとみられる。LPE(Low-Power Efficiency)コアは超低消費電力のタスクを処理する第3階層のコアで、Nova Lakeでデスクトップに初めて導入される。LC Tech Leaks氏はEコアとLPEコアをまとめて20基と表記した可能性が高い。
過去のリーク情報と照合すると、28コアのシングルダイ構成はNova Lake-Sのラインアップの中で最上位ではない。その上に、デュアルダイ構成で16P + 32E + 4LPEの52コアモデルと、14P + 24E + 4LPEの42コアモデルが控えている。
4950Kが28コアでCore Ultra 9を名乗るとすると、52コアモデルにはCore Ultra 9を超える新しいブランド名が必要になる。過去のリークではそうした上位ブランドの存在が示唆されていたが、命名が4桁に変わることで、その構造がどう整理されるかはまだ見えていない。
命名の迷走
14900K → 285K → 4950K。
3世代で3回、型番の桁数が変わった。5桁から3桁へ、3桁から4桁へ。製品名が変わるたびに、消費者は「今使っているCPUと新しいCPUの関係」を一から学び直さなければならない。
| 世代 | 型番例 | 桁数 |
|---|---|---|
| Alder Lake | 12900K | 5桁 |
| Raptor Lake | 13900K | 5桁 |
| Raptor Lake R | 14900K | 5桁 |
| Arrow Lake | 285K | 3桁 |
| Arrow Lake+ | 270K Plus | 3桁 |
| Nova Lake-S | 4950K | 4桁 |
Intelにとっての理由ははっきりしている。Nova Lake-Sの膨大なSKU数に3桁では対応できなくなった。だが消費者にとっては、型番体系の安定性そのものが製品理解の基盤だ。その基盤を数年おきに壊していては、「Core Ultra 9」という文字列が持つ意味さえ希薄になる。
4950Kという数字は、かつてのHaswell世代のCore i7-4790Kを想起させる。Xのリプライ欄でも複数のユーザーがその類似性を指摘している。意図的な回帰なのか、それとも4桁の数字空間を使い切った結果の偶然なのか。現時点ではどちらとも言えない。
いずれにせよ、最終的なSKU名は2026年Q4以降に判明するとGotou_3rd氏は述べている。
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