Xbox、ディスクをデジタル化する移行機能をテスト中
SIEが2028年1月以降、新作ゲームのディスク生産を終了すると発表した。同日、Microsoftがディスクをデジタル権利に変換する機能を準備していることが明らかになった。ソニーはディスクを終わらせる。Microsoftは、次世代への持ち越し手段を用意しようとしている。
Disc2Digitalの仕組み
関係者によると、Microsoftは社内で「Disc2Digital」と呼ばれるディスクのデジタル化機能のテストを進めている。5月の時点でXbox PCアプリのコード内にDisc2Digitalの文字列が確認されており、社内コードネームはPositron。現在、Xbox社員が内部テスト中だという。
仕組みは単純で、対応するディスクをXbox本体に挿入し、インストールして起動するだけ。Microsoftアカウントにデジタル権利が付与され、以後はMicrosoft Storeでデジタル版を購入した場合と同等の扱いになる。Game Pass加入者であれば対応タイトルをXboxクラウドゲーミングでストリーミングでき、Xbox Play Anywhere対応タイトルならPCや携帯ゲーム機からもプレイできる。
対象はXbox OneとXbox Series X/Sのディスクに限られ、Xbox 360や初代Xboxには対応しない。本体同梱のディスクやマルチディスクタイトル、DLCを含むディスクにも対応するという。
ディスクに紐づく権利という設計
注目すべきはデジタル権利の設計だ。付与されるデジタル権利はアカウントではなく個々のディスクに紐づく。ディスクを友人に貸したり売却した場合、相手がそのディスクを自分のXboxに入れて起動すると、デジタル権利は相手のアカウントに移る。元の所有者からは権利が消える。
これは2013年のXbox One発表時に打ち出された構想の再来でもある。当時Microsoftは「ディスクを買えばデジタル権利も付与する」仕組みを計画したが、中古販売や貸し借りへの制限が消費者の反発を招き、発売前に撤回された。
13年を経て状況は変わった。直近四半期では、PlayStationのフルゲーム販売に占めるデジタル版の割合が85%に達した。ディスク派は少数派になっている。2013年には早すぎた構想が、今なら実用的な移行策として着地する余地がある。
| 2013年構想 | Disc2Digital | |
|---|---|---|
| 中古・貸し借り | 制限あり | 権利がディスクごと移動 |
| ディスク動作 | 事実上無効化 | そのまま動作 |
| デジタル比率 | 10%未満 | 85% |
| 結果 | 発売前に撤回 | 社内テスト中 |
今回の設計が2013年と決定的に違うのは、変換後もディスクがそのまま動作する点だ。従来どおりディスクを入れて遊ぶことも、誰かに渡すこともできる。デジタル権利を失うのは、ディスクを手放した場合だけだ。
古いディスクの制約と未確定事項
Microsoftは内部テスターに対し、一部の古いXbox Oneディスクで変換が機能しない可能性があると警告している。ディスクの製造時期や方法によっては、この機能に必要な仕様を満たしていない場合があるという。
次世代機Project Helixにディスクドライブが載るかどうかも定まっていない。搭載を見送る見込みだとする情報筋がいる一方、最終決定には至っていないとする報道もある。仮にHelixがディスクドライブなしで出荷された場合、Disc2Digitalを利用するには現行のXbox Series XやXbox Oneでディスクを読み込ませたうえで、デジタル権利だけをHelixに引き継ぐことになる。
ソニーは同日ディスク廃止を発表したが、ディスク所有者への移行策はまだ示していない。PS6にもディスクドライブが載らないとの見方が強まるなか、物理ゲームコレクションの行き先は不透明なままだ。Disc2Digitalの一般公開は未発表だが、数ヶ月以内に正式発表があるとみられている。
参照元:As discs fade out, Microsoft reportedly testing Xbox feature to save your collection
他参照:New details emerge on Xbox 'Positron', Microsoft's disc-to-digital program