AMD

PS6の社内資料にフレーム補間の記載。4K120fpsへの道筋

PlayStation

PS6の社内資料にフレーム補間の記載。4K120fpsへの道筋

ソニーのPS6に関するリーク情報がまた一つ積み上がった。今度は内部のハードウェア戦略文書に、フレーム補間技術の記載が見つかったという。研究段階の話ではない。4K120fpsという次世代の看板を、AIでどう実現するか。その設計判断の痕跡だ。 VFIという三文字 リーカーのMoore's Law Is Deadが、自身のポッドキャスト番組で、以前入手したPS6関連の社内文書を読み返した際に気づいた記載として明かした。文書にはVFI(Video Frame Interpolation)、すなわちフレーム補間の記述がある。 VFIは、GPUが実際にレンダリングしたフレームの間にAIが中間フレームを生成し、見かけ上のフレームレートを引き上げる技術だ。PC市場ではNVIDIAのDLSS 4やAMDのFSR 4がすでに実用化している。コンソールでの本格採用はまだない。 文書はPS5 Pro発売前に作成されたものとされ、ソニーがその後どの仕様を最終決定したかは不明だとリーカー自身が留保している。だが記載の中身は具体的だ。 主要テーマ:コンソールはコスト制約がある。ML/AIによるSR(超解

GPUなしで世界最速。中国スパコンがTOP500首位を奪取

スーパーコンピュータ

GPUなしで世界最速。中国スパコンがTOP500首位を奪取

深圳に据えられた灵晟(LineShine、リンシェン)が、TOP500の首位に立った。GPUを一切使わず、CPUだけでHPLベンチマーク2.198エクサフロップスを記録。2024年11月から首位を守ってきた米国のEl Capitanを20%以上引き離し、中国のスパコンとしては2017年以来の世界最速となった。 ただし、「GPUなしの世界最速」が意味するのは、純粋な技術的快挙だけではない。 約1400万コアのCPU専用機 ISC 2026(ドイツ・ハンブルク)で現地時間6月23日に発表された第67回TOP500リスト。LineShineは初登場1位を飾った。深圳雲計算中心(Shenzhen Cloud Computing Center)が構築し、国家超級計算深圳中心(NSCS)に設置されたシステムだ。 設計上の最大の特徴は、GPUの完全な排除にある。現在の最先端スパコンの大半は、NVIDIAやAMDのGPUで演算能力を稼ぐ。El CapitanもAMD Instinct MI300Aを搭載したGPU主導の設計で、HPL 1.809エクサフロップスを達成していた。 LineSh

AMD新ドライバ、待望のFSR 4.1解禁とWindows 10の罠

GPU

AMD新ドライバ、待望のFSR 4.1解禁とWindows 10の罠

Radeon RX 7000シリーズにFSR 4.1がやってきた。300以上のゲームで、RDNA 4と同等の画質が手に入る。ただし、Windows 10を使っているなら話は別だ。同じドライバが、GPUごと認識不能にする。 半年待った答え AMDが現地時間6月22日に公開したAdrenalin 26.6.2は、Radeon RX 7000シリーズにFSR 4.1アップスケーリングを公式に開放するドライバだ。7月の予定が数日早まった。 FSR 4.1は機械学習ベースのアップスケーラーで、これまでRDNA 4世代のRX 9000シリーズでしか使えなかった。RX 7000ユーザーは昨年末のFSR 4発表以来、半年以上待ち続けていた。その間にソースコードが流出し、コミュニティが非公式ツールで旧世代対応を実現。AMDへの公式サポート要求が日増しに強まっていた。 対応タイトルは300以上。ドライバを更新するだけで、FSR対応ゲームのアップスケーリングがFSR 3.1からFSR 4.1に切り替わる。 FP8からINT8へ、同じ品質を別の道で RDNA 4はFP8(8ビット浮動小数点)を

