Steam Machine、出荷前から予約権がeBayで3倍の値に

Steam Machine、出荷前から予約権がeBayで3倍の値に
Valve

6月29日から順次届く購入招待メールを待つまでもなく、eBayではすでに売買が成立している。Steam Machineの予約枠に、定価の3倍近い値がついている。Valveが転売対策として導入した抽選制は、予約権そのものの転売という抜け道を塞げなかった。


出荷ゼロの段階で成立した2800ドル

Steam Machineの予約確認メールが届き始めたのは6月26日。Valveは購入招待の送付を6月29日からと告知していたが、確認メールが届いた時点でeBayに出品が並び始めた。512GB+Steam Controllerの同梱版(定価1128ドル)が3200ドル。2TBモデル(定価1349ドル)には3500ドルの値がついた。

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出品だけではない。同じ512GB+Steam Controllerの同梱版が2800ドルで落札されている。2TBモデルも2700ドルから2900ドルの範囲で複数の取引が成立した。512GB単体も2000ドルで落札された。

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売り手が持っているのは予約確認メールだけで、実機はまだ存在しない。購入招待を受けた人は72時間以内に決済を完了しなければ枠を失う。出品者がその枠を使って本当に購入し、届いた実機を買い手に送るかどうかは、何の保証もない。

抽選制でも防げなかった構造

この抽選制は、Steam Controllerの失敗から生まれた。5月4日に99ドルで発売されたSteam Controllerは30分で完売し、同日中にeBayで200ドルから300ドル超の価格がついた。Valveはこの事態を受け、Steam Machineでは先着順を廃止し、抽選制に切り替えた。

仕組みはこうだ。6月25日の締め切りまでに購入希望を登録すると、締め切り後にValveが全登録者をランダムに並び替え、順番に購入招待メールを送る。回線速度もアクセスのタイミングも関係なく、全員が対等な確率で選ばれる。参加条件にも縛りをかけた。Steamアカウントが良好な状態であること、2026年4月27日以前にSteamで購入履歴があること、1世帯1台まで。支払い方法と配送先を照合し、重複登録を弾く。

15年分の購入履歴を持つプラットフォームの管理者だからこそ可能な設計であり、ソニーや任天堂には真似しにくい転売対策だった。だが当選者がその予約権をeBayに出す行為まではValveの管轄外だ。購入を完了して届いた実機を転売する流れは止められない。しかも現時点のeBay出品は、その段階にすら達していない。購入すら済んでいない予約確認メールそのものが売りに出されている。

Steam Deck、Steam Controller、そしてSteam Machine

Valveのハードウェアは、出るたびに転売の標的になる。Steam Deckは2021年の予約開始直後、5ドルの予約権がeBayで最大5000ドルで出品された。2022年の出荷開始後も、定価399ドルからの製品がeBayで1000ドルから2000ドル超で売れた。Steam Controllerは前述のとおり30分で完売し即座に3倍の値がついた。Steam Machineでは転売対策を重ねたうえで、なお定価の約3倍の転売価格が発生している。

共通しているのは、供給が需要を大きく下回っている事実だ。Valveは予約リスト全体を2026年末までに処理する計画を示しているが、リストの後方に回った人は2027年まで待つ可能性がある。この「待てない人」の存在が、転売市場を成立させている。

日本では即完売の別ルート

日本を含むアジア地域では、正規代理店のKOMODO STATIONが6月23日に販売を開始した。こちらは抽選ではなく先着順の通常販売で、512GBモデルが18万9980円、2TBモデルが24万9980円。発売当日に完売し、以降は断続的に在庫が復活する状況が続いている。

海外の抽選で外れた人が国内転売に流れるリスクは現時点では限定的だが、KOMODO STATIONの在庫が安定しなければ、日本でも同じことが起きうる。

転売価格で買う価値があるのか

Steam Machineの性能は、レビュー解禁後に評価が割れている。Valveは当初「4K 60FPS」を謳っていたが、6月25日にこの表記を修正し「FSR 4.1による最大4K」に変更した。複数のレビュアーが、AAAタイトルでは1080pでも60FPSの安定が難しい場面があると報告している。定価1049ドルですら割高との声がある中、2800ドルや3200ドルを払って手に入れる合理性は薄い。

Valveの転売対策は、従来のハードウェアメーカーが試みた施策の中ではかなり踏み込んだ設計だった。アカウントの購入履歴、世帯単位の制限、ランダム化された抽選。それでも、当選者がeBayに走ることは防げない。この問題はValve固有の話ではなく、供給が制約されたあらゆるハードウェアが直面する構造だ。転売を根絶する方法は、供給を需要に追いつかせること以外にはない。

Valveが2回目の生産分の出荷時期を早期に明示すれば、転売市場から「いつ届くかわからない」という不安要素が消え、転売価格は急速に下がる。現時点でValveは次回出荷の具体的な時期を公表していない。

参照元

Scalpers are already selling the Steam Machine for over $3000 on eBay despite Valve's efforts - TweakTown

他参照

Steam Machine Reservations Are Being Scalped for Insane Prices - Game Rant

Scalpers are already selling the Steam Machine for over $3,000 - Notebookcheck

Steam Machine reservations are already fetching massive markups on eBay - Dexerto

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