旧世代GPU無視のFSR 4、怒りがAMDの新CPU動画に溢れ出す

AMDが新型CPUの発表動画を公開した。しかし1,700件超のコメントのうち約3分の1は、CPUとは無関係な訴えで埋め尽くされていた。

旧世代GPU無視のFSR 4、怒りがAMDの新CPU動画に溢れ出す

AMDが新型CPUの発表動画を公開した。しかし1,700件超のコメントのうち約3分の1は、CPUとは無関係な訴えで埋め尽くされていた。


CPU発表動画がGPU要求で埋まった理由

3月27日、AMDはRyzen 9 9950X3D2を正式発表した。「世界初のデュアル3D V-Cache搭載プロセッサー」というキャッチコピーが示す通り、CPUとしての注目度は確かに高い。

だがその発表動画のコメント欄には今も、こんな言葉が並んでいる。「FSR 4のファイルを公開しろ」「RX 7900 XTXにもFSR 4を」「RDNA 3にFSR 4 INT8を」——。約3分の1がFSR 4に関するもので、CPUの性能や価格を論じる声よりも目立つという、異例の光景だ。

機械翻訳

PCレビューメディアのHardware Unboxedがコメント欄を分析し、その実態をXで報告した。


なぜRX 6000/7000ユーザーは怒っているのか

FSR 4(コードネーム:FSR Redstone)は、2025年3月にRX 9000シリーズと同時リリースされたAIアップスケーリング技術だ。画像の安定性や時間的一貫性がFSR 3から大幅に改善され、NVIDIAのDLSSに初めて対抗できると評価されている。

問題は、AMDがこの技術をRDNA 4アーキテクチャー専用として提供していることだ。理由として挙げてきたのは「FP8演算への依存」——FP8はRDNA 4にしか搭載されていない演算形式で、FSR 4のAIモデルを動かすために必要だという説明だった。

RX 6000シリーズ(RDNA 2)やRX 7000シリーズ(RDNA 3)のユーザーは、この説明を受け入れるしかなかった。少なくとも、漏洩が起きるまでは。

AMDが自ら「できる」と証明した

AMDがINT8版FSR 4の存在を、自ら明かしてしまっている。2025年、FSR 4のソースコードをGitHubに誤って公開し、すぐ削除したが、内容はすでにコミュニティに拡散していた。

流出したコードには、FP8ではなくINT8命令を使うFSR 4のビルドが含まれていた。INT8はRDNA 2/3でも動作する演算形式だ。「技術的に不可能」という説明は、少なくともアップスケーリング部分については成立しなくなった。

コミュニティはすぐに動いた。オープンソースツール「OptiScaler」がこのINT8版FSR 4を取り込み、RDNA 2/3での動作に成功。独自改良でゴースト現象も大幅に低減し、FSR 3を上回る画質を提供できるまでに仕上げた。さらに最新バージョンでは、ドライバー改造なしにRDNA 2でも動作するようになっている。

漏洩から半年以上が経った今も、AMDの公式対応はゼロだ。2026年2月時点でも「現時点では共有できる情報はない」という回答が続いている。

PS5 Proが突きつけた皮肉

状況をさらに複雑にしたのが、ソニーの動向だ。

PS5 Proの画質向上技術「PSSR」がアップデートされ、PlayStationのリードシステムアーキテクトであるマーク・サーニーがDigital Foundryのインタビューでその内実を明かした。

「アップデートされたPSSRはFSR 4.1と同じニューラルネットワークをベースにしており、PS5 Proのハードウェアに合わせてINT8で実装されている」——マーク・サーニー(2026年3月)

PS5 ProはFP8アクセラレーションを持たないアーキテクチャーを採用している。AMDが「提供できない」と言い続けてきたFSR 4 INT8が、PlayStationの製品として現実に稼働している。これはもう技術的な障壁の話ではない。意思の問題だ。


7年前のGPUまで面倒を見るNVIDIA

この問題を際立たせるのが、競合の姿勢だ。NVIDIAはDLSS 4.5を、2018年発売のRTX 20シリーズまで遡って対応させた。最新世代のほうが処理は速いが、それでも「使う選択肢」を古いユーザーに手渡している。

「信頼は壊れた。FSR 3.5を出しても取り戻せない」——Redditユーザー(Risbo6)

AMDが旧世代向けFSR 4対応を実現すれば、ほとんどコストをかけずに信頼を回復できる。TechSpotは「これほど簡単な勝機はないはずだ」と指摘した。それでもAMDは動かない。

CPUの発表の場で訴えを届けるしかなかったユーザーたちの姿は、期待が静かに怒りへと変わる過程を映している。沈黙を続けることにも、代償はある。


参照元

他参照

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