Steam Controller、5月4日に日本上陸か
新型Steam Controllerの日本発売日が、思わぬ場所から飛び出してきた。Valveの公式発表を待たずに、海外メディアのVideoCardzがレビュー記事のインデックス情報を読み解いて報じたのだ。
新型Steam Controllerの日本発売日が、思わぬ場所から飛び出してきた。Valveの公式発表を待たずに、海外メディアのVideoCardzがレビュー記事のインデックス情報を読み解いて報じたのだ。
VideoCardzが拾った「5月4日 15時」
事の発端は、海外テック系メディアのVideoCardzだ。とあるゲームメディアが新型Steam Controllerのレビュー記事を一度公開し、ほぼ即座に非公開に切り替えたものの、Googleのクロールはすでに走っていた。VideoCardzがそのインデックス内容を読み解いて報じた結果、日本での発売は 5月4日15時 であることが世界中に知れ渡った。
該当ページは現在、コンテンツ非表示の表示に差し替わっている。URLそのものは生きており、意図的に取り下げられたことだけが分かる状態だ。検索結果に残った断片だけが、本来は数日後に公開されるはずだった情報を語り続けている。
Valveの新世代ゲームパッド「Steam Controller」をテスト。シンプルさとカスタマイズ性を兼ね備えた面白いゲームパッドだ
— インデックスキャッシュより(VideoCardz経由)
X上ではWario64(@Wario64)が一連のリーク経緯をまとめており、該当記事の画像が現在も拡散している。リーク発覚から取り下げまでの時間が短すぎて、削除が逆に発売の近さを裏付ける形になった。
TechyTalkの99ドルが先に出ていた
VideoCardzの報じたインデックス情報より一足早く、価格情報のリークも起きていた。海外YouTuberのTechyTalkがレビュー動画を誤公開し、そこで明かされたMSRPが 99ドル(約1万5,800円)だった。動画内では「It's not cheap, but it's only $25 more than a PS5 controller」(安くはないが、PS5コントローラより25ドル高いだけだ)というコメントも添えられていた。
動画はすぐに削除されたが、Streamableに転載されたミラーが残り、複数の海外メディアが価格を確認した。Tom's HardwareとDigital Trendsはいずれも99.99ドルとしている。為替を考えれば日本での実売は1万5,800円前後になりそうだが、KOMODO Stationでの正式な日本円価格はまだ出ていない。
純正DualSenseの希望小売価格が税込7,678円、Xboxワイヤレスコントローラーが市場価格で6,000円台後半から9,000円台。Steam Controllerは標準的な純正コントローラの 約2倍 の価格帯に位置する。「全Steamゲームをプレイするために設計された」という性格を踏まえても、購入を躊躇させる水準だ。
日本だけ先行か、それとも世界同時か
ここで気になるのは、なぜ「日本市場での日付」が世界に先んじて漏れたのかという点だ。可能性は二つある。
一つ目は、日本が真の先行市場である可能性だ。Valveの正規販売パートナーであるKOMODOが日本・韓国・香港・台湾を担当しており、KOMODO Stationには既にSteam Controller単体の商品ページが立ち上がっている。Steam Machineと比べてもSteam Controllerだけ早期に商品アセットが整備されており、単独SKUとしての先行販売は十分あり得る。
二つ目は、世界同時発売の一部が偶然日本側から漏れた可能性だ。VideoCardzは「Japan possibly getting the controller first or at the same time as other Steam Deck-supported regions」と慎重に書いている。Steam Deck発売地域である米国・カナダ・英国・EU・オーストラリアでも、同日かほぼ同タイミングで発売される線は残っている。
「価格と発売日の両方が別々のレビューリークで出てきた以上、Valveの公式発表は近い。今日か今週中には公式エンバーゴが解除されるだろう」
— VideoCardz
ただし注意点もある。リーク経由で確認できる「発売日時を修正いたしました」という記述は、初回掲載で日付が間違っていた可能性を示しており、最終的な確定日が 5月4日なのか5月5日なのか 、まだブレている。海外メディアの一部が「May 4/May 5」と両論併記しているのはこのためだ。
