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Red HatのArmエンジニア、80コアを捨て6コアに帰還する

Linux

Red HatのArmエンジニア、80コアを捨て6コアに帰還する

Red HatでAArch64のサポートを担当するシニアソフトウェアエンジニア、マルチン・ユシュキェヴィチ(Marcin Juszkiewicz)氏が、約11か月にわたるAArch64デスクトップ実験の終了を宣言した。80コア・3.0GHzのAmpere Altra Q80-30と128GBメモリ、AMD Radeon RX 6700 XTを組み合わせた自作マシンで日常業務をこなし続けた連載全7回の、これが最終回になる。 毎週カーネルをビルドする生活 ユシュキェヴィチ氏が2025年6月に組み上げたマシンの構成は、サーバー向けマザーボードASRock Rack ALTRAD8UD-1L2Tを軸にしたものだ。Ampere Altraはデータセンター向けプロセッサであり、デスクトップ用途は本来想定されていない。動作確認済みデバイスのリストにAMD Radeon GPUは含まれていなかった。 The end of the AArch64 desktop experiment – Marcin JuszkiewiczAfter about eleven months of using a

TSMCの値上げ、7nm含む全先端ノードに拡大

半導体

TSMCの値上げ、7nm含む全先端ノードに拡大

3nm限定と見られていた値上げ交渉が、7nmまで含む全先端ノードに広がった。5〜10%の引き上げはTSMCのウェハー売上の74%に及ぶ。AI需要の逼迫と過去最高の粗利益率66.2%を背景に、NVIDIA・AMD・Apple・Qualcommなど主要顧客の製造コストが上昇する。メモリ高騰と重なり、GPU・CPU・スマートフォンの価格に反映される。 3nm限定ではなかった TSMCが先端プロセスの値上げを進めている。年初に3〜10%の引き上げ、5月下旬には3nmで最大15%の追加値上げ。ここまでは台湾メディアが伝えてきた通りで、対象は3nmが中心だった。 6月23日の独立メディア報道で、景色が変わった。TSMCが顧客に伝えたのは、「すべての先端ノード」で値上げに備えよというものだった。7nmまで含む。幅は5〜10%。一部ではすでに適用が始まっており、まだ適用されていない顧客にも高いコスト構造を購買計画に織り込むよう指示が出ている。 範囲の広がりが重い。2026年第1四半期の決算では、3nmがウェハー売上の25%、5nmが36%、7nmが13%。TSMCが「先端技術」と定義する7n

GPUなしで世界最速。中国スパコンがTOP500首位を奪取

スーパーコンピュータ

GPUなしで世界最速。中国スパコンがTOP500首位を奪取

深圳に据えられた灵晟(LineShine、リンシェン)が、TOP500の首位に立った。GPUを一切使わず、CPUだけでHPLベンチマーク2.198エクサフロップスを記録。2024年11月から首位を守ってきた米国のEl Capitanを20%以上引き離し、中国のスパコンとしては2017年以来の世界最速となった。 ただし、「GPUなしの世界最速」が意味するのは、純粋な技術的快挙だけではない。 約1400万コアのCPU専用機 ISC 2026(ドイツ・ハンブルク)で現地時間6月23日に発表された第67回TOP500リスト。LineShineは初登場1位を飾った。深圳雲計算中心(Shenzhen Cloud Computing Center)が構築し、国家超級計算深圳中心(NSCS)に設置されたシステムだ。 設計上の最大の特徴は、GPUの完全な排除にある。現在の最先端スパコンの大半は、NVIDIAやAMDのGPUで演算能力を稼ぐ。El CapitanもAMD Instinct MI300Aを搭載したGPU主導の設計で、HPL 1.809エクサフロップスを達成していた。 LineSh