USB4STREAMがLinux 7.2にマージ。ケーブル1本のPC間転送が正式機能に

Linux

USB4STREAMがLinux 7.2にマージ。ケーブル1本のPC間転送が正式機能に

5月にパッチ段階で報じたUSB4STREAMが、Linux 7.2のメインラインに正式マージされた。USB4/Thunderboltケーブルで直結したPC間を、ネットワークスタックを経由せずに生データが流れる。 ケーブル直結のストリーム転送、メインラインへ 現地時間6月22日、USBサブシステムのメンテナであるグレッグ・クロー=ハートマン(Greg Kroah-Hartman)氏が、Linux 7.2-rc1向けのUSB/Thunderboltドライバ変更をリーナス・トーバルズ(Linus Torvalds)氏に提出した。トーバルズ氏は異議なくGitマスターにマージしている。 目玉はUSB4STREAMだ。IntelのThunderboltメンテナ、ミカ・ヴェステルベリ(Mika Westerberg)氏が5月に提出したパッチは、Thunderbolt.gitの「next」ブランチを経て、今回メインラインカーネルに到達した。stream.cだけで1,698行。プルリクエスト全体では194ファイルに手が入り、約7,000行が加わった。 仕組みはシンプルだ。USB4/Thunde

Steam Machine、1,049ドルから。メモリ危機が値札に刻まれた

ゲーミングPC

Steam Machine、1,049ドルから。メモリ危機が値札に刻まれた

Valveがようやく値札を見せた。Steam Machineの512GBモデルが1,049ドル、2TBモデルが1,349ドル。現地時間6月22日、Valveは予約ページの公開と同時に価格を明かした。初回出荷は6月29日から順次始まる。日本の価格はKOMODOからの発表待ちだが、1ドル161円換算で512GBモデルが約16万9,000円、2TBモデルは約21万7,000円になる。 当初目標から大きくずれた値札 Valve自身が認めた。公式ブログで、部品の調達価格が当初の想定から大幅にずれたことを説明している。 Steam Machine, like our other hardware products, is made up of many components that we source from manufacturers around the world. The price at which we sell our hardware is a direct

FSR 4.1がRadeon RX 7000に正式対応。iGPU向け軽量モデルも開発中

GPU

FSR 4.1がRadeon RX 7000に正式対応。iGPU向け軽量モデルも開発中

AMDのFSR 4.1がRadeon RX 7000シリーズに正式対応した。予定は7月だったが前倒し。iGPU向けの軽量MLモデル開発も公表され、Computexで宙に浮いていたRDNA 3.5対応にひとつの答えが出た。 7月を待たずに来た AMDのジャック・フイン(Jack Huynh)氏が6月22日、FSR Upscaling 4.1をRadeon RX 7000シリーズに正式展開すると発表した。同日公開の最新Adrenalinドライバで、RX 7000ユーザーはFSR 4.1を使えるようになる。 We power over 1 billion gaming devices worldwide. That scale comes with responsibility: push innovation forward and bring it to more gamers everywhere.

FSR 4.1.1がValveの手違いで流出。RDNA 3.5でも動く

GPU

FSR 4.1.1がValveの手違いで流出。RDNA 3.5でも動く

AMDが「決定していない」と言い続けたRDNA 3.5へのFSR 4対応が、Valveのうっかりミスであっさり証明された。 Proton Experimentalから消えた62MBのDLL 6月22日、Valveが配信するLinux向け互換レイヤーProton Experimentalの最新ブランチに、あるファイルが追加された。amdxcffx64.dll。AMDのFSR 4アップスケーリングを司るDLLで、バージョンは2.3.0。AMDによるデジタル署名の日付は6月20日。ファイルサイズは62.6MB。 この変更をいち早く検出したのが、SteamDBを定常的に監視しているブラッド・リンチ(Brad Lynch)氏だ。同氏が投稿した直後、Valveは直後にファイルを引き上げたが、削除前にダウンロードしたユーザーがいた。r/radeonのRedditユーザーu/AthleteDependent926氏だ。同氏はFSR 4のリーク品をこれまでも繰り返しテストしてきたコミュニティの常連で、今回も入手したDLLをOptiScaler経由で即座に検証し、結果を公開した。 FSR 4.