ハードウェアそのものは去年の発表で出揃っている
新型Steam Controllerの仕様は、2025年11月のValveによる正式発表時点でほぼ全て公開済みだ。サイズ111×159×57mm、重量292グラム。デュアルトラックパッドという初代から続く特徴を維持しつつ、現代的な機能を盛り込んだ。
サムスティックは TMR磁気センサー(トンネル磁気抵抗効果を使った非接触式)を採用し、スティックドリフト問題への耐性を高めている。静電容量式タッチ機能も付き、親指を載せただけでジャイロ操作のオン・オフが切り替わる作りだ。トリガーはアナログ・デジタル併用のデュアルステージ、トラックパッドはクリック強度を設定できる感圧式で、HD触覚フィードバックも備える。
接続方式はUSB有線、Bluetooth、専用ワイヤレスの3通り。専用ワイヤレスは付属のSteam Controller Puck(ドングル兼充電器)経由で、エンドツーエンド遅延約8ms、ポーリングレート4msを実現する。リチウムイオン充電式で稼働時間は35時間以上。1つのPuckで最大4台のコントローラを同時接続できるため、ローカル協力プレイもサポートする。Steam上で動くゲームなら、PCでもSteam Deckでも、新型Steam MachineでもSteam Frameでも、同じコントローラで遊べる仕様になっている。
要するに、初代の挑戦的すぎたフォルム(円形トラックパッドと小ぶりなXbox 360準拠のABXY配置、左パッドが十字キー兼用)を捨て、PS5/Xboxコントローラに近いシンメトリーなフォルムに寄せつつ、Valve流のトラックパッド哲学を残したという形だ。初代の理想と現代の使いやすさの 妥協点 が、この製品である。
Steam MachineとSteam Frameはどうなる
ここで一つ注目すべきは、Steam Controllerだけが先行するのか、それとも3製品同時なのか、という問題だ。リーカーのBrad Lynch(@SadlyItsBradley)が指摘しているのは、KOMODO Stationが商品ページを立ち上げた時点でSteam Controllerだけに 新しいウェブアセット が追加された点だ。Steam MachineとSteam Frameのページは形だけ存在しても中身が薄いままだった。
これは、Steam Controllerだけが単体SKUとして先行発売され、Steam MachineとSteam Frameはそれより後ろにずれる可能性を強く示唆している。Valveは2025年11月の発表時点で「2026年初頭出荷予定」と告げていたが、その後DRAM・ストレージ不足の影響で出荷時期を「2026年前半」に後退させ、3製品が同時に並ぶ約束はもはや成立していない。
DRAMやストレージ価格の高騰がSteam Machine本体の発売を遅らせているという観測も、海外メディアでは繰り返し出ている。コントローラだけ先に売れる状態にして、本体は需給と原価が落ち着くのを待つ判断は、ビジネスとして筋が通る。
ユーザーにとっての意味
価格99ドルが日本で1万5,800円前後になるとすれば、コントローラ単体としては高価な部類に入る。だが、これを「PS5コントローラの倍」と見るか、「Steam Deckの操作性をPCで再現できる唯一のデバイス」と見るかで、評価は分かれる。
Steam Deckのユーザーにとっては、デスクトップPCで同じ操作系を使える意味は大きい。トラックパッドでマウスエミュレーションができるコントローラは、現状他に存在しない。一方で、FPSや格闘ゲーム中心のユーザーにとっては、トラックパッドの価値は薄く、純粋なゲームパッドとしての完成度が問われる。
そして見落とせないのが、Valveが沈黙を続けていること だ。これだけ複数のリークが連発しているのに、Valveは公式声明を一切出していない。これは公式発表の準備が水面下で進んでいる証拠であり、リーク慣れしているValveがあえて泳がせているとも読める。
エンバーゴ解除は、おそらく今週中。日本のゲーマーがコントローラを手に取れる日まで、あと一週間ほどしかない。
10年前、初代Steam Controllerが日本に届かなかった時、PCゲーマーは個人輸入で取り寄せた。今度は最初から日本で買える。それだけでも、時代は確実に進んでいる。
参照元
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