Oracle、年次報告書でAI解雇を公式に認める

AI

Oracle、年次報告書でAI解雇を公式に認める

3月末、午前6時のメールで一斉に職を失ったOracleの従業員たち。その規模が年次報告書で確定した。2万1000人、全従業員の13%。Oracleはこの数字を、SECに提出する10-K(年次報告書)に自ら記載した。同じ書類には、過去最高の売上高674億ドルが並んでいた。 「今後も続く可能性がある」 Oracleが6月22日に提出した2026会計年度の10-Kには、こう書かれている。 AI技術の導入と展開が、当社の人員削減をもたらしており、今後もそうなる可能性がある。 年次報告書はSECに提出する法的文書であり、虚偽の記載には法的責任が伴う。「AIが雇用を奪っているのか」という問いに対して、Oracleが法的拘束力のある文書で自らそう認めた。3月の解雇報道の時点では存在しなかった事実だ。 数字も確定した。2025年5月末に約16万2000人だった従業員数は、2026年5月末に約14万1000人。差し引き約2万1000人、13%の減少。リストラ費用は18.4億ドル(約2970億円)に達し、前年度の3億7400万ドルから約5倍に膨らんだ。このリストラ計画は2025年8月に承認され

GeForce RTX 5090のコネクタが溶けた。テスト機で。レビュアーの環境で。

GPU

GeForce RTX 5090のコネクタが溶けた。テスト機で。レビュアーの環境で。

英国のハードウェアレビューメディアClub386が、自社のGeForce RTX 5090 Founders Editionで16ピン電源コネクタ(12V-2x6)が溶損したと報告した。現地時間2026年6月22日公開。マネージングエディターのベン・ハードウィッジ(Ben Hardwidge)氏が、自ら経緯を詳述している。 「正しく使えば安全」が崩れた テスト環境は万全だった。延長ケーブルも安物のアダプターも使っていない。be quiet! Dark Power 13(1000W)に付属する専用の12V-2x6ケーブル1本を、Intel Z890テストリグ上でRTX 5090 Founders Editionに直結していた。にもかかわらず、16ピンコネクタの両端が溶け、GPUと電源ユニットの双方が修復不能になった。 This power connector isn’t fit for purpose, and Nvidia needs to admit it

欧州23か国に35台。NVIDIAが仕掛けるAIスパコン大拡張の全容

AI

欧州23か国に35台。NVIDIAが仕掛けるAIスパコン大拡張の全容

欧州23か国で35台のAIスーパーコンピュータが動き出す。ハンブルクで開幕したISC High Performance 2026でNVIDIAが発表した。300万人超の研究者に計算資源を届ける計画で、欧州大陸におけるAIインフラの単年拡張としては過去最大になる。 数字が語る規模 35台は国立スーパーコンピューティングセンター、AIファクトリー、大学の研究機関にまたがり、昨年からの通算で800AIエクサフロップスの計算能力が稼働済みまたは発表済みとなる。 NVIDIAはもう一つの数字を示した。欧州のAIファクトリー構築の 90%超 がNVIDIAのインフラで動いている。BlackwellとHopperの両アーキテクチャが主軸であり、Quantum InfiniBandネットワーク、CUDA-Xライブラリ、NIMマイクロサービス、AI Enterpriseソフトウェアまで含めたフルスタックでの提供となる。 ジェンスン・フアン(Jensen Huang)CEOはこう述べた。「AIは科学の新たな道具であり、欧州はそれを数百万の研究者に届けるインフラを築いている」 主要5拠点の設計

SpaceX、IPOの10日後に社債発行。現金10兆円でも足りないAIの渇き

テクノロジー

SpaceX、IPOの10日後に社債発行。現金10兆円でも足りないAIの渇き

保有する現金は約1008億ドル(約16兆3000億円)。それでも、金を借りに来た。史上最大のIPOを終えたSpaceXが、今度は社債市場に乗り込んできた。 ロケット企業が債券市場へ SpaceXは現地時間6月22日、無担保優先債(シニア・アンセキュアード・ノート)の発行を発表した。上場からわずか10日。同社にとって初めての社債発行となる。 公式には調達規模を明かしていない。関係者の話として、200億ドル(約3兆2000億円)以上を目指すと報じられている。満期は5年物から30年物まで複数の年限が設定される見込みで、投資家向けの説明は22日から始まった。 格付けは3大機関が揃って投資適格を付与した。ムーディーズがBaa1、フィッチがBBB+、S&PグローバルがBBB。Starlink(スターリンク)の安定収益と、軌道打ち上げ市場での圧倒的シェアが評価された。フィッチは、2023年以降に地球から軌道へ運ばれた質量の80%以上をSpaceXが担ったと指摘している。 では、なぜこれだけの現金を抱えて借りるのか。 xAIの負債、200億ドルの借り換え 答えは2月に遡る。Space