AIが直した36秒、AIが間違えた原因

Linux

AIが直した36秒、AIが間違えた原因

ASUS ROG Strix G16のLinux起動が36秒も止まる。Ryzen 9に32GBメモリを積んだハイエンドノートでだ。Gemini 3.5 Flashが原因を突き止め、カーネルパッチまで生成した。GoogleのAI開発プラットフォームAntigravity上での作業だ。起動時間は正常に戻った。ただし、AIが示した「原因」は間違っていた。 36秒の沈黙 ASUS ROG Strix G16 G614は、日本でもRyzen 9 9955HX3D搭載モデルが販売されているゲーミングノートだ。Linuxを入れると、カーネルの起動だけで約36秒かかる。電源を入れてからデスクトップが出るまでの時間ではない。カーネルそのものの起動が36秒止まる。 この問題は以前からASUSフォーラムでも報告が上がっていた。G614の複数のサブモデルで同じ症状が見つかり、ファームウェアのバージョンによっては回避策もなかった。Linuxを使うユーザーにとっては、せっかく買ったハイエンド機がまともに起動しない状況だ。 Geminiの診断 マルコ・スカルドヴィ(Marco Scardovi)氏は、

Ryzen 9 9900Xが突然死。基板裏に膨れた「水ぶくれ」

AMD

Ryzen 9 9900Xが突然死。基板裏に膨れた「水ぶくれ」

AMDのRyzen CPUが内側から壊れる報告が、また一つ増えた。今度の主役はRyzen 9 9900X。MSI MAG X870E Tomahawk WiFiとの組み合わせで、購入から1年足らずで突然起動しなくなった。 何が起きたか ある日、PCがPOSTを拒否した。ファンだけが回り、マザーボードのPOSTコードは「00」、CPUデバッグLEDが赤く点灯したまま動かない。CMOSリセットもBIOSフラッシュバックも効果なし。 クーラーを外してCPUを取り出すと、ヒートスプレッダの表面は無傷だった。サーマルペーストの塗り広がりも正常。だが裏面の中央付近に、小さな膨らみがあった。基板の層が内側から剥離し、泡のように盛り上がっている。指でなぞれば凸がわかる。投稿者はこれを「水ぶくれ」と表現した。 My Ryzen 9 9900X just suddenly died (Code 00 / Red CPU LED). Pulled it out and found a physical

消えたRyzenのメモリ暗号化、AMDが7月に復活へ

CPU

消えたRyzenのメモリ暗号化、AMDが7月に復活へ

ファームウェア更新で黙って無効化されたメモリ暗号化機能TSME。コミュニティの追及を受けたAMDが、Ryzen 9000シリーズへの復活を表明した。ただし、声明にはまだ語られていないことがある。 報道から4日での方針転換 経緯を振り返る。今年4月、ベン・キルパトリック(Ben Kilpatrick)氏がRyzen 7 9700Xにセキュリティ監査ツールHost Security ID(HSI)を走らせたところ、メモリ暗号化TSMEが「サポートされていない」と報告された。BIOSにはスイッチがある。有効にもできる。だが実際には何も起きない。数ヶ月にわたる調査を経て、MSIがRyzen 9 9800X3DとRyzen 9 PRO 9945を同一マザーボード上で比較検証した。AMDのファームウェア内部フラグDfIsTsmeEnabledは、コンシューマーCPUでだけFALSEを返していた。 この調査報道が現地時間6月15日に公開されると、反響は大きかった。AMDのエンジニアが2020年にコンシューマーRyzenでのTSME動作を認め、2025年にも使用を推奨していたことが、同じ報道で

Radeon RX 9000にまた値上げの影。7月から10〜15%

GPU

Radeon RX 9000にまた値上げの影。7月から10〜15%

ようやく手が届く価格に戻ったと思ったら、次の値上げの足音が聞こえてきた。AMDが2026年第3四半期から10〜15%の追加値上げを計画しているという。半年以上続くDRAM高騰の出口はまだ見えない。 せっかくの値下がりを帳消しにするのか Radeon RX 9070 XTの日本での実売価格を覚えているだろうか。2025年11月には9万円台前半で買えた。それが2026年1月末、DRAM高騰とNVIDIA製品の品薄が重なってピークの約14万3000円まで跳ね上がった。 その後は「この値段では買わない」という消費者の判断が効いて、価格は一貫して下がり続けた。6月20日時点で最安は約9万2800円、主流モデルは10万円前後。ピークから約35%の下落だ。RX 9060 XT 16GBも最安で約5万8000円まで下がったが、ミドルレンジとしてはまだ高い。 ここに、また値上げが来る。 AMDは2026年下半期にVRAM価格がさらに上がると見ており、GPU価格を10〜15%引き上げる計画があるとされる。効果は早ければ7月にも表れるという。ただし、ソース自身が「確定的ではない」と付記しており、