NVIDIAがロボット安全基盤を発表。自動運転の技術をヒューマノイドへ転用

AI

NVIDIAがロボット安全基盤を発表。自動運転の技術をヒューマノイドへ転用

ヒューマノイドロボットが倉庫で人間の隣に立ち始めた。だが「隣に立てる」ことと「隣に立っていい」ことの間には、まだ何も敷かれていない。NVIDIAが現地時間6月22日に発表した「Halos for Robotics」は、その空白を埋めようとする試みだ。 自動運転で作った安全の骨格を、ロボットに移す Halosという名前に聞き覚えがあるなら、それは正しい。NVIDIAが2025年3月に発表した自動運転車向けのフルスタック安全システムがHalosだ。ハードウェアからOS、AIの挙動制限、第三者認証まで、すべてを一本の設計思想で貫く。Mercedes-Benzの新型CLAへの搭載をはじめ、自動車産業での実装が進んでいた。 今回の発表は、その安全設計をロボティクス領域に拡張するものだ。構成は3層。ハードウェア層にあたるNVIDIA IGX Thorとセンサ接続モジュールのHoloscan Sensor Bridge、ソフトウェア層にあたるHalos OS(安全関連の動作機能と安全アプリケーションを担うソフトウェアスタック)、そして認証準備を支援するHalos AI Systems Ins

フアン氏の歴訪ルートは、AIの果実を食べるアジア。株と給与と金銭感覚が壊れていく

AI

フアン氏の歴訪ルートは、AIの果実を食べるアジア。株と給与と金銭感覚が壊れていく

半導体を作る国の株式市場が沸騰している。韓国、台湾、日本。タクシー運転手から小学生まで、かつてないマネーの熱狂に巻き込まれている。シリコンバレーがAIに年間100兆円超を注ぎ込む裏側で、その金はどこに着地するのか。チップを実際に作っている人々の懐だった。 数字が語る狂騒 KOSPIは2026年6月2日に過去最高値の8933を記録し、年初来の上昇率は80%を超えた。台湾の加権指数も史上最高値を更新。日本ではキオクシアホールディングスの時価総額が6月にトヨタ自動車を超え、一時は国内首位に立った。 3カ国に共通するのは、株式市場の主役が半導体に集中していることだ。KOSPIの構成比のおよそ半分をサムスン電子とSKハイニックスの2社が占め、台湾ではTSMC1社で加権指数の41%を握る。指数全体が沸騰しているように見えるが、実態は半導体セクターの爆発に指数が引きずられている。 背景にあるのは、シリコンバレーから流れ込むAI投資マネーの規模だ。アルファベット、アマゾン、マイクロソフト、メタの米テック大手4社は、2026年の設備投資を合計約7250億ドル(約116兆円)と計画している。前年

RTX 5070を注文して届いたのは2000年代のAVレシーバー基板だった

Amazon

RTX 5070を注文して届いたのは2000年代のAVレシーバー基板だった

友人からの贈り物だった。MSI Ventus 2X GeForce RTX 5070、605ユーロ(約11万2000円)。箱の重量は正しい。封印も崩れていない。ただ、中にグラフィックボードは入っていなかった。代わりに収まっていたのは、2001年発売のKenwood VR-505(AVサラウンドレシーバー)から剥ぎ取られたロジックボードと、DVDリライターと、マウスパッド。約25年前の電子ゴミが、最新GPUの値札を背負っていた。 コミングリング終了後も止まらない Amazonで高額GPUを注文したら中身が別物だった。この手の報告はもう珍しくない。RTX 5090の箱にレンガ、RTX 5080の箱に石、RTX 5070 Tiの箱に食卓塩。被害はこの1年で何件も報告されている。 what i got sent instead of a 5070 by u/luutherr in pcmasterrace 今回の舞台はAmazon.de(ドイツ)