GPUクラッシュ解析の新標準。DirectX Dump Files始動

Windows

GPUクラッシュ解析の新標準。DirectX Dump Files始動

ゲーム中に画面が固まり、数秒後に「ディスプレイドライバーが応答を停止しました」という通知が出る。PCゲーマーなら一度は見たことがある、あの瞬間だ。原因を調べようにも手がかりはほぼない。ドライバを入れ直すか、それともGPUの設定をいじるか。結局は手探りで、同じクラッシュが再発しないことを祈るしかなかった。 その手探りに、ようやく共通の手がかりが生まれようとしている。Microsoftが6月18日、DirectX Dump Filesのパブリックプレビューを公開した。 GPUクラッシュに「メモリダンプ」が生まれる DirectX Dump Files(DDF)は、3月のGDC 2026でMicrosoftが発表した新機能だ。発表から約3か月、実際に開発者が試せるプレビューが動き始めた。 仕組みはシンプルに言えば、CPU側で昔からあるメモリダンプのGPU版にあたる。Windowsがグラフィックスドライバの応答停止(TDR)を検知した瞬間、GPU側の実行状態をまるごとスナップショットとして記録し、.dxdmpという拡張子のファイルに書き出す。 このファイルには、GPUが何をしていた

Sapphire NITRO+の焼けたアダプター、保証修理を拒否される

GPU

Sapphire NITRO+の焼けたアダプター、保証修理を拒否される

Sapphire NITRO+ RX 9070 XTで、また同梱アダプターが焼けた。今度の報告が厄介なのは、焼損そのものではなく、その後だ。保証修理を申請したユーザーに返ってきたのは、「カードは正常」という診断と、焼けたアダプターごと送り返されたカードだった。チェコのハードウェアフォーラムPCTuningで、経緯が報告されている。 「カードは正常」、焼けたアダプターは検査すらされず 報告したのはPCTuningフォーラムのユーザーGaGy氏。Ryzen 7 9800X3Dに750W電源(XPG CORE REACTOR II VE)、NITRO+ RX 9070 XTを280W設定で運用していた。電源にネイティブ12V-2×6ポートはなく、Sapphire純正の青チップ付き3×8ピン変換アダプターを接続。ラッチは正しくはまり、青い部分が見えなくなるまで奥まで挿してあったとGaGy氏は説明している。 Problémy s tavením konektorů 12VHPWR - Stránky 23 - PCTuning fórumPCTuningPříspěvek 6月初旬、B

HandBrakeの多コア性能が覚醒。AMDが修正した2つのボトルネック

テクノロジー

HandBrakeの多コア性能が覚醒。AMDが修正した2つのボトルネック

64コアでも96コアでも、Threadripperを選ぶ理由は圧倒的な並列処理能力にある。だが、その全力を引き出せていなかったとしたら。 AMDのエンジニアがHandBrakeのソースコードに潜む2つのスレッディングボトルネックを発見し、修正をアップストリームに提出した。HandBrake 1.11.0以降にこの修正が入り、Threadripper PROで最大181%、Threadripper HEDTで最大215%のトランスコード性能向上をAMDが確認した。コアを増やしても速くならない、場合によってはむしろ遅くなる。多コアCPUの持ち主がもっとも聞きたくない事実が、ソフトウェアの設計上の制約として残っていた。 コアが増えると遅くなる逆転現象 AMDがThreadripper環境でHandBrakeをテストしたところ、コア数に応じた性能向上どころか、逆にパフォーマンスが低下するケースが見つかった。特に720pなど低解像度のワークロードで顕著で、性能が最大60%も落ち込む場面があったという。 原因は2つ。 1つ目は、HandBrakeが64論理プロセッサを超えるシステムを効