オープンソースのNVKドライバがDLSSに対応。まだ実験段階だが意味は大きい

Linux

オープンソースのNVKドライバがDLSSに対応。まだ実験段階だが意味は大きい

NVIDIAのオープンソースVulkanドライバNVKが、DLSSの実行に必要なコードをMesa 26.2-develに統合した。環境変数を設定すれば、Linux上のゲームでDLSSが動く。ただし既知のバグがあり、すべてのGPUで使えるわけではない。「対応した」と「実用になる」のあいだには、まだ距離がある。 8か月かけて埋まった溝 2025年10月、Valveの開発者オータム・アシュトン(Autumn Ashton)が3日間の作業でDLSSをNVK上で動かしたと発表した。ゲーム「Control」の画面が960×540から1920×1080にアップスケールした画面がそのまま証拠になった。 DLSSの実体はCUDAカーネルの集合体だ。NVKにVK_NVX_binary_importとVK_NVX_image_view_handleという2つのVulkan拡張を実装すれば、ゲームが同梱するDLSSバイナリをGPU上で実行できる。DXVKとVKD3D-ProtonがDXVK-NVAPIを通じてこの仕組みを使い、Windows向けゲームのDLSSをLinux上で再現する。原理はシンプルだ

Radeon RX 9000にまた値上げの影。7月から10〜15%

GPU

Radeon RX 9000にまた値上げの影。7月から10〜15%

ようやく手が届く価格に戻ったと思ったら、次の値上げの足音が聞こえてきた。AMDが2026年第3四半期から10〜15%の追加値上げを計画しているという。半年以上続くDRAM高騰の出口はまだ見えない。 せっかくの値下がりを帳消しにするのか Radeon RX 9070 XTの日本での実売価格を覚えているだろうか。2025年11月には9万円台前半で買えた。それが2026年1月末、DRAM高騰とNVIDIA製品の品薄が重なってピークの約14万3000円まで跳ね上がった。 その後は「この値段では買わない」という消費者の判断が効いて、価格は一貫して下がり続けた。6月20日時点で最安は約9万2800円、主流モデルは10万円前後。ピークから約35%の下落だ。RX 9060 XT 16GBも最安で約5万8000円まで下がったが、ミドルレンジとしてはまだ高い。 ここに、また値上げが来る。 AMDは2026年下半期にVRAM価格がさらに上がると見ており、GPU価格を10〜15%引き上げる計画があるとされる。効果は早ければ7月にも表れるという。ただし、ソース自身が「確定的ではない」と付記しており、

GPUクラッシュ解析の新標準。DirectX Dump Files始動

Windows

GPUクラッシュ解析の新標準。DirectX Dump Files始動

ゲーム中に画面が固まり、数秒後に「ディスプレイドライバーが応答を停止しました」という通知が出る。PCゲーマーなら一度は見たことがある、あの瞬間だ。原因を調べようにも手がかりはほぼない。ドライバを入れ直すか、それともGPUの設定をいじるか。結局は手探りで、同じクラッシュが再発しないことを祈るしかなかった。 その手探りに、ようやく共通の手がかりが生まれようとしている。Microsoftが6月18日、DirectX Dump Filesのパブリックプレビューを公開した。 GPUクラッシュに「メモリダンプ」が生まれる DirectX Dump Files(DDF)は、3月のGDC 2026でMicrosoftが発表した新機能だ。発表から約3か月、実際に開発者が試せるプレビューが動き始めた。 仕組みはシンプルに言えば、CPU側で昔からあるメモリダンプのGPU版にあたる。Windowsがグラフィックスドライバの応答停止(TDR)を検知した瞬間、GPU側の実行状態をまるごとスナップショットとして記録し、.dxdmpという拡張子のファイルに書き出す。 このファイルには、GPUが何をしていた

RTX 4090の偽造がプラスチックに堕ちた。完全な張りぼてが出回る

GPU

RTX 4090の偽造がプラスチックに堕ちた。完全な張りぼてが出回る

中古市場に出回る偽造GeForce RTX 4090に、新たな手口が加わった。GPUダイがシリコンですらなく、プラスチック。メモリもスクラップ。動く部品が一つもない張りぼてが、クーラーの下に隠されていた。 シリコンからプラスチックへ 中国のGPU修理チャンネル「修显卡的张哥」(Brother Zhang)が、故障品のASUS GeForce RTX 4090を1500元(約3万5600円)で買い取り、分解した。基板の上に載っていたのは、AD102-300-A1と刻印されたダイ。本来ここにはRTX 4090の心臓であるシリコンダイが収まるが、触れた瞬間に違和感があった。 creating a fake 4090 by repurposing 3080/3090 die is nothing new. whats new, however, is that this specific example